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国民年金と厚生年金の違いを知り、親の暮らしを見直す

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国民年金と厚生年金の違いを知り、親の暮らしを見直す

在宅医療・介護の費用と保険のしくみ|自己負担の目安と軽減制度 › 費用と保険のしくみ|気づく・見極めるためのまとめ › (本記事)

親の年金について、「毎月いくら受け取っているのかよく知らない」という方は少なくありません。でも、年齢を重ねるにつれて医療や介護にかかる費用が増えてくると、親の収入が見えていないことへの不安が大きくなってきます。国民年金と厚生年金の違いを整理することは、親の生活設計を一緒に考える最初の一歩です。本記事では、制度の基本から家族が見落としがちな注意点、在宅医療との関係まで、順を追って解説します。

本記事は 費用と保険のしくみ|気づく・見極めるためのまとめ の一部です。制度全体のつながりを知りたい方は、先にそちらをご覧ください。


国民年金と厚生年金、まず押さえたい基本の違い

日本の公的年金は、大きく二層の構造になっています。

国民年金(基礎年金)は、20歳以上60歳未満のすべての人が加入する「1階部分」です。自営業者、農業者、学生なども含まれ、受給開始は原則65歳です。受給額は加入期間に応じて決まり、40年間保険料を納めた場合の満額は月額約6万7,000円(2024年度・厚生労働省公表値)です。

厚生年金は、会社員や公務員など雇用されている方が加入する「2階部分」です。国民年金に上乗せされる形で受け取れるため、受給総額が大きくなる傾向があります。上乗せ分は現役時代の収入(標準報酬月額)と加入期間によって異なります。

比較項目 国民年金(基礎年金) 厚生年金(2階部分)
対象者 20〜60歳の全員 会社員・公務員など
保険料 定額(月額約1万6,980円/2024年度) 収入に応じた定率(会社と折半)
受給額の決まり方 加入期間で計算 収入×加入期間で計算
受給額の目安 満額で月約6万7,000円 収入・期間により異なる
加入実績の確認 ねんきん定期便・ねんきんネット 同上

※金額は2024年度の目安です。毎年改定されますので、最新値は日本年金機構のウェブサイトまたは年金事務所でご確認ください。


こんなときに「親の年金」が気になりはじめる

多くの方が親の年金について調べ始めるのは、次のようなきっかけがあるときです。

  • 親が退職し、収入が年金のみになったと知ったとき
  • 親の医療費や介護費の請求書を初めて見たとき
  • 親が入院し、退院後の療養生活を考えなければならなくなったとき
  • 「施設に入ってほしい」と話したら費用の話になり、金額の大きさに驚いたとき

こうした場面では、親の月収(年金受給額)を知らないまま話が進んでいることに気づきます。また、自営業だった親と会社員だった親では受給額に大きな差がある場合があり、そこから「なぜ違うのか」という疑問が生まれます。


受け取る年金を見分ける目安

実際に「親がどちらを受け取っているか」を確認するには、ねんきん定期便(毎年誕生月に日本年金機構から送付される)が手がかりになります。また、ねんきんネット(日本年金機構の公式サービス)にアクセスすれば、親本人が加入記録や見込み受給額を確認できます。

職歴が複雑な方——会社員から独立して自営業になった方など——は、国民年金と厚生年金の両方が記録されていることがあります。その場合、実際の受給額は複数の制度を合算した金額になります。

受給額が思ったより少ないと感じたときは、未納期間や加入期間の短さが影響している可能性があります。年金事務所の窓口では、個別の受給記録を確認しながら相談を受け付けています。


混同しやすい用語と制度の整理

年金の話を進めると、似た言葉が出てきて混乱しやすくなります。

「遺族年金」と「老齢年金」の違い:老齢年金は本人が受け取るものですが、本人が亡くなった後に配偶者や子が受け取れるのが遺族年金です。受給額の計算基準が異なります。

「障害年金」:病気やけがで生活に支障が出た場合に受け取れる制度です。高齢になってから認定される場合もあるため、親に障害が残るような病気がある場合は確認する価値があります。

「介護保険」と「年金」の関係:65歳以上の方は、年金から介護保険料が天引きされます(特別徴収といいます)。実際に手元に届く年金額は、この天引き後の金額です。介護保険制度の詳細については、在宅医療・介護の費用と保険のしくみ|自己負担の目安と軽減制度でまとめて解説しています。

高額療養費制度との関係:年金収入の水準は、高額療養費制度における「所得区分」の判定に影響します。同じ医療費でも、年金収入が少ない方は自己負担の上限が低く設定されている場合があります。詳しくは高額療養費制度を知り、家計の不安を少し軽くするをご覧ください。


家族が見落としがちなポイント

年金額の把握を後回しにするリスク

親の年金額を「なんとなく知っている」という状態のまま介護や医療が始まると、費用の計算がうまく立てられません。施設入居の費用と年金収入のバランスが合わなくなってから慌てるケースは珍しくありません。

世帯分離が影響する場面がある

子と同居している親の場合、住民票の世帯が同一であるか別であるかによって、介護保険の自己負担割合や高額療養費の所得区分が変わることがあります(世帯分離の効果と留意点)。手続きは市区町村の窓口で行えますが、家族全体の税・社会保険に影響する場合もあるため、事前に担当窓口や専門家に相談することをおすすめします。

年金の「見込み受給額」と「実受取額」は異なる

ねんきん定期便に記載される見込み額から、介護保険料・所得税・住民税・健康保険料(後期高齢者医療保険料など)が差し引かれます。手取りは見込み額より少なくなる点を念頭に置いておく必要があります。

費用と制度の全体的な整理については、年金の仕組みを整理して、親の収入と支出を考えるも参考にしてください。


年金収入と在宅医療費のつながり

親の年金額が分かってくると、次に「毎月の医療・介護費がどのくらいかかるか」を把握したくなります。

訪問診療(医師が自宅に定期的に来る医療)は、通院が難しくなった方にとって選択肢の一つになります。費用は、健康保険と介護保険を組み合わせながら支払う形になり、年金収入の水準(所得区分)によって自己負担の上限が変わります。

「訪問診療は費用がかかる」と思われがちですが、高額療養費制度や介護保険の負担軽減制度を活用すると、月々の実質的な自己負担が想定より少なくなるケースがあります。具体的な費用の見通しを立てるには、早い段階で在宅医療の相談窓口に問い合わせるのが確実です。

費用面の不安がある方は、費用と保険のしくみ|相談・依頼するためのまとめも参考にしてください。


当院の在宅診療の現場から

AIプラスクリニックたまプラーザでは、病院の地域連携室や医療ソーシャルワーカーからの紹介を通じて、退院前カンファレンスに参加し、在宅への引き継ぎを受けることが多くあります。退院当日から訪問診療を開始するケースにも対応しており、退院直後の不安定な時期に夜間・休日を含む24時間連絡体制を整えています。

費用の見通しを立てる際には、ご家族の年金収入や健康保険の区分を事前に確認するところから始めます。消化器内視鏡・エコーの経験を活かした栄養管理・嚥下評価・胃ろう管理・在宅酸素にも対応し、地域の訪問看護ステーションや居宅介護支援事業所と連携しながら支援を組み立てています。

対応地域はたまプラーザ・あざみ野・美しが丘・新石川など横浜市青葉区を中心とした地域で、隣接する都筑区・川崎市宮前区についてもご相談を承っています。


受診・相談の目安

以下のような状況が出てきたら、一度在宅医療の窓口に相談することを検討してください。

  • 親の月々の収入(年金額)と医療・介護費のバランスが合わなくなってきた
  • 退院の話が出ているが、自宅での療養が可能かどうか判断できない
  • 通院のたびに付き添いが必要になり、家族の負担が増してきた
  • 施設と自宅療養のどちらを選ぶべきか、比較材料がない
  • 費用のことが気になって在宅医療を検討することをためらっている

「まだ相談するほどではない」と感じる段階でも構いません。在宅医療は状態が悪化してからでは選択肢が限られてしまうため、情報だけ聞いてみるという使い方で問題ありません。ご本人が来院できない場合のご家族のみの相談も受け付けています。

ご予約・お問い合わせはこちら(AIプラスクリニックたまプラーザ)


よくある質問

Q. 自営業だった親と会社員だった親では、年金額はどのくらい違いますか?

自営業者は国民年金のみが基本ですので、満額でも月約6万7,000円(2024年度)が上限です。一方、会社員は国民年金に厚生年金の2階部分が上乗せされるため、現役時代の収入と加入期間によっては月15〜20万円前後を受け取る方もいます。ただし個人差が大きいため、ねんきん定期便や年金事務所での確認が正確です。

Q. 親の年金受給額を子が確認することはできますか?

原則として年金に関する情報は本人のものです。ただし、親が同意している場合や認知症などで本人が手続きできない場合は、代理人として手続きできる仕組みがあります。年金事務所に事前に問い合わせると、必要書類や手順を案内してもらえます。

Q. 年金収入が少ない親の医療費の自己負担は、どう軽減できますか?

高額療養費制度では、年金収入を含む所得区分に応じて月々の自己負担の上限が設定されており、低所得の方には上限が低く設定されています(住民税非課税世帯など)。また、後期高齢者医療制度に加入している方は別の負担割合が適用されます。詳細は年金平均受給額はいくら?親の介護費と両立を考えるも参考にしてください。

Q. 訪問診療の費用は、年金からの支払いで賄えますか?

訪問診療の費用は患者さんの健康保険の自己負担割合と所得区分によって異なります。年金収入が少ない方でも、高額療養費制度を活用することで月々の実負担を一定額以内に抑えられる場合があります。具体的な試算は、訪問診療の担当医や医療ソーシャルワーカーに相談するのが確実です。

Q. 「世帯分離」をすると年金受給額は変わりますか?

年金受給額そのものは世帯分離で変わりません。ただし、介護保険の自己負担割合や高額療養費の所得区分の判定に影響することがあります。メリットとデメリットがあるため、住んでいる市区町村の窓口や、場合によってはファイナンシャルプランナー・社会労務士に相談することをお勧めします。


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参考文献・出典


本記事の監修医師

佐藤 靖郎(さとう やすお)
医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 監修医
専門:消化器外科・消化器内視鏡/一般内科/在宅医療・高齢者医療・がん緩和ケア・心不全・呼吸不全

略歴:
1988年 福島県立医科大学医学部卒業、医師免許取得。1997年 同大学大学院修了、博士号取得。国立国際医療研究センター、東京新宿メディカルセンター、NTT東日本関東病院、横浜市立大学関連病院、国立病院機構横浜医療センター外科医長・救命救急センター副部長、済生会若草病院(横浜市)外科部長・内視鏡センター・診療部長を歴任。丸亀医療センター・佐々木病院副理事長、日立おおみか病院理事を経て現在に至る。

公的役割:
厚生労働省「地域連携クリティカルパスモデルの開発」班研究員、全国保健所長会 地域連携パス推進班アドバイザー、神奈川県がん診療連携協議会 地域連携クリティカルパス部会 相談役。


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TEL: 045-909-0117(横浜市青葉区)

対応エリア:たまプラーザ・あざみ野・美しが丘・新石川など横浜市青葉区を中心とした地域(隣接する都筑区・川崎市宮前区もご相談ください)

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  • お薬手帳または薬剤情報提供書
  • 医療保険証・各種受給者証
  • 介護保険証・介護保険負担割合証
  • 診療情報提供書(紹介状)や退院時サマリー(お持ちの場合)

ご本人が来院できない場合のご家族のみの相談も承ります。


免責事項

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個々の患者さんの診断・治療を代替するものではありません。症状や治療方針の判断は、必ず主治医にご相談ください。制度・費用は改定される場合があります。最新の情報は各自治体・保険者の窓口でご確認ください。

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