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膵臓の検査とは?MRIやCTで確認する方法を解説






膵臓の検査とは?MRIやCTで確認する方法を解説


膵臓の検査とは?MRIやCTで確認する方法を解説

膵臓がんとは|症状・検査・治療・生活までを医師監修で解説する総合ガイド膵臓がんの検査・診断|押さえておきたい要点を医師監修で解説 › (本記事)

膵臓の検査は、血液検査・超音波検査・CT・MRIなど複数の方法を組み合わせて判断するのが基本です。どの検査にも得意・不得意があるため、「この1つで確定できる」というものはなく、症状や状況に応じて段階的に進めていきます。本記事では、膵臓の検査の種類・流れ・それぞれでわかることを、患者さんとご家族にわかりやすく解説します。


膵臓の検査とは?まず知っておきたい基本

膵臓検査で確認すること

膵臓は消化酵素を分泌する「外分泌機能」と、インスリンなどのホルモンを分泌する「内分泌機能」を持つ臓器です。膵臓の検査では主に以下を確認します。

  • 膵臓の形・大きさ・内部の異常(腫瘍・嚢胞・炎症など)
  • 膵液の流れを担う「主膵管」の拡張の有無
  • 血液中の膵臓由来の酵素(アミラーゼ・リパーゼ)や腫瘍マーカーの値

詳しい検査の全体像は膵臓がんの検査・診断|押さえておきたい要点を医師監修で解説もあわせてご参照ください。

症状がないのに検査が勧められることはある?

あります。健診の腹部超音波で膵管拡張や嚢胞(水が溜まった袋状の変化)が偶然見つかり、精密検査へ進むケースは少なくありません。膵臓がんは早期に自覚症状が出にくいため、無症状の段階での指摘は早期発見の重要な機会です。


膵臓の検査が必要になる主なきっかけ

みぞおちの痛み・背中の痛みが続く場合

膵臓は胃の裏側(後腹膜)に位置するため、炎症や腫瘍が起きるとみぞおちから背中にかけての鈍い痛みとして感じられることがあります。数週間以上続く場合は医療機関への相談をお勧めします。

黄疸、体重減少、食欲低下がある場合

黄疸(皮膚・白目が黄色くなる)、急な体重減少、食欲低下は、膵頭部(膵臓の右側)の腫瘤が胆管を圧迫したり、消化吸収に影響が出たりしているサインとして現れることがあります。これらが同時にある場合は速やかな受診が必要です。

健診や他の検査で異常を指摘された場合

健診で「膵嚢胞あり」「膵管拡張疑い」「腫瘍マーカー高値」などを指摘された場合は、精密検査の対象になります。指摘内容をそのままにせず、消化器内科または外科への受診をご検討ください。


膵臓検査の基本的な流れ

問診・診察で確認する内容

医師はまず、症状の経過・飲酒歴・喫煙歴・糖尿病の既往・家族歴などを確認します。膵臓がんのリスク因子(慢性膵炎・糖尿病・膵嚢胞など)の有無も重要な情報です。

血液検査 膵臓で見る項目

血液検査では以下の項目が確認されます。

項目 確認する内容
アミラーゼ・リパーゼ 膵臓の炎症の指標
CA19-9 膵臓がんで上昇しやすい腫瘍マーカー
CEA 消化器がん全般の参考指標
血糖・HbA1c 膵臓の内分泌機能、糖尿病の状態
胆道系酵素(ALP・γ-GTP・ビリルビン) 胆管閉塞の有無

腫瘍マーカー(CA19-9など)は、陽性でも必ずしもがんとは限らず、陰性でも否定できないため、あくまで他の検査と組み合わせて総合判断します。詳しくは膵臓癌は血液検査でわかる?検査の役割と限界で解説しています。

尿検査や便検査が行われることもある

尿中アミラーゼが高い場合は急性膵炎が疑われます。便の色調(白色便は胆管閉塞を示唆)なども診断の参考になります。


膵臓の画像検査で何がわかる?

膵臓 MRI でわかること

MRI(磁気共鳴画像)は放射線を使わず、軟部組織のコントラストが高い検査です。MRCP(MR胆管膵管撮影)という手法では、膵管や胆管の走行を非侵襲的に詳しく描出できます。造影剤なしでも膵管の狭窄・拡張を確認しやすく、嚢胞の性状把握にも優れています。ただし、検査時間がやや長く(30〜60分程度)、体内金属がある場合は実施できないことがあります。

膵臓 CT でわかること

CT(コンピュータ断層撮影)は短時間(数分程度)で膵臓全体・周囲の血管・リンパ節・他臓器への広がりを一度に評価できます。造影CT(ダイナミックCT)では、造影剤を静脈注射しながら時間をずらして撮影することで、腫瘍の血流パターンや血管への浸潤を詳しく確認します。膵臓がんの病期(ステージ)診断に広く用いられています。

超音波検査(腹部エコー)との違い

腹部超音波(エコー)は被ばくがなく、外来で手軽に行える第一選択の画像検査です。ただし腸管ガスや体型の影響を受けやすく、膵臓全体を描出しにくいことがあります。エコーで異常が疑われた場合に、CTやMRIへ進むことが多いです。

検査 主なメリット 主な限界
超音波(エコー) 被ばくなし・簡便・低侵襲 描出困難なことがある
CT 短時間・全体把握・ステージング 放射線被ばく・造影剤アレルギーリスク
MRI/MRCP 軟部組織描出に優れる・膵管評価 時間がかかる・金属禁忌

膵臓検査はどの順番で進む?

まず血液検査と画像検査を組み合わせる理由

1つの検査だけでは膵臓の異常を確定できないため、血液検査(炎症・腫瘍マーカー)と画像検査(エコー→CT・MRI)を段階的に組み合わせます。各検査の感度・特異度には限界があり、複数の情報を総合することで診断精度が上がります。

追加で内視鏡検査や詳しい検査が必要になる場合

CTやMRIで腫瘤が疑われる場合、EUS(超音波内視鏡)ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)が追加で行われることがあります。EUSは内視鏡の先端に超音波を搭載し、胃や十二指腸の内側から膵臓を至近距離で観察できる検査です。ERCPは膵管・胆管に直接造影剤を注入して詳細を確認し、組織採取(生検)も行えます。膵臓の各検査の詳細は膵臓検査方法を整理:血液検査や生検の流れでもご確認いただけます。


膵臓がんが疑われたときの診断の考え方

「異常あり」と言われても、すぐにがんとは限らない

膵嚢胞・慢性膵炎・膵管拡張などは、がんとは異なる良性疾患でも起こります。「異常あり」の指摘はがんの確定ではなく、精密検査が必要という意味です。不安を感じたときはまず主治医にご相談ください。

確定診断までに必要な検査とは

膵臓がんの確定診断には、通常、組織または細胞を採取して病理学的に確認することが必要です。EUS下生検やERCPによる膵液細胞診などが行われます。ただし、腫瘍の位置や状態によっては確定診断前に手術方針を決めることもあります。診断・治療方針は必ず担当医とご相談ください。


公的情報からみる膵臓がん検査のポイント

国立がん研究センターが示す検査の考え方

国立がん研究センター「がん情報サービス」では、膵臓がんの診断に超音波・CT・MRI・EUS・ERCPなど複数の検査が組み合わせて行われることを示しています(出典:国立がん研究センター がん情報サービス「膵臓がん 検査」)。

早期発見が難しいとされる理由

膵臓は腹部の深部に位置し、初期段階では症状が出にくい臓器です。また、膵管細胞に生じるがんは比較的早期から転移・浸潤が起こりやすいとされています。国立がん研究センターのがん統計によると、膵臓がんの5年生存率は他のがん種と比べて依然として低く、早期発見・早期治療が重要であることが示されています(※生存率は統計値であり、個々の患者さんに当てはまるものではありません)。

検診・人間ドックで注意したい点

一般的な健診(特定健診・職場健診)には膵臓を対象とした検査は含まれていません。膵臓を調べたい場合は、腹部超音波を含む人間ドックや、リスクのある方には「膵がんドック」などのオプション検査を検討する価値があります。


当院での診療から

当院(AIプラスクリニックたまプラーザ)は消化器内視鏡センターを備え、鎮静下の胃・大腸内視鏡検査を日常的に実施しています。受診時にはみぞおちの痛み・背中の痛み・食欲低下・体重減少・黄疸など、膵臓疾患に関連しやすい症状を丁寧にお聞きし、既往歴(糖尿病・膵炎・膵嚢胞など)や家族歴も確認します。腹部超音波・血液検査(アミラーゼ・腫瘍マーカーなど)を組み合わせてスクリーニングを行い、精密検査が必要と判断した場合は、速やかに基幹病院への紹介状を作成します。術後のフォローアップは地域連携クリティカルパスを活用して当院が担当し、在宅療養が必要な段階では在宅療養支援診療所として緩和ケアにも対応しています。「健診で膵臓の異常を指摘された」「症状が続いている」という場合は、まず当院へお気軽にご相談ください。


受診・相談の目安

早めに医療機関へ相談したい症状

  • みぞおちまたは背中の鈍い痛みが2週間以上続く
  • 原因不明の体重減少(1〜2か月で3kg以上など)
  • 食欲が続けて低下している
  • 健診で「膵嚢胞」「膵管拡張」「腫瘍マーカー高値」を指摘された
  • 新たに糖尿病と診断された(または血糖コントロールが急に悪化した)

救急受診を考える症状

  • 突然の激しいみぞおちの痛み・嘔吐(急性膵炎が疑われます)
  • 皮膚・白目の黄染が急に現れた

どの診療科を受診すればよいか

まずは内科・消化器内科を受診してください。症状や検査結果に応じて、消化器外科・腫瘍内科などへの紹介が行われます。ご予約・お問い合わせはWebまたはお電話でも承っています。


よくある質問(FAQ)FAQ

膵臓検査は空腹で受ける必要がありますか?

腹部超音波(エコー)や造影CT・MRIは、胃や腸管の内容物が検査に影響することがあるため、一般的に検査前4〜6時間の絶食が必要です。血液検査も空腹時の採血が基本です。具体的な準備については受診先の医療機関の指示に従ってください。

MRIとCTはどちらがよいですか?

用途が異なるため「どちらが優れている」ではなく、目的に合わせて使い分けます。CTは短時間で全体の状態を把握しステージングに優れ、MRI(MRCP)は膵管・胆管の詳細評価や嚢胞の性状把握に強みがあります。担当医が状況に応じて選択・組み合わせます。

血液検査だけで膵臓がんはわかりますか?

血液検査だけで確定診断することはできません。 腫瘍マーカー(CA19-9など)は膵臓がん以外でも上昇することがあり、また初期の膵臓がんでは正常範囲のことも多いです。血液検査はあくまでスクリーニングや経過観察の補助であり、画像検査と組み合わせて評価します。詳しくは膵臓癌の血液検査数値で何がわかる?見方と注意点をご参照ください。

検査で異常がなければ膵臓がんは心配ありませんか?

一度の検査で異常がなくても、100%否定できるわけではありません。膵臓がんは初期に発見しにくい特性があるため、リスク因子(膵嚢胞・慢性膵炎・糖尿病・家族歴など)がある方は、定期的な経過観察が重要です。受診の時期・頻度は担当医にご確認ください。


まとめ:膵臓検査は症状・血液検査・画像検査を組み合わせて判断する

膵臓の検査には、血液検査(アミラーゼ・腫瘍マーカーなど)・腹部超音波・CT・MRI・内視鏡検査など多くの種類があります。それぞれに得意分野と限界があるため、症状や状況に応じて段階的に組み合わせるのが基本の流れです。「異常あり」の指摘が即がんの確定ではありませんが、放置せず専門医に相談することが早期発見につながります。膵臓の検査について不安なことがあれば、まずかかりつけ医または消化器内科にご相談ください。


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参考文献・出典SOURCES


本記事の監修医師SUPERVISOR

佐藤 靖郎(さとう やすお)

医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 監修医

専門:消化器・内科(消化器外科/内視鏡/一般内科)

略歴: 1988年 福島県立医科大学医学部卒業、医師免許取得。1997年 同大学大学院修了、博士号取得。国立国際医療研究センター、東京新宿メディカルセンター、NTT東日本関東病院、横浜市立大学関連病院、国立病院機構横浜医療センター外科医長・救命救急センター副部長、済生会若草病院(横浜市)外科部長・内視鏡センター・診療部長を歴任。丸亀医療センター・佐々木病院副理事長、日立おおみか病院理事を経て現在に至る。

公的役割: 厚生労働省「地域連携クリティカルパスモデルの開発」班研究員、全国保健所長会 地域連携パス推進班アドバイザー、神奈川県がん診療連携協議会 地域連携クリティカルパス部会 相談役。


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