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高齢者に多い病気と急変サイン|選択肢を比べるためのまとめ

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急変時の対応同意書を老健で確認するときの注意


急変時の対応同意書を老健で確認するときの注意

老健で「急変時の対応同意書」を確認するときは、延命治療の是非だけでなく、どの状態なら救急搬送するのか、どこまで施設内で対応するのかを具体的に見ることが大切です。書面は施設ごとに表現が異なるため、分からない点はその場で確認してかまいません。
まず全体像を整理したい方はこちらも参考になります。

家族が老健の同意書で迷いやすい場面

老健の急変時の対応同意書は、入所時や更新時に説明されることが多いですが、家族は次の点で戸惑いやすいです。

  • 「心肺停止時はどうするか」だけに意識が向き、肺炎・脱水・転倒・骨折などの急変の扱いを見落とす
  • 「救急搬送する/しない」の二択に見えて、実際の急変時の対応シナリオが読み取れない
  • 施設内で対応できる範囲と、病院受診が必要な範囲の区別が分からない
  • 兄弟姉妹や親族で考えが分かれ、判断を先延ばしにしてしまう

同意書は「今後の医療の希望を共有するための土台」です。迷うのは自然なことなので、その場で質問してよい書類と考えてください。
困ったときの整理の仕方はこちらでも流れを確認できます。

老健の同意書を確認したら、在宅医療の選択肢も早めに並べて考える

同意書の内容を見て「今後、通院や救急対応が増えそう」と感じたら、早めに在宅医療の相談先も知っておくと判断しやすくなります。厚生労働省も在宅医療の推進を示しており、介護保険制度と組み合わせて支える考え方が基本です。
在宅医療の相談先を整理したページはこちら

特に、退院後や施設退所後の生活は、「まだ早い」と感じる段階で情報収集するほど選択肢が残りやすいです。主治医との関係をやめる必要はなく、併診や引き継ぎも可能です。

在宅で今日からできる確認ポイント

急変時の同意書を前にしたら、次の4点を家族で確認すると整理しやすくなります。

確認すること 見るポイント 家族のメモ例
救急搬送の条件 どの症状なら119番か 呼吸苦、意識低下、けいれんなど
施設内対応の範囲 点滴、酸素、解熱、経過観察の可否 夜間はどこまで対応できるか
連絡順序 施設→家族→医師の順か 誰に何時まで連絡するか
延命治療の希望 心肺蘇生、経鼻栄養、胃ろうなど 本人の希望を書き残す

同意書に正解はありません。大切なのは、本人の意思と、現実にできる医療をすり合わせることです。厚生労働省の人生会議(ACP)も、元気なうちから話し合うことを勧めています。

やってはいけないこと・注意点

  • 「書いたら終わり」として、内容を見直さないこと
  • 本人の気持ちを確認せず、家族だけで決め切ること
  • 「救急搬送しない」と読める文面を、放置して解釈が曖昧なままにすること
  • 施設任せにして、誰が最終連絡先か決めないこと

同意書は、医療を減らすための書類ではなく、急変時の判断をそろえるための書類です。必要なら、施設職員や主治医に「この表現はどういう意味ですか」と具体的に聞いてください。

専門職に任せた方がよい範囲

次のような場面は、家族だけで抱え込まず、老健の医師・看護師・相談員や、主治医に相談した方が整理しやすいです。

  • もしものときに蘇生を行うかどうか
  • 点滴、酸素、抗菌薬、経管栄養をどこまで希望するか
  • 転倒後の受診先や画像検査の必要性
  • 認知症があり、本人の意思確認が難しい場合の進め方

また、退院時カンファレンスに在宅医が加わると、急変時の連絡先や搬送基準を事前にそろえやすくなります。訪問診療は、病状が落ち着いている段階で導入を考えると、いざという時の見通しが立てやすくなります。

当院の在宅診療の現場から

当院では、病院の地域連携室や医療ソーシャルワーカーから紹介を受け、退院前カンファレンスに参加して在宅への引き継ぎを行っています。退院当日から訪問診療を始めることもあり、退院直後の不安定な時期は24時間の連絡体制で夜間・休日の急変にも対応しています。消化器内視鏡やエコーの経験を生かし、栄養管理、嚥下評価、胃ろう管理、在宅酸素まで含めて連携します。たまプラーザ・あざみ野・美しが丘・新石川など横浜市青葉区を中心に、隣接する都筑区・川崎市宮前区もご相談に応じています。

訪問診療や訪問看護で負担が軽くなる場面

老健の同意書を見て「今後は自宅では難しいかも」と感じる場合でも、訪問診療や訪問看護で対応の幅が広がることがあります。
訪問診療・在宅医療の基本はこちらをご覧いただくと、対象や流れを整理しやすくなります。

比較項目 老健での確認 在宅医療での支援
急変時の連絡 施設のルールに沿って連絡 医師・看護師へ直接相談しやすい
日中の変化 看護師が観察 定期訪問で状態変化を早めに拾う
夜間・休日 施設の体制に依存 連絡体制を組みやすい
退院後の継続 施設の方針を確認 退院直後から引き継ぎしやすい

家族の負担を減らす工夫

家族の負担は、医療行為そのものよりも「判断すること」「連絡すること」「移動すること」で大きくなりがちです。
そこで、次のような工夫が役立ちます。

  • 同意書のコピーを家族で共有する
  • 連絡順と緊急連絡先を1枚にまとめる
  • 本人の希望をメモに残す
  • 介護保険の担当者にも共有する

施設入居や入院が必要な場面を否定する必要はありません。大事なのは、どの場面で何を優先するかを、家族と専門職で同じ言葉にしておくことです。

受診・相談の目安

次のような場合は、老健の担当者だけでなく、主治医や在宅医療の相談も検討してください。

  • 通院のたびに家族の付き添いが必要で、継続が難しい
  • 退院後の療養先が決まらず、急いで判断を迫られている
  • 急変時の連絡先や搬送基準が同意書を読んでも分かりにくい
  • 本人の希望を確認したいが、家族だけではまとめにくい
  • 夜間や休日の急変対応が心配で、事前に備えたい

在宅でのケアは、家族だけで抱えると限界が早く来ます。医師・看護師が定期的に自宅へ入ることで、対処の負担そのものを減らせます。
ご相談はご予約・お問い合わせから承ります。

よくある質問

Q. 老健の同意書に署名したら、もう変更できませんか?

いいえ、変更できることが多いです。体調やご本人の希望が変わったら、施設や主治医に再確認してください。

Q. 本人が認知症で説明を理解しにくい場合はどうしますか?

ご本人のこれまでの生活歴や価値観を手がかりに、家族と専門職で話し合います。必要に応じて医師が判断の整理をお手伝いします。

Q. 「救急搬送しない」と書かれていたら、施設は何もしてくれないのですか?

そのようなことはありません。多くの場合、施設内で可能な観察や初期対応は行い、状況に応じて医師へ連絡します。文面の意味は個別に確認が必要です。

Q. 老健の説明だけで不安なとき、家族のみで相談できますか?

はい、可能です。ご本人が来院できない場合でも、家族のみで状況整理をする相談はできます。

Q. どの時点で在宅医療を考えるとよいですか?

通院や救急対応が増えそうだと感じた段階、退院前後、施設入所を迷う段階が一つの目安です。状態が悪くなってからより、早めの情報収集が役立ちます。


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参考文献・出典

本記事の監修医師

佐藤 靖郎(さとう やすお)/医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 監修医/専門: 消化器外科・消化器内視鏡/一般内科/在宅医療・高齢者医療・がん緩和ケア・心不全・呼吸不全。略歴: 1988年 福島県立医科大学医学部卒業、医師免許取得。1997年 同大学大学院修了、博士号取得。国立国際医療研究センター、東京新宿メディカルセンター、NTT東日本関東病院、横浜市立大学関連病院、国立病院機構横浜医療センター外科医長・救命救急センター副部長、済生会若草病院(横浜市)外科部長・内視鏡センター・診療部長を歴任。丸亀医療センター・佐々木病院副理事長、日立おおみか病院理事を経て現在に至る。 公的役割: 厚生労働省『地域連携クリティカルパスモデルの開発』班研究員、全国保健所長会 地域連携パス推進班アドバイザー、神奈川県がん診療連携協議会 地域連携クリティカルパス部会 相談役。

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