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うんちが緑色になるのはなぜ?原因・受診の目安を消化器外科専門医が解説

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うんちが緑色になるのはなぜ?原因・受診の目安を消化器外科専門医が解説


うんちが緑色でも、まずは落ち着いて確認したいこと

「トイレを見たらうんちが緑色だった」という経験をされた方は少なくありません。突然の便色の変化に驚いてしまうのは自然なことですが、緑色の便はかならずしも病気のサインとは限りません。食事内容や腸の動きの変化など、日常的な要因で起こることもあります。

まずは慌てずに、「いつから?」「何か心当たりとなる食べ物や薬は?」「他に体の変化はあるか?」という3点を確認してみてください。便の色が変化したことだけで判断するのではなく、全体的な状況を整理することが大切です。

うんちの色や状態が気になる方は、便に関する総合的な解説ページもあわせてご覧ください。


うんちが緑色になるのはなぜ?便の色が決まるしくみ

便の色は、肝臓から分泌される胆汁に含まれる色素が大きく関係しています。胆汁はもともと緑〜黄緑色をしており、腸の中で細菌や消化酵素によって化学的に変化しながら、最終的に便の色(通常は茶褐色〜黄褐色)を作り出します。

胆汁の色と便色の関係

胆汁にはビリルビンという色素が含まれており、はじめは緑色系のビリベルジンという形をしています。このビリベルジンが腸内で還元・変化することで黄色〜茶色のビリルビンやウロビリノーゲンに変わり、通常の便色になります。この変化が十分に進まないと、便は緑がかった色味のまま排出されることがあります。

腸を通る速さが速いと緑っぽく見える理由

食べたものが腸を通過する時間が短いと、胆汁色素が十分に変化する時間がなくなります。その結果、緑色系の色素が残ったまま便として排出され、緑色の便になりやすくなります。下痢のときに便が緑っぽく見えることがあるのは、この腸の通過時間の短縮が一因と考えられています。


うんちが緑色になる主な原因

食べ物や飲み物の影響

緑色の野菜(ほうれん草、小松菜、ブロッコリーなど)や青汁を多く摂取した場合、食品中のクロロフィル(葉緑素)の影響で便が緑色になることがあります。また、着色料が含まれた食品や飲料、一部の健康食品・サプリメントが便色に影響することもあります。食事由来の場合は、多くの場合1〜2日で元の色に戻ります。

薬やサプリメントの影響

抗生物質は腸内細菌のバランスを変えるため、胆汁色素の変化が正常に進まず緑色便が出ることがあります。また、鉄剤は便を黒〜緑黒色にすることがあります。下剤によって腸の通過時間が短縮された場合も同様です。服薬中に便色が変わった場合は、まず薬剤の添付文書を確認し、不安があれば処方医や薬剤師にご相談ください。

下痢・胃腸炎などで起こることがある

ウイルス性・細菌性胃腸炎の際に腸の動きが速くなり、緑色の下痢便が出ることがあります。この場合は、腹痛・発熱・嘔吐などの症状が伴うことが多く、感染症が疑われる場合は他の症状も合わせて確認することが重要です。

乳幼児・母乳栄養で見られることがある場合

新生児や乳幼児は腸の機能が発達途上であるため、便色が緑色になることがあります。母乳栄養の赤ちゃんでも緑色の便が出ることがあり、これ自体はめずらしいことではありません。ただし、便色だけでなく、哺乳状況・機嫌・体重増加・発熱の有無などを合わせて確認することが大切です。気になる場合は小児科医にご相談ください。


こんな緑色の便は様子をみてもよいことがある

一時的で、すぐ元に戻るケース

以下のような状況であれば、経過観察の余地があると考えられます。

  • 緑色の野菜、青汁、着色料入り食品を多く食べた心当たりがある
  • 抗生物質など便色が変わりやすい薬を服用中である
  • 腹痛・発熱・嘔吐・血便などの症状がない
  • 便色が1〜2日で元に戻っている

ただし、あくまでも「様子をみる余地がある」という目安であり、不安を感じる場合や症状がある場合は医療機関への相談をお勧めします。


注意が必要な緑色の便:受診を考えたいサイン

緑色の便に加えて以下のような症状が伴う場合は、医療機関への受診を検討してください。

強い腹痛や繰り返す嘔吐がある

腹痛が強い、または繰り返し嘔吐がある場合は、腸閉塞や感染症など、より注意が必要な状態の可能性があります。早めに医療機関へご相談ください。

下痢が続く、脱水が心配

下痢が数日以上続く場合や、口の渇き・尿量の減少・ぐったりとした状態など脱水が疑われる症状がある場合は、速やかな受診が勧められます。特に乳幼児や高齢者は脱水になりやすいため注意が必要です。

黒い便、赤い血が混じる便、白っぽい便を伴う

緑色の便に加えて、タール状の黒い便(消化管の出血を示す可能性)、赤い血が混じる便(下部消化管からの出血の可能性)、白っぽい便(胆道系の異常の可能性)が見られる場合は、別の病気が関わっている可能性があるため、できるだけ早く医療機関を受診してください。詳しくはうんちが緑色のときの注意点と受診の目安もご参照ください。

体重減少、発熱、強いだるさがある

消化器症状に加えて発熱・体重減少・強いだるさなどの全身症状が続く場合も、医師への相談が必要です。


受診の目安:何科を受診する?どのタイミングで相談する?

すぐ受診したいケース

  • 激しい腹痛がある
  • 血便・黒色便・白色便を伴う
  • 繰り返す嘔吐がある
  • 脱水症状が強い(ぐったり、尿が出ない)
  • 意識がぼんやりする

上記に該当する場合は、速やかに内科・消化器内科を受診してください。乳幼児は小児科が受診先となります。夜間・休日で症状が強い場合は救急外来もご検討ください。

数日様子をみてもよいケース

食事由来が疑われ、他の症状がなく、2〜3日以内に便色が元に戻る場合は経過観察の余地があります。ただし、改善しない場合や不安な場合は早めに受診することをお勧めします。


医療機関では何を確認する?診察・検査の流れ

問診で聞かれること

受診の際には、以下の情報を整理しておくと診察がスムーズです。

  • 緑色の便が出始めた時期・回数・便の形状
  • 腹痛・嘔吐・発熱・血便などの有無
  • 直近の食事内容・飲み物(24〜72時間以内)
  • 服薬中の薬・サプリメント
  • 海外渡航歴や感染者との接触の有無

必要に応じて行う検査

症状や問診の内容によって、便検査(感染症・寄生虫・潜血など)、血液検査(炎症・脱水・肝機能など)、腹部エコー・CTなどが行われることがあります。検査の内容は症状や状況に応じて医師が判断します。


自宅でできるチェックポイント

便の色・回数・形を記録する

便の色・形・回数を記録しておくと、受診時に医師へ正確な情報を伝えることができます。スマートフォンで撮影しておく方法も有用ですが、プライバシーの管理にはご注意ください。便の形状については「ブリストル便形状スケール」などの指標も参考になります。

食べたもの・飲んだもの・薬を確認する

緑色の便が出る前の24〜72時間に食べたもの・飲んだもの・服用した薬やサプリメントをリストアップしてみましょう。原因の特定に役立ちます。


よくある質問

緑色のうんちは病気のサインですか?

必ずしも病気とは限りません。食事内容や薬の影響、腸の動きの変化など、病気以外の要因で起こることも多くあります。ただし、腹痛・発熱・血便・嘔吐などの症状が伴う場合や、便色が長引く場合は、医療機関での確認が勧められます。うんち 緑色に関する詳しい解説もご参考ください。

何日くらい続いたら受診すべきですか?

明確な食事由来が疑われ、他に症状がない場合は2〜3日程度の経過観察の余地があります。しかし、それ以上続く場合や、腹痛・発熱・下痢・血便などの症状がある場合は早めの受診をお勧めします。

子どもの便が緑色でも大丈夫ですか?

乳幼児では緑色の便がみられることがあります。哺乳状況・機嫌・体重増加・発熱の有無を合わせて確認してください。機嫌が悪い、哺乳量が減っている、発熱や血便がある場合は小児科を受診しましょう。うんこ 緑色のときの判断ポイントも参考になります。

妊娠中に緑色の便が出たら?

妊娠中は鉄剤の服用や食事内容の変化により便色が変わることがあります。自己判断で服薬を中断せず、気になる症状がある場合は産科・産婦人科または内科の主治医にご相談ください。


まとめ:緑色の便は原因の確認が大切、気になる症状があれば受診を

緑色の便は食事内容・薬・腸の動きの変化など、日常的な要因で起こることがあります。一方で、腹痛・発熱・下痢・血便・嘔吐などの症状が伴う場合や、便色の変化が長引く場合は、消化器内科などへの受診をご検討ください。便の色は体の状態を知るためのひとつのヒントです。自己判断で決めつけず、気になる場合は専門医にご相談されることをお勧めします。


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本記事の監修医師

佐藤 靖郎(さとう やすお)

医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 理事長
専門:消化器外科

福島県立医科大学大学院 外科学修了。NTT東日本関東病院や国立病院機構横浜医療センター等で外科医長・救命救急センター副部長を歴任。厚生労働省の地域連携クリティカルパスモデル開発の班研究員、神奈川県がん診療連携協議会相談役などを務める。


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