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高齢者に多い病気と急変サイン|相談・依頼するためのまとめ

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高齢者に多い病気と急変サイン|相談・依頼するためのまとめ


高齢者に多い病気と急変サイン|相談・依頼するためのまとめ

最終更新日: 2025-07-14


「父の歩き方がおかしい」「母の足がむくんでいる」「急に転んだが病院へ連れて行けない」——そうした変化に気づいたとき、まず迷うのが「どこに相談すればよいか」です。高齢者の病気は複数の臓器や要因が絡み合うことが多く、受診先の選び方がわかりにくいのは当然です。

このページでは、パーキンソン病や足のむくみをはじめとした高齢者に多い病気の受診先、急変サインの見分け方、在宅医療への相談の流れを整理します。「相談してみようか」と思ったときのための情報をまとめたサブハブ(特集ページ)として、関連記事へもつないでいます。


高齢者に多い病気と「何科に相談すべきか」を先に整理

「まずはかかりつけ医」でよいケースと、専門科につなぐケース

高齢者の体調変化の多くは、まずかかりつけの内科医や総合診療医に相談することが出発点になります。かかりつけ医はこれまでの病歴・服薬・生活状況を把握しており、「次にどの専門科に行くか」の判断もしやすい立場にいます。

一方、症状が特定の臓器・神経系に関わると疑われる場合(ふるえ・歩行障害・半身麻痺・急激な視力変化など)は、専門科への紹介や早めの受診が望ましいケースがあります。かかりつけ医に「紹介状を書いてもらえるか」と確認することも選択肢のひとつです。

自宅での様子がいつもと違うときに、家族が見ておきたいポイント

  • 歩き方・立ち上がり方の変化(すり足、前傾姿勢、転倒が増えた)
  • 食事量・食べる速さ・むせやすさの変化
  • 言葉が出にくい、ろれつが回りにくくなった
  • 以前できていたことが急にできなくなった
  • 足や顔のむくみ、体重の急激な増加

こうした変化を記録しておくと、受診時に医師へ正確に伝えやすくなります。スマートフォンで動画を撮っておくことも有用です。

来院が難しいときは「家族のみの相談」や在宅医療の相談も可能

ご本人の外出が困難な場合でも、ご家族だけで医療機関に相談できる場合があります。また、自宅に医師が訪問する訪問診療(在宅医療)という選択肢もあります。「まだ早いか」と感じる段階でも、訪問診療・在宅医療とは何か、どんな方が対象になるかを事前に知っておくことで、いざというときに慌てずに済みます。


パーキンソン病が疑われるときは何科を受診する?

受診先の基本:神経内科・脳神経内科・もの忘れ外来との違い

パーキンソン病が疑われる場合、受診先として中心になるのは神経内科(または脳神経内科)です。神経内科は脳・脊髄・神経・筋肉の病気を診る診療科で、パーキンソン病の診断・治療を専門的に行います。

「もの忘れ外来」は主に認知症の評価を行う外来で、記憶の問題が前面に出ている場合には有用ですが、ふるえや歩行障害が主な症状のときは神経内科への受診が優先されます。かかりつけ医が神経内科への紹介状を書くケースが多く、まずかかりつけ医に相談するのがスムーズです。

詳しくは パーキンソン病は何科?受診先を迷う私の確認ポイント で具体的なフローを解説しています。

パーキンソン病で見られやすい症状

パーキンソン病は中脳の神経細胞が徐々に減少し、運動機能に影響が出る疾患です(出典:日本神経学会)。主に見られやすい症状として次のものがあります。

  • 安静時のふるえ(じっとしているときに手・足がふるえる)
  • 筋肉のこわばり・動きの遅さ(歯車様固縮)
  • 姿勢の変化・歩行障害(前傾姿勢、すり足、小刻み歩行)
  • 嗅覚の低下、便秘、睡眠中の行動変化(運動症状より先に現れることがある)

ただし、これらの症状があるからといってパーキンソン病と断定することはできません。診断は医師の診察と検査が前提です。

受診を急いだほうがよいサイン

次の症状が急に現れた場合は、パーキンソン病以外の緊急性の高い病気の可能性もあるため、速やかに受診することが重要です。

  • 半身の麻痺・顔のゆがみ・ろれつの乱れが突然起きた
  • 急激に意識がぼんやりした
  • 急に歩けなくなった

診断は医師の診察が前提で、似た症状の病気もある

パーキンソン病と似た症状を示す疾患(進行性核上性麻痺、レビー小体型認知症、薬剤性パーキンソニズムなど)があります。自己判断は難しく、神経内科医による診察・画像検査・神経学的評価が必要です。


高齢者の足のむくみは何科?原因で受診先が変わる

まず相談しやすい診療科:内科・かかりつけ医

足のむくみ(浮腫)は、高齢者に比較的よく見られる症状ですが、その原因は多岐にわたります。まずはかかりつけの内科・総合内科に相談し、血液検査・尿検査・心電図などで原因を絞り込んでもらうのが基本的な流れです。

心臓・腎臓・肝臓・静脈・薬の影響など考えられる原因

考えられる原因 関連する臓器・要因 紹介先となりうる専門科
心不全 心臓 循環器内科
腎機能の低下 腎臓 腎臓内科・泌尿器科
肝硬変・低アルブミン血症 肝臓・栄養状態 消化器内科
深部静脈血栓症・静脈瘤 下肢の静脈 循環器内科・血管外科
薬剤の副作用 服用中の薬 かかりつけ医による薬の見直し
長時間同じ姿勢 生活習慣 まずかかりつけ医へ

※上記は一般的な目安です。実際の受診先は医師の診察をもとに判断されます。

片足だけの腫れ、息苦しさ、急なむくみは早めの受診を

次の場合は比較的早めの受診が望ましい状態です。

  • 片足だけが急に腫れている(深部静脈血栓症の可能性)
  • 息苦しさ・胸の痛みを伴うむくみ(心不全・肺塞栓症の可能性)
  • 数日で急激に悪化したむくみ
  • 皮膚が赤くなり熱感がある(蜂窩織炎などの感染症の可能性)

むくみだけでなく、体重増加や尿量変化も確認する

体重が数日で急増した(たとえば3〜4日で2kg以上増加)、尿量が著しく減った、という変化は、心不全や腎機能悪化のサインである場合があります。むくみと合わせてこれらの変化を記録しておくと、受診時に役立ちます。


「急変サイン」を見逃さないために家族が知っておきたいこと

呼吸が苦しい、意識がぼんやりする、食べられない

  • 会話のたびに息が切れる、横になっても呼吸が苦しい
  • 呼びかけへの反応が鈍い、目がぼんやりしている
  • 食事をほとんど口にできない日が続く

これらは複数の病気が急性増悪しているサインである可能性があります。

立てない、急に転んだ、急な麻痺やろれつ不良

  • 突然、手足の一方が動かなくなった
  • ろれつが突然乱れ、言葉が出にくくなった
  • 転倒後に強い痛みがあり、立てない状態が続く

これらは脳卒中・骨折などの緊急性の高い状態を示唆することがあります。ためらわずに救急搬送を検討してください。

発熱や脱水、強い痛みがあるときの考え方

高齢者は発熱や脱水でも意識が変容することがあります。38℃以上の発熱が続く、水分を摂れない状態が半日以上続く、急な腹痛・胸痛・背部痛がある場合は早めに医療機関に連絡してください。

迷ったら救急相談やかかりつけ医へ早めに連絡する

判断に迷う場合は#7119(救急安心センター)#8000(小児は別番号ですが、一部自治体では大人も利用可)に相談するか、かかりつけ医に電話で状況を伝えてください。訪問診療を利用している場合は、担当クリニックの夜間連絡先へ連絡します。


受診・相談の目安

すぐに救急受診を考える症状

  • 突然の麻痺・ろれつ不良・意識の変容
  • 激しい胸痛・背部痛・腹痛
  • 呼吸困難が強く、安静にしていても改善しない
  • 転倒後に動けない、強い痛みがある

当日〜数日以内に外来受診したい症状

  • 38℃以上の発熱が2日以上続く
  • 食事・水分が十分に摂れない状態が続く
  • 歩行・立ち上がりがいつもより著しく悪化した
  • 足のむくみが急に悪化した、体重が数日で増えた

早めに情報収集を始めたいケース

  • 週に1回以上の通院が本人・家族にとって負担になりつつある
  • 退院後の療養先(自宅か施設か)がまだ決まっていない
  • 認知機能の低下や歩行障害が進み、将来の療養に不安がある
  • かかりつけ医に「そろそろ在宅医療を考えてみては」と言われた
  • 家族の付き添いが限界に近づいている

ご本人が来院できない場合でも、ご家族だけでのご相談を承っています。現在の主治医との関係を保ったまま在宅医療を始めることもできます。

まずは訪問診療・在宅医療の相談窓口をご確認いただくか、ご予約・お問い合わせよりご連絡ください。


在宅医療で相談できること

自宅での診察、処方、療養方針の相談

訪問診療では、医師が定期的に自宅を訪問し、診察・処方・療養方針の相談を行います(厚生労働省「在宅医療の推進」)。外来通院が困難な方でも、自宅で継続的な医療を受けることが可能です。

かかりつけ医との併診・引き継ぎも可能

訪問診療を始めることで、これまでのかかりつけ医との関係を断つ必要はありません。病状によっては外来通院と訪問診療を並行する「併診」も可能ですし、かかりつけ医からの紹介という形で引き継ぎを受けることもあります。

ご本人が来院できない場合の家族相談

「まず話だけ聞いてみたい」という段階でも、ご家族だけでご相談いただけます。現在の病状、生活状況、服薬内容などをお伝えいただければ、訪問診療が適切かどうか、具体的にどんな対応ができるかをご案内できます。

訪問診療で対応しやすいケースと、入院が必要になる場合

訪問診療は万能ではなく、手術・高度な検査・集中治療が必要な状態では入院が適切です。在宅医療は「自宅で最期まで過ごせることを保証するもの」ではなく、状態が安定している期間や終末期の療養を自宅で支えるものです。急変時には入院が必要になる場合もあり、その判断も含めて在宅医が担います。


退院後の療養先を決めるときに知っておきたいこと

退院日が急に決まることがあり、早めの準備が大切

入院中は治療が最優先のため、療養先の検討は後回しになりがちです。しかし実際には、退院日が急に決まり、数日で自宅か施設かを選ばなければならないケースは少なくありません。「退院したらどうするか」を入院中から少しずつ考えておくことが、選択肢を広げることにつながります。

病院で「自宅か施設か」の二択になりやすい理由

病院の退院支援担当者(医療ソーシャルワーカーなど)は、退院後の安全を確保するという観点から、医療・介護が整った施設への入居を勧めることがあります。しかし、訪問診療や訪問看護などの在宅サービスを組み合わせることで、自宅療養の継続が可能になるケースも多くあります

退院前カンファレンスに在宅医が加わると引き継ぎがしやすい

退院前カンファレンス(退院前に病院・本人・家族・ケアマネジャー・在宅医などが集まって方針を確認する会議)に在宅医が参加すると、病状の引き継ぎが円滑になり、退院当日からスムーズに在宅療養を始めやすくなります。

地域包括ケア病棟の入院期間には上限があり、逆算した調整が必要

地域包括ケア病棟(急性期治療後の回復・在宅復帰を支援する病棟)の入院期間は原則60日が上限とされています(2024年度時点。改定される場合があります。詳細は入院先の病院にご確認ください)。上限に近づいてから動き始めると準備時間が不足するため、入院早期から退院後の療養先の検討を始めることが大切です。

施設入居や転院も含めて、選択肢を並べて考える

自宅療養・施設入居・転院のいずれが適切かは、病状・家族の介護力・住環境・本人の意向など多くの要素によって変わります。どの選択が「正しい」ということはなく、それぞれのメリット・デメリットを把握したうえで家族全員で話し合うことが重要です。


よくある質問

Q. パーキンソン病は何科に行けばよい?

パーキンソン病が疑われる場合は神経内科(脳神経内科)が主な受診先です。かかりつけ医に症状を伝え、神経内科への紹介状を依頼するのがスムーズです。詳しくは パーキンソン病は何科?受診先を迷う私の確認ポイント をご覧ください。

Q. 足のむくみは内科と外科のどちらに相談する?

まずはかかりつけの内科に相談するのが基本です。内科で血液検査・尿検査などを行い、必要に応じて循環器内科・腎臓内科・血管外科などに紹介されます。片足だけの急なむくみや、息苦しさを伴うむくみは早めの受診をお勧めします。

Q. 家族だけで在宅医療の相談はできる?

はい、ご本人が来院できない場合でも、ご家族だけでご相談いただけます。現在の状況(病状・服薬・生活状況)をお伝えいただければ、訪問診療の適否やサービスの内容についてご案内します。

Q. かかりつけ医がいても訪問診療を追加できる?

可能です。かかりつけ医との関係を保ったまま訪問診療を始めることも、かかりつけ医から引き継ぐ形で開始することもできます。どちらの形が適切かは、病状や通院状況によって異なりますので、まずはご相談ください。

Q. まだ訪問診療は早い気がするが、いつ相談すべき?

「早すぎる」ということはありません。状態が悪化してから動き始めると、選択肢が限られる場合があります。「通院が少し大変になってきた」「退院後の生活が不安」という段階で情報収集しておくことが、後になって家族の負担を軽くすることにつながります。


まとめ:早めの相談で、自宅療養の選択肢を広げる

症状が軽いうちに情報収集しておく利点

病状が進行してからでも在宅医療の相談は可能ですが、比較的安定している段階で情報を集めておくと、本人・家族が落ち着いて選択肢を比較できます。緊急時に慌てることなく、本人の意向に沿った療養方針を選びやすくなります。

まずは受診先を整理し、必要に応じて在宅医療へつなぐ

「何科に行くか」を整理し、かかりつけ医・専門科・在宅医療のそれぞれの役割を理解しておくことが、適切なケアへの第一歩です。受診先に迷ったときはかかりつけ医への相談から始め、通院が難しくなった段階で在宅医療への移行を検討してください。

費用や制度は変更されるため、最新情報は公的機関や医療機関で確認する

訪問診療の費用・介護保険制度の内容は、診療報酬改定・介護報酬改定によって変更される場合があります。費用の目安については、横浜市の介護・高齢者福祉の窓口や、ご相談いただいた医療機関で最新情報をご確認ください。


当院の在宅診療の現場から

AIプラスクリニックたまプラーザでは、病院の地域連携室や医療ソーシャルワーカーからのご紹介を通じて、退院前カンファレンスに参加し、在宅への引き継ぎを受けています。退院当日から訪問診療を開始した事例もあり、退院直後の不安定な時期にも24時間の連絡体制で対応しています。

監修医の消化器外科・内視鏡の経験を活かし、在宅での栄養管理・嚥下評価・胃ろう管理・在宅酸素療法にも対応しています。地域の訪問看護ステーションや居宅介護支援事業所(ケアマネジャー)とも連携しており、医療・介護の両面から療養をサポートできる体制を整えています。

対応エリアはたまプラーザ・あざみ野・美しが丘・新石川など横浜市青葉区を中心とした地域で、隣接する都筑区・川崎市宮前区についてもご相談に応じています。「まず話を聞きたい」という段階でも、ご家族だけでのご相談を歓迎します。


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参考文献・出典


本記事の監修医師

佐藤 靖郎(さとう やすお)

医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 監修医

専門:消化器外科・消化器内視鏡/一般内科/在宅医療・高齢者医療・がん緩和ケア・心不全・呼吸不全

略歴

1988年 福島県立医科大学医学部卒業、医師免許取得。1997年 同大学大学院修了、博士号取得。国立国際医療研究センター、東京新宿メディカルセンター、NTT東日本関東病院、横浜市立大学関連病院、国立病院機構横浜医療センター外科医長・救命救急センター副部長、済生会若草病院(横浜市)外科部長・内視鏡センター・診療部長を歴任。丸亀医療センター・佐々木病院副理事長、日立おおみか病院理事を経て現在に至る。

公的役割

厚生労働省「地域連携クリティカルパスモデルの開発」班研究員、全国保健所長会 地域連携パス推進班アドバイザー、神奈川県がん診療連携協議会 地域連携クリティカルパス部会 相談役。

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ご家族の通院が難しくなってきた、退院後の療養先に迷っている、自宅でどこまで医療が受けられるか知りたい——そうしたご相談を、たまプラーザで承っています。

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TEL:045-909-0117(横浜市青葉区)

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  • お薬手帳または薬剤情報提供書
  • 医療保険証・各種受給者証
  • 介護保険証・介護保険負担割合証
  • (お持ちであれば)診療情報提供書(紹介状)や退院時サマリー

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