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風邪ひき始めの薬|内科医がわかりやすく解説

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風邪ひき始めの薬|内科医がわかりやすく解説【たまプラーザ】

風邪のひき始めに「すぐ薬を飲むべきか」と迷う方は多いですが、かぜ薬は症状をやわらげるための薬であり、ウイルスを直接やっつける薬ではありません。まずその考え方を押さえたうえで、症状に合った薬の選び方や、受診を考えるタイミングを整理します。

この記事は医療情報の提供を目的としており、診断・治療は必ず医師の診察のもとで行ってください。

風邪のひき始めに薬は必要?まず知っておきたい考え方

かぜ薬は「治す薬」ではなく症状をやわらげる薬

一般的な風邪(かぜ症候群)の約90%以上はウイルスが原因とされており、厚生労働省も「ウイルスによる風邪に抗菌薬(抗生物質)は効かない」と明示しています。市販・処方を問わず、いわゆる「かぜ薬」はのどの痛みや鼻水、発熱などの症状を緩和する薬(対症療法薬)であり、ウイルスそのものを排除するものではありません。

ひき始めに早めに飲むべきケースと、様子を見るケース

軽度のだるさや鼻水程度であれば、まず十分な休養と水分補給で自然回復が期待できる場合があります。一方、発熱・強いのどの痛み・悪寒など日常生活に支障が出る症状があるときは、症状をやわらげる目的で薬を活用することが選択肢のひとつになります。

風邪のひき始めに出やすい症状

のどの痛み・イガイガ

ウイルスが粘膜に付着し、炎症が起きることで生じます。ひき始めに最もよく現れる症状のひとつです。

鼻水・鼻づまり

透明でサラッとした鼻水はウイルス感染初期によく見られます。鼻づまりは就寝時の不快感につながります。

くしゃみ

鼻粘膜への刺激によって起こります。花粉症などアレルギーとの判別が必要な場合もあります。

だるさ・寒気

体が免疫応答を活性化させる際に生じる全身症状です。悪寒を伴うことも多く、体温が上昇する前兆となることがあります。

軽い咳・痰

上気道の炎症が気管に波及することで現れます。痰は炎症による分泌物です。

風邪ひき始めに使われる薬の種類

総合感冒薬

複数の成分(解熱鎮痛・抗ヒスタミン・去痰など)が配合されており、多様な症状をまとめてカバーできます。ただし不要な成分まで摂取する場合があるため、症状が限定的なときは単剤も選択肢になります。

解熱鎮痛薬

アセトアミノフェンやイブプロフェンなどが代表的です。発熱・頭痛・のどの痛みをやわらげるのに用いられます。アセトアミノフェンは胃への負担が比較的少なく、使いやすい成分のひとつとされています。なお、解熱鎮痛薬の使い方については痛み止めとは?特徴と使い方を内科医が解説【たまプラーザ】もあわせてご参照ください。

のどの炎症に使う薬

トローチや口腔内崩壊錠など、局所に作用する抗炎症成分・殺菌成分を含む製品があります。

鼻水・鼻づまりに使う薬

抗ヒスタミン薬(第1世代)やジフェンヒドラミンなどが配合された鼻水止めのほか、血管収縮成分(プソイドエフェドリンなど)を含む鼻づまり改善薬があります。眠気が出やすいものもあるため注意が必要です。

咳・痰に使う薬

デキストロメトルファン(咳中枢に作用)やブロムヘキシン(去痰)などが代表的です。咳の種類によって適切な薬が異なります。

市販薬を選ぶときのポイント

いま出ている症状に合った薬を選ぶ

「のどだけ痛い」「鼻水がひどい」など症状が限定的な場合は、単剤(単一成分の薬)のほうが不要な成分を避けやすくなります。

ほかの薬との重複成分に注意する

総合感冒薬と解熱鎮痛薬を同時に使うと、アセトアミノフェンなどが重複して過剰摂取になるリスクがあります。

眠気・口の渇きなどの副作用を確認する

抗ヒスタミン薬は眠気を引き起こすことがあり、業務や運転に支障をきたす場合があります。

持病がある人は成分表示をよく確認する

高血圧・糖尿病・緑内障・前立腺肥大などがある方は、特定の成分(プソイドエフェドリンなど)が症状を悪化させることがあります。服用前に医師・薬剤師に相談することを強くお勧めします。

風邪のひき始めに薬を使う前に確認したいこと

インフルエンザや新型コロナとの見分けがつきにくいことがある

発熱や倦怠感、のどの痛みはインフルエンザや新型コロナウイルス感染症でも現れます。自己判断で市販薬のみで対応せず、検査が必要かどうか医療機関に確認することが大切です。

高熱、強いのどの痛み、息苦しさがあるときは自己判断しない

細菌性咽頭炎(溶連菌など)や扁桃周囲膿瘍などの場合、抗菌薬による治療が必要になることがあります。

子ども、妊娠中、授乳中、高齢者は特に注意が必要

小児に使えない成分(アスピリンなど)があるほか、妊娠中・授乳中は服用できる薬が限られます。高齢者は薬の代謝が低下しやすく、副作用が出やすいことがあります。必ず医師・薬剤師に相談してください。

自宅でできるケア

休養をしっかり取る

免疫機能を支えるうえで、睡眠と安静は最も重要なセルフケアです。

水分をこまめに補給する

発熱・発汗による脱水を防ぐため、水・経口補水液・スポーツドリンクなどをこまめに摂取してください。

室内を乾燥させない

のど・鼻の粘膜が乾燥するとウイルスへの防御機能が低下します。加湿器の使用や濡れタオルの活用が有効です。

刺激の強い飲食物を避ける

辛いもの・アルコール・喫煙はのどや胃腸の粘膜をさらに刺激するため、回復期まで控えることが望ましいです。

受診を考えたほうがよい目安

症状が数日たっても改善しない

一般的な風邪は7〜10日程度で自然回復することが多いとされています。それ以上続く場合は別の病気の可能性も考えられます。

高熱が続く、悪化している

38.5℃以上の発熱が2〜3日以上続く場合や、いったん下がった熱が再び上がる場合は受診を検討してください。

呼吸が苦しい、胸が痛い

肺炎や心疾患との鑑別が必要なことがあります。この症状がある場合は速やかに医療機関を受診してください。

水分が取れない、ぐったりしている

脱水が進むと全身状態が悪化します。特にお子様や高齢者では注意が必要です。

持病があり症状が強い

基礎疾患をお持ちの方は症状が重症化するリスクがある場合があります。早めにかかりつけ医にご相談ください。

内科で相談できること

症状に合わせた薬の処方

市販薬では対応しにくい症状に対して、医師が症状を診察したうえで適切な薬を処方します。

風邪以外の病気の確認

インフルエンザ・新型コロナ・溶連菌感染・肺炎など、風邪と症状が似た病気を鑑別するための検査を受けることができます。

服薬中の薬との飲み合わせ確認

複数の薬を服用中の方は、飲み合わせ(相互作用)を医師・薬剤師が確認できます。処方薬との重複は特に注意が必要です。

風邪をこじらせないための予防ポイント

手洗い・うがい・マスク

外出後の手洗いはウイルス感染予防の基本です。厚生労働省も手洗いを重要な感染対策として推奨しています。

睡眠不足や疲労をためない

免疫機能は睡眠中に整えられます。慢性的な疲労や睡眠不足は風邪をひきやすくする要因になります。

体調不良時は無理をしない

「少しくらい大丈夫」と無理をすることで症状が悪化したり、周囲への感染を広げたりするリスクが高まります。

風邪ひき始めの薬に関する注意点

複数のかぜ薬の重ね飲みは避ける

総合感冒薬同士や、総合感冒薬と解熱鎮痛薬の併用は成分の重複摂取につながります。

用法・用量を守る

「早く治したいから」と規定量以上を服用することは、副作用のリスクを高めます。

アルコールとの併用に注意する

アルコールは薬の代謝に影響を与えます。服薬中の飲酒は控えてください。

服用後の眠気がある薬は運転を避ける

抗ヒスタミン薬を含む薬は眠気・集中力の低下を引き起こすことがあり、自動車の運転や機械の操作は危険です。

よくある質問(FAQ)

Q. 風邪のひき始めに市販薬は飲んだほうがいいですか?

症状が軽度であれば、まず休養・水分補給を優先することが基本です。発熱・強いのどの痛みなど日常生活に支障がある場合は、市販薬で症状をやわらげることが選択肢のひとつになります。ただし自己判断に不安がある場合や症状が強い場合は医療機関への受診をお勧めします。

Q. ひき始めなら総合感冒薬と単剤、どちらがよいですか?

症状が複数ある場合は総合感冒薬が手軽ですが、症状が限定的なときは単剤のほうが不要な成分を摂取せずに済む利点があります。薬剤師にご相談いただくと症状に合った選択がしやすくなります。

Q. 風邪薬は飲めば早く治りますか?

かぜ薬は症状をやわらげることを目的としており、回復を早める効果が証明されているわけではありません。安静・睡眠・水分補給といったセルフケアとあわせて活用することが大切です。

Q. 熱がない場合でも風邪薬は必要ですか?

発熱がなくても、のどの痛みや鼻水・だるさがつらい場合は、症状に合わせた薬(のど薬・鼻水止めなど)を使うことができます。無理に総合感冒薬を飲む必要はありません。

Q. 病院を受診するのはどんなときですか?

・38℃以上の高熱が2〜3日以上続く
・市販薬を使っても症状が改善しない
・呼吸が苦しい・息切れがある
・インフルエンザや新型コロナが疑われる
・持病があり体調が急変しているとき

上記のような場合は速やかに内科を受診してください。たまプラーザで受診をお考えの方はご予約・お問い合わせからお気軽にご相談ください。

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本記事の監修医師

佐藤 靖郎(さとう やすお)
医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 監修医
専門:消化器・内科(消化器外科/内視鏡/一般内科)

略歴
1988年 福島県立医科大学医学部卒業、医師免許取得。1997年 同大学大学院修了、博士号取得。国立国際医療研究センター、東京新宿メディカルセンター、NTT東日本関東病院、横浜市立大学関連病院、国立病院機構横浜医療センター外科医長・救命救急センター副部長、済生会若草病院(横浜市)外科部長・内視鏡センター・診療部長を歴任。丸亀医療センター・佐々木病院副理事長、日立おおみか病院理事を経て現在に至る。

公的役割
厚生労働省「地域連携クリティカルパスモデルの開発」班研究員、全国保健所長会 地域連携パス推進班アドバイザー、神奈川県がん診療連携協議会 地域連携クリティカルパス部会 相談役。

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