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実行機能障害がある親の介護で私が困りやすい場面

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実行機能障害がある親の介護で私が困りやすい場面


実行機能障害がある親の介護で私が困りやすい場面

実行機能障害があると、段取りを組む・順番に進める・状況に合わせて切り替えることが難しくなり、家族は「何に困っているのか」を見つけにくいことがあります。まずは、日常のつまずきを具体的に整理し、必要に応じて医療や介護の相談につなげることが大切です。

まず押さえたい、実行機能障害が介護で目立つ場面

実行機能障害とは、脳の働きの変化により、予定を立てる、手順を守る、途中で修正する、といった力が弱くなる状態です。認知症、脳卒中の後遺症、前頭葉の障害などで見られます。

介護では、物忘れそのものよりも、「できるはずの作業が進まない」「指示が通りにくい」「同時に複数のことを頼むと崩れる」場面で気づかれやすいです。厚生労働省の介護保険制度では、生活機能の低下が支援や介護の必要性につながるため、症状の名前だけでなく生活上の困りごとで見ていくことが重要です。

上向きの全体像は介護保険と申請手続きのまとめも参考になります。

介護で困りやすい場面 家族が感じやすいこと
食事や服薬の順番が守れない 「途中で止まる」「飲み忘れが増える」
買い物や金銭管理が乱れる 同じ物を重複購入する、支払いを忘れる
予定変更に対応できない 受診日や訪問時間の変更で混乱する
片づけ・準備が進まない どこから手をつけてよいか分からない

こう調べ始める方が多い、よくあるきっかけ

「最近、親が段取りを組めなくなった」「通院の準備が間に合わない」「要支援と要介護の違いが分からない」などが最初のきっかけです。

実際には、要介護3 状態に近づくほど、身の回りのことだけでなく生活全体の管理が難しくなることがあります。ただし、実行機能障害の程度と介護度は1対1で決まるわけではありません。

また、退院後に自宅へ戻るか施設かで迷う場面では、訪問診療を含む在宅医療の相談を早めに知っておくと、選択肢を整理しやすくなります。

見分け方の目安は「物忘れ」よりも段取りの崩れ

実行機能障害では、記憶力低下だけでなく、複数の作業を順番に進める力が落ちやすいです。例えば次のような様子が目安になります。

見分ける視点 実行機能障害で目立ちやすいこと
予定の組み立て 受診や買い物の順番を決めにくい
切り替え 予定変更で強く混乱する
注意の配分 話を聞きながら別作業ができない
自己修正 間違いに気づいても直しにくい

認知症の一部として起こることもありますが、脳卒中後やパーキンソン症候群などでも見られます。日本老年医学会や厚生労働省の認知症施策でも、早めの気づきと支援につなげることが大切とされています。

混同しやすいものとの違いを整理する

実行機能障害は、単なる「やる気がない」「年のせい」とは限りません。家族が責められると、本人も萎縮しやすく、かえって生活が回りにくくなります。

また、要介護と要支援の違いは「できることが一部あるか」ではなく、介護保険でどの程度の支えが必要かで判断されます。実行機能障害があっても、身体は元気に見えることがあるため、周囲が見落としやすいのです。

介護保険サービスの使い方は、要支援1の親に使えるサービスの範囲や要支援2で受けられるサービスも合わせて確認すると整理しやすくなります。

家族が見落としがちなポイント

見落としやすいのは、本人が「困っていない」と言うことです。実行機能障害では、失敗しても自分の問題として認識しにくいことがあります。

家族は次の3点を記録すると相談に役立ちます。

  1. いつ困るか(朝・夕、通院前、来客時など)
  2. 何で困るか(服薬、火の元、買い物、金銭管理など)
  3. どの支援で改善するか(声かけ、見守り、手順表など)

在宅医療とのつながりを早めに考える

「まだ訪問診療は早いのでは」と感じる方は多いですが、状態が悪化してからでは選択肢が狭まることがあります。まずは情報だけ聞いてみる、という使い方で構いません。

在宅医療では、通院が難しくなった後の支え方だけでなく、退院支援の段階から関われます。病院の地域連携室や医療ソーシャルワーカーと在宅医がつながると、退院前カンファレンスで情報共有が進みやすくなります。かかりつけ医を続けながら併診することも可能です。

地域包括ケア病棟は原則60日という入院期間の上限があるため、退院後の療養先は逆算して考える必要があります。全体像は訪問診療・在宅医療とはで確認できます。

退院や介護保険申請を考える時の進め方

進める順番 すること
1 困りごとを具体的にメモする
2 主治医や病院の相談窓口に共有する
3 介護保険の申請や認定を確認する
4 在宅医療・訪問看護・ケアマネジャーと調整する

当院の在宅診療の現場から

当院では、病院の地域連携室や医療ソーシャルワーカーから紹介を受け、退院前カンファレンスに参加して在宅への引き継ぎを行っています。退院当日から訪問診療を始めるご相談にも対応しており、退院直後の不安定な時期は24時間の連絡体制で急変に備えます。消化器内視鏡・エコーの経験を活かし、栄養管理、嚥下評価、胃ろう管理、在宅酸素にも対応しています。地域の訪問看護ステーションや居宅介護支援事業所とも連携し、たまプラーザ・あざみ野・美しが丘・新石川など横浜市青葉区を中心に、隣接する都筑区・川崎市宮前区のご相談も承っています。

受診・相談の目安

次のようなときは、医療や在宅療養の相談を考えてよいタイミングです。

  • 通院の準備や同行に、家族の負担が大きくなってきた
  • 退院後の療養先がまだ決まっていない
  • 服薬管理、金銭管理、火の元の見守りに不安がある
  • 予定変更や手順の多い作業で混乱が目立つ
  • 本人が来院しにくく、家族だけで相談したい

この段階では「まだ相談するほどでは」と感じる方が多いのですが、在宅医療は状態が悪化してからでは選択肢が狭まります。情報だけ聞いてみる、という使い方で構いません。

ご相談はご予約・お問い合わせからどうぞ。

よくある質問

Q. 実行機能障害は認知症と同じですか?

同じではありません。認知症の一症状として出ることもあれば、脳卒中後など別の原因でも見られます。診断は医師の診察が必要です。

Q. 要支援でも在宅医療を相談できますか?

はい、可能です。介護度に関わらず、通院が難しい、退院後が不安、家族の介護負担が大きいなどで相談できます。

Q. 本人が受診を嫌がる場合はどうすればよいですか?

家族だけで相談する方法があります。まず困りごとを整理し、主治医や在宅医に伝えると進めやすいです。

Q. 施設入居と在宅医療はどちらが良いですか?

一概には決められません。生活の安全、家族の介護力、本人の希望を踏まえて比べることが大切です。

Q. 訪問診療を入れたら、今のかかりつけ医はやめる必要がありますか?

やめる必要はありません。併診や引き継ぎができる場合があります。


参考文献・出典

本記事の監修医師

佐藤 靖郎(さとう やすお)/医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 監修医/専門: 消化器外科・消化器内視鏡/一般内科/在宅医療・高齢者医療・がん緩和ケア・心不全・呼吸不全。略歴: 1988年 福島県立医科大学医学部卒業、医師免許取得。1997年 同大学大学院修了、博士号取得。国立国際医療研究センター、東京新宿メディカルセンター、NTT東日本関東病院、横浜市立大学関連病院、国立病院機構横浜医療センター外科医長・救命救急センター副部長、済生会若草病院(横浜市)外科部長・内視鏡センター・診療部長を歴任。丸亀医療センター・佐々木病院副理事長、日立おおみか病院理事を経て現在に至る。 公的役割: 厚生労働省『地域連携クリティカルパスモデルの開発』班研究員、全国保健所長会 地域連携パス推進班アドバイザー、神奈川県がん診療連携協議会 地域連携クリティカルパス部会 相談役。

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ご家族の通院が難しくなってきた、退院後の療養先に迷っている、自宅でどこまで医療が受けられるか知りたい——そうしたご相談を、たまプラーザで承っています。 ご予約・お問い合わせ からご連絡ください。TEL 045-909-0117(横浜市青葉区)。ご相談の際は、お薬手帳または薬剤情報提供書/医療保険証・各種受給者証/介護保険証・介護保険負担割合証/(お持ちであれば)診療情報提供書(紹介状)や退院時サマリーをご用意いただくとスムーズです。ご本人が来院できない場合のご相談も承ります。

免責事項

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個々の患者さんの診断・治療を代替するものではありません。症状や治療方針の判断は、必ず主治医にご相談ください。制度・費用は改定される場合があります。最新の情報は各自治体・保険者の窓口でご確認ください。


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