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褥瘡予防の基本を在宅介護で押さえたい家族へのポイント

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褥瘡予防の基本を在宅介護で押さえたい家族へのポイント

褥瘡予防の基本を在宅介護で押さえたい家族へのポイント

自宅でできる医療処置のすべて|胃ろう・在宅酸素・褥瘡ケアと管理の実際在宅で受けられる医療処置|困りごとに対処するためのまとめ › (本記事)

在宅介護で褥瘡を防ぐ基本は、「同じ場所に圧をかけ続けないこと」と「皮膚の変化を早く見つけること」です。難しい処置よりも、体位変換、寝具の工夫、皮膚観察を毎日続けることが土台になります。赤みが消えない、痛がる、じくじくする場合は、早めに医療者へ相談してください。

家族が褥瘡予防の基本で迷いやすい在宅介護の場面

寝たきりに近い方では、背中・おしり・かかとなどに圧が集中しやすくなります。特に、食事量が落ちたとき、発熱や脱水があるとき、失禁が増えたときは皮膚が弱りやすく、褥瘡ができやすい状態です。
また、家族が「赤いだけだから大丈夫」と考えているうちに、内部で進んでいることもあります。褥瘡ケアの全体像は、在宅で受けられる医療処置のまとめもあわせて確認すると整理しやすいです。

在宅で今日からできる褥瘡予防の基本

まずは、次の3つを意識すると実践しやすくなります。

取り組み 目安 ポイント
体位変換 2時間ごとを目安に、本人の状態に合わせて調整 ずらすように向きを変え、同じ部位を圧迫し続けない
皮膚観察 1日1回以上 赤み、熱感、痛み、湿り気、皮むけを確認する
皮膚の清潔と保湿 汗や失禁のたび こすらず洗い、乾燥しすぎないよう整える

体位変換は「頻度」だけでなく、「どこに圧が集中しているか」を見ることが大切です。かかとや仙骨部(おしりの上あたり)は特に注意してください。
寝具やクッションは、体を支える補助になりますが、圧を完全に消すものではありません。本人の痛みや姿勢のくずれがないかも一緒に確認しましょう。

褥瘡予防の基本でやってはいけないこと・注意点

強くこすって赤みを消そうとするのは避けてください。摩擦で皮膚が傷みやすくなります。
また、赤みのある場所を「温めれば治る」と自己判断するのも注意が必要です。熱感や痛みがある場合は、感染や悪化のサインのことがあります。
失禁後に長時間そのままにしないことも重要です。湿気は皮膚をふやかし、傷つきやすくします。必要に応じて、訪問看護や介護職と役割を分けると負担が減ります。

専門職に任せた方がよい褥瘡ケアの範囲

次のような場合は、家族だけで抱えず、医師や訪問看護師に相談した方が安心です。

状態 専門職に任せたい理由
赤みが24時間以上消えない 初期の褥瘡の可能性があるため
皮膚がむける、じくじくする 創部の保護や処置が必要になるため
痛みが強く、体位変換が難しい 介助方法の調整が必要なため
発熱、悪臭、膿がある 感染の確認が必要なため

褥瘡が疑われるときは、在宅医療の導入を早めに考えると選択肢が広がります。まだ早いと感じる段階で情報収集しておくことが、結果的に家族の負担を減らすことがあります。
在宅医療の考え方は、訪問診療・在宅医療とは何かを知るガイドも参考になります。

訪問診療・訪問看護で褥瘡予防の基本が楽になる部分

訪問診療では、皮膚の状態を診察し、必要に応じて創傷処置や栄養面の見直しを行います。訪問看護では、体位変換のコツ、皮膚の清潔、処置の継続を支えやすくなります。
厚生労働省も在宅医療の推進を示しており、介護保険制度のサービスと組み合わせることで、家族だけでは難しいケアを補いやすくなります。制度の考え方は厚生労働省 在宅医療の推進介護保険制度で確認できます。

当院の在宅診療の現場から

当院では、病院の地域連携室や医療ソーシャルワーカーから紹介を受け、退院前カンファレンスに参加して在宅への引き継ぎを行っています。退院当日から訪問診療を開始することもあり、退院直後の不安定な時期には24時間の連絡体制で夜間・休日対応に備えます。消化器内視鏡やエコーの経験を活かし、栄養管理、嚥下評価、胃ろう管理、在宅酸素にも対応しています。地域の訪問看護ステーションや居宅介護支援事業所とも連携し、たまプラーザ・あざみ野・美しが丘・新石川など横浜市青葉区を中心に、隣接する都筑区・川崎市宮前区もご相談に応じています。

家族の負担を減らす褥瘡予防の基本の工夫

褥瘡予防は、家族が毎回すべて担う必要はありません。

  • 体位変換の時間を家族内で固定する
  • ベッド周りに保湿剤、手袋、清拭用品をまとめる
  • 介護保険のサービスを使い、見守りと処置を分担する
  • 退院前カンファレンスに在宅医や訪問看護が入るよう調整する

退院日が急に決まると、療養先を数日で決めることもあります。病院からは自宅か施設かの二択で示されがちですが、在宅医療を入れると自宅療養の難易度が下がることがあります。退院支援の考え方は、訪問診療・在宅医療を知る相談ガイドも役立ちます。

受診・相談の目安

次のようなときは、早めに相談してください。

  • 赤みが消えず、同じ場所が何日も変わらない
  • 皮膚がむける、出血する、じくじくしている
  • 体位変換や清拭を家族だけで続けるのが難しい
  • 退院後の療養先が決まっていない、または急ぎで整えたい
  • 通院や付き添いの負担が大きくなってきた

在宅でのケアは、家族だけで抱えると限界が早く来ます。医師・看護師が定期的に自宅へ入ることで、対処の負担そのものを減らせます。まずはご予約・お問い合わせからご相談ください。

よくある質問

Q. 赤いだけなら様子見でよいですか?

赤みが短時間で消えるなら、圧迫の影響のことがあります。ただし、24時間以上続く赤みは褥瘡の初期の可能性があるため、早めの相談が安心です。

Q. 体位変換は何時間ごとが目安ですか?

一般には2時間ごとが一つの目安ですが、体調や痛み、寝返りのしやすさで調整します。医師や訪問看護師が本人に合わせて提案します。

Q. 市販のクッションだけで防げますか?

クッションは助けになりますが、それだけで十分とは限りません。体位変換、皮膚観察、清潔保持を組み合わせることが大切です。

Q. 家族だけで限界を感じたらどうすればよいですか?

訪問診療や訪問看護、介護保険サービスの導入を検討してください。本人が来院できない場合でも、家族のみの相談ができることがあります。

Q. 施設入居を考えるべきですか?

褥瘡の有無だけで決める必要はありません。自宅、施設、入院にはそれぞれ利点と限界がありますので、本人の状態と家族の支援力を踏まえて一緒に考えるのが現実的です。


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参考文献・出典

本記事の監修医師

佐藤 靖郎(さとう やすお)/医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 監修医/専門: 消化器外科・消化器内視鏡/一般内科/在宅医療・高齢者医療・がん緩和ケア・心不全・呼吸不全。略歴: 1988年 福島県立医科大学医学部卒業、医師免許取得。1997年 同大学大学院修了、博士号取得。国立国際医療研究センター、東京新宿メディカルセンター、NTT東日本関東病院、横浜市立大学関連病院、国立病院機構横浜医療センター外科医長・救命救急センター副部長、済生会若草病院(横浜市)外科部長・内視鏡センター・診療部長を歴任。丸亀医療センター・佐々木病院副理事長、日立おおみか病院理事を経て現在に至る。 公的役割: 厚生労働省『地域連携クリティカルパスモデルの開発』班研究員、全国保健所長会 地域連携パス推進班アドバイザー、神奈川県がん診療連携協議会 地域連携クリティカルパス部会 相談役。

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