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下痢の原因・症状・対処法|消化器外科専門医が解説

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消化器外科専門医監修

下痢の原因・症状・対処法|消化器外科専門医が解説

下痢は、誰もが一度は経験する身近な症状です。食べすぎや飲みすぎによる一時的なものから、感染症・薬剤の副作用・消化器疾患にいたるまで、その原因は非常に多岐にわたります。多くの場合は数日で回復しますが、なかには早めの医療機関への受診が必要なケースも含まれています。本記事では、下痢の基礎知識から原因・対処法・受診の目安まで、消化器外科専門医の視点から丁寧に解説します。

下痢とは?まず押さえたい基礎知識

下痢とは、便の水分量が増加し、液状または泥状の便が1日に複数回排出される状態を指します。一般的には便の水分含有量が80〜90%を超えると軟便〜下痢と分類されます(健康な便の水分量はおよそ70〜80%程度です)。

詳しい定義や分類については下痢とはの解説記事もあわせてご参照ください。

便の状態で見る「下痢」と「軟便」の違い

便の性状はブリストルスケール(便形状評価スケール)で7段階に分類されており、医療現場でも広く用いられています。

分類 状態の目安
軟便 形はあるが、やわらかくくずれやすい
下痢便 形がなく、泥状または液状
水様便 ほぼ水分のみで固形成分がほとんどない

軟便は一過性の食事の影響でも起こりえますが、水下痢水みたいな下痢が繰り返される場合は、消化管における水分吸収の問題や感染症を疑う必要があります。

急性下痢と慢性下痢の違い

下痢は発症からの期間によって大きく二つに分けられます。

  • 急性下痢:発症から2〜4週間以内のもの。感染性胃腸炎や食中毒、薬剤の影響などが多い。
  • 慢性下痢:4週間以上続くもの。過敏性腸症候群・炎症性腸疾患・吸収不良症候群など、器質的・機能的な疾患が背景にある場合があります。

下痢の主な原因

食べすぎ・飲みすぎ・刺激物による下痢

冷たい飲食物、脂質の多い食事、アルコール、辛い香辛料などは腸への刺激となり、一時的な下痢を引き起こすことがあります。食べ過ぎ 下痢飲酒 下痢辛いもの 下痢のメカニズムについては各スポーク記事でも詳しく解説しています。またラーメン 下痢にんにく 下痢など、特定の食品との関連も多く見られます。食後 下痢が繰り返される場合は、消化機能の問題が隠れていることもあります。

食中毒・感染性胃腸炎による下痢

ノロウイルスやロタウイルスなどのウイルス、カンピロバクターやサルモネラなどの細菌が原因となる感染性胃腸炎では、下痢とともに嘔吐・発熱・腹痛を伴うことが多いです。手洗い・食品の適切な加熱・生水への注意などが基本的な感染予防となります。腹痛 下痢 原因についても参照ください。

薬の副作用による下痢

抗菌薬(抗生物質)は腸内細菌のバランスを変化させるため、下痢を引き起こすことがあります。そのほか、下剤・非ステロイド性抗炎症薬(ロキソニン 下痢など)・胃酸を抑える薬・サプリメント(プロテイン 下痢 意味ない)なども原因となりえます。薬を服用中に下痢が続く場合は、自己判断で服薬を中止せず、処方医または薬剤師にご相談ください。

ストレスや自律神経の乱れによる下痢

緊張や不安を感じると、腸の運動が活発になり下痢が起こりやすくなります。これは自律神経が腸の動きを調節していることと関係しています。繰り返す腹痛や下痢が精神的なストレスと連動している場合、過敏性腸症候群(IBS)が疑われることがあります。ストレス 下痢 治し方の記事もご参考ください。

慢性的な病気が背景にある下痢

数週間以上続く下痢の背景には、クローン病や潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患、吸収不良症候群、甲状腺機能亢進症、消化不良 下痢なども考えられます。下痢が続く がんとの関連が不安な場合も、早期に医療機関で確認することをお勧めします。

下痢に伴って出やすい症状

腹痛・発熱・嘔吐がある場合

胃が痛い 下痢胃痛と下痢 同時 原因が生じている場合、感染性胃腸炎や食中毒の可能性があります。高熱(38℃以上)が続く場合は早めの受診を検討してください。下痢 頭痛下痢 頭痛 だるいも脱水や全身症状のサインである場合があります。

血便・黒い便がある場合

下痢 血便血便 下痢は消化管の出血を示唆する可能性があります。また下痢 黒い黒い便 下痢黒い下痢 原因は上部消化管(胃や十二指腸)からの出血が疑われる場合があり、速やかな医療機関の受診が必要です。黒い便 一回だけ 下痢であっても、原因が明確でない場合は診察を受けることをお勧めします。

脱水のサイン

下痢が続くと体内の水分と電解質が失われ、脱水状態に陥ることがあります。下痢 脱水症状の主なサインとして、口や喉の渇き、尿量の減少・濃い尿、めまい・立ちくらみ、ぐったり感・倦怠感などがあります。特に子どもや高齢者では進行が早いため注意が必要です。

自宅でできる対処法

水分補給の基本

下痢のときは水分と電解質を補うことが最優先です。下痢 水分補給の基本は、少量をこまめに摂ること。経口補水液(ORS)は水・塩分・糖分のバランスが整っており、脱水の予防・改善に役立ちます。下痢の時の飲み物下痢 飲み物下痢の時 飲み物 大人の各記事も参照ください。

食事のとり方

下痢の時の食事下痢 食事の基本は、消化に負担のかかる食品を避け、おかゆ・うどん・豆腐・バナナなど消化のよいものを少量から試すことです。お腹に優しい食べ物 下痢下痢 食べ物下痢の時 食べ物も参考にしてください。下痢の時 食べては いけない ものとしては、脂質の多い食品・乳製品(状況による)・生もの・アルコール・カフェインなどが挙げられます。

安静と生活上の注意

お腹を冷やさないよう保温し、十分な睡眠と休養をとることが回復を助けます。排便後は流水と石けんによる丁寧な手洗いを徹底し、感染の拡大を防ぎましょう。タオルや食器の共有も避けることが望まれます。

市販薬を使う前に確認したいこと

下痢止めは症状を一時的に和らげる効果が期待できますが、感染性の下痢(細菌性やウイルス性)が疑われる場合、病原体や毒素の排出を妨げる可能性があるため、自己判断での使用には注意が必要です。ストッパ下痢止め下痢 薬下痢に効く薬については、添付文書をよく確認の上でご使用ください。また整腸剤 下痢下痢 整腸剤は腸内環境の改善を目的としており、比較的使いやすい選択肢の一つです。下痢 対処法下痢 治し方下痢 早く治す方法もあわせてご覧ください。

子ども・高齢者・妊娠中の下痢で注意したいこと

子どもの下痢

乳幼児は体重あたりの水分量が多く、脱水に至るスピードが成人より速いとされています。水分を少量ずつ与えながら、尿の回数や機嫌・皮膚の状態を観察してください。ぐったりしている、泣かない、尿が長時間出ないといった場合はすみやかに医療機関を受診してください。

高齢者の下痢

高齢の方は口渇感が低下しているため、脱水に気づきにくい場合があります。また複数の薬を服用していることが多く、薬剤性の下痢も起こりやすいです。基礎疾患との絡みがある場合もあるため、数日以上続く場合は早めに受診することをお勧めします。

妊娠中の下痢

妊娠中はホルモンバランスや腸の動きの変化によって下痢が起こりやすい時期があります。市販薬の使用は自己判断を避け、症状が続く場合や他の症状を伴う場合は産婦人科または内科医にご相談ください。

受診の目安

すぐに医療機関へ相談したい症状

以下の症状がある場合は、速やかに医療機関を受診してください。

  • 血便または黒い便がある
  • 38℃以上の高熱が続く
  • 激しい腹痛がある
  • 意識がぼんやりする・ふらつきが強い
  • 水分がまったく摂れない、または嘔吐が続く

早めの受診を検討したい症状

  • 下痢が3日以上続いている
  • 何度も繰り返している
  • 体重が減っている
  • 夜間に症状が続く・睡眠が妨げられる
  • 高齢者・乳幼児・妊娠中の方で症状がある

何科を受診するか

下痢 何科を受診すればよいか迷われる場合、成人であれば消化器内科または内科が一般的な受診先です。お子さんの場合は小児科に、妊娠中の方は産婦人科にまずご相談ください。

病院ではどのように診断するか

問診で確認されること

医師は診察の際に、下痢の発症時期・便の回数・性状(色・においなど)・腹痛や発熱の有無、最近の食事内容、服薬歴、海外渡航歴、周囲の感染者の有無などを確認します。症状の記録を事前にまとめておくと、診察がスムーズになります。

検査の種類

必要に応じて、以下のような検査が行われることがあります。

  • 便検査:感染性の原因菌やウイルスを特定する
  • 血液検査:炎症の程度、貧血、電解質異常、甲状腺機能などを確認する
  • 画像検査(腹部X線・超音波・CT):腸の状態や炎症の範囲を把握する
  • 内視鏡検査:慢性的な症状や血便がある場合に、腸内を直接観察する

よくある質問

下痢のときは食べないほうがいいですか?

完全な絶食は必ずしも必要ではありません。吐き気がなければ、消化のよい食事(おかゆ・うどんなど)を少量から試すことが一般的に勧められています。ただし脂質の多いものや刺激の強い食品は控えましょう。詳しくは下痢の時 食事をご参照ください。

下痢が続くのに熱がない場合も受診すべきですか?

発熱がなくても、水下痢 腹痛なしお腹痛くないのに下痢が数日以上続く場合は、消化器疾患や慢性的な腸の問題が隠れている可能性があります。水下痢 原因 腹痛なしの記事も参考にしつつ、長引く場合は受診をお勧めします。

市販の下痢止めは使ってもいいですか?

感染性の胃腸炎が疑われる状況(発熱・腹痛・嘔吐を伴う)では、市販の下痢止めを安易に使うと症状が長引く可能性があります。医師の指示のもとで使用することが基本です。下痢 治し方 即効を求めたい場合でも、まず原因を確認することが大切です。

下痢のときに避けたほうがいい飲み物はありますか?

アルコール(飲酒 下痢)、カフェインを多く含む飲料(コーヒー 下痢)、糖分の高い清涼飲料水(水分取りすぎ 下痢など)は腸への刺激や浸透圧の変化につながるため、下痢のときには控えることが望ましいとされています。

まとめ

下痢の原因は食事・感染・薬剤・ストレス・消化器疾患など非常に多様です。多くの急性下痢は安静と水分補給で回復に向かいますが、血便・高熱・激しい腹痛・脱水症状を伴う場合は早めの医療機関への受診が必要です。慢性的に繰り返す場合も、自己判断で様子を見続けずに専門医の診察を受けることをお勧めします。まずは症状を正確に把握し、適切な対処と受診判断につなげることが大切です。

本記事の監修医師

佐藤 靖郎(さとう やすお)
医師(医学博士)
AIプラスクリニックたまプラーザ 理事長
専門:消化器外科

福島県立医科大学大学院 外科学修了。NTT東日本関東病院や国立病院機構横浜医療センター等で外科医長・救命救急センター副部長を歴任。厚生労働省の地域連携クリティカルパスモデル開発の班研究員、神奈川県がん診療連携協議会相談役などを務める。

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