敗血症の急変に気づくために、親の様子で見る点
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敗血症は、感染をきっかけに全身の状態が急に悪くなる病気です。高齢の方では、発熱よりも意識の変化や呼吸の変化、食事・会話の様子の変化が先に目立つことがあります。親の「いつもと違う」を見逃さず、早めに受診の要否を判断することが大切です。
まず押さえたい敗血症の基本
敗血症は、肺炎、尿路感染、胆のう炎、褥瘡などの感染がきっかけで、体の反応が強くなりすぎて臓器の働きに影響する状態です。高齢者では、いわゆる「高熱でぐったり」ではなく、ぼんやりする、反応が遅い、息が速い、食べられないといった形で現れることがあります。
厚生労働省の在宅医療の推進でも、在宅での療養は病状に応じた医療・介護連携が重要とされています。詳しい全体像はこちらの総合ガイドも参考になります。
こういうきっかけで不安になる方が多いです
「昨日まで普通だったのに、今日は返事が鈍い」「風邪だと思っていたら急に息苦しそう」「尿路感染の治療中なのに元気が戻らない」など、家族が違和感を覚えて検索されることが少なくありません。
特に高齢者は、体温の上がり方が目立たないことがあります。熱がないから安心とは言い切れません。 感染の様子が気になるときは、今の状態を整理して医療者に伝える準備が役立ちます。
見分けるときは「意識」と「呼吸」を優先します
敗血症の急変を見きわめるときは、まず次の2つを見ます。
| 見る点 | 目安として気にしたい変化 |
|---|---|
| 意識レベル | 受け答えがかみ合わない、会話が続かない、名前や場所が分からない、いつもより眠りがち |
| 呼吸 | 呼吸が速い、息苦しそう、肩で息をする、会話の途中で息継ぎが増える |
「意識レベル」とは、呼びかけにどれくらいしっかり反応できるかという意味です。いつもの様子と比べて、明らかに反応が鈍いなら要注意です。
また、肺炎が原因なら「市中肺炎とは、普段の生活の中でかかる肺炎」を指しますが、原因が肺炎でも尿路感染でも、急変の見え方は似ることがあります。
混同しやすいものとの違いを知っておくと判断しやすくなります
敗血症は、単なる発熱や食欲不振、脱水と区別がつきにくいことがあります。以下はあくまで目安です。
| 状態 | その場でよくある様子 | 受診を急ぐ理由 |
|---|---|---|
| かぜ症状 | 鼻水、のどの痛み、軽いだるさ | 安静で改善することもある |
| 脱水 | 口の渇き、尿が少ない | 水分不足でふらつくことがある |
| 敗血症の可能性 | 意識がぼんやり、息が速い、全身が急に弱る | 進行が速く、検査と治療が必要になることがある |
脳出血でも急な意識変化が起こるため、急な変化の見方と合わせて考えると整理しやすくなります。
家族が見落としがちなポイントがあります
高齢の親では、本人が「大丈夫」と言っても、実際には状態が悪化していることがあります。見落としやすいのは次のような点です。
- ✔ 返事はあるが、内容が少しおかしい
- ✔ 食事量が急に減る、むせる
- ✔ 立つ回数が減る、トイレに行けない
- ✔ 呼吸数が増えたように見える
- ✔ 眠ってばかりで、起こしても反応が鈍い
むくみが強い、尿が少ない、息切れがあるといった変化が重なる場合は、心不全や腎機能低下も考える必要があります。気になる方はむくみが続くときの確認ポイントも役立ちます。
在宅医療とつながると、急変時の相談先を持てます
「まだ訪問診療は早いのでは」と迷う方は多いです。ただ、状態が悪くなってからでは選べる支援が限られることがあります。
訪問診療・在宅医療の考え方は相談・依頼のまとめや対象・費用・依頼の流れで確認できます。
在宅医は、急変の前後で「どこまで自宅でみるか」「夜間にどう連絡するか」を家族と共有しやすくなります。かかりつけ医を変える必要はなく、併診や引き継ぎも可能です。
当院の在宅診療の現場から
病院の地域連携室や医療ソーシャルワーカーから紹介を受け、退院前カンファレンスに参加して在宅へ引き継ぐことがあります。退院当日から訪問診療を始める場合もあり、退院直後の不安定な時期には24時間の連絡体制で夜間・休日の急変に備えます。消化器内視鏡やエコーの経験を活かし、栄養管理、嚥下評価、胃ろう管理、在宅酸素にも対応しています。たまプラーザ・あざみ野・美しが丘・新石川など横浜市青葉区を中心に、隣接する都筑区・川崎市宮前区もご相談に応じています。
受診・相談の目安
次のようなときは、早めに医療機関へ相談してください。
- ✔ 意識がいつもと違い、会話がかみ合わない
- ✔ 息が速い、息苦しそう、呼吸が浅い
- ✔ 食事や水分がほとんど取れない
- ✔ 発熱の有無にかかわらず、急にぐったりした
- ✔ 退院後の療養先や夜間の連絡先が不安
この段階では「まだ相談するほどでは」と感じる方が多いのですが、在宅医療は状態が悪化してからでは選択肢が狭まります。情報だけ聞いてみる、という使い方で構いません。
ご予約・お問い合わせから、まずはご家族だけの相談でも差し支えありません。
よくある質問
Q. 敗血症は熱がなくても起こりますか?
はい。高齢者では発熱が目立たず、ぼんやりする、息が速い、食べられないといった変化が先に出ることがあります。
Q. 受診するなら救急車がよいですか?
呼びかけへの反応がかなり悪い、呼吸が明らかに苦しそう、ぐったりして動けない場合は救急受診を検討します。迷う場合は地域の救急相談も活用してください。
Q. 家族だけで相談してもよいですか?
はい。ご本人が来院できない場合でも、家族のみで状況整理の相談は可能です。
Q. 在宅医療は入院の代わりになりますか?
入院が必要な状態では、在宅だけで対応できないことがあります。在宅医療は「自宅でみられる範囲を広げる」支援であり、入院や施設入居を否定するものではありません。
Q. 退院前から在宅医に入ってもらう意味はありますか?
あります。退院前カンファレンスで情報共有できると、退院後の薬、栄養、酸素、連絡体制の引き継ぎがしやすくなります。
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参考文献・出典
本記事の監修医師
佐藤 靖郎(さとう やすお)/医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 監修医/専門: 消化器外科・消化器内視鏡/一般内科/在宅医療・高齢者医療・がん緩和ケア・心不全・呼吸不全。略歴: 1988年 福島県立医科大学医学部卒業、医師免許取得。1997年 同大学大学院修了、博士号取得。国立国際医療研究センター、東京新宿メディカルセンター、NTT東日本関東病院、横浜市立大学関連病院、国立病院機構横浜医療センター外科医長・救命救急センター副部長、済生会若草病院(横浜市)外科部長・内視鏡センター・診療部長を歴任。丸亀医療センター・佐々木病院副理事長、日立おおみか病院理事を経て現在に至る。 公的役割: 厚生労働省『地域連携クリティカルパスモデルの開発』班研究員、全国保健所長会 地域連携パス推進班アドバイザー、神奈川県がん診療連携協議会 地域連携クリティカルパス部会 相談役。
AIプラスクリニックたまプラーザのご案内
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免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個々の患者さんの診断・治療を代替するものではありません。症状や治療方針の判断は、必ず主治医にご相談ください。制度・費用は改定される場合があります。最新の情報は各自治体・保険者の窓口でご確認ください。