年金平均受給額はいくら?親の介護費と両立を考える
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親の年金額が、介護費や医療費と比べて足りるのか気になる方は少なくありません。年金平均受給額はあくまで目安で、実際には年金の種類、加入歴、世帯の暮らし方で差があります。この記事では、年金の平均像と、要介護2・要介護4で使える支援の考え方を整理し、無理のない相談につなげる視点をお伝えします。
まず押さえたい年金平均受給額の基本
年金には大きく国民年金と厚生年金があります。厚生労働省の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」では、老齢基礎年金の平均月額は約5.7万円、老齢厚生年金(基礎年金を含む)の平均月額は約14.7万円とされています。
ただし、これは全体の平均であり、就労歴や配偶者の有無で差が出ます。制度の仕組みそのものは、厚生労働省の 年金の仕組みを整理する記事 も参考になります。
| 種類 | 平均月額の目安 | 受け取り方の特徴 |
|---|---|---|
| 国民年金 | 約5.7万円 | 自営業・無職期間が長い方で中心 |
| 厚生年金 | 約14.7万円 | 会社員歴がある方で上乗せされやすい |
※数値は厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」(公表値)をもとにした目安です。
こう調べ始める方が多い年金と介護費の関係
きっかけとして多いのは、次のような場面です。
- 退院が決まり、今後の生活費が見えなくなった
- 親の通院付き添いが増え、仕事との両立が難しくなった
- 介護保険の自己負担に加えて、日用品や交通費も重なってきた
- 「要介護2 もらえるお金」「要介護4 もらえるお金」を調べてみたが、何を比べればよいか分からない
まず大切なのは、介護保険から“現金が出る”とは限らないことです。多くは訪問介護やデイサービスなどのサービス利用が中心で、現金給付ではありません。仕組みの全体像は 費用と保険のしくみのまとめ でも確認できます。
見分け方・判断の目安
介護費を考えるときは、年金額だけでなく「毎月の固定費」と「介護で増える費用」を分けて見ると整理しやすくなります。
| 見る項目 | 例 |
|---|---|
| 毎月の収入 | 年金、配偶者の収入、預貯金の取り崩し |
| 毎月の固定費 | 家賃、食費、光熱費、保険料、通信費 |
| 介護で増える費用 | 介護保険の自己負担、紙おむつ、通院交通費、住宅改修の負担分 |
| 医療で増える費用 | 診察代、薬代、検査代、入院時の差額ベッド代など |
たとえば要介護2では、在宅サービスを使い始める方が増えます。要介護4では、通院や家事がかなり難しくなり、在宅医療を早めに検討する価値が高まることがあります。ただし、状態によっては入院や施設入居の方が合う場合もあります。
厚生年金との違いをわかりやすく整理する
「厚生年金とはわかりやすく言うと何か」を知りたい方は、会社員などが給料に応じて加入し、老齢基礎年金に上乗せされる制度と考えると理解しやすいです。
一方、国民年金は20歳以上60歳未満の方が原則加入する土台部分です。つまり、年金平均受給額を見るときは、土台の年金だけか、上乗せがあるかで大きく変わります。詳細は 国民年金と厚生年金の違いを知る記事 が役立ちます。
家族が見落としがちなポイント
年金と介護費の両立では、次の点が見落とされがちです。
1. 介護保険の自己負担割合は所得で変わる
2. 医療費は高額療養費制度で負担が軽くなる場合がある
3. 介護は「サービス費」だけでなく、送迎や付き添いの時間コストもかかる
4. 退院後は想定より早く支援が必要になることがある
医療費の見通しは、 高額療養費制度を知る記事 もあわせて確認すると整理しやすくなります。
在宅医療とのつながり
年金収入の範囲で介護を続けたいとき、在宅医療は「自宅で何でもできる」という意味ではなく、通院の負担を減らし、医療と介護をつなぐ選択肢として考えると現実的です。
厚生労働省も在宅医療の推進を示しており、訪問診療や訪問看護を組み合わせることで、通院が難しい方の療養を支えやすくなります。詳しくは 訪問診療の基本をまとめた案内 もご覧ください。
退院が近い場合は、病院の地域連携室や医療ソーシャルワーカーに早めに相談し、必要に応じて在宅医療も選択肢に入れると、準備の幅が広がります。
当院の在宅診療の現場から
病院の地域連携室や医療ソーシャルワーカーからご紹介を受け、退院前カンファレンスから参加することが多くあります。退院当日から訪問診療を始めるケースもあり、24時間の連絡体制で退院直後の不安定な時期の急変に夜間・休日対応を行っています。消化器内視鏡・エコーの経験を活かし、在宅での栄養管理、嚥下評価、胃ろう管理、在宅酸素にも対応しています。地域の訪問看護ステーションや居宅介護支援事業所と連携し、たまプラーザ・あざみ野・美しが丘・新石川など横浜市青葉区を中心に、隣接する都筑区・川崎市宮前区もご相談に応じています。
受診・相談の目安
次のようなときは、年金と介護費の見通しを含めて相談を始める目安です。
- 週に1回以上の通院が負担になってきた
- 退院後の療養先がまだ決まっていない
- 介護費や交通費が年金の範囲に収まるか不安
- 家族の付き添いが続かず、受診が途切れやすい
- 要介護度が上がり、在宅での医療管理が必要になってきた
この段階では「まだ相談するほどでは」と感じる方が多いのですが、在宅医療は状態が悪化してからでは選択肢が狭まります。情報だけ聞いてみる、という使い方で構いません。
必要に応じて、ご予約・お問い合わせ からご相談ください。
よくある質問
Q. 年金平均受給額だけで介護費は足りますか?
足りる方もいますが、介護保険の自己負担や通院交通費、紙おむつ代などで不足することがあります。年金額だけでなく、毎月の固定費を一緒に確認するのが大切です。
Q. 要介護2でも在宅医療は使えますか?
はい、必要に応じて検討できます。通院が難しい、服薬管理が不安、退院後の体調が不安定などの場合は、訪問診療が役立つことがあります。
Q. 要介護4になると何が変わりますか?
介助量が増え、通院や日常生活の負担が大きくなりやすいです。医療的な管理が必要なら、在宅医療や訪問看護を組み合わせる検討が進みます。
Q. 家族だけで相談してもよいですか?
はい、可能です。ご本人が来院しにくい場合でも、家族のみで状況整理をしてから次の対応を考えることがあります。
Q. 介護費と医療費はどこに相談すればよいですか?
まずは地域包括支援センター、ケアマネジャー、主治医や病院の相談窓口が入口になります。必要に応じて在宅医療の相談も加えると、選択肢を整理しやすくなります。
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参考文献・出典
本記事の監修医師
佐藤 靖郎(さとう やすお)/医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 監修医/専門: 消化器外科・消化器内視鏡/一般内科/在宅医療・高齢者医療・がん緩和ケア・心不全・呼吸不全。略歴: 1988年 福島県立医科大学医学部卒業、医師免許取得。1997年 同大学大学院修了、博士号取得。国立国際医療研究センター、東京新宿メディカルセンター、NTT東日本関東病院、横浜市立大学関連病院、国立病院機構横浜医療センター外科医長・救命救急センター副部長、済生会若草病院(横浜市)外科部長・内視鏡センター・診療部長を歴任。丸亀医療センター・佐々木病院副理事長、日立おおみか病院理事を経て現在に至る。 公的役割: 厚生労働省『地域連携クリティカルパスモデルの開発』班研究員、全国保健所長会 地域連携パス推進班アドバイザー、神奈川県がん診療連携協議会 地域連携クリティカルパス部会 相談役。
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免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個々の患者さんの診断・治療を代替するものではありません。症状や治療方針の判断は、必ず主治医にご相談ください。制度・費用は改定される場合があります。最新の情報は各自治体・保険者の窓口でご確認ください。