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腹痛下痢の原因|内科医がわかりやすく解説

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腹痛下痢の原因|内科医がわかりやすく解説【たまプラーザ】

腹痛と下痢が同時に起こるとき、その原因は食事・感染・ストレス・病気など多岐にわたります。多くの場合は一時的なものですが、症状の特徴によっては早めに医療機関を受診することが大切です。本記事では、原因・見分け方・自宅での対処法・受診の目安をわかりやすく解説します。

本記事は医療情報の提供を目的としており、診断・治療は必ず医師の診察に基づいて行ってください。

腹痛と下痢が同時に起こるのはなぜ?まず知っておきたい基本

腸の動きが乱れると腹痛と下痢が起こりやすい

腸は、食べ物を消化・吸収しながら蠕動運動(ぜんどううんどう)によって便を直腸へ送り出しています。この動きが何らかの原因で過剰になったり乱れたりすると、水分の吸収が不十分なまま便が排出され、下痢になります。同時に、腸管の過剰収縮や炎症が「腹痛」として感じられます。

腸の動きを調整しているのは自律神経です。そのため、感染・ストレス・冷えなど、自律神経に影響するあらゆる要因が腹痛と下痢のきっかけになりえます。

一時的な症状と、注意が必要な症状の違い

一時的なものの代表例は、食べ過ぎや冷えによる腹痛・下痢です。多くは数時間〜1日程度で落ち着きます。一方、発熱・血便・強い腹痛・数日以上の継続などを伴う場合は、感染症や消化器疾患の可能性があり、医療機関での評価が必要です。

腹痛と下痢の主な原因

ウイルス性胃腸炎・細菌性胃腸炎

ノロウイルス・ロタウイルスなどのウイルスや、カンピロバクター・サルモネラなどの細菌が腸管に感染し、炎症を起こします。突然の腹痛・下痢・嘔吐・発熱が特徴です。

食あたり・食中毒

原因食品の摂取から数時間〜数日後に症状が出ます。黄色ブドウ球菌では摂取後比較的早期(数時間以内)、カンピロバクターでは2〜5日後など、原因菌によって潜伏期間が異なります(厚生労働省「食中毒統計資料」参照)。

冷え、ストレス、自律神経の乱れ

冷えやストレスは自律神経のバランスを崩し、腸の蠕動運動を乱します。精神的な緊張で腹痛・下痢が起きる場合は、過敏性腸症候群(IBS)の関与も考えられます。

食べ過ぎ・飲み過ぎ、刺激物の摂取

大量のアルコール、辛い食べ物、油脂の多い食事は消化管を刺激し、一時的な下痢や腹痛を引き起こすことがあります。

薬の副作用やサプリメントの影響

抗菌薬(抗生物質)は腸内細菌叢を乱し、下痢の原因になることがあります。マグネシウムを含む整腸剤・緩下剤、一部のサプリメントでも下痢が生じる場合があります。

考えられる病気

過敏性腸症候群(IBS)

器質的な異常がないにもかかわらず、腹痛・下痢・便秘などが繰り返される機能性腸疾患です。ストレスや食事内容で悪化しやすいのが特徴です。

急性胃腸炎

ウイルスや細菌、刺激物などにより胃・腸が急性に炎症を起こした状態です。嘔吐・下痢・腹痛が主症状で、多くは数日で軽快します。

感染性腸炎

腸管感染症の総称です。病原体の種類によって症状の程度・血便の有無・発熱の程度などが異なります。

虚血性腸炎

動脈硬化などにより大腸への血流が一時的に不足し、腸壁が傷む病気です。突然の激しい腹痛・血便が特徴で、中高年に多くみられます。

炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)

免疫の異常により腸管に慢性的な炎症が生じます。血便・粘液便・腹痛・下痢が長期間続く場合は、消化器内科での精密検査が必要です。

胆のう・膵臓など消化器以外の病気が関係することもある

胆のう炎・胆石・膵炎なども腹痛・下痢の原因となることがあります。右上腹部や背部の痛みを伴う場合は注意が必要です。

症状の特徴から原因を見分けるポイント

発熱・嘔吐を伴う場合

感染性腸炎や急性胃腸炎が疑われます。脱水に注意しながら経過を観察し、症状が強い場合は受診を検討してください。

血便や黒い便がある場合

血便は腸管の炎症・出血のサイン、黒い便(タール便)は上部消化管(胃・十二指腸)からの出血を示す可能性があります。早急な受診が必要です。

食後すぐに起こる場合

過敏性腸症候群や消化管の運動機能異常が疑われます。食べ過ぎ・脂っこい食事との関連も確認してください。

便秘と下痢を繰り返す場合

IBSに多いパターンです。慢性的に繰り返す場合は医療機関での相談をお勧めします。

強い腹痛が続く場合

虚血性腸炎・腸閉塞・腹膜炎なども否定できません。痛みが改善しない場合は早期受診を検討してください。

自宅でできる対処法

水分補給の基本

下痢による脱水を防ぐため、水・スポーツドリンク(薄めたもの)・経口補水液(ORS)をこまめに補給します。一度に大量に飲むのではなく、少量ずつ頻繁に飲むのがポイントです。

胃腸にやさしい食事のとり方

症状が落ち着いてきたら、おかゆ・うどん・豆腐・白身魚など消化の良いものを少量から始めます。油脂・香辛料・アルコール・生ものは控えてください。

休養のとり方と体を温める工夫

腹部を冷やさないよう、腹巻きや温めたタオルなどで保温することも助けになります。十分な休養をとってください。

市販薬を使う前に注意したいこと

市販の下痢止めや整腸剤を使用する場合は、用法・用量を守ってください。感染性腸炎が疑われる場合は、下痢止めの使用が症状を長引かせることがあります(後述「やってはいけないこと」も参照)。

やってはいけないこと・悪化を防ぐポイント

無理に食べ続ける

吐き気・腹痛が強いときは、胃腸を無理に働かせず、まず水分補給を優先します。

脱水を見逃す

口の渇き・尿量減少・ぐったりした感じは脱水のサインです。特に乳幼児・高齢者は進行が早いため注意が必要です。

下痢止めを自己判断で使う

感染症による下痢では、病原体や毒素を体外に排出する働きを妨げる可能性があるため、下痢止めの使用は医師や薬剤師に相談してから行うことをお勧めします。詳しくは下痢止めとは?原因・症状・対処を内科医が解説【たまプラーザ】もご覧ください。

アルコールや脂っこい食事を続ける

これらは腸への刺激を強め、回復を遅らせる要因になります。症状が落ち着くまでは控えてください。

受診したほうがよい症状

受診を急いだほうがよい危険なサイン

  • 血便・黒い便
  • 激しい腹痛が続く、または痛みが強くなっている
  • 意識がぼんやりする、高熱(38.5℃以上)が続く
  • 尿が半日以上出ない(脱水の可能性)

数日以上続く場合

下痢・腹痛が3日以上改善しない場合は、感染症や消化器疾患の可能性があります。医療機関への受診を検討してください。

乳幼児・高齢者・持病がある場合の注意点

これらの方は脱水が重篤化しやすく、免疫機能が低下していることもあります。症状が軽くても、早めに医療機関に相談することをお勧めします。

病院ではどのように診察・検査をするのか

問診で確認する内容

いつから・どんな症状か・発熱や血便の有無・食事内容・渡航歴・周囲の感染者の有無・服用中の薬などを確認します。

必要に応じて行う検査

血液検査(炎症・脱水・臓器障害の確認)、便培養(感染症の原因菌特定)、腹部エコー・CT、大腸内視鏡などを状況に応じて行います。

診療科の目安

まずは内科または消化器内科を受診するのが一般的です。症状が急激に悪化している場合は救急外来も選択肢になります。

たまプラーザ周辺で受診を考えるときのポイント

内科受診が向いているケース

発熱・嘔吐・下痢・腹痛など急性症状が主体の場合、まずは内科への受診が適しています。問診と基本的な検査で多くの原因を絞り込むことができます。

消化器症状が強い場合の相談先の考え方

症状が繰り返す・長引く・血便を伴うなど、消化器疾患が疑われる場合は消化器内科での相談が適しています。AIプラスクリニックたまプラーザでは、消化器専門医が診察・相談に対応しています。受診の目安に迷うときはご予約・お問い合わせよりお気軽にご相談ください。

予防のためにできること

食事・生活習慣の見直し

暴飲暴食を避け、規則正しい食生活を心がけてください。発酵食品(ヨーグルト・納豆など)で腸内環境を整えることも一助になります。

感染対策と手洗い

食事前・トイレ後は石けんと流水で十分に手洗いをしてください。ノロウイルスにはアルコール手指消毒液の効果が不十分なため、流水・石けんでの手洗いが推奨されます(厚生労働省ガイドライン参照)。

ストレス管理と睡眠

十分な睡眠・適度な運動・趣味などによるリフレッシュを通じて、自律神経のバランスを整えることが腸の健康にもつながります。

よくある質問(FAQ)

腹痛と下痢が同時に起きるのは何時間くらいで治まりますか?

食べ過ぎや冷えが原因の場合、多くは数時間〜1日程度で落ち着くことがあります。ウイルス性胃腸炎では2〜5日続くことも少なくありません。ただし、症状が強い・長引く場合は医師に相談してください。

下痢止めは使っても大丈夫ですか?

感染症が原因の場合、下痢止めを使うと病原体の排出が妨げられる可能性があります。自己判断での使用は避け、薬剤師や医師に相談のうえで使用することをお勧めします。詳しくは下痢止めとは?原因・症状・対処を内科医が解説【たまプラーザ】をご参照ください。

食べないほうが早く治りますか?

急性期は消化の良いものを少量から食べるほうが、腸の回復に役立つとされています。完全な絶食は必ずしも推奨されませんが、嘔吐・強い吐き気がある場合は無理に食べず、水分補給を優先してください。

便がゆるいだけでも受診したほうがよいですか?

軽度の軟便のみであれば経過観察でも構いませんが、3日以上続く・他の症状を伴う・繰り返すなどの場合は、一度受診して原因を確認することをお勧めします。

子どもや高齢者は何に注意すべきですか?

脱水の進行が速いため、水分補給を最優先してください。口から水分が摂れない・尿量が極端に少ない・ぐったりしているなどの場合は、すみやかに医療機関を受診してください。

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本記事の監修医師

佐藤 靖郎(さとう やすお)
医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 監修医
専門:消化器・内科(消化器外科/内視鏡/一般内科)

略歴:
1988年 福島県立医科大学医学部卒業、医師免許取得。1997年 同大学大学院修了、博士号取得。国立国際医療研究センター、東京新宿メディカルセンター、NTT東日本関東病院、横浜市立大学関連病院、国立病院機構横浜医療センター外科医長・救命救急センター副部長、済生会若草病院(横浜市)外科部長・内視鏡センター・診療部長を歴任。丸亀医療センター・佐々木病院副理事長、日立おおみか病院理事を経て現在に至る。

公的役割:
厚生労働省「地域連携クリティカルパスモデルの開発」班研究員、全国保健所長会 地域連携パス推進班アドバイザー、神奈川県がん診療連携協議会 地域連携クリティカルパス部会 相談役。

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