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下痢の時に食べてはいけないもの|控えたい食品・飲み物と食事の基本を解説

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下痢の時に食べてはいけないもの|控えたい食品・飲み物と食事の基本を解説


導入:下痢のときに「食べてはいけないもの」を知る前に

下痢は誰もが経験する症状のひとつですが、その原因は一時的な消化不良から感染性胃腸炎、食中毒、薬剤の副作用、過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患まで非常に幅広く、原因や症状の程度によって適切な対応は異なります。

「下痢のときに何を食べてはいけないか」という疑問はよくある質問ですが、食事の対応はひとつの答えで断言できるものではありません。本記事では、一般的に症状のある間は控えたほうがよい食品・飲み物を整理しながら、胃腸への負担を減らす考え方をわかりやすく解説します。

なお、症状が重い場合や長引く場合、あるいは血便・高熱を伴う場合は、食事の見直しだけでは対応できないケースもあります。必ず医師の診察を優先してください。


下痢のときに食事で気をつけたい基本

下痢のときに胃腸への負担を減らすためには、大きく次の4点を意識することが基本とされています。

  1. 刺激を避ける(香辛料・アルコール・カフェインなど)
  2. 脂質を控える(揚げ物・脂肪分の多い肉料理など)
  3. 冷たいものを避ける(腸の蠕動運動を刺激しやすい)
  4. 食べ過ぎない(胃腸が回復途中のため少量ずつ)

大切なのは「絶対に食べてはいけない」という極端な考え方ではなく、症状がある間は腸に余計な負担をかけないよう、一時的に控えるという視点です。体調の回復とともに、食事の内容を段階的に戻していくことが一般的な流れです。


下痢の時に食べてはいけないもの一覧

脂っこい料理・揚げ物・こってりした肉料理

脂質は消化に時間がかかるため、腸が弱っているときには大きな負担になります。揚げ物(天ぷら・唐揚げ・フライ)、バターをたっぷり使った料理、焼き肉のような脂肪分の多い肉料理は、症状がある間は控えることが勧められます。

香辛料の強い食べ物・辛い料理

唐辛子・こしょう・わさび・にんにくなどの刺激物は、腸粘膜を直接刺激し、腸の動きを過剰に高める可能性があります。辛いものと下痢の関係については別の記事でも詳しく解説していますが、症状が続いている間はカレーや激辛料理などは一時的に避けることが無難です。

アルコール・炭酸飲料・カフェイン

  • アルコール:腸粘膜への直接刺激に加え、腸内の水分バランスを乱す可能性があります。
  • 炭酸飲料:ガスが腸を刺激し、腹部の不快感を悪化させることがあります。
  • コーヒー・紅茶・緑茶(カフェイン):腸の蠕動運動を促進する作用があるため、症状のある間は控えたほうがよいとされています。

牛乳・乳製品

下痢のときには腸の乳糖分解酵素(ラクターゼ)の働きが低下することがあり、普段問題なく飲める方でも牛乳で症状が悪化するケースがあります。牛乳・生クリーム・アイスクリームなどは一時的に避けるのが賢明です。ヨーグルトについては後述の「よくある質問」も参照してください。

食物繊維が多すぎる食品・生野菜・きのこ・海藻

不溶性食物繊維は腸を物理的に刺激する可能性があります。生野菜(キャベツ・レタスのサラダなど)、きのこ類、海藻類、豆類などは、症状のある間は一時的に量を控えるか、加熱してやわらかくしてから少量食べるなど、工夫が必要な場合があります。


症状を悪化させやすい飲み物・食品の具体例

冷たい飲み物・甘味が強い飲料

冷たい飲み物は腸を刺激しやすく、一度に大量に飲むことも胃腸に負担をかけます。また、スポーツドリンクや果汁100%ジュースは糖質濃度が高いため、浸透圧の関係で逆に腸内の水分バランスを乱すことがあります。

市販の整腸目的食品・健康食品

乳酸菌飲料や食物繊維を強化した健康食品は、健康維持を目的としたものですが、腸が弱っているときには合わないこともあります。症状の強い時期は新しい食品を試すことは控え、体調が落ち着いてから改めて判断するようにしましょう。


下痢のときに比較的とりやすい食べ物

胃腸への負担が少なく、症状のある間に比較的とりやすいとされる食品の例を挙げます。

食品 特徴
おかゆ・やわらかいごはん 消化されやすく胃腸への刺激が少ない
うどん(やわらかく茹でたもの) 同上
具の少ない澄んだスープ 水分と塩分の補給にも役立つ
豆腐(温めたもの) 消化しやすいたんぱく源
よく熟したバナナ 水溶性食物繊維が含まれ比較的とりやすい
白身魚(蒸したもの・煮たもの) 脂質が少なく消化しやすい

これらの食品も、少量ずつ、よく噛んで、体調を見ながら進めることが大切です。一度にたくさん食べると胃腸に負担がかかります。


下痢のときの水分補給で注意したいこと

下痢による脱水は、特に子どもや高齢者では重篤になりやすいため、水分補給は非常に重要です。

推奨されるのは経口補水液(ORS)です。経口補水液は水・塩分・糖分のバランスが腸からの吸収に適した組成になっており、市販品(OS-1など)が薬局で入手できます。

水分補給の際の注意点:

  • 一度にたくさん飲まず、5〜10分おきに少量ずつ(スプーン1〜2杯程度から)こまめに摂る
  • 冷たい飲み物は腸を刺激するため、常温または人肌程度に温めたものを推奨
  • 普通の水だけでは電解質が補えないため、長引く場合は経口補水液を活用する

飲み物に関してはより詳しく下痢の時の飲み物下痢の時 飲み物 大人の記事もご参照ください。


下痢の原因によって避けるものが変わる

下痢の原因によって、食事への対応の仕方も変わります。

原因 食事対応のポイント
感染性胃腸炎(ウイルス・細菌) 脱水予防が最優先。食欲のない間は無理に食べない
食べ過ぎ・飲み過ぎ 消化のよいものを少量ずつ。胃腸を休める
薬剤の副作用 原因薬の確認が先決。主治医・薬剤師への相談が必要
過敏性腸症候群(IBS) 個人差が大きく、専門医の指導のもとで食事管理を行う

発熱や血便がある場合は、食事の見直しだけで対応しようとせず、速やかに医療機関を受診してください。


子ども・高齢者・妊娠中に注意したいこと

脱水リスクが特に高い方(乳幼児・高齢者・妊婦)は、症状の変化に気づきにくい場合があります。

  • 乳幼児:ぐったりしている、尿が出ない、泣き声が弱いなどのサインに注意
  • 高齢者:口の渇きを感じにくく、気づかないうちに脱水が進むことがある
  • 妊娠中:自己判断での薬の使用は避け、かかりつけの産科医に相談する

これらに当てはまる方は、症状が軽く見えても自己判断を続けず、早めに医師に相談することが望ましいです。


受診を考えるべき症状

以下のような症状がある場合は、自己対応を優先せず医療機関への受診をご検討ください。

  • 血便・黒色便が出ている
  • 強い腹痛が続く、または痛みが増強している
  • 38℃以上の発熱を伴っている
  • 嘔吐が続いており水分も摂れない
  • 脱水のサイン(口の渇き、尿量が極端に少ない、目がくぼむ、ぐったりする)
  • 下痢が1週間以上続いている
  • 最近新しい薬を飲み始めた

受診の際には、下痢が始まった時期・便の回数・性状(水様便か、血液混入はあるか)・食事内容・服用中の薬・体温を記録しておくと、医師が原因を判断する際の参考になります。


よくある質問

下痢のときにヨーグルトは食べてもよい?

乳酸菌が腸内環境に役立つ可能性はありますが、乳製品として症状を悪化させる場合もあります。症状が強い時期は避け、落ち着いてきたら少量から試すのが安全です。体質や症状の程度によって合う・合わないがあるため、一概に推奨・否定はできません。

下痢のときに果物は食べてもよい?

よく熟したバナナは比較的とりやすいとされます。一方、柑橘類やキウイなど酸味が強いものや、食物繊維が多い果物(りんご・梨など)は症状によっては腸を刺激することがあります。体調を見ながら少量から試すようにしましょう。

下痢のときに食事は抜いたほうがよい?

食欲がない場合に無理に食べる必要はありませんが、水分だけは優先して摂ることが大切です。症状が少し落ち着いてきたら、おかゆや澄んだスープなど消化のよいものを少量から再開するのが一般的な考え方です。

下痢止めを飲めば食事制限は不要?

下痢止め薬(止瀉薬)は症状の種類によっては使用を控えるべき場合があります(感染性下痢など)。薬を使う場合も食事への配慮は引き続き必要であり、自己判断で市販薬を使用する前に、薬剤師や医師に相談することを推奨します


まとめ:下痢の時は「刺激・脂質・冷たいもの」を避け、少量ずつ整える

下痢のときに控えたほうがよい食品・飲み物をまとめると、脂っこいもの・辛い刺激物・アルコール・カフェイン・炭酸飲料・冷たいもの・牛乳・大量の食物繊維が挙げられます。「絶対に食べてはいけない」という強制的なルールではなく、胃腸を休めながら少量ずつ回復を待つという視点が基本です。

また、脱水予防のために経口補水液などで水分をこまめに補給することも忘れないようにしましょう。

症状が強い・長引く・血便や高熱を伴うといった場合は、食事の工夫だけでは対応できないケースも多くあります。そのような際は速やかに医療機関で診察を受けることが重要です。


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本記事の監修医師

佐藤 靖郎(さとう やすお)
医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 理事長
専門:消化器外科

福島県立医科大学大学院 外科学修了。NTT東日本関東病院や国立病院機構横浜医療センター等で外科医長・救命救急センター副部長を歴任。厚生労働省の地域連携クリティカルパスモデル開発の班研究員、神奈川県がん診療連携協議会相談役などを務める。


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