オンライン予約はこちら

内視鏡で行う大腸がん検査の流れと特徴

🔍 特集:大腸内視鏡検査は最も信頼性の高い精密検査です。

内視鏡で行う大腸がん検査の流れと特徴

大腸がんとは|症状・検査・治療・生活までを医師監修で解説する総合ガイド大腸がんの検査・診断|押さえておきたい要点を医師監修で解説 › (本記事)


大腸がんの早期発見において、内視鏡による大腸がん検査(大腸内視鏡検査)は最も信頼性の高い手段のひとつです。カメラを直接大腸内に挿入して粘膜を観察し、疑わしい病変があれば組織を採取して病理診断につなげることができます。便潜血検査で陽性を指摘された場合や、血便・便通異常が続く場合には、内視鏡検査によるさらなる精査が勧められます。

本記事では、大腸内視鏡検査の特徴・流れ・注意点を、消化器専門医の監修のもとわかりやすく解説します。検査について不安をお持ちの方や、受診のタイミングを迷っている方のご参考になれば幸いです。

大腸がん全体の症状・治療・生活面については、大腸がんの総合ガイドもあわせてご覧ください。


内視鏡で行う大腸がん検査とは

大腸内視鏡検査(下部消化管内視鏡検査)とは、先端にカメラのついた細長い管(内視鏡スコープ)を肛門から挿入し、直腸から盲腸(大腸全体)までの粘膜を直接観察する検査です。

検査全体の流れやほかの検査法との位置づけについては、大腸がん検査の方法と流れをわかりやすく解説もご参照ください。

大腸内視鏡検査でわかること

  • 大腸粘膜の炎症・潰瘍・ポリープ・腫瘍性病変の有無
  • 病変の大きさ・形状・広がり
  • 組織を採取し、悪性か良性かの病理診断(細胞レベルの確認)

大腸がんが疑われるときに検査が行われる理由

大腸がんは初期段階では自覚症状が乏しいことが多く、便潜血検査(検診の一次スクリーニング)で陽性になってはじめて精密検査の機会を得るケースが少なくありません。内視鏡は病変を「見て・触れて(生検)」確認できる唯一の方法であり、がんの確定診断に不可欠です。


大腸内視鏡検査の流れ

事前診察と検査日までの準備

初診・事前診察では、服薬中の薬(特に血液をさらさらにする抗血栓薬)・アレルギー・既往歴などを確認します。抗血栓薬は検査前に休薬が必要になる場合があり、必ず主治医の指示に従ってください(自己判断での中止は危険です)。

前日から当日の食事・下剤の準備

タイミング 内容
検査2〜3日前 繊維の多い食品(野菜・海藻・きのこ等)を控える
検査前日 消化の良い食事(うどん・白粥など)のみ。夜以降は絶食
検査当日(朝〜午前) 腸管洗浄液(下剤)を約2L服用し、大腸内を空にする

腸管洗浄液(ニフレック®・モビプレップ®など)は大腸をきれいにするために必要で、検査精度に直結します。つらさを感じる方には、飲みやすいタイプへの変更や少量ずつ分割する方法を相談できる場合があります。

検査当日の流れ

  1. 1来院・受付・着替え
  2. 2点滴ルート確保(鎮静剤を使用する場合)
  3. 3鎮静剤投与後、横向きに寝た状態でスコープ挿入
  4. 4大腸全体(盲腸まで)の観察(所要時間:通常15〜30分程度)
  5. 5ポリープがあれば切除(内視鏡的ポリープ切除術)を同時に行う場合あり
  6. 6検査終了・リカバリールームで覚醒を待つ(30〜60分程度)

検査後の注意点と結果説明

  • 鎮静剤使用後は当日の車・バイク・自転車の運転はできません(公共交通機関またはご家族の送迎をお願いします)
  • 組織採取(生検)やポリープ切除を行った場合は、数日間は飲酒・激しい運動・長時間の入浴を避けるよう指示が出ます
  • 病理検査の結果は通常1〜2週間後に出ます。結果説明の受診日を必ず確認してください

大腸がん検査としての内視鏡の特徴

観察しながら病変を見つけられること

拡大観察・特殊光(NBI・BLIなど)を活用することで、通常光では見えにくい早期の病変や表面の微細な変化も確認できます。

組織を採取して病理検査につなげられること

生検(組織の一部を採取)により、がん細胞の有無・組織型(がんの種類)を細胞レベルで確定できます。これが大腸内視鏡検査の最大の強みです。血液検査で確認できる内容については、大腸がんの血液検査でわかることもご参考ください。

ポリープが見つかった場合の対応

腺腫性ポリープ(がん化する可能性のある良性病変)は、多くの場合その場で内視鏡的に切除可能です(内視鏡的ポリープ切除術・EMRなど)。ただし、大きさや形状によっては外科手術が必要になる場合もあります。

他の検査との違いと役割

検査 主な役割 組織採取
便潜血検査 一次スクリーニング(血液反応の確認) 不可
注腸X線検査 大腸の形状確認(補助的) 不可
CT colonography 大腸全体の形態確認(低侵襲) 不可
大腸内視鏡検査 確定診断・治療まで対応 可能

内視鏡検査が必要になりやすい症状・きっかけ

便潜血陽性を指摘された場合

健診や職場検診の便潜血検査で陽性(「要精密検査」)と言われた場合、大腸内視鏡による精密検査が必要です。陽性でもがんとは限りませんが、放置せずに早めに専門医を受診することが大切です

血便・便が細い・便通異常が続く場合

鮮血が混じる血便や、便が細くなった、便秘と下痢を繰り返すなどの症状が続く場合は受診の目安になります。

腹痛・貧血・体重減少がある場合

原因不明の腹部不快感、慢性的な貧血(血液検査でヘモグロビン低値)、意図しない体重減少は、大腸がんを含む消化管疾患のサインとなる場合があります。


内視鏡検査を受ける前に知っておきたいこと

苦痛を減らすための工夫

多くの医療機関で、ミダゾラムやプロポフォールなどの鎮静剤(うとうとする状態にする薬)を使用した無痛・無意識下での検査が可能です。苦痛への不安が強い方は、事前診察時に相談してください。

出血や合併症などのリスク

大腸内視鏡検査は安全性の高い検査ですが、ごく低い頻度で出血・穿孔(腸の壁に穴があくこと)・鎮静剤によるアレルギーなどの合併症が起きる可能性があります。日本消化器内視鏡学会の資料によれば、穿孔の頻度は約0.1%以下とされています(施設・状況により異なります)。検査後に強い腹痛・発熱・大量出血がある場合は、ただちに受診が必要です。

服薬中の薬がある場合の注意点

抗血小板薬(バイアスピリン®など)・抗凝固薬(ワーファリン®・DOAC)・糖尿病薬・血圧の薬などは、検査前後の対応が異なります。服用中の薬はすべて事前診察で申告してください。


当院での診療から

当院(AIプラスクリニックたまプラーザ)は消化器内視鏡センターを備え、鎮静剤を使用した胃・大腸内視鏡検査を日常的に実施しています。

受診時にはまず問診と事前診察を行い、症状の経過・服薬内容・既往歴を丁寧に確認したうえで検査の必要性や時期を判断します。便潜血陽性で紹介状をお持ちの方だけでなく、症状について不安を感じている方の相談にも対応しています。

検査の結果、早期がんを強く疑う所見が得られた場合には、地域の基幹病院へ速やかに紹介し、地域連携クリティカルパスを活用した切れ目のない連携体制のもとで術後フォローを担当します。また、在宅療養支援診療所として、がん治療後の在宅緩和ケア・看取りにも対応しており、治療の各ステージで患者さんとご家族に寄り添う診療を心がけています。


公的データでみる大腸がん検査の意義

早期発見が重要とされる理由

国立がん研究センター「がん情報サービス」(2024年更新)によれば、大腸がんは日本人のがん罹患数(男女計)で最も多いがん種のひとつです。ステージ(進行度)が早いほど治療の選択肢が広く、良好な経過が期待しやすい傾向があります。ただし、生存率はあくまで統計上の数値であり、個々の患者さんの状態に直接当てはまるものではありません。

国立がん研究センター等の情報の読み方

公的情報は定期的に更新されるため、最新の数値や推奨事項は必ず国立がん研究センター「がん情報サービス」や厚生労働省の公式サイトで確認してください。インターネット上には古い情報や根拠のない情報も混在しているため、情報源の確認が重要です。


受診・相談の目安

どのような症状があれば相談したほうがよいか

  • 便潜血検査で「陽性」「要精密検査」と指摘されている
  • 血便・黒色便が出た
  • 便が急に細くなった、または便通の変化が2〜3週間以上続いている
  • 原因不明の腹痛・腹部の違和感が持続している
  • 検査なしで3年以上経過している(特に40歳以上、家族歴がある方)

便潜血陽性と言われたらどうするか

便潜血検査は「がんの可能性を調べるスクリーニング(ふるい分け)」であり、陽性=がんではありません。しかし、陽性の場合は放置せず、速やかに大腸内視鏡検査を受けることが強く勧められます(厚生労働省のがん検診ガイドラインに準拠)。

検診と精密検査の違い

区分 目的 主な方法
検診(一次スクリーニング) 症状のない方の中からリスクを発見する 便潜血検査
精密検査 検診の結果を確定・詳しく調べる 大腸内視鏡検査

検診で異常を指摘された場合は、精密検査まで完了させることが重要です。

ご受診のご予約・ご相談はこちらからお気軽にどうぞ


よくある質問(FAQ)

大腸内視鏡検査は痛いですか?

鎮静剤を使用して行う場合、多くの方は検査中の苦痛をほとんど感じません。鎮静剤を使わない場合も、挿入時に腸の屈曲部で圧迫感を覚えることがある程度です。検査前に不安をお伝えいただければ、対応を相談することができます。

検査前の下剤はつらいですか?

腸管洗浄液(約2L)を2〜3時間かけてゆっくり飲んでいただきます。飲みにくさを感じる方もいらっしゃいますが、最近は味や飲みやすさが改善された製剤も増えています。吐き気・腹痛が強い場合はすぐに医療機関に連絡してください。

異常がなければ次はいつ受けますか?

明らかな異常がない場合、次回の検査時期は年齢・家族歴・既往歴などを踏まえて医師が個別に判断します。一般的には3〜5年に1回程度のフォローを勧める場合が多いですが、ポリープを切除した場合などは1〜3年以内の再検査が推奨されることがあります。

検査でがんが見つかったら次に何をしますか?

内視鏡で切除可能な早期がん(粘膜内がん・一部の粘膜下層がん)の場合は、内視鏡的治療で根治が期待できる場合があります。より進行した状態では、外科手術・薬物療法(化学療法)・放射線療法などを組み合わせた治療が検討されます。次のステップについては、必ず専門医と十分に相談して決定してください。


関連記事


参考文献・出典


本記事の監修医師

佐藤 靖郎(さとう やすお)

医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 監修医

専門:消化器・内科(消化器外科/内視鏡/一般内科)

略歴:

1988年 福島県立医科大学医学部卒業、医師免許取得。1997年 同大学大学院修了、博士号取得。国立国際医療研究センター、東京新宿メディカルセンター、NTT東日本関東病院、横浜市立大学関連病院、国立病院機構横浜医療センター外科医長・救命救急センター副部長、済生会若草病院(横浜市)外科部長・内視鏡センター・診療部長を歴任。丸亀医療センター・佐々木病院副理事長、日立おおみか病院理事を経て現在に至る。

公的役割:

厚生労働省「地域連携クリティカルパスモデルの開発」班研究員、全国保健所長会 地域連携パス推進班アドバイザー、神奈川県がん診療連携協議会 地域連携クリティカルパス部会 相談役。


AIプラスクリニックたまプラーザのご案内

たまプラーザで内科・消化器の気になる症状がある方へ。便潜血陽性・血便・便通異常など、受診の目安や検査についてお気軽にご相談ください。

ご予約・お問い合わせ

TEL: 045-909-0117(横浜市青葉区・たまプラーザ)

初診の際は、保険証・お薬手帳・(お持ちであれば)健診結果や紹介状をご用意いただくとスムーズです。ご予約はWebまたはお電話で承ります。


免責事項

本記事は一般的な医学情報の提供を目的としており、個別の診断・治療方針を示すものではありません。症状や治療についての判断は、必ず主治医・専門医にご相談ください。記載内容は公開時点の公的情報・診療ガイドラインに基づいており、最新情報は国立がん研究センター「がん情報サービス」等でご確認ください。

AIプラスクリニックたまプラーザ|消化器内科・内視鏡検査

📅 ご予約・お問い合わせはこちら

📞 TEL:045-909-0117(横浜市青葉区・たまプラーザ)

AIプラスクリニックたまプラーザ
こんにちは!ご質問にお答えします。

・診療時間や予約方法
・アクセス方法
・診療科目について

サイト内の記事も参考に回答しますので、お気軽にお尋ねください。