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介護保険と申請手続き|気づく・見極めるためのまとめ

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介護保険と申請手続き|気づく・見極めるためのまとめ


介護保険と申請手続き|気づく・見極めるためのまとめ

介護保険の申請から利用まで完全ガイド|要介護認定とケアプランの流れ › (本記事)


「親の様子がなんとなく気になるけれど、何から調べればよいかわからない」——そう感じているうちに、手続きや制度の全体像を把握しないまま時間が過ぎてしまうことは珍しくありません。このページでは、介護保険の基本と申請の流れ、そして判断能力が低下したときに関わってくる成年後見制度の考え方を、40〜60代のご家族が「気づく・見極める」段階で必要とする情報を中心に整理しています。


介護保険と申請手続きでまず知っておきたいこと

介護保険とは何か、医療保険との違い

介護保険は、加齢による心身の変化で介護が必要になった方を社会全体で支える仕組みです(2000年施行)。医療保険と混同されることが多いため、主な違いを下表に整理します。

比較項目 介護保険 医療保険
目的 日常生活の自立支援・介護の軽減 疾病・負傷の診断・治療
保険者 市区町村 全国健康保険組合・協会けんぽ等
被保険者 40歳以上 原則すべての国民
利用の前提 要介護・要支援認定が必要 医師の診察
自己負担割合 原則1割(所得に応じ2〜3割) 原則3割(年齢等により変動)

出典:厚生労働省 介護保険制度(2024年度版をもとに作成。内容は改定される場合があります)

介護保険で受けられる主なサービス一覧

認定を受けると、居宅サービス・施設サービス・地域密着型サービスの3区分からサービスを利用できます。

区分 主なサービス例
居宅サービス 訪問介護・訪問看護・訪問リハビリ・通所介護(デイサービス)・短期入所(ショートステイ)・福祉用具貸与
施設サービス 特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・介護医療院
地域密着型 小規模多機能型居宅介護・認知症対応型グループホームなど

要支援・要介護の区分によって利用できるサービスの種類や支給限度額が異なります。各区分の詳細は、要支援1で使えるサービスの範囲を整理した解説や、要介護4での自宅支援に必要な確認事項もあわせてご覧ください。

介護保険の対象になる人と特定疾病一覧の考え方

介護保険の被保険者は2区分あります。

  • 第1号被保険者(65歳以上):要介護・要支援と認定された場合に利用可能
  • 第2号被保険者(40〜64歳):老化が原因とされる特定疾病(16疾病)に起因する場合のみ対象

特定疾病には、がん末期・初老期認知症・脳血管疾患・関節リウマチ・パーキンソン病関連疾患などが含まれます(厚生労働省告示による)。親御さんが65歳未満の場合、この「特定疾病に該当するか」を確認することが最初のステップになります。要介護者とはどのような状態を指すのか確認したい方も参考にしてください。


「成年後見制度」が必要になるのはどんなときか

成年後見制度とは

成年後見制度とは、認知症・知的障害・精神障害などにより判断能力が不十分になった方の権利を守るため、家庭裁判所が選任した「後見人」が本人に代わって法律行為(財産管理・契約締結等)を行う制度です(民法第7条等)。詳しい仕組みを知りたい方は、成年後見制度をわかりやすく解説したページも参照してください。

本人が手続きや契約を進めにくいときに検討される場面

成年後見制度の活用が検討されるのは、主に以下のような場面です。

  • 介護サービスの契約や施設入居の手続きを本人が理解・実行できない状態になっている
  • 銀行口座の管理や不動産の処分が必要になった
  • 悪質商法や詐欺のリスクが高まっている
  • 法定相続や遺産分割協議への参加が必要

成年後見を検討すべき具体的な場面を知りたい方や、認知障害が疑われる親の変化を見逃さないための情報もあわせてご覧いただくと理解が深まります。

任意後見制度と法定後見制度の違い

区分 任意後見制度 法定後見制度
開始のタイミング 本人の判断能力があるうちに契約 判断能力が低下した後に申立て
後見人の選定 本人が信頼できる人を事前に指定 家庭裁判所が選任(家族が必ずなれるわけではない)
手続き 公正証書による契約→家庭裁判所に申立て 家庭裁判所への申立て
効力の開始 判断能力低下後、家裁の監督開始決定後 審判確定後

成年後見制度の基礎知識と種類の違いを整理したページも参考にしてください。

介護保険の申請や医療・介護の契約と成年後見制度の関係

介護保険の申請自体は、家族や地域包括支援センターが代行できます。ただし、特別養護老人ホームへの入居契約や施設の退所・転居、財産の処分が絡む場面では成年後見人の関与が必要になることがあります。介護サービスとの関係を整理した介護申請の具体的な手順解説も参照してください。


申請の流れをわかりやすく整理する

要介護認定の申請先と必要書類

申請先は住民票のある市区町村の介護保険担当窓口または地域包括支援センターです。地域包括支援センターが代行申請することも可能です。

主な必要書類(自治体によって異なる場合があります):

  • 介護保険要介護認定申請書
  • 介護保険被保険者証(65歳以上)
  • 健康保険証(第2号被保険者の場合)
  • 主治医の情報(氏名・医療機関名)

横浜市の場合は横浜市 介護・高齢者福祉のページで最新書式を確認できます。

訪問調査と主治医意見書の流れ

申請後、市区町村の認定調査員が自宅を訪問し、心身の状態を確認する「訪問調査」が行われます。同時に、市区町村から主治医に「主治医意見書」の作成が依頼されます。主治医がいない場合は、市区町村が指定した医師の診察を受けることになります。

認定結果が出るまでの目安と、待っている間にできること

原則として申請から30日以内に認定結果が通知されます(厚生労働省の標準処理期間)。認定が出る前でも、急ぎの場合は「暫定ケアプラン」を作成してサービスを利用開始することができます(自己負担が生じる場合があり、後の認定結果によって費用精算が変わることがあります)。待機中に要介護度の基準一覧表で親の状態を大まかに把握しておくことも助けになります。

申請後に使えるサービスにつなぐ進め方

認定後の流れは以下のとおりです。

  1. 認定区分の確認(要支援1〜2 / 要介護1〜5)
  2. 担当ケアマネジャーの選定(居宅介護支援事業所に依頼)
  3. ケアプランの作成
  4. サービス事業所との契約・利用開始

家族が迷いやすいポイントを整理する

「まだ早いのでは」と感じたときの考え方

「まだ介護が必要な段階ではない」と思って情報収集を先送りにするご家族は少なくありません。しかし、認定申請・ケアマネ選定・サービス調整には一定の時間がかかるため、状態が急変してから動き出すと選択肢が大幅に狭まることがあります。軽度認知障害の初期症状が気になる方が確認すべきことを参考に、早めの情報収集から始めることをお勧めします。

ケアマネとは何をする人か

ケアマネジャー(介護支援専門員)は、要介護者・要支援者が適切なサービスを組み合わせて利用できるよう、ケアプランの作成・調整・各事業所との連絡をおこなう専門職です。利用者・家族の相談窓口としての役割も担います。役割の詳細はケアマネの役割を頼る前に知りたい方向けの解説をご覧ください。

ソーシャルワーカーとケアマネの違い

職種 主な活動場所 主な役割
ケアマネジャー 居宅介護支援事業所・介護施設 ケアプランの作成・サービス調整
医療ソーシャルワーカー(MSW) 病院・診療所 退院支援・療養先の調整・社会資源の紹介
社会福祉士 地域包括支援センター等 権利擁護・成年後見申立て支援・相談全般

退院が近い時期は医療ソーシャルワーカーが、在宅生活が始まったあとはケアマネジャーが中心的な調整役になることが多い点が、実務上の大きな違いです。相談窓口に迷った場合は介護保険と申請手続きの相談・依頼先をまとめたページも参照してください。

アドバンスケアプランニングとは何か、家族で話す意義

アドバンスケアプランニング(ACP)とは、将来の病状悪化に備え、どのような医療・ケアを受けたいか(または受けたくないか)について、本人・家族・医療介護の関係者があらかじめ話し合うプロセスです(厚生労働省では「人生会議」の名称で普及を推進)。

話し合いの場があれば、いざというときに家族間の意見の食い違いを減らし、本人の意思に沿った対応につながります。具体的な進め方はアドバンスケアプランニングについて家族で話し合う前に読む解説をご覧ください。


退院後・体調変化時に在宅医療をどう考えるか

退院支援で在宅医療が相談されることが多い理由

病院から退院の話が出たとき、「自宅に戻れるのか」「施設を探すべきか」と急いで方針を決める必要が生じます。こうした退院支援の場面が、在宅医療(訪問診療)が検討される最も多い経路の一つです。「自宅か施設か」という二択で示されることが多いのですが、訪問診療を組み合わせることで、自宅療養の難易度が大きく下がる場合があります。

なお、地域包括ケア病棟に入院されている場合は、入院期間の上限が原則60日とされているため、逆算して早めに療養先を検討する必要があります。

在宅医療の全体像は訪問診療・在宅医療とはどのような医療か、対象と費用を解説したページもあわせてご覧ください。

自宅療養と施設入居・転院を比較するときの視点

視点 自宅療養 施設入居・転院
医療対応 訪問診療・訪問看護で一定の対応が可能 施設・病院のスタッフが対応
本人の希望 住み慣れた環境 専門スタッフの常駐
家族の負担 日常的な見守りが必要 介護負担は軽減されやすい
費用 介護保険サービス利用料+医療費 施設利用料(食費・居住費含む)
急変時の対応 入院に切り替わることもある 施設の対応方針による

どちらが適切かは、本人の医療ニーズ・家族の介護力・住環境・本人の意向によって異なります。施設入居・転院という選択肢も含め、判断材料を整理した要介護4の自宅介護を見極めるためのポイントも参考にしてください。

かかりつけ医がいても訪問診療を併用・引き継ぎできる場合

「今の先生に診ていただいているので、別の医師に依頼しにくい」というご相談をよくいただきます。現在のかかりつけ医との関係を断つ必要はなく、専門外来(専門的な治療が必要な疾患)はかかりつけ医・専門医のもとへ通院を継続しながら、日常的な管理や往診を訪問診療医が担う「併診」という形も可能です。また、かかりつけ医からの引き継ぎによって訪問診療を開始するケースも多くあります。訪問診療・在宅医療に関して相談・依頼する際の情報もご覧ください。

訪問診療で対応できることと、入院が必要になる場合

訪問診療では、定期的な診察・投薬管理・血液検査・点滴・在宅酸素療法・胃ろう管理・在宅看取りなど幅広い対応が可能です。一方で、高度な処置・手術・集中治療・急性期の専門的な治療が必要な場合は、病院への入院が必要になることがあります。訪問診療は「病院に行かなくて済む保証」ではなく、「自宅でできる医療の幅を広げる」ものと理解していただくと、適切な期待値で検討できます。


受診・相談の目安

以下のような状況があれば、早めに介護保険の申請・在宅医療の相談を検討することをお勧めします。

  • 週に1〜2回以上の通院付き添いが家族の負担になってきた
  • 退院日が決まったが、自宅療養か施設入居かまだ決まっていない
  • 親が最近物忘れや判断ミスが増え、契約や手続きを任せにくくなった
  • 家族だけで介護を続けることに限界を感じている
  • 「まだ大丈夫」と思っているが、急変したときのことが不安

「この段階ではまだ相談するほどではない」と感じる方が多いのですが、在宅医療は状態が悪化してからでは選択肢が狭まります。情報だけ聞いてみる、という使い方で構いません。

AIプラスクリニックたまプラーザでは、たまプラーザ・あざみ野・美しが丘・新石川など横浜市青葉区を中心とした地域で、退院直後からの訪問診療にも対応しています。ご予約・お問い合わせからお気軽にご連絡ください。


よくある質問

Q. 介護保険の申請は本人でないとできない?

本人が申請するのが原則ですが、家族や地域包括支援センター、居宅介護支援事業所、成年後見人等が代行申請することができます。体調不良や認知機能の低下で本人が申請窓口に行けない場合でも対応可能ですので、まず市区町村または地域包括支援センターにご相談ください。

Q. 成年後見制度を使うと家族が自由に決められるようになる?

成年後見制度は「家族が自由に財産を使えるようにする」制度ではありません。後見人は本人の利益のために権限を行使する義務があり、家庭裁判所による監督のもとで活動します。家族が後見人に選任された場合でも、財産目録の提出や定期的な報告が必要です。詳細は成年後見を必要とする場面の基礎知識解説をご参照ください。

Q. 介護保険と医療保険は同時に使える?

原則として同じサービスに対して両方を同時に使うことはできませんが、たとえば「訪問看護」では、介護保険と医療保険のどちらが適用されるかが疾患や状態によって異なります。末期がんや厚生労働大臣が定める疾病等に該当する場合は医療保険が優先されます。具体的な適用区分は主治医や担当ケアマネジャーにご確認ください。

Q. 訪問診療を始めると、今の病院やかかりつけ医は変えないといけない?

変える必要はありません。専門的な治療が必要な疾患については引き続き専門医に通院・受診しながら、日常的な健康管理や往診を訪問診療医が担う形(併診)が可能です。退院後に病院から訪問診療へ引き継ぐ場合も、診療情報提供書を通じて連携します。

Q. 費用はどこで確認すればよい?

介護保険サービスの自己負担額は、要介護度・所得・利用するサービスの組み合わせによって異なります。訪問診療の費用は、医療保険の種類・区分・診療内容によって変わります。いずれも制度改定が行われることがあるため、現時点の目安は市区町村の介護保険窓口・医療機関・担当ケアマネジャーに直接お問い合わせいただくことを強くお勧めします。費用と手続きの詳細は介護保険と申請手続きの費用・手続き確認ページもご参照ください。


当院の在宅診療の現場から

AIプラスクリニックたまプラーザでは、病院の地域連携室・医療ソーシャルワーカーからの紹介を受け、退院前カンファレンスに在宅医として参加し、退院当日から訪問診療を開始した実績があります。退院直後は体調が不安定になりやすい時期であるため、24時間の連絡体制を整え、夜間・休日の急変にも対応しています。

監修医の消化器外科・内視鏡の経験を活かし、在宅での栄養管理・嚥下評価・胃ろう管理・在宅酸素療法にも対応しています。地域の訪問看護ステーション・居宅介護支援事業所と連携し、医療・介護のチームで支える体制を整えています。対応エリアはたまプラーザ・あざみ野・美しが丘・新石川など横浜市青葉区が中心で、隣接する都筑区・川崎市宮前区についてもご相談ください。


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参考文献・出典


本記事の監修医師

佐藤 靖郎(さとう やすお)

医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 監修医

専門:消化器外科・消化器内視鏡/一般内科/在宅医療・高齢者医療・がん緩和ケア・心不全・呼吸不全

略歴

1988年 福島県立医科大学医学部卒業、医師免許取得。1997年 同大学大学院修了、博士号取得。国立国際医療研究センター、東京新宿メディカルセンター、NTT東日本関東病院、横浜市立大学関連病院、国立病院機構横浜医療センター外科医長・救命救急センター副部長、済生会若草病院(横浜市)外科部長・内視鏡センター・診療部長を歴任。丸亀医療センター・佐々木病院副理事長、日立おおみか病院理事を経て現在に至る。

公的役割:厚生労働省「地域連携クリティカルパスモデルの開発」班研究員、全国保健所長会 地域連携パス推進班アドバイザー、神奈川県がん診療連携協議会 地域連携クリティカルパス部会 相談役。


AIプラスクリニックたまプラーザのご案内

ご家族の通院が難しくなってきた、退院後の療養先に迷っている、自宅でどこまで医療が受けられるか知りたい——そうしたご相談を、たまプラーザで承っています。

ご予約・お問い合わせ

TEL:045-909-0117(横浜市青葉区)

ご相談の際は、お薬手帳または薬剤情報提供書、医療保険証・各種受給者証、介護保険証・介護保険負担割合証、お持ちであれば診療情報提供書(紹介状)や退院時サマリーをご用意いただくとスムーズです。ご本人が来院できない場合のご相談も承ります。


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本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個々の患者さんの診断・治療を代替するものではありません。症状や治療方針の判断は、必ず主治医にご相談ください。制度・費用は改定される場合があります。最新の情報は各自治体・保険者の窓口でご確認ください。


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