オンライン予約はこちら

高齢者の糖尿病、親の通院が難しいときの見方

在宅医療・在宅介護

在宅医療・介護を知る

高齢者の糖尿病、親の通院が難しいときの見方

高齢者に多い病気と急変のサイン|受診の目安を医師が解説する総合ガイド › 高齢者に多い病気と急変サイン|気づく・見極めるためのまとめ › (本記事)

高齢の親御さんに糖尿病があり、「通院が大変そう」「食事管理まで続けられない」と感じたら、まずは今の状態を見直すことが大切です。糖尿病はすぐに大きな症状が出ないこともありますが、高齢では低血糖や脱水、食欲低下が重なると急に体調を崩すことがあります。
本記事では、日常で見たい変化と、在宅医療を含めて相談を始める目安を整理します。まず全体像は、高齢者に多い病気と急変サインのまとめ も参考にしてください。

高齢者の糖尿病でまず押さえたい基本

糖尿病は、血糖値が高い状態が続く病気です。高齢になると、若い方と違って「数値だけ」では判断しにくく、食事量・歩けるか・薬をきちんと飲めるか・認知機能も合わせて見ます。
特に、食事が少ないのに同じ量の薬を続けると低血糖(血糖が下がりすぎること)を起こしやすくなります。厚生労働省の在宅医療の推進や、介護保険制度の情報も、療養の組み立てを考える際の土台になります。

見るポイント 高齢者で大事な理由
食事量の変化 薬との釣り合いが崩れやすい
ふらつき・転倒 低血糖や脱水のサインのことがある
体重減少 栄養不足が隠れている場合がある
服薬の管理 飲み忘れ・重複が起こりやすい
通院負担 受診間隔の調整や在宅支援の検討につながる

親の通院が難しいときに、家族が調べ始めるきっかけ

ご家族が相談を考えるのは、「最近、通院の帰り道がつらそう」「薬が増えて管理しきれない」「血糖測定や食事作りを家族だけで続けるのが難しい」といった場面が多いです。
また、退院後に糖尿病の管理を続ける必要があるのに、療養先を急いで決める必要が出ることもあります。病院では「自宅か施設か」と二択で話が進みがちですが、在宅医療を入れると自宅療養の難しさは下がることがあります。

退院支援の流れや、在宅医療の入り方は在宅医療・訪問診療の相談ガイド にもまとめています。

高齢者の糖尿病を見分けるときの判断の目安

糖尿病そのものより、合併しやすい変化を見逃さないことが大切です。とくに高齢者では、のどの渇きがはっきり出ないこともあります。
低血糖は「冷や汗、手のふるえ、ぼんやりする、急に機嫌が悪い」などで気づくことがあります。高血糖が強いと「尿が多い、口が渇く、だるい、食欲が落ちる」ことがあります。

状態 家族が見たいこと 受診の目安
低血糖が疑われる 冷や汗、ふらつき、会話がかみ合わない その場で対応し、繰り返すなら早めに相談
高血糖が続く 口渇、尿量増加、強いだるさ 数日続くなら受診
脱水が疑われる 水分が取れない、尿が少ない 早めに受診
感染を伴うことがある 発熱、せき、傷の治りが悪い 速やかに受診

発熱時の見方は発熱時の受診目安を整理した記事 の考え方も参考になります。糖尿病の方は、感染で血糖が乱れやすいためです。

高血圧やむくみ、他の病気と混同しやすい点

高齢者では、糖尿病だけでなく高血圧、心不全、腎機能低下が重なっていることがあります。たとえば「足がむくむ」「だるい」といった症状は、糖尿病だけのせいとは限りません。
また、転倒や骨折で動けなくなると、食事や服薬がさらに難しくなります。圧迫骨折で入院できない場面を心配される方もいますが、実際には病状、生活環境、受け入れ先の条件で選択肢が変わります。判断を急ぐときほど、在宅医療を含めて整理すると見通しが立ちやすくなります。
むくみが気になる場合は、浮腫の確認ポイント も役立ちます。高血圧の管理と合わせて見ると、全体像がつかみやすくなります。

家族が見落としがちな生活上のポイント

糖尿病管理は、血糖値だけでなく生活全体の見直しが必要です。特に見落とされやすいのは次の点です。

  • ✔ 食べる量が日によって違うこと
  • ✔ 薬を飲んだか本人が覚えていないこと
  • ✔ 通院の日だけ頑張って、普段は崩れていること
  • ✔ 認知機能の低下で、自己管理が難しくなっていること
  • ✔ 家族が付き添えず、受診が先送りになること

このようなとき、現在のかかりつけ医との関係を続けながら、在宅医療を併用することも可能です。厚生労働省の人生会議(ACP)は、病状が変わる前から「どう療養したいか」を話し合う考え方として紹介されています。

当院の在宅診療の現場から

病院の地域連携室や医療ソーシャルワーカーからご紹介を受け、退院前カンファレンスに参加することがあります。退院当日から訪問診療を始めたケースもあり、夜間・休日の急変に備えて24時間連絡体制を整えています。糖尿病では、食事量低下に合わせた薬の見直しや、栄養管理、嚥下評価、胃ろう管理、在宅酸素の確認が重要になることがあります。訪問看護や居宅介護支援事業所と連携し、たまプラーザ・あざみ野・美しが丘・新石川など横浜市青葉区を中心に、隣接する都筑区・川崎市宮前区のご相談にも応じています。

在宅医療と糖尿病管理のつながり

「まだ在宅医療は早いのでは」と感じる方は少なくありません。ただ、状態が悪くなってからでは選べる方法が限られることがあります。
在宅医療は、通院の代わりだけではなく、退院後の引き継ぎを整え、薬・食事・体調変化を一緒に見ていく仕組みです。退院前カンファレンスに在宅医が入ると、病院から在宅への切り替えが滑らかになります。詳細は訪問診療・在宅医療とは もご覧ください。

受診・相談の目安

次のようなときは、主治医や在宅医療への相談を考えてよい場面です。

  • ✔ 週1回以上の通院が負担になってきた
  • ✔ 食事量が不安定で、薬の調整が必要かもしれない
  • ✔ 低血糖らしいふらつきや冷や汗を繰り返す
  • ✔ 退院後の療養先がまだ決まっていない
  • ✔ 家族の付き添いだけでは、受診や服薬管理が続けにくい

この段階では「まだ相談するほどでは」と感じる方が多いのですが、在宅医療は状態が悪化してからでは選択肢が狭まります。情報だけ聞いてみる、という使い方で構いません。
ご相談はご予約・お問い合わせ からも受け付けています。

よくある質問

Q. 糖尿病の親が通院を嫌がるとき、まず何をすればよいですか。

まずは受診を強く勧める前に、何が負担なのかを整理してください。移動、待ち時間、食事管理、薬の数など、理由によって支え方が変わります。

Q. 在宅医療を入れると、今の病院にもう通えなくなりますか。

いいえ、そうとは限りません。かかりつけ医の診療を続けながら、訪問診療を併用する形もあります。

Q. 本人が来院できない場合、家族だけで相談できますか。

はい、可能です。事前に病状や困りごとを整理しておくと、相談が進めやすくなります。

Q. 介護保険は使えますか。

使える場合があります。要介護認定の有無やサービス内容で変わるため、自治体やケアマネジャーへの確認が必要です。

Q. すぐ入院が必要かどうかの見分け方はありますか。

意識がはっきりしない、強い脱水、食事も水分も取れない、高熱があるなどは急いで医療機関へ相談してください。迷うときは主治医に確認しましょう。


関連記事


参考文献・出典

本記事の監修医師

佐藤 靖郎(さとう やすお)/医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 監修医/専門: 消化器外科・消化器内視鏡/一般内科/在宅医療・高齢者医療・がん緩和ケア・心不全・呼吸不全。略歴: 1988年 福島県立医科大学医学部卒業、医師免許取得。1997年 同大学大学院修了、博士号取得。国立国際医療研究センター、東京新宿メディカルセンター、NTT東日本関東病院、横浜市立大学関連病院、国立病院機構横浜医療センター外科医長・救命救急センター副部長、済生会若草病院(横浜市)外科部長・内視鏡センター・診療部長を歴任。丸亀医療センター・佐々木病院副理事長、日立おおみか病院理事を経て現在に至る。 公的役割: 厚生労働省『地域連携クリティカルパスモデルの開発』班研究員、全国保健所長会 地域連携パス推進班アドバイザー、神奈川県がん診療連携協議会 地域連携クリティカルパス部会 相談役。

AIプラスクリニックたまプラーザのご案内

ご家族の通院が難しくなってきた、退院後の療養先に迷っている、自宅でどこまで医療が受けられるか知りたい——そうしたご相談を、たまプラーザで承っています。 ご予約・お問い合わせ からご連絡ください。 TEL 045-909-0117(横浜市青葉区)
ご相談の際は、お薬手帳または薬剤情報提供書/医療保険証・各種受給者証/介護保険証・介護保険負担割合証/(お持ちであれば)診療情報提供書(紹介状)や退院時サマリーをご用意いただくとスムーズです。ご本人が来院できない場合のご相談も承ります。

免責事項

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個々の患者さんの診断・治療を代替するものではありません。症状や治療方針の判断は、必ず主治医にご相談ください。制度・費用は改定される場合があります。最新の情報は各自治体・保険者の窓口でご確認ください。

ご予約・お問い合わせ

Webでご予約TEL 045-909-0117

AIプラスクリニックたまプラーザ
こんにちは!ご質問にお答えします。

・診療時間や予約方法
・アクセス方法
・診療科目について

サイト内の記事も参考に回答しますので、お気軽にお尋ねください。