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パーキンソン病で薬を飲まないとどうなる?親の変化を見極める

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パーキンソン病で薬を飲まないとどうなる?親の変化を見極める

高齢者に多い病気と急変のサイン|受診の目安を医師が解説する総合ガイド
高齢者に多い病気と急変サイン|気づく・見極めるためのまとめ › (本記事)

パーキンソン病の薬を飲み忘れたり、自己判断で中断したりすると、動きの悪さやふるえが強まり、転倒や食事のしづらさにつながることがあります。状態によっては肺炎や脱水、体力低下が重なり、入院が必要になることもあるため、早めに変化を見極めることが大切です。まずは「何が危ないサインか」を整理し、必要なら相談先を増やしておくと安心です。

パーキンソン病の薬を飲まないと、まず何が起こりやすいのか

パーキンソン病では、脳内のドパミンという神経伝達物質が不足し、動きが遅くなる、筋肉がこわばる、ふるえが出るなどの症状が起こります。薬はこの不足を補い、日常動作を保つ役割があります。
そのため、薬を飲まないと症状が再び目立ちやすくなり、歩きにくい、立ち上がりにくい、字が小さくなる、食べこぼしが増えるといった変化が出ることがあります。
詳しい症状の見方は、パーキンソン病かもと思ったら、私が見ておきたい症状 も参考になります。

また、服薬中断が長引くと、飲み込みの力が落ちて誤嚥(ごえん)しやすくなる、活動量が減って便秘や脱水が進む、といった二次的な問題も起こりやすくなります。厚生労働省の在宅医療の推進でも、生活機能を支える医療・介護連携の重要性が示されています。

こんなきっかけで「薬を飲まないとどうなるのか」を調べる方が多い

ご家族が検索されるきっかけは、たとえば次のような場面です。

よくあるきっかけ 背景として起こりやすいこと
飲み忘れが増えた 症状の波が大きくなる
薬を嫌がるようになった 副作用への不安、認知機能の低下
食事や水分がとりにくい 脱水、低栄養、内服の失敗
退院後の調整が必要 再発ではなく服薬管理の見直しが必要なことも

「薬を飲ませられないのに、どう支えればよいのか」と感じたときは、在宅医療や訪問看護を早めに知っておくと選択肢が広がります。
在宅医療の基本と相談の流れ も合わせて確認すると、全体像がつかみやすくなります。

見分け方の目安は、動きの変化と食べ方の変化です

薬を飲めていない時に目立ちやすいサインは、次の2つです。

動きの変化

  • 歩幅が急に小さくなる
  • 立ち上がりに時間がかかる
  • 顔の表情が乏しくなる
  • 手のふるえやこわばりが強くなる

食べ方・飲み方の変化

  • むせる回数が増える
  • 食事に時間がかかる
  • 薬を飲み込めない
  • 体重が減ってきた

特にむせ、発熱、痰が増える、食事量が落ちる場合は、誤嚥性肺炎の前ぶれのことがあります。厚生労働省の人生会議(ACP)では、今後の療養や意思を早めに話し合うことの大切さが案内されています。

似ているけれど違う病態もあります

パーキンソン病の悪化に見えても、実際には別の要因が隠れていることがあります。

混同しやすいもの 見分けるポイント
薬の飲み忘れ 服薬再開で動きが改善しやすい
パーキンソン症候群 原因が別で、進み方や薬の効き方が異なる
せん妄 発熱、脱水、感染で急に混乱する
体力低下 筋力低下が中心で、ふるえは目立たないこともある

「パーキンソン症候群 寿命」という言葉で調べる方もいますが、予後は原因や全身状態で大きく異なります。診断名だけで見通しを決めず、主治医に確認することが大切です。

家族が見落としがちなポイントは、飲めない理由です

薬を「飲まない」のではなく、飲めないことがあります。たとえば、

  • 水でむせる
  • 錠剤が大きくて飲みにくい
  • 服薬回数が多くて混乱する
  • 認知機能の低下で飲んだか分からない

この場合は、自己判断で中止せず、処方の工夫や剤形変更を主治医に相談します。脱水があると内服の失敗も増えやすいので、食事や水分の状態も一緒に見てください。

在宅医療を入れると、薬と生活を一緒に整えやすくなります

通院が負担になると、薬の調整が遅れてしまうことがあります。訪問診療では、診察だけでなく、服薬状況や食事、介護者の負担も含めて確認できます。
訪問診療・在宅医療については、相談・依頼のまとめ を見ると流れが分かりやすいです。地域包括ケア病棟からの退院後に、在宅医が引き継ぎに入ることもあります。

相談の場面 在宅医療でできること
通院が難しい 自宅で診察、処方調整
服薬管理が不安 家族・訪問看護と連携
むせが増えた 嚥下の評価、栄養の相談
退院直後で不安定 24時間の連絡体制で急変時に対応を検討

当院の在宅診療の現場から

病院の地域連携室や医療ソーシャルワーカーからご紹介を受け、退院前カンファレンスに参加して在宅への引き継ぎを行うことがあります。退院当日から訪問診療を始めた例も少なくありません。退院直後は状態が揺れやすいため、夜間・休日の連絡体制を整え、訪問看護や居宅介護支援事業所と役割分担しながら支えています。嚥下評価、栄養管理、胃ろう、在宅酸素まで含めて相談を受けることがあります。

受診・相談の目安

次のような場合は、早めに主治医や在宅医療へ相談してください。

  • 薬を飲み忘れる回数が増え、日常生活に支障が出ている
  • むせ込み、食欲低下、体重減少が目立つ
  • 退院後の療養先がまだ決まっていない
  • 通院の付き添いが家族だけでは続けにくい
  • 夜間や休日に悪化した時の相談先がない

この段階では「まだ相談するほどでは」と感じる方が多いのですが、在宅医療は状態が悪化してからでは選択肢が狭まります。情報だけ聞いてみる、という使い方で構いません。
相談先の整理には、訪問診療・在宅医療を知るためのまとめ も役立ちます。
ご相談はご予約・お問い合わせからご連絡ください。たまプラーザ・あざみ野・美しが丘・新石川など横浜市青葉区を中心とした地域で対応しています。

よくある質問

Q. パーキンソン病の薬を1回飲み忘れたら、すぐ危険ですか?

1回の飲み忘れだけで直ちに重い状態になるとは限りませんが、動きにくさやふるえが一時的に強まることはあります。気づいた時点で、次回以降の飲み方を主治医に確認してください。

Q. 薬をやめると寿命は短くなりますか?

一概には言えません。影響は病状、年齢、合併症、食事や嚥下の状態で異なります。自己判断で中止せず、主治医と調整することが大切です。

Q. むせるようになったら、何を見ればよいですか?

食事中のむせ、食後の湿った声、発熱、痰、体重減少を見てください。誤嚥性肺炎の可能性があるため、早めの受診が安心です。

Q. かかりつけ医がいても在宅医療を相談できますか?

はい。現在の主治医との関係を続けたまま、併診や引き継ぎの形で相談できます。家族のみの相談も可能です。

Q. 施設入居と在宅医療はどちらがよいですか?

どちらが優れているというより、本人の状態、家族の支援力、通院負担で考えます。施設や入院が適する場合もあり、否定する必要はありません。


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参考文献・出典

本記事の監修医師

佐藤 靖郎(さとう やすお)/医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 監修医/専門: 消化器外科・消化器内視鏡/一般内科/在宅医療・高齢者医療・がん緩和ケア・心不全・呼吸不全。略歴: 1988年 福島県立医科大学医学部卒業、医師免許取得。1997年 同大学大学院修了、博士号取得。国立国際医療研究センター、東京新宿メディカルセンター、NTT東日本関東病院、横浜市立大学関連病院、国立病院機構横浜医療センター外科医長・救命救急センター副部長、済生会若草病院(横浜市)外科部長・内視鏡センター・診療部長を歴任。丸亀医療センター・佐々木病院副理事長、日立おおみか病院理事を経て現在に至る。 公的役割: 厚生労働省『地域連携クリティカルパスモデルの開発』班研究員、全国保健所長会 地域連携パス推進班アドバイザー、神奈川県がん診療連携協議会 地域連携クリティカルパス部会 相談役。

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