パーキンソン病に完治例はある?親の治療で知りたいこと
最終更新日: 2026-09-02
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結論からいうと、パーキンソン病は「完全に治る」という意味での完治例は一般的ではありません。 ただし、薬やリハビリ、生活調整で症状をかなり和らげ、長く生活を保てる方はいます。親御さんの変化が気になるときは、「治るか」だけでなく「今の状態をどう整えるか」を見ていくことが大切です。
高齢者に多い病気と急変サイン|相談・依頼するためのまとめ も、あわせて参考にしてください。
まず押さえたい基本:パーキンソン病に「完治例」が少ない理由
パーキンソン病は、脳内のドパミンという運動に関わる物質が不足して起こる、進行性の病気です。現在の標準的な治療は、症状を抑えたり進み方に合わせて生活を支えたりすることが中心で、原因そのものを完全に取り除く治療ではありません。
厚生労働省の在宅医療の案内や、日本老年医学会の情報でも、高齢者では病気そのものだけでなく、転倒、栄養低下、飲み込みにくさなどを総合的にみる視点が重要とされています。
こう調べ始める方が多い:親の様子で気づくきっかけ
次のような変化から検索される方が多いです。
- 歩く速度が遅くなり、小刻み歩行が目立つ
- 手のふるえや、片側だけ動きにくい感じがある
- 顔の表情が乏しくなったと言われる
- 字が小さくなる、声が小さくなる
- 立ち上がりや方向転換に時間がかかる
「年齢のせいかな」と見過ごされやすいのですが、早めに相談すると、治療や介護の準備を進めやすくなります。全体像はこちらの総合ガイドもご覧ください。
見分け方・判断の目安:完治した人がいるように見えるのはなぜか
「パーキンソン病が完治した人がいる」と感じる背景には、いくつかの理由があります。
たとえば、薬がよく効いて症状が目立たなくなった、別の病気によるふるえだった、早期で生活上の支障が少なかった、などです。
| 見え方 | 実際に考えられること |
|---|---|
| かなり元気に見える | 薬が合っていて症状が抑えられている |
| ふるえが主症状 | パーキンソン病以外の原因のこともある |
| 歩きにくさが急に出た | 脳卒中や薬の副作用など別疾患の確認が必要 |
重症度は、歩行、転倒、飲み込み、認知機能、日常生活の自立度などでみます。診断は神経内科などでの診察が前提です。
混同しやすいものとの違い:パーキンソン病以外でも似た症状はある
ふるえや動作の遅さは、他の病気や薬剤でも起こります。たとえば、脳血管障害後の症状、薬の副作用、甲状腺の異常、体力低下などです。
また、パーキンソン症候群といって、見た目は似ていても経過や対応が異なる病態もあります。自己判断で「パーキンソン病に違いない」と決めず、受診して見極めることが大切です。
家族が見落としがちなポイント:症状以外に大切なこと
家族が注目しやすいのは手のふるえですが、実際には次の点が生活に大きく影響します。
- 飲み込みにくさ:むせ、食事時間の延長、体重減少
- 便秘:活動量低下や薬の影響で悪化しやすい
- 起立性低血圧:立つとふらつく、転びやすい
- 服薬時間のずれ:症状の波が出やすい
こうした変化があると、在宅での支援が役立つことがあります。たとえば、訪問看護や訪問診療を組み合わせると、薬の確認や生活の整え方を家族だけで抱え込みにくくなります。「まだ早いかも」と思う段階でも、在宅医療を知っておくこと自体に意味があります。
詳しい考え方は訪問診療・在宅医療の基本も参考になります。
在宅医療とのつながり:完治を目指すだけでなく、生活を支える選択
パーキンソン病では、通院が負担になってきた時に在宅医療が選択肢になります。訪問診療は、通院の代わりに医師が定期的に自宅へ伺う仕組みで、症状や生活の変化を一緒にみていけます。
厚生労働省の在宅医療推進の資料や、日本在宅医療連合学会でも、地域の多職種連携が重要とされています。
| 項目 | 通院中心 | 在宅医療を組み合わせる場合 |
|---|---|---|
| 受診方法 | 本人が来院 | 医師が自宅へ訪問 |
| 体調変化の把握 | 受診時のみ | 日常生活も含めて確認しやすい |
| 家族の負担 | 送迎・付き添いが必要 | 負担を減らせることがある |
| 対応範囲 | 外来で可能な範囲 | 服薬調整、栄養、嚥下、療養支援を含めて相談しやすい |
当院の在宅診療の現場から
病院の地域連携室や医療ソーシャルワーカーからご紹介を受け、退院前カンファレンスに参加して在宅への引き継ぎを行っています。退院当日からの訪問診療開始にも対応しており、退院直後の不安定な時期は24時間の連絡体制で夜間・休日の急変にも備えます。消化器内視鏡・エコーの経験を活かし、栄養管理、嚥下評価、胃ろう管理、在宅酸素まで含めて支援します。たまプラーザ・あざみ野・美しが丘・新石川など横浜市青葉区を中心に、隣接する都筑区・川崎市宮前区もご相談に応じています。
受診・相談の目安
次のような場合は、早めに相談すると整理しやすいです。
- 週1回以上の通院や送迎が負担になってきた
- 退院後の療養先がまだ決まっていない
- 食事でむせる、体重が減ってきた
- 転倒が増えた、立ち上がりが不安定になった
- 家族の付き添いだけでは生活が回りにくい
この段階では「まだ相談するほどでは」と感じる方が多いのですが、在宅医療は状態が悪化してからでは選択肢が狭まります。情報だけ聞いてみる、という使い方で構いません。
ご相談はご予約・お問い合わせからどうぞ。
よくある質問
Q. パーキンソン病は本当に完治しないのですか?
現時点の一般的な医療では、原因を完全に取り除いて「治った」と言える治療は限られています。ですが、症状を抑えながら長く生活できる方は少なくありません。
Q. 初期症状は何科に相談すればよいですか?
まずは神経内科が基本ですが、かかりつけ医に相談して紹介を受ける方法もあります。通院が難しい場合は、在宅医療についても相談できます。
Q. 重症度は何で判断しますか?
歩行や転倒、服薬の効果、飲み込み、認知機能、日常生活の自立度などを総合的にみます。本人の様子だけでなく、家族の観察も大切です。
Q. 家族だけで相談してもよいですか?
はい、可能です。ご本人が来院できない場合でも、現在の困りごとや生活状況を整理する場としてご相談いただけます。
Q. 施設入居と在宅医療はどちらがよいですか?
どちらがよいかは状態や家族の支援体制で変わります。施設入居や入院を否定する必要はなく、選択肢を並べて考えることが大切です。
参考文献・出典
本記事の監修医師
佐藤 靖郎(さとう やすお)/医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 監修医
専門: 消化器外科・消化器内視鏡/一般内科/在宅医療・高齢者医療・がん緩和ケア・心不全・呼吸不全。
略歴: 1988年 福島県立医科大学医学部卒業、医師免許取得。1997年 同大学大学院修了、博士号取得。国立国際医療研究センター、東京新宿メディカルセンター、NTT東日本関東病院、横浜市立大学関連病院、国立病院機構横浜医療センター外科医長・救命救急センター副部長、済生会若草病院(横浜市)外科部長・内視鏡センター・診療部長を歴任。丸亀医療センター・佐々木病院副理事長、日立おおみか病院理事を経て現在に至る。
公的役割: 厚生労働省「地域連携クリティカルパスモデルの開発」班研究員、全国保健所長会 地域連携パス推進班アドバイザー、神奈川県がん診療連携協議会 地域連携クリティカルパス部会 相談役。
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ご家族の通院が難しくなってきた、退院後の療養先に迷っている、自宅でどこまで医療が受けられるか知りたい——そうしたご相談を、たまプラーザで承っています。
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TEL 045-909-0117(横浜市青葉区)
ご相談の際は、お薬手帳または薬剤情報提供書/医療保険証・各種受給者証/介護保険証・介護保険負担割合証/(お持ちであれば)診療情報提供書(紹介状)や退院時サマリーをご用意いただくとスムーズです。ご本人が来院できない場合のご相談も承ります。
免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個々の患者さんの診断・治療を代替するものではありません。症状や治療方針の判断は、必ず主治医にご相談ください。制度・費用は改定される場合があります。最新の情報は各自治体・保険者の窓口でご確認ください。