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胃がんの種類と特徴をわかりやすく整理






胃がんの種類と特徴をわかりやすく整理|AIプラスクリニックたまプラーザ


胃がんの種類と特徴をわかりやすく整理

胃がんとは|症状・検査・治療・生活までを医師監修で解説する総合ガイド › 胃がんの基礎知識・全体像|押さえておきたい要点を医師監修で解説 › (本記事)


胃がんには、組織の形・進行の深さ・広がり方など、さまざまな角度からの「種類」があります。診断書や説明の場で出てくる用語の意味を正しく理解することは、治療方針への納得につながります。本記事では、胃がんの主な分類をわかりやすく整理し、それぞれの特徴や治療との関係を解説します。診断・治療方針は必ず主治医にご確認ください。

胃がんの全体像(症状・検査・治療)については、胃がんとは何か 症状や治療の基本もあわせてご参照ください。


胃がんの「種類」とは?まず押さえたい基本

胃がんは1つの病気ではなく、見た目・深さ・広がり方で分類される

「胃がん」とひとことで言っても、病理の組織型・進行の深さ・肉眼的な形態など、複数の視点から分類されます。診断書には「高分化型腺がん・早期・0-IIc型」のように複数の情報が組み合わさって記載されることがあります。

種類によって、治療方針や注意点が変わることがある

同じ「胃がん」でも、分類が異なれば内視鏡治療の適応判断や薬物療法の選択に影響することがあります。種類を知ることは、治療の説明を理解するうえで重要な土台になります。


胃がんの主な分類

組織型による分類:腺がんが多い理由

胃がんの大多数(90%以上)は腺がん(adenocarcinoma)です(国立がん研究センター がん情報サービスより)。腺がんとは胃の粘膜を覆う腺組織から発生するがんで、他にまれなものとして神経内分泌腫瘍(NET)、GISTなどがあります。ただしGISTは「胃粘膜下腫瘍」に分類され、通常の「胃がん」とは区別されます(→胃粘膜下腫瘍と胃がんの違いをやさしく解説)。

進行の深さによる分類:早期胃がんと進行胃がん

分類 定義 特徴
早期胃がん がんが粘膜・粘膜下層にとどまる リンパ節転移の可能性が低いケースが多い
進行胃がん 固有筋層より深く達している 転移リスクが高まる傾向がある

「早期」という言葉はがんの深さ(T因子)を示すもので、必ずしもリンパ節転移や予後を直接保証するものではありません。

形の見え方による分類:隆起型・陥凹型・潰瘍型など

内視鏡で観察したときの外見により、日本胃癌学会の「胃癌取扱い規約」では以下のように分類されます(早期がんは0型、進行がんはBorrmann分類1〜4型)。

分類 代表的な形態
0-I型(隆起型) 粘膜面から盛り上がっている
0-IIa/b/c型(表面型) 平坦・わずかに陥凹など
Borrmann 1〜4型 進行がんの腫瘤・潰瘍・浸潤・びまん性浸潤

Borrmann 4型(びまん性浸潤型)は、いわゆるスキルス胃癌と呼ばれるタイプで、胃壁全体に広がりやすい特徴があります(→スキルス胃癌とは 特徴と受診の目安)。

病理で見る分類:分化型と未分化型の違い

分類 がん細胞の特徴 代表例
分化型 正常細胞に比較的似た構造 高分化型・中分化型管状腺がん、乳頭腺がん
未分化型 正常細胞とかけ離れた構造 低分化腺がん、印環細胞がん、粘液がん

一般的に未分化型はリンパ管・血管への侵入が起きやすいとされますが、治療方針は深さやステージ全体で判断されます。


胃がんの好発部位と、できやすい場所の特徴

胃の上部・中部・下部で違いはあるのか

日本では胃の幽門側(下部:胃の出口に近い部位)に発生する胃がんが比較的多いとされてきましたが、近年はピロリ菌除菌の普及もあり、胃体部(中部)や噴門部(上部)での発生も認められます。

胃癌 好発部位を知るときの注意点

好発部位はあくまでも統計的な傾向であり、「この場所にできていないから胃がんではない」という判断にはなりません。内視鏡検査で胃全体を観察することが重要です。

部位だけで「どの種類か」は決められない

発生部位と組織型・進行度は独立した情報です。「上部に発生した=スキルス」などの直接的な対応関係はなく、病理検査(生検)の結果が診断の根拠になります。


胃がんの種類ごとにみられやすい特徴

早期は自覚症状が少ないことがある

早期胃がんの多くは無症状で、検診の内視鏡や胃透視検査で偶然発見されることが少なくありません。「症状がないから大丈夫」と判断しないことが大切です。

食欲低下・みぞおちの痛み・体重減少などに注意

進行してくると、食欲低下・みぞおちの不快感・体重減少・貧血などが現れることがあります。ただしこれらは胃炎や胃潰瘍など他の疾患でも生じるため、症状だけで胃がんを特定することはできません。

「脇の下 シミ 胃がん」は本当に関係あるのか

「脇の下(腋窩)に色素沈着やシミが出ると胃がんのサインでは」という情報がインターネット上で見られます。腋窩に黒色調の皮疹が生じる「黒色表皮腫(Acanthosis nigricans)」は、まれに悪性腫瘍(消化管がんなど)に伴うことが報告されていますが、多くは肥満・代謝疾患・薬剤などが原因です。脇の下の変化だけで「胃がんがある」とも「ない」とも判断できるものではなく、気になる皮膚の変化があれば皮膚科・内科に相談してください。

胃がんと似た症状が出る疾患

胃炎・胃潰瘍・逆流性食道炎・機能性ディスペプシアなど、多くの消化器疾患が類似した症状を呈します。自己判断での診断は困難です。


胃がんの種類と治療の考え方

内視鏡治療が検討される場合

早期胃がんで、がんが粘膜内にとどまり、大きさや形の条件を満たす場合は内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)などが選択されます。ただし、分化型か未分化型かによっても適応基準が異なります(日本胃癌学会『胃癌治療ガイドライン』に基づく)。

手術が中心になる場合

粘膜下層への浸潤や、リンパ節転移が疑われる場合は外科切除(胃切除術+リンパ節郭清)が検討されます。

薬物療法を組み合わせる場合

進行・再発例では、化学療法(フッ化ピリミジン系薬・プラチナ製剤など)・分子標的薬・免疫チェックポイント阻害薬が選択されます。HER2や PD-L1などのバイオマーカー検査が治療薬選択に関わることがあります。

種類だけで治療は決まらず、ステージや全身状態も重要

治療方針は、組織型・進行度(ステージ)・患者さんの年齢・全身状態・希望など多くの要素を総合して決まります。一つの情報だけで治療の方向性が決定するわけではありません。


胃がんの種類を知るときに、何を見ればよいか

内視鏡・生検・病理結果のどこに注目するか

診断の流れは、①内視鏡検査で病変を疑う → ②組織を採取(生検)→ ③病理医が顕微鏡で判定、という順番が基本です。

病理診断書でよく出る用語

用語 意味
well differentiated tubular adenocarcinoma 高分化型管状腺がん(分化型)
poorly differentiated adenocarcinoma 低分化腺がん(未分化型)
signet ring cell carcinoma 印環細胞がん(未分化型の一種)
T1a / T1b 粘膜層 / 粘膜下層にとどまる(早期)

主治医に確認したいポイント

  • 組織型(分化型か未分化型か)
  • 深さ(T因子)
  • リンパ節・遠隔転移の有無(N・M因子)
  • 内視鏡治療の適応条件を満たしているか

疑問点はメモに書き出して診察時に持参すると、説明を聞き取りやすくなります。


公的データでみる胃がんの全体像

胃がんの頻度や死亡数はどう見ればよいか

国立がん研究センター がん統計によると、胃がんは日本人のがん罹患数・死亡数のうち依然として上位に位置する疾患です(2024年時点の最新統計は同センターでご確認ください)。

統計は個人の予後を直接示すものではない

公表されている生存率・罹患率はあくまで集団の統計値です。個々の患者さんに同じ数字が当てはまるわけではなく、治療成績は病期・治療内容・個人差によって異なります。

国立がん研究センターの情報をどう活用するか

国立がん研究センター がん情報サービスでは、患者さん向けにわかりやすくまとめられた情報が無料で公開されています。主治医への質問リストを作るための予備知識として活用できます。


受診・相談の目安

こんな症状があれば消化器内科や胃腸科へ

  • みぞおちの痛み・不快感が2週間以上続く
  • 食欲不振・体重減少が気になる
  • 食事がつかえる感じがある

健診で異常を指摘されたときに確認したいこと

「要精密検査」と指摘された場合は、速やかに消化器内科を受診し、内視鏡による精密検査を受けることをお勧めします。胃がんの進行速度については胃がんの進行速度はどのくらいかもご参照ください。

強い腹痛、吐血、黒い便などは早めの受診が必要

突然の激しい腹痛、吐血(血を吐く)、黒色のタール状の便(タール便)は緊急受診が必要な状態のことがあります。夜間・休日でも救急窓口を迷わず利用してください。

ご予約・お問い合わせはこちらから、当院への受診予約・相談が可能です。


当院での診療から

当院(AIプラスクリニックたまプラーザ)は消化器内視鏡センターを備えており、鎮静薬を用いた苦痛の少ない胃・大腸内視鏡検査を日常的に実施しています。内視鏡検査中に胃がんや早期病変を疑う所見が確認された場合は、当日または翌営業日中を目安に、連携する基幹病院への紹介状を作成し、速やかに精密検査・治療につなげる体制を整えています。術後の経過観察は地域連携クリティカルパスを活用し、当院が継続的にフォローすることで、患者さんが慣れた地域で安心して療養を続けられるよう支援します。また在宅療養支援診療所として、在宅での緩和ケア・看取りにも対応しており、病状の段階にかかわらず患者さんとご家族に寄り添った診療を心がけています。病理結果や画像所見については、専門的な内容をできる限りわかりやすい言葉に置き換え、ご納得いただけるまでご説明します。


よくある質問(FAQ)

胃がんの種類が違うと、進行の速さも違いますか?

一般的に、未分化型(印環細胞がん・低分化腺がんなど)は粘膜内での横への広がりが速い傾向があるとされています。一方、分化型は比較的ゆっくり進行するケースが多いとされますが、個々の患者さんの状況によって異なります。種類だけで進行速度を断定することはできません。

早期胃がんといわれたら、必ず手術が必要ですか?

早期胃がんでも、がんの深さ・大きさ・組織型・潰瘍の有無などの条件によっては、内視鏡治療(ESDなど)が適応になる場合があります。手術が必ずしも必要なわけではなく、条件を詳しく主治医に確認することが大切です。

未分化型だと必ず悪いのでしょうか?

未分化型は分化型と比べてリンパ管への侵入が起きやすい特徴があるとされますが、早期段階で発見・治療されれば、適切な治療の対象となります。「未分化型=絶対に予後が悪い」ということはなく、進行度や治療内容による部分が大きいです。

胃がんは検診で見つけやすいですか?

胃内視鏡検査(胃カメラ)は早期胃がんの発見に有効な検査とされています。バリウムを使う胃透視検査と比べても、内視鏡の方が小さな病変を発見しやすいとされています。ただし、いずれの検査も100%の発見を保証するものではなく、定期的な検診の継続が大切です。

症状がなくても胃がんのことはありますか?

あります。特に早期胃がんは無症状であることが多く、定期的な内視鏡検診が発見の機会として重要です。ピロリ菌感染歴がある方、喫煙歴がある方、家族に胃がん患者がいる方は、検診の頻度を主治医と相談することをお勧めします。


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参考文献・出典


本記事の監修医師

佐藤 靖郎(さとう やすお)

医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 監修医

専門:消化器・内科(消化器外科/内視鏡/一般内科)

略歴

1988年 福島県立医科大学医学部卒業、医師免許取得。1997年 同大学大学院修了、博士号取得。国立国際医療研究センター、東京新宿メディカルセンター、NTT東日本関東病院、横浜市立大学関連病院、国立病院機構横浜医療センター外科医長・救命救急センター副部長、済生会若草病院(横浜市)外科部長・内視鏡センター・診療部長を歴任。丸亀医療センター・佐々木病院副理事長、日立おおみか病院理事を経て現在に至る。

公的役割

厚生労働省『地域連携クリティカルパスモデルの開発』班研究員、全国保健所長会 地域連携パス推進班アドバイザー、神奈川県がん診療連携協議会 地域連携クリティカルパス部会 相談役。


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住所:〒225-0002 神奈川県横浜市青葉区美しが丘1丁目(横浜市青葉区・たまプラーザ)

電話:045-909-0117(受付時間内にお電話ください)

初診時にご持参いただくもの:保険証・お薬手帳・(お持ちであれば)健診結果や紹介状・画像CD

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