オンライン予約はこちら

胃潰瘍読み方とは?原因・症状・対処を内科医が解

健康ブログ

健康で楽しい生活を送る

胃潰瘍読み方とは?原因・症状・対処を内科医が解説

「胃潰瘍」という言葉は聞いたことがあっても、読み方や正確な意味を知らない方は少なくありません。胃潰瘍は「いかいよう」と読み、胃の粘膜が深くえぐれる病気です。ピロリ菌感染や鎮痛薬の使用が主な原因で、適切な診断と治療によって多くのケースで改善が期待できます。この記事では、胃潰瘍の基礎知識から受診の目安・治療・予防まで、消化器専門医の監修のもとわかりやすく解説します。


胃潰瘍の読み方は?まずは基本を確認

胃潰瘍の読み方は「いかいよう」

「潰瘍(かいよう)」は「組織が深くただれてえぐれた状態」を指す医学用語で、胃に生じたものを胃潰瘍(いかいよう)と呼びます。「潰」の字は「くずれる・ただれる」という意味をもちます。

胃潰瘍とはどんな病気か

胃壁は内側から粘膜・粘膜下層・筋層・漿膜の4層構造になっています。胃潰瘍とは、胃酸などの攻撃因子が防御機能を上回ることで、粘膜が粘膜下層より深くまで欠損した状態です。表面のただれにとどまる「びらん」とは深さが異なります(→びらん性胃炎とは?原因・症状・対処を内科医が解説【たまプラーザ】)。

胃炎・胃がんとの違い

  • 胃炎:粘膜表面の炎症。粘膜層内にとどまる場合が多く、潰瘍より浅い。
  • 胃潰瘍:粘膜下層以深まで欠損。出血・穿孔のリスクがある。
  • 胃がん:粘膜の細胞ががん化した状態。潰瘍様外観を示すこともあるため、内視鏡での組織診断が重要。

胃潰瘍の主な原因

ピロリ菌感染

ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)感染は、胃潰瘍の最大のリスク因子とされています。日本ヘリコバクター学会のガイドラインでも、ピロリ菌陽性の胃潰瘍では除菌治療が推奨されています。

痛み止め(NSAIDs)の使用

アスピリン・イブプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、胃粘膜を保護するプロスタグランジンの産生を抑制し、潰瘍を引き起こすことがあります。持病の治療で長期内服している方は特に注意が必要です。

ストレスや生活習慣の影響

強い身体的・精神的ストレスは胃酸分泌を増加させ、胃粘膜の血流を低下させることがあります。過労・睡眠不足・不規則な食事も防御機能を低下させる要因です。

喫煙・飲酒との関係

喫煙は胃粘膜の血流を障害し、潰瘍の治癒を遅らせることが知られています。過度の飲酒も胃粘膜に直接的な刺激を与えます。

胃潰瘍でみられる症状

みぞおちの痛み

最も典型的な症状はみぞおち(心窩部)の鈍痛・灼熱感です。空腹時や夜間に起こりやすく、食事で一時的に和らぐことがあります。

胸やけ・吐き気・食欲低下

胸やけや吐き気、食後の膨満感、食欲の低下を伴うことがあります。これらの症状は機能性ディスペプシアや逆流性食道炎とも重複するため、鑑別には専門的な診察が必要です(→機能性ディスペプシアとは?原因・症状・治し方まで内科医が解説【たまプラーザ】)。

黒い便や吐血など注意が必要な症状

潰瘍から出血が生じると、タール便(黒くネバネバした便)や吐血があらわれることがあります。これらは緊急性のあるサインです。

胃潰瘍が疑われるときの受診の目安

早めに内科を受診したほうがよいケース

  • みぞおちの痛みが数日以上続く
  • 食欲低下や体重減少が続いている
  • 市販の胃薬を服用しても症状が改善しない

救急受診を考えるべき危険なサイン

  • 突然の激しい腹痛
  • 吐血・タール便
  • 血圧低下・冷汗・意識の変容

上記のような症状があるときは、速やかに救急外来を受診してください。

胃潰瘍の診断方法

問診と身体診察

発症時期・痛みの性状・内服薬・生活習慣などを詳しく確認します。

胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)

胃潰瘍の確定診断には胃カメラ(上部消化管内視鏡)が最も信頼性の高い方法です。潰瘍の位置・深さ・性状を直接観察でき、生検(組織採取)による悪性病変の鑑別も可能です。

ピロリ菌の検査

内視鏡時の生検・尿素呼気試験・便抗原検査・血清抗体検査など複数の方法があります。

必要に応じた血液検査・便潜血検査

貧血の程度や炎症反応の確認、出血の有無を調べるために行います。

胃潰瘍の治療の考え方

胃酸を抑える薬による治療

プロトンポンプ阻害薬(PPI)カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P-CAB)が中心となります。胃酸分泌を抑えることで潰瘍の治癒を促します。

原因薬の中止・変更

NSAIDsが原因の場合は、担当医と相談のうえ薬の中止・変更・防御因子増強薬の併用などを検討します。自己判断での中止は原疾患に影響するため、必ず医師に相談してください。

ピロリ菌が見つかった場合の除菌治療

日本消化器病学会ガイドラインでは、ピロリ菌陽性の胃潰瘍に対して除菌療法が推奨されています。除菌成功により再発率が大幅に低下することが示されています。

食事・生活習慣の見直し

過食・不規則な食事・刺激の強い食品の過剰摂取を避けることが回復を助けます。禁煙・節酒も重要です。

日常生活で気をつけたいこと

刺激物や飲酒のとり方

香辛料・コーヒー・炭酸飲料・アルコールは胃酸分泌を促進するため、症状のある期間は控えることが望まれます。

市販薬を自己判断で使う際の注意

市販の胃薬は一時的な症状緩和には利用できますが、胃潰瘍の根本治療にはなりません。症状が続く場合は市販薬のみに頼らず、早めに医療機関を受診することが大切です。

症状があるときに避けたい行動

  • 空腹のまま長時間過ごすこと
  • 就寝直前の飲食
  • 過度の飲酒・喫煙継続

胃潰瘍を繰り返さないために

再発予防のポイント

ピロリ菌除菌・NSAIDsの適正使用・生活習慣の改善が三本柱です。

ピロリ菌除菌後も必要な注意

除菌成功後も定期的な内視鏡検査が推奨されます。胃がんリスクはゼロにはならないため、継続的な経過観察が大切です(→胃がんとは?原因・症状・対処を内科医が解説【たまプラーザ】)。

定期的な受診や検査が大切なケース

高齢者・NSAIDs長期服用者・喫煙者・過去に胃潰瘍の既往がある方は、定期的な内視鏡検査を医師と相談しながら継続することが勧められます。

胃潰瘍と十二指腸潰瘍の違い

痛みや起こりやすいタイミングの違い

胃潰瘍 十二指腸潰瘍
痛みのタイミング 食後30分〜1時間 空腹時・夜間
好発年齢 40〜60代 20〜40代

原因や治療の共通点と違い

どちらもピロリ菌・NSAIDsが主な原因で、PPIによる胃酸抑制とピロリ菌除菌が治療の柱です。十二指腸潰瘍は胃潰瘍より若年者に多い傾向があります。

胃潰瘍を放置するとどうなる?

出血

潰瘍が血管を侵食すると出血が起こります。少量の出血は黒色便として現れ、大量出血では吐血・ショックに至る場合があります。

穿孔(胃に穴があく状態)

潰瘍が胃壁を貫通(穿孔)すると、胃の内容物が腹腔内に漏れ、腹膜炎という命にかかわる状態になることがあります。突然の激しい腹痛があれば直ちに救急受診が必要です。

貧血や体重減少などのリスク

慢性出血が続くと鉄欠乏性貧血を来し、倦怠感・動悸・息切れが現れることがあります。食欲低下が続けば体重減少にもつながります。

たまプラーザ周辺で胃の症状が気になる方へ

内科受診で相談できること

みぞおちの痛み・胸やけ・食欲低下など消化器症状全般について、問診・必要な検査をもとに診察します。薬の相談や生活習慣の指導も行います。

胃カメラが必要かどうかの考え方

症状が続く場合・市販薬で改善しない場合・便の色に変化がある場合などは、内視鏡検査の適応を医師と相談することが勧められます。気になる症状はまず内科受診からご検討ください。ご予約・お問い合わせよりお気軽にご相談ください。

よくある質問(FAQ)

胃潰瘍の読み方をもう一度知りたいです

A.いかいよう」と読みます。「潰瘍(かいよう)」は医学用語で、組織が深くただれてえぐれた状態を指します。

胃潰瘍は自然に治りますか?

A. 軽症の潰瘍は安静と食事管理で改善することもありますが、ピロリ菌感染やNSAIDs服用が原因の場合は、原因への対処なしに根本的な治癒は難しいとされています。自己判断で様子を見続けることにはリスクもあるため、症状が続く場合は医師の診察を受けることが望まれます。

胃が痛いときは何科を受診すればよいですか?

A. まず内科・消化器内科を受診してください。吐血・タール便・突然の激しい腹痛がある場合は、救急受診が適切です。

胃潰瘍と胃炎はどう違いますか?

A. 胃炎は粘膜表面の炎症にとどまることが多いのに対し、胃潰瘍は粘膜より深い層まで欠損した状態です。症状が似ていることもあるため、胃カメラによる確認が診断の基本となります。

胃潰瘍は食事で治せますか?

A. 食事・生活習慣の見直しは回復を助ける重要な要素ですが、それだけで潰瘍を治癒させることは難しいとされています。適切な薬物療法・ピロリ菌除菌を医師の指示のもとで行うことが回復への近道です。

関連記事


本記事の監修医師

佐藤 靖郎(さとう やすお)

医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 監修医
専門:消化器・内科(消化器外科/内視鏡/一般内科)

略歴:
1988年 福島県立医科大学医学部卒業、医師免許取得。1997年 同大学大学院修了、博士号取得。国立国際医療研究センター、東京新宿メディカルセンター、NTT東日本関東病院、横浜市立大学関連病院、国立病院機構横浜医療センター外科医長・救命救急センター副部長、済生会若草病院(横浜市)外科部長・内視鏡センター・診療部長を歴任。丸亀医療センター・佐々木病院副理事長、日立おおみか病院理事を経て現在に至る。

公的役割:
厚生労働省「地域連携クリティカルパスモデルの開発」班研究員、全国保健所長会 地域連携パス推進班アドバイザー、神奈川県がん診療連携協議会 地域連携クリティカルパス部会 相談役。

AIプラスクリニックたまプラーザのご案内

たまプラーザで内科・消化器の気になる症状がある方へ。みぞおちの痛み・胸やけ・食欲低下など、「もしかして胃潰瘍?」と思ったら、まずはお気軽にご相談ください。受診の目安や胃カメラの必要性についても丁寧にご説明します。

ご予約・お問い合わせ

TEL:045-909-0117(横浜市青葉区・たまプラーザ)

初診の際は、保険証・お薬手帳・(お持ちであれば)健診結果や紹介状をご用意いただくとスムーズです。ご予約はWebまたはお電話で承ります。

AIプラスクリニックたまプラーザ
こんにちは!ご質問にお答えします。

・診療時間や予約方法
・アクセス方法
・診療科目について

サイト内の記事も参考に回答しますので、お気軽にお尋ねください。