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老人ホーム費用はいくら?私が見落としやすい内訳

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老人ホーム費用はいくら?私が見落としやすい内訳

在宅医療・介護の費用と保険のしくみ|自己負担の目安と軽減制度 › 費用と保険のしくみ|費用と手続きを確認するためのまとめ › (本記事)


「親の介護が必要になりそうだけど、老人ホームはどれくらいかかるの?」——そう感じたとき、費用の”全体像”がつかめないまま不安だけが積み重なっていませんか。老人ホームの費用は施設の種類・要介護度・所得水準によって大きく異なります。この記事では、月額費用の内訳から軽減制度・手続きの順序まで、必要な情報を一緒に整理します。

本記事の費用・制度の情報は執筆時点(2025年7月)を基準としています。介護保険制度の改定により変わる場合があります。最新の情報は厚生労働省 介護保険制度または各自治体の窓口でご確認ください。


老人ホームにかかる費用の全体像

老人ホームの費用は大きく①入居一時金(初期費用)と②月額費用に分かれます。さらに月額費用は、介護保険が適用される部分とそうでない部分が混在しています。

費用と保険のしくみ|費用と手続きを確認するためのまとめでは、介護全般の費用体系をまとめています。本記事では老人ホームに焦点をあてて解説します。

施設の種類と費用の位置づけ

「老人ホーム」は公的施設と民間施設に大別されます。

施設の種類 入居一時金の目安 月額費用の目安 介護保険適用
特別養護老人ホーム(特養) 原則なし 5〜15万円程度 あり(居住費・食費は補足給付あり)
介護老人保健施設(老健) 原則なし 8〜15万円程度 あり
介護医療院 原則なし 8〜15万円程度 あり
介護付き有料老人ホーム 0〜数千万円 15〜35万円程度 あり(介護費用部分のみ)
住宅型有料老人ホーム 0〜数千万円 10〜30万円程度 利用サービスごと
グループホーム(認知症対応) 0〜数十万円 10〜20万円程度 あり

上記はあくまで全国的な目安です。地域や個室・多床室の違い、サービス内容によって大きく変わります。特養の費用をより詳しく知りたい方は特別養護老人ホーム費用を私が事前に確認するポイントもご覧ください。


月額費用の自己負担——主な内訳と見落としがちな項目

月額費用は「介護サービス費の自己負担」「居住費」「食費」「日常生活費(管理費)」などで構成されます。

費用の区分 主な内容 公的補助の有無
介護サービス費(自己負担) 要介護度に応じた介護・リハビリ等 介護保険で7〜9割給付、1〜3割負担
居住費(部屋代) 個室・多床室により差あり 所得に応じ「補足給付」で軽減可
食費 1日3食の食材・調理費 所得に応じ「補足給付」で軽減可
日常生活費 日用品・理美容・クリーニング等 原則自己負担
医療費 通院・投薬など施設外の医療 医療保険が適用される

見落とされやすい費用の代表が「医療費」です。老人ホームには看護師が配置されている施設も多いですが、慢性疾患の投薬管理・処置・急変対応などは別途医療費がかかります。施設によっては訪問診療を利用することになるため、その分の費用も試算に含めておくことをお勧めします。


医療保険と介護保険の使い分け

老人ホーム入居後も「医療保険」と「介護保険」は別々に機能します。混同しやすいポイントを整理します。

  • 介護保険:入浴・排泄・食事介助、機能訓練、認知症ケアなど「生活支援・介護」に適用
  • 医療保険:医師の診察・処方・注射・胃ろう管理・在宅酸素療法など「医療行為」に適用

施設に入居していても、外部の医療機関を受診すれば医療保険が使えます。一方、訪問診療を施設に呼んで診てもらう場合も医療保険が使われます(一部施設種別によって異なります)。

費用制度全体の把握には在宅医療・介護の費用と保険のしくみ|自己負担の目安と軽減制度も参考にしてください。


自己負担を軽くするための制度

補足給付(特定入所者介護サービス費)

所得が低い方を対象に、居住費と食費の自己負担額を段階的に軽減する制度です(厚生労働省 介護保険制度に基づく)。対象は非課税世帯を中心に所得段階(第1〜第4段階)で区分されており、入居申込時に施設・自治体に確認できます。

高額介護サービス費

同一月の介護サービス費の自己負担額が一定の上限を超えた場合、超過分が払い戻される制度です(2025年7月時点、所得に応じて上限額が異なります)。申請先は市区町村です。

高額医療・高額介護合算療養費制度

医療保険と介護保険の自己負担を1年間合算し、一定の上限を超えた分を払い戻す制度です。両方の費用が重なる場合に活用できます。

税の控除

施設への支払いのうち「医療費控除」の対象となる費用(医療費・一部の介護費用)があります。領収書は必ず保管しておいてください。


手続きの流れと必要な書類

ステップ別の手順

ステップ 内容 準備する書類・手続き
① 要介護認定の申請 市区町村の介護保険窓口または地域包括支援センターへ 介護保険被保険者証、医師意見書の依頼
② ケアプランの作成 ケアマネジャー(介護支援専門員)に依頼 認定結果通知書
③ 施設の見学・申し込み 複数施設を比較、重要事項説明書を確認 印鑑、健康診断書(施設指定の書式)
④ 入居契約 契約書・重要事項説明書の内容確認 医療保険証、介護保険証、負担割合証
⑤ 補足給付の申請 入居後に市区町村へ申請 資産・所得関連の書類(施設・市区町村に確認)

要介護認定には申請から結果通知まで原則30日以内とされていますが、調査・審査の状況により時間がかかることがあります(厚生労働省 介護保険制度より)。退院後の施設入居を急ぐ場合は早めに動くことが大切です。


いつまでに何をするか——準備の逆算

退院が決まってから療養先を探すと、選択肢が急に狭まることがあります。病院の地域連携室や医療ソーシャルワーカーから「自宅か施設か」の二択を迫られたように感じる場面もありますが、在宅医療を取り入れることで自宅療養を現実的な選択肢にできる場合があります。

また、地域包括ケア病棟に入院中の場合、入院期間は原則60日が上限とされているため、逆算して療養先を決める必要があります。

費用面でも「入居前に補足給付の申請が間に合うか」「医療費の高額療養費は毎月申請が必要か」など、タイミングが重要です。

ご家族の費用計画を立てるうえで、年金収入との兼ね合いも確認しておきたい方は厚生年金はいくらもらえる?私が費用計画を立てる前にや年金は月いくら?私が介護費用を考えるための目安もあわせてご覧ください。

費用は制度の使い方で大きく変わります。ご家族の状況に当てはめた概算をお伝えできますので、まずは費用と保険のしくみ|相談・依頼するためのまとめをご参照いただくか、直接お問い合わせください。


当院の在宅診療の現場から

AIプラスクリニックたまプラーザでは、病院の地域連携室や医療ソーシャルワーカーを通じた紹介を受け、退院前カンファレンスに参加することで在宅への引き継ぎを行っています。退院当日から訪問診療を開始できる体制を整えており、退院直後の不安定な時期の急変にも24時間・夜間・休日対応が可能です。

消化器内視鏡・エコーの経験を活かした在宅での栄養管理・嚥下評価・胃ろう管理・在宅酸素療法にも対応しています。地域の訪問看護ステーション・居宅介護支援事業所とも連携し、医療と介護の両面を支えています。

施設入居を検討していても「施設に移る前に在宅でできることはないか確認したい」「施設と並行して訪問診療を利用したい」といったご相談も承っています。対応エリアはたまプラーザ・あざみ野・美しが丘・新石川など横浜市青葉区を中心とした地域です(隣接する都筑区・川崎市宮前区もご相談ください)。


受診・相談の目安

以下に当てはまる場合は、早めに情報収集や相談を始めることをお勧めします。

  • 退院後の療養先(自宅か施設か)がまだ決まっていない
  • 老人ホームの費用が年金・貯蓄でまかなえるか見通しが立たない
  • 要介護認定を申請していない、または結果が出て間もない
  • 親の通院に毎回付き添うことが難しくなってきた
  • 施設を探しているが医療面のサポートをどこに頼めばよいか分からない
  • 複数の制度(補足給付・高額介護サービス費等)を活用できているか不明

費用は制度の使い方で大きく変わります。ご家族の状況に当てはめた概算をお伝えできますので、お気軽にご予約・お問い合わせください。


よくある質問

Q. 老人ホームの費用は年金だけでまかなえますか?

年金収入の水準や施設の種類によって大きく異なります。特別養護老人ホームは補足給付制度を利用することで月5〜10万円台に抑えられる場合がある一方、民間の有料老人ホームは月15万円以上が一般的です。年金額の確認と施設の費用シミュレーションを組み合わせて検討することをお勧めします。

Q. 入居一時金を払った後に退去した場合、返金されますか?

施設によって「初期償却」の割合や返還ルールが異なります。入居前に必ず重要事項説明書で確認し、不明点は施設側に書面で確認してください。契約内容は入居後のトラブル防止のために非常に重要です。

Q. 認知症があっても入れる施設はありますか?

認知症への対応は施設によって異なります。認知症専門のグループホームのほか、特養・有料老人ホームでも認知症ケアに対応している施設は多くあります。要介護認定の度合いと施設の受け入れ条件を確認してください。

Q. 施設入居後も訪問診療は利用できますか?

施設の種類によります。住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅では外部の訪問診療を利用できる場合が多くあります。一方、特養や介護医療院では施設の配置医師が中心になります。入居を検討中の施設に「外部の訪問診療を利用できるか」を事前に確認してください。

Q. 施設を探し始めるタイミングはいつがよいですか?

「まだ早いかもしれない」と思う段階から情報収集を始めることをお勧めします。特養は申込から入居まで数ヶ月〜数年待ちになる地域もあり、急な退院や状態変化のときに選択肢が狭まる可能性があります。早めに情報を集めることで、ご本人やご家族が落ち着いた状態で選択できます。


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参考文献・出典


本記事の監修医師

佐藤 靖郎(さとう やすお)
医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 監修医
専門:消化器外科・消化器内視鏡/一般内科/在宅医療・高齢者医療・がん緩和ケア・心不全・呼吸不全

略歴
1988年 福島県立医科大学医学部卒業、医師免許取得。1997年 同大学大学院修了、博士号取得。国立国際医療研究センター、東京新宿メディカルセンター、NTT東日本関東病院、横浜市立大学関連病院、国立病院機構横浜医療センター外科医長・救命救急センター副部長、済生会若草病院(横浜市)外科部長・内視鏡センター・診療部長を歴任。丸亀医療センター・佐々木病院副理事長、日立おおみか病院理事を経て現在に至る。

公的役割
厚生労働省「地域連携クリティカルパスモデルの開発」班研究員、全国保健所長会 地域連携パス推進班アドバイザー、神奈川県がん診療連携協議会 地域連携クリティカルパス部会 相談役。


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TEL:045-909-0117(横浜市青葉区)

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  • お薬手帳または薬剤情報提供書
  • 医療保険証・各種受給者証
  • 介護保険証・介護保険負担割合証
  • (お持ちであれば)診療情報提供書(紹介状)や退院時サマリー

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本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個々の患者さんの診断・治療を代替するものではありません。症状や治療方針の判断は、必ず主治医にご相談ください。制度・費用は改定される場合があります。最新の情報は各自治体・保険者の窓口でご確認ください。

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