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膵臓がんのステージ別症状は?黄疸やかゆみも解説






膵臓がんのステージ別症状は?黄疸やかゆみも解説


膵臓がんのステージ別症状は?黄疸やかゆみも解説

膵臓がんとは|症状・検査・治療・生活までを医師監修で解説する総合ガイド膵臓がんの症状・初期サイン|押さえておきたい要点を医師監修で解説 › (本記事)


膵臓がんはステージが進むほど症状が明確になりやすいものの、初期段階では自覚症状がほとんどないことが多く、発見が遅れやすいがんのひとつです。本記事では、ステージ別に出やすい症状の傾向を整理するとともに、黄疸・かゆみ・体重減少など見逃されやすいサインについて解説します。症状はステージだけで決まるものではなく、腫瘍の位置や個人差によっても異なります。気になる変化があれば、まず主治医・専門医にご相談ください。


膵臓がんのステージ別症状を知る前に:症状はステージだけでは決まらない

膵臓がんの症状が分かりにくい理由

膵臓は胃や大腸とは異なり、体の深部に位置し、痛みを感じる神経が少ない臓器です。そのため、小さながんが発生しても自覚症状が出にくく、「沈黙の臓器」とも呼ばれます。国立がん研究センター がん情報サービスによれば、膵臓がんは診断時点ですでに切除困難な状態であることも少なくないとされています。

同じステージでも症状に差が出る主な要因

症状の出やすさは、①腫瘍が膵臓の「頭部」「体部」「尾部」のどこにあるか、②周囲の胆管・血管・神経への浸潤(しんじゅん:がんが周囲の組織に広がること)の程度、③個人の体質・合併症の有無によって異なります。同じステージ3であっても、症状がほとんどない方もいれば、強い痛みを感じる方もいます。


膵臓がんの主な症状とは

初期にみられることがある症状

  • 上腹部の軽い不快感・膨満感
  • 食欲の低下
  • 体重の減少(明確な理由がない場合)
  • 血糖値の急な変動(糖尿病の新規発症・悪化)

進行に伴って出やすい症状

  • 黄疸(皮膚・白目の黄変)、尿の濃色化、便の白色化
  • 腰背部の持続する痛み
  • 腹部のしこり感
  • 著しい体重減少・倦怠感(けんたいかん:強い疲れやだるさ)

膵臓がんで見逃されやすい症状

糖尿病の悪化や消化不良(脂肪便など)は、内科疾患として別途治療されてしまうことがあります。また、腰痛や背中の痛みは整形外科を受診することも多く、受診から確定診断まで時間がかかるケースがあります。背中の痛みや初期サインについて詳しく知りたい方はこちらもご参照ください。


ステージ別にみる膵臓がんの症状

日本膵臓学会の分類(2022年改訂版 膵癌取扱い規約)にもとづく一般的なステージの目安と症状傾向を下表にまとめます。なお、以下の内容はあくまで傾向であり、個々の患者さんに一律に当てはまるものではありません。

ステージ 病変の目安 症状の傾向
ステージ1 膵臓内に限局 自覚症状がほぼない。健診・偶発的発見が多い
ステージ2 膵臓外への軽度浸潤または限局リンパ節転移 軽度の腹部不快感・食欲低下が出る場合あり
ステージ3 主要血管への浸潤(遠隔転移なし) 腹痛・腰背部痛・黄疸が出やすくなる
ステージ4 遠隔転移あり 強い倦怠感・体重減少・痛み・腹水など

ステージ1・2でみられる症状の傾向

多くの場合、明確な自覚症状は乏しいです。膵頭部(すいとうぶ:膵臓の右側)に腫瘍があれば、胆管が閉塞して早期から黄疸が出ることがあります。一方、膵体部・尾部の腫瘍は黄疸が出にくく、発見時にはすでにステージが進んでいることもあります。

膵臓癌ステージ3でみられる症状の傾向

ステージ3(膵癌ステージ3)では、腫瘍が腹腔動脈や上腸間膜動脈などの主要血管に接触・浸潤する状態です。この段階では、腹痛・腰痛・背中の痛み(特に食後や夜間に増強しやすい)、黄疸が出やすくなります。神経叢(しんけいそう:腹部の神経の集まり)への浸潤で強い持続痛が生じることもあります。

膵臓癌ステージ4でみられる症状の傾向

遠隔転移(肝臓・肺・腹膜など)を伴うステージ4では、著しい体重減少・食欲不振・倦怠感が目立ちます。腹水(腹腔内に液体がたまること)による腹部膨満、黄疸の悪化、痛みの増強なども起こりやすくなります。末期にみられる症状の変化についてはこちらもご覧ください。


黄疸はどんな症状?膵臓癌で起こる理由

皮膚や白目が黄色くなる

黄疸(おうだん)とは、胆汁(たんじゅう)に含まれるビリルビン(黄色い色素)が血液中に増加し、皮膚・白目が黄色くなる状態です。膵頭部にがんが発生すると、胆管が圧迫・閉塞されてビリルビンが排泄されにくくなり、黄疸が生じます。

尿が濃くなる・便が白っぽくなる

胆汁の流れが止まると、尿はビールのような濃い褐色になり、便はクレイ色(灰白色)になります。これらの変化は、黄疸に伴う典型的なサインです。

黄疸が出たときに考えたいこと

黄疸は膵臓がんだけでなく、胆石症・胆管炎・肝炎など他の疾患でも起こります。膵臓癌 黄疸 ステージの関係では、ステージ1〜2の膵頭部がんで出ることもあれば、進行したステージで初めて気づかれることもあります。黄疸に気づいたら、速やかに消化器内科を受診してください。


膵臓癌とかゆみの関係

かゆみが起こる仕組み

胆汁の排泄が妨げられると、血液中に胆汁酸(たんじゅうさん)が増加し、皮膚に沈着して強いかゆみ(掻痒感:そうようかん)を引き起こします。これは黄疸に伴う症状のひとつであり、「膵臓癌のかゆみ」として経験される方がいます。

黄疸とかゆみが一緒にあるときの注意点

皮膚の黄変とかゆみが同時にある場合、胆道系・膵臓系の疾患を強く疑う必要があります。かゆみのみで黄疸がまだ目立たないケースでも、血液検査でビリルビン値やALP・γ-GTP(肝胆道系の酵素)の上昇が確認されることがあります。自己判断で皮膚科などを受診するだけでなく、内科・消化器内科にも相談することをお勧めします。


体重減少・背中の痛み・食欲低下は受診のサインか

痛みの出方と注意したい特徴

膵臓がんによる痛みは、みぞおちから背中にかけて広がる鈍痛が典型的です。食後・就寝時(あおむけ)に悪化し、前屈みになると楽になることがあります。痛みの部位や特徴についてはこちらでも詳しく解説しています。

生活習慣の変化で見逃されやすい症状

数カ月で体重が5kg以上減少した、これまで安定していた糖尿病が急に悪化した、脂っこいものを食べると下痢や軟便になる(脂肪便)、といった変化は「加齢・ストレス」と見過ごされがちです。しかし、これらが重なる場合は消化器系の精密検査を検討する価値があります。


受診・相談の目安

早めに受診したほうがよい症状

  • 皮膚・白目の黄変、濃い尿、白い便
  • 明確な理由のない体重減少(1〜2カ月で3kg以上の目安)
  • 上腹部・背中の持続する鈍痛
  • 急に発症・悪化した糖尿病
  • 全身の強いかゆみ

救急受診を考えるべき症状

  • 激しい腹痛・嘔吐が続く
  • 黄疸とともに高熱・悪寒がある(胆管炎の疑い)
  • 意識が混濁する

どの診療科に相談すればよいか

まず内科・消化器内科を受診し、血液検査・腹部超音波検査(エコー)を受けることが出発点です。「症状があるけれど何科に行けばよいか分からない」という場合も、内科・総合診療科にご相談いただければ適切な科に案内してもらえます。

症状や受診についてのご相談はAIプラスクリニックたまプラーザのご予約ページからもお問い合わせいただけます。


当院での診療から

当院(AIプラスクリニックたまプラーザ)は消化器内視鏡センターを備え、鎮静下での胃・大腸内視鏡検査を日常的に実施しています。「食欲低下が続く」「体重が減った」「健診で膵臓の異常を指摘された」といった相談から、腹部超音波検査・血液検査(腫瘍マーカーを含む)を組み合わせて状態を評価しています。

早期がんや精密検査が必要と判断された場合は、速やかに基幹病院へご紹介し、地域連携クリティカルパスに沿って術後フォローを担当するなど、継続的な支援を行っています。また、在宅療養支援診療所として在宅緩和ケア・看取りにも対応しており、「治療中の痛み管理」「自宅で過ごしながらの緩和ケア」などについてもご相談いただける体制を整えています。

症状があるときに確認するポイント

初診時には「いつ頃から・どの部位に・どのような症状があるか」を具体的にお伝えいただくと、必要な検査を選択しやすくなります。お薬手帳・健診結果・紹介状がある場合はご持参ください。

検査につなげる考え方

腹部超音波は被ばくなく膵臓の状態を確認できる最初のステップです。異常所見があれば造影CT・MRI・超音波内視鏡(EUS)などの精密検査を検討します。

診断は主治医の診察が前提であること

本記事の情報はあくまで一般的な医学知識の提供を目的としています。症状の評価・診断・治療方針の決定は、必ず主治医・専門医の診察のもとで行ってください。


公的データでみる膵臓がんの特徴

がん情報サービスで確認できること

国立がん研究センター がん情報サービスでは、膵臓がんの罹患数・死亡数・生存率の統計データ、各ステージの解説、治療方法の標準的な情報が公開されています。信頼できる情報源として積極的にご活用ください。

統計やステージ情報の読み方の注意点

「5年生存率〇〇%」などの統計は、一定期間に診断を受けた患者さん全体の集計値です。個々の患者さんの経過は、年齢・全身状態・治療への反応性などにより大きく異なります。統計数値はあくまで参考情報であり、特定の患者さんの予後を示すものではないことをご理解ください。


よくある質問(FAQ)

膵臓がんは初期症状がないこともありますか

はい。ステージ1・2の段階では自覚症状がほとんどないことが多く、健診の画像検査や血液検査で偶然発見されるケースがあります。だからこそ、定期的な健診・検査が重要とされています。

黄疸があれば膵臓がんの可能性が高いですか

黄疸の原因は、膵臓がんのほかに胆石症・胆管炎・肝炎・胆管がんなど多岐にわたります。黄疸がある場合は膵臓がんを含む複数の疾患を鑑別するための検査が必要であり、症状だけで膵臓がんと断定することはできません。速やかに消化器内科を受診してください。

かゆみだけで膵臓がんを疑うべきですか

皮膚のかゆみはアレルギー・乾燥・肝疾患など多くの原因で起こります。ただし、黄疸(皮膚・白目の黄変)や濃い尿・白い便を伴うかゆみは、胆汁うっ滞(胆汁の流れの障害)が疑われます。この組み合わせがある場合は、皮膚科だけでなく消化器内科にも相談することをお勧めします。

ステージ3や4では必ず強い症状が出ますか

必ずしもそうではありません。痛みの感じ方には個人差があり、ステージ3であっても症状が比較的軽い方がいる一方、ステージが低くても強い痛みを感じる方もいます。症状の強さとステージは必ずしも一致しないため、症状のみでステージを推測することはできません。


本記事の監修医師

佐藤 靖郎(さとう やすお)

医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 監修医

専門:消化器・内科(消化器外科/内視鏡/一般内科)

略歴: 1988年 福島県立医科大学医学部卒業、医師免許取得。1997年 同大学大学院修了、博士号取得。国立国際医療研究センター、東京新宿メディカルセンター、NTT東日本関東病院、横浜市立大学関連病院、国立病院機構横浜医療センター外科医長・救命救急センター副部長、済生会若草病院(横浜市)外科部長・内視鏡センター・診療部長を歴任。丸亀医療センター・佐々木病院副理事長、日立おおみか病院理事を経て現在に至る。

公的役割: 厚生労働省「地域連携クリティカルパスモデルの開発」班研究員、全国保健所長会 地域連携パス推進班アドバイザー、神奈川県がん診療連携協議会 地域連携クリティカルパス部会 相談役。


AIプラスクリニックたまプラーザのご案内

たまプラーザで、膵臓・消化器の気になる症状がある方へ。「最近体重が減った」「背中が痛い」「黄疸が気になる」など、受診の目安や検査についてお気軽にご相談ください。

ご予約・お問い合わせ

TEL:045-909-0117(横浜市青葉区・たまプラーザ)

初診の際は、保険証・お薬手帳・(お持ちであれば)健診結果や紹介状をご用意いただくとスムーズです。ご予約はWebまたはお電話で承ります。


免責事項

本記事は一般的な医学情報の提供を目的としており、個別の診断・治療方針を示すものではありません。症状や治療についての判断は、必ず主治医・専門医にご相談ください。記載内容は公開時点の公的情報・診療ガイドラインに基づいており、最新情報は国立がん研究センター「がん情報サービス」等でご確認ください。


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