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親の脳出血、部位別の症状を知って備えたい

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親の脳出血、部位別の症状を知って備えたい

高齢者に多い病気と急変のサイン|受診の目安を医師が解説する総合ガイド高齢者に多い病気と急変サイン|気づく・見極めるためのまとめ › (本記事)

親御さんの様子がいつもと違うと感じたとき、脳出血は「どの部位が傷んだか」で出方が変わるため、見え方が少し複雑です。ですが、片側の麻痺、しびれ、言葉のもつれ、意識の変化、強い頭痛や嘔吐など、家族が気づけるサインはあります。まずは全体像をつかみ、急変かどうかを見極めることが大切です。
上向きのまとめはこちらです。

まず押さえたい、親の脳出血で起こること

脳出血は、脳の血管が破れて脳の中に出血する病気です。出血した場所の近くにある神経が障害されるため、症状は「出血量」だけでなく「部位」によっても変わります。たとえば、右脳の障害で左半身に麻痺が出たり、脳幹という生命維持に関わる場所では意識や呼吸に影響が出たりします。
厚生労働省の在宅医療の推進人生会議(ACP)でも、急変に備えた事前の共有が重要とされています。

部位別にみた主な症状の目安

出血した部位 起こりやすい症状 家族が気づきやすい変化
大脳の表面・深部 片側の手足の麻痺、しびれ、ろれつの回りにくさ 箸が持ちにくい、片足を引きずる
視床・内包 感覚の低下、強い片麻痺 片側だけ反応が鈍い、立ち上がれない
小脳 めまい、ふらつき、吐き気、歩行障害 真っすぐ歩けない、転びやすい
脳幹 意識の低下、呼吸の異常、嚥下障害 呼びかけへの反応が悪い、飲み込みにくい

症状はあくまで目安で、自己判断はできません。急に出た症状は受診の対象です。

こうした変化から受診につながることが多いです

「急に立てない」「片方の腕が上がらない」「話がかみ合わない」などで家族が気づくことが多いです。とくに高齢の方は、痛みを強く訴えないこともあり、いつもと違う動きの鈍さや返答の遅れが最初のサインになる場合があります。
また、脳出血の原因として高血圧が関係することもあるため、血圧管理の相談は高血圧の症状が気になる私へ、受診の目安を整理も参考になります。

こんな見え方なら急いで確認したい

観察ポイント
意識 ぼんやりする、呼びかけへの反応が鈍い
言葉 うまく話せない、言葉が出ない
動き 片側の麻痺、歩けない、手足が脱力する
体調 強い頭痛、吐き気・嘔吐、けいれん
飲み込み むせる、水が飲みにくい

見分け方は「いつもと違う急な変化」が手がかりです

脳出血は、ゆっくり進む病気というより、急に症状が出ることが多いです。朝は普通だったのに、昼に急にろれつが回らなくなった、夕方に急に歩けなくなった、という流れは要注意です。
「むくみ」そのものは脳出血の代表症状ではありませんが、脳の腫れの程度や全身状態の評価では、浮腫の見方が問題になることがあります。基礎的な整理としては浮腫とは何か、むくみが続く私のための確認ポイントも役立ちます。

混同しやすいものとの違い

脳出血と似た見え方をするものに、脳梗塞、低血糖、脱水、薬の副作用、感染症によるせん妄があります。見分けが難しいため、「脳出血ではないだろう」と決めつけないことが大切です。
たとえば、ふらつきや歩行の乱れはパーキンソン病でも見られますが、急な片側麻痺や意識低下は別の病気を考えます。必要に応じてパーキンソン病かもと思ったら、私が見ておきたい症状も確認してください。

家族が見落としがちなポイント

高齢の親御さんでは、「少しぼーっとしている」「返事が遅い」「食事でむせる」が軽く見られがちです。しかし、脳幹や小脳の出血では、意識や飲み込みに変化が先に出ることがあります。
また、退院後の生活を考えるときは、病院での治療だけでなく在宅側の受け皿も重要です。退院支援の考え方は訪問診療・在宅医療とはで全体像を確認できます。状態が不安定な時期ほど、退院前から相談の場を持つと準備しやすくなります。
訪問診療・在宅医療を知る|相談・依頼するためのまとめもあわせてご覧ください。

在宅医療とのつながり

脳出血のあとは、麻痺や嚥下障害、再発予防の薬の管理が必要になることがあります。在宅医療では、通院が難しい方の診察や薬の調整、訪問看護との連携を進めやすくなります。
ただし、急性期の治療や高度なリハビリ、検査が必要な場合は入院が適しています。在宅医療は「入院の代わり」ではなく、病状に応じて役割を分ける考え方です。退院日が急に決まることもあるため、家族だけで抱え込まず、早めに情報収集しておくと選択肢を整理しやすくなります。
相談先の入口としては相談・依頼するためのまとめも役立ちます。

当院の在宅診療の現場から

当院では、病院の地域連携室や医療ソーシャルワーカーから紹介を受け、退院前カンファレンスに参加して在宅への引き継ぎを受けています。退院当日から訪問診療を始めることもあり、退院直後の不安定な時期には24時間の連絡体制で夜間・休日の急変に備えます。消化器内視鏡やエコーの経験を生かし、栄養管理、嚥下評価、胃ろう管理、在宅酸素にも対応しています。たまプラーザ・あざみ野・美しが丘・新石川など横浜市青葉区を中心に、隣接する都筑区・川崎市宮前区もご相談に応じています。

受診・相談の目安

次のような場合は、受診や相談を検討してください。

  • 急に片側の手足が動かしにくくなった、しびれが出た
  • ろれつが回らない、言葉が出ない、会話がかみ合わない
  • 強い頭痛、吐き気、嘔吐、意識の変化がある
  • 退院後の療養先が決まっていない、家族だけで支えるのが難しい
  • 通院が負担で、今後の診療体制を見直したい

この段階では「まだ相談するほどでは」と感じる方が多いのですが、在宅医療は状態が悪化してからでは選択肢が狭まります。情報だけ聞いてみる、という使い方で構いません。
ご予約・お問い合わせからご相談いただけます。

よくある質問

Q. 脳出血は部位で症状が本当に変わりますか?

はい、変わります。大脳なら片麻痺、小脳ならふらつき、脳幹なら意識や呼吸の変化が目立つことがあります。ただし例外もあるため、症状だけで断定はできません。

Q. しびれだけなら様子を見てもよいですか?

急に出たしびれは、脳出血や脳梗塞の可能性があります。短時間で軽くなっても、まず医療機関に相談してください。

Q. 家族だけで相談しても大丈夫ですか?

はい、大丈夫です。ご本人が来院できない場合でも、家族のみの相談で状況整理を進められることがあります。

Q. 退院前に在宅医療へ相談するのは早すぎませんか?

早すぎることはありません。退院日が急に決まることもあるため、早めに情報を集めておくと準備しやすくなります。

Q. 在宅医療を入れたら、今の主治医の診療はやめる必要がありますか?

いいえ、必ずしもその必要はありません。併診や引き継ぎの形で進めることもあります。


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参考文献・出典

本記事の監修医師

佐藤 靖郎(さとう やすお)/医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 監修医/専門: 消化器外科・消化器内視鏡/一般内科/在宅医療・高齢者医療・がん緩和ケア・心不全・呼吸不全。略歴: 1988年 福島県立医科大学医学部卒業、医師免許取得。1997年 同大学大学院修了、博士号取得。国立国際医療研究センター、東京新宿メディカルセンター、NTT東日本関東病院、横浜市立大学関連病院、国立病院機構横浜医療センター外科医長・救命救急センター副部長、済生会若草病院(横浜市)外科部長・内視鏡センター・診療部長を歴任。丸亀医療センター・佐々木病院副理事長、日立おおみか病院理事を経て現在に至る。 公的役割: 厚生労働省『地域連携クリティカルパスモデルの開発』班研究員、全国保健所長会 地域連携パス推進班アドバイザー、神奈川県がん診療連携協議会 地域連携クリティカルパス部会 相談役。

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