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寝たきりで腰が痛い親へ、通院前に見直したいケア

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寝たきりで腰が痛い親へ、通院前に見直したいケア


寝たきりで腰が痛い親へ、通院前に見直したいケア

寝たきりのご家族が「腰が痛い」と訴えると、本人のつらさだけでなく、体位変換や移動、受診の段取りまで一気に難しくなります。まずは原因を急いで決めつけず、褥瘡(じょくそう:床ずれ)や筋力低下、便秘、骨折、内臓の痛みなどを広く見て、早めに相談先を考えることが大切です。
通院が難しくなったときの相談先を整理したまとめも、合わせて確認しておくと流れがつかみやすくなります。

まず押さえたい基本:寝たきりで腰が痛いときに考えること

寝たきりの腰痛は、「動かしていないから痛い」だけではありません。長時間同じ姿勢が続くことで、腰回りの筋肉や関節に負担がかかりますし、褥瘡の前ぶれが痛みとして出ることもあります。脳梗塞後の麻痺や認知症、うつ病などで体をうまく動かせない場合も、痛みが強くなりやすいです。
なお、診断や治療は診察が前提です。自己判断で湿布や鎮痛薬を増やす前に、まず原因の見極めが必要です。

こう調べ始める方が多い(よくあるきっかけ)

よくあるのは、次のような場面です。

  • ベッド上で向きを変えるたびに「腰が痛い」と言う
  • 介助者が抱え上げると強く痛がる
  • 夜間にうずいて眠れない
  • 受診したいが、車いす移乗や乗車がつらい
  • 退院後に痛みが目立ち、在宅で過ごせるか不安になった

この段階では「まだ様子見でよいのか」「通院が必要か」を迷いやすいものです。原因がはっきりしない痛みほど、早めに情報収集しておく価値があります。
在宅医療の全体像は、訪問診療・在宅医療とは何かを整理した案内で確認できます。

見分け方・判断の目安

腰痛があっても、すぐ救急とは限りません。ただし、次のような変化は注意が必要です。

見るポイント 考えやすいこと 目安
皮膚の赤み・ただれ 褥瘡の初期 圧がかかる部位を確認
発熱、だるさ 感染、炎症 早めに受診相談
転倒・骨粗しょう症 圧迫骨折など 動かすと強く痛むなら要注意
便秘、腹部膨満 便秘による痛み 排便状況も確認
しびれ、足の力が入らない 神経の圧迫 速やかな評価が必要

「寝たきり度C2」のように、ほぼ全面介助が必要な状態では、移動そのものが負担になりやすいため、痛みの評価と生活支援を同時に考える必要があります。寝たきり度の考え方は、早めに知っておきたい評価の目安も参考になります。
制度面では、在宅医療は厚生労働省が推進しており、介護保険制度と組み合わせて考えることが一般的です(厚生労働省「在宅医療の推進」「介護保険制度」)。

混同しやすいものとの違い

寝たきりの腰痛は、ほかの病態と似て見えることがあります。

よくあるもの 似ている点 違いのヒント
単なる筋肉痛 動かすと痛い 数日で軽快することが多い
褥瘡の痛み 同じ部位が痛い 皮膚の赤みや傷が伴うことがある
圧迫骨折 腰を動かすと強い痛み 転倒歴や骨粗しょう症が手がかり
内臓由来の痛み 腰のあたりがつらい 発熱、食欲低下、腹部症状を伴うことがある

脳梗塞のあとに寝たきりになった方では、麻痺で体位変換が難しく、痛みの訴えも伝わりにくいことがあります。そんなときは、脳梗塞後の寝たきりケアを考える記事も役立ちます。

家族が見落としがちなポイント

家族は痛みそのものに目が向きやすいのですが、実際には周辺の困りごとが大きく影響します。

  • 体位変換の回数が減っていないか
  • 皮膚が赤くなっていないか
  • 水分や食事が減っていないか
  • 便秘が続いていないか
  • 夜間に眠れず、日中もつらそうでないか

また、痛みが強いと介護タクシーの手配や通院予約の調整も負担になります。移動手段の必要性を見極める視点は、介護タクシーが必要かどうかを考える記事が参考になります。

在宅医療とのつながり

寝たきりで腰が痛い場合、「通院できるようになるまで待つ」のではなく、在宅で評価と支援を始める選択肢があります。訪問診療では、痛みの評価だけでなく、褥瘡予防、排便調整、栄養状態の確認、必要に応じた処置や採血の相談までつなげやすくなります。
厚生労働省の「人生会議(ACP)」では、本人の希望を早めに共有する重要性が示されています。痛みが強くなってからではなく、まだ話し合えるうちに、どこでどのように療養したいかを整理しておくことが役立ちます。

当院の在宅診療の現場から

当院には、病院の地域連携室や医療ソーシャルワーカーから退院前カンファレンスへ参加依頼を受け、在宅への引き継ぎを行うケースが多くあります。退院当日から訪問診療を始めることもあり、夜間・休日の急変連絡にも備えています。消化器内視鏡やエコーの経験を生かし、栄養管理、嚥下評価、胃ろう管理、在宅酸素まで含めて支援します。たまプラーザ・あざみ野・美しが丘・新石川など横浜市青葉区を中心に、隣接する都筑区・川崎市宮前区もご相談に応じています。

受診・相談の目安

次のような場合は、在宅医療や訪問診療の相談を検討してください。

  • 寝返りや体位変換のたびに腰痛が強い
  • 皮膚の赤み、ただれ、傷が気になる
  • 通院の付き添いが家族だけでは難しい
  • 退院後の療養先がまだ決まっていない
  • ご本人が来院できず、家族だけで相談したい

この段階では「まだ相談するほどでは」と感じる方が多いのですが、在宅医療は状態が悪化してからでは選択肢が狭まります。情報だけ聞いてみる、という使い方で構いません。
まずは相談・依頼の流れを確認し、必要に応じてご予約・お問い合わせをご利用ください。

よくある質問

Q. 寝たきりで腰が痛いのは、年齢のせいだけですか?

年齢だけで片づけられないことが多いです。褥瘡、筋力低下、便秘、圧迫骨折などが隠れている場合があります。

Q. 通院できないと、診てもらう方法はありませんか?

訪問診療や在宅医療という選択肢があります。本人が来院できなくても、家族のみで相談することも可能です。

Q. 先にかかりつけ医がいても、訪問診療は使えますか?

はい。現在の主治医との関係を断つ必要はなく、併診や引き継ぎが可能です。

Q. 退院が急に決まり、準備が間に合いません。

退院支援は訪問診療の大きな導入経路です。退院前カンファレンスに在宅医が加わると、引き継ぎが円滑になりやすいです。

Q. どのくらい先に相談すればよいですか?

「まだ早い」と思う段階でも構いません。特に退院が見えている場合は、余裕をもって情報収集を始めると選択肢を整理しやすくなります。

本記事の監修医師

佐藤 靖郎(さとう やすお)/医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 監修医
専門: 消化器外科・消化器内視鏡/一般内科/在宅医療・高齢者医療・がん緩和ケア・心不全・呼吸不全
略歴: 1988年 福島県立医科大学医学部卒業、医師免許取得。1997年 同大学大学院修了、博士号取得。国立国際医療研究センター、東京新宿メディカルセンター、NTT東日本関東病院、横浜市立大学関連病院、国立病院機構横浜医療センター外科医長・救命救急センター副部長、済生会若草病院(横浜市)外科部長・内視鏡センター・診療部長を歴任。丸亀医療センター・佐々木病院副理事長、日立おおみか病院理事を経て現在に至る。
公的役割: 厚生労働省『地域連携クリティカルパスモデルの開発』班研究員、全国保健所長会 地域連携パス推進班アドバイザー、神奈川県がん診療連携協議会 地域連携クリティカルパス部会 相談役。

AIプラスクリニックたまプラーザのご案内

ご家族の通院が難しくなってきた、退院後の療養先に迷っている、自宅でどこまで医療が受けられるか知りたい——そうしたご相談を、たまプラーザで承っています。
ご予約・お問い合わせ / TEL 045-909-0117(横浜市青葉区)
ご相談の際は、お薬手帳または薬剤情報提供書/医療保険証・各種受給者証/介護保険証・介護保険負担割合証/(お持ちであれば)診療情報提供書(紹介状)や退院時サマリーをご用意いただくとスムーズです。ご本人が来院できない場合のご相談も承ります。

免責事項

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個々の患者さんの診断・治療を代替するものではありません。症状や治療方針の判断は、必ず主治医にご相談ください。制度・費用は改定される場合があります。最新の情報は各自治体・保険者の窓口でご確認ください。


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