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カプセル内視鏡とは?特徴と使い方を内科医が解説【たまプラーザ】

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カプセル内視鏡とは?特徴と使い方を内科医が解説【たまプラーザ】
カプセル内視鏡は、小型カメラを内蔵したカプセルを飲み込むだけで消化管内部を撮影できる検査です。特に従来の内視鏡では観察が難しかった小腸を中心に調べることができ、体への負担が比較的少ない非侵襲的な検査として、消化器疾患の診断に活用されています。本記事では、カプセル内視鏡の特徴・適応・検査の流れ・費用について、消化器専門医の監修のもとわかりやすく解説します。
本記事はAIプラスクリニックたまプラーザ 監修医・佐藤靖郎医師(消化器外科専門医・医学博士)の監修のもと作成しています。診断・治療方針は必ず医師の診察を前提としてください。

カプセル内視鏡とは
どんな検査か
カプセル内視鏡は、縦約26mm・直径約11mm程度の小型カプセルの中に超小型カメラ・光源・電池・送信機が内蔵された医療機器です。患者さんがカプセルを水で飲み込むと、消化管の蠕動(ぜんどう)運動によって自然に移動しながら、毎秒数枚の画像を無線で体外のレコーダーへ送信します。検査時間は約8〜12時間程度が目安で、その後カプセルは便とともに自然排泄されます。
現在、日本では小腸用・大腸用などのカプセル内視鏡が薬事承認を受けており、特に小腸病変の評価に広く用いられています(日本消化器内視鏡学会のガイドラインにも位置づけられています)。
通常の内視鏡との違い
通常の内視鏡(胃カメラ・大腸カメラ)はスコープを口や肛門から挿入するため、小腸(全長約6〜7m)の中間部分には到達が難しいという限界があります。カプセル内視鏡はその小腸全域を観察できる点が最大の特徴です。一方、通常の内視鏡では病変部の組織採取(生検)や止血・ポリープ切除などの治療が可能ですが、カプセル内視鏡にはその機能はありません。
カプセル内視鏡でわかること
主に調べる部位
カプセル内視鏡が最も得意とするのは小腸(十二指腸・空腸・回腸)の全域です。大腸用カプセルは別途あり、大腸の観察にも対応しています。
見つかりやすい病気や異常
  • 小腸出血の原因となる血管異形成(毛細血管の異常)
  • クローン病などの炎症性腸疾患による潰瘍・炎症
  • 小腸の腫瘍・ポリープ
  • 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)による小腸粘膜障害
  • 吸収不良症候群の原因となる粘膜の変化
ポリープについてはこちらの記事もご参照ください:ポリープとは?|内科医がわかりやすく解説【たまプラーザ】
どんなときにカプセル内視鏡を受けるのか
貧血や消化管出血が疑われるとき
原因不明の鉄欠乏性貧血や黒色便・血便があり、胃カメラ・大腸カメラで出血源が特定できない場合に、小腸出血の精査として行われます。
原因不明の腹痛や下痢が続くとき
慢性的な腹痛や下痢が続き、クローン病などの炎症性腸疾患が疑われるときも適応となります。
他の検査で異常が見つからないとき
胃カメラ・大腸カメラ・腹部CT等で異常が見当たらない場合、小腸に原因がある可能性を調べるために検討されます。
検査を受けられない・注意が必要なケース
腸の狭窄や通過障害が疑われるとき
腸管の狭窄(クローン病の既往、腹部手術後の癒着など)がある場合、カプセルが腸内に停留(リテンション)するリスクがあります。事前に小腸CT(CTE)や溶解性テストカプセルで評価することがあります。
嚥下に不安があるとき
嚥下障害がある方はカプセルをそのまま飲み込めない場合があり、内視鏡を使ってカプセルを十二指腸まで送る方法が取られることもあります。
妊娠中・持病がある場合の確認事項
妊娠中の安全性は確立されていないため原則禁忌とされています。またペースメーカー等の植込み型電気機器を使用している方は、機器の種類によっては禁忌となる場合があるため、事前に担当医への申告が必須です。
検査の流れ
事前診察と適応の確認
まず消化器内科の医師が病歴・既往歴・服薬状況を確認し、カプセル内視鏡が適切かどうかを判断します。必要に応じて事前の画像検査も行います。
前日の食事制限と当日の準備
前日の夕食後は絶食となり、当日朝も絶食で来院します。腸管の準備として下剤・消泡剤を服用する場合があります(施設により異なります)。
カプセルの飲み込み方と検査中の過ごし方
医師や技師の指示のもと、水でカプセルを飲み込みます。その後、体外レコーダーを携帯しながら通常の生活を送ります。激しい運動・MRI検査・電磁波の強い機器への近接は避けてください。検査開始から2時間程度は絶食、その後は軽食が許可される場合があります(施設の指示に従ってください)。
排泄までの注意点
カプセルが便として排泄されたことを確認してください。排泄を確認した際にはレコーダーのスイッチを切り、施設へ返却します。
検査後の流れ
記録データの回収と解析
レコーダーを施設に返却後、専用ソフトウェアで数千〜数万枚の画像を医師が解析します。
結果説明の受け方
後日、外来で医師から結果の説明を受けます。
必要に応じて追加検査や治療につながること
病変が見つかった場合は、小腸内視鏡(バルーン内視鏡)・外科治療・薬物療法など、次のステップへ移行します。
カプセル内視鏡のメリット
体への負担が比較的少ないこと
スコープを挿入しないため、苦痛や鎮静剤のリスクが少なく、検査中も通常に近い生活を送れます。
小腸など通常の内視鏡で見えにくい部位を調べやすいこと
全長6〜7mの小腸全域を観察できる点は、他の内視鏡検査にはない大きな特長です。
カプセル内視鏡のデメリット・限界
生検や治療はできないこと
病変を発見できても、その場での組織採取・止血・治療はできません。追加の検査・処置が必要になる場合があります。
カプセルが残るリスクがあること
腸管狭窄などがある場合、カプセルが停留する「リテンション」が起こる可能性があります。停留した場合は内視鏡や外科的な処置が必要になることもあります。
すべての消化管疾患を確認できるわけではないこと
病変の大きさや腸管の動き・残留物の状況によっては見逃しが生じる場合があります。診断の補助的な検査として位置づけられます。
検査前に知っておきたい費用と保険適用
保険診療の対象になりやすいケース
日本では小腸カプセル内視鏡は、原因不明の消化管出血・クローン病の診断補助など一定の条件を満たす場合に保険適用(健康保険の適用)となります(2024年時点)。保険適用の可否は病状・適応基準によって異なりますので、受診時に医師に確認してください。
自費になる場合の考え方
保険適用外の場合は自費診療となり、費用は施設や検査内容によって異なります。事前に施設へお問い合わせください。
よくある質問(FAQ)
カプセル内視鏡は痛いですか?
カプセルを飲み込む際の違和感がある場合がありますが、スコープを挿入しないため、通常の内視鏡に比べて体への負担は少ないとされています。検査中に腹痛や嘔吐感が強い場合は速やかに施設へ連絡してください。
検査当日に仕事や外出はできますか?
レコーダーを携帯する必要がありますが、激しい運動を避ければ比較的通常に近い生活が送れます。ただし施設の指示を優先してください。
カプセルは体の中でどのくらいで出ますか?
多くの場合、飲み込んでから24〜72時間以内に便とともに自然に排泄されます。排泄が確認できない場合は施設に連絡してください。
検査後に注意することはありますか?
カプセルの排泄確認まではMRI検査を受けないよう注意が必要です。また排泄を確認した後、レコーダーの電源を切り施設へ返却してください。
どの診療科で相談すればよいですか?
消化器内科・内科が窓口となります。貧血・慢性的な腹痛・下痢・血便などの症状がある方はお気軽にご相談ください。
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本記事の監修医師
佐藤 靖郎(さとう やすお)
医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 監修医
専門:消化器・内科(消化器外科/内視鏡/一般内科)
略歴:
1988年 福島県立医科大学医学部卒業・医師免許取得。1997年 同大学大学院修了・博士号取得。国立国際医療研究センター、東京新宿メディカルセンター、NTT東日本関東病院、横浜市立大学関連病院、国立病院機構横浜医療センター外科医長・救命救急センター副部長、済生会若草病院(横浜市)外科部長・内視鏡センター・診療部長を歴任。丸亀医療センター・佐々木病院副理事長、日立おおみか病院理事を経て現在に至る。
公的役割:
厚生労働省「地域連携クリティカルパスモデルの開発」班研究員、全国保健所長会 地域連携パス推進班アドバイザー、神奈川県がん診療連携協議会 地域連携クリティカルパス部会 相談役。

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