便秘の解消法|原因と最新治療
便秘は多くの方が経験する症状であり、「3日以上排便がない」または「排便時に強くいきむ必要がある」「残便感がある」などの状態を指します。単なる不快感だけでなく、腹痛や腹部膨満感、肌荒れなどさまざまな体調不良の原因にもなります。
当院では便秘に悩む多くの患者様に対し、原因を適切に診断し、最新の治療法を含めた総合的なアプローチを提供しています。このページでは便秘の種類や原因、効果的な改善方法についてご紹介します。
1. 便秘のタイプ
便秘は大きく分けて以下の3種類に分類されます。
機能性便秘
腸の動きが鈍くなることで起こる最も一般的な便秘です。食物繊維不足、水分不足、運動不足、ストレスなどが主な原因となります。
過敏性腸症候群(IBS)による便秘
腹痛や腹部不快感を伴う便秘で、腸の過敏性が原因とされています。ストレスや食事との関連性が強く見られます。
器質性便秘
大腸がんや腸閉塞、直腸瘤など腸に器質的な異常があることによる便秘です。検査による原因特定が必要です。
2. 自己対処と限界
便秘を自己対処で改善しようとする方は多いですが、長期化する場合は専門的な治療が必要となることがあります。
一般的な自己対処法
- 食物繊維の摂取増加(野菜、果物、全粒穀物など)
- 水分摂取の増加(1日2リットル程度)
- 適度な運動(ウォーキングなど)
- 規則正しい排便習慣の確立
- 市販の便秘薬の使用
医療機関を受診すべき場合
以下のような場合は、自己対処だけでなく医療機関の受診をお勧めします。
- 2週間以上便秘が続く場合
- 強い腹痛や血便がある場合
- 急に便秘が始まった場合(特に50歳以上)
- 市販薬が効かなくなった場合
- 原因不明の体重減少を伴う場合
3. 必要な検査
便秘の原因を特定するために、以下の検査を行うことがあります。
基本的な検査
- 問診:症状の詳細、生活習慣、既往歴などの聴取
- 身体診察:腹部触診、直腸診など
- 血液検査:甲状腺機能、電解質バランス、炎症マーカーなどの評価
- 便検査:便潜血検査、便培養など
専門的な検査
- 大腸内視鏡検査(大腸カメラ):大腸がんや炎症性疾患の有無を確認
- 腹部X線検査・CT検査:腸閉塞や腫瘍の有無を評価
- 大腸通過時間検査:腸の蠕動運動の評価
- 直腸肛門機能検査:排便機能の詳細な評価
当院では、患者様の症状や状態に応じて必要な検査を選択し、的確な診断を行います。特に腸の症状に関する専門的な評価に力を入れています。
4. 薬物療法
便秘の種類や重症度に応じて、さまざまな薬物療法があります。
便秘薬の種類
- 膨張性下剤:食物繊維など便のかさを増やす薬剤
- 浸透圧性下剤:酸化マグネシウム、ラクツロースなど腸内に水分を引き込む薬剤
- 刺激性下剤:ピコスルファートナトリウムなど腸の蠕動運動を促す薬剤
- 分泌性下剤:ルビプロストン、リナクロチドなど腸内への水分分泌を促す薬剤
- 胆汁酸トランスポーター阻害薬:エロビキシバットなど新しいタイプの便秘薬
使用上の注意点
便秘薬は適切に使用すれば安全ですが、長期間の不適切な使用は依存性や副作用の原因となることがあります。医師の指導のもと、適切な薬剤を適切な期間使用することが重要です。
5. 生活改善
便秘の根本的な改善には、以下のような生活習慣の見直しが効果的です。
食事療法
- 食物繊維の積極的な摂取(1日20〜25g)
- 発酵食品(ヨーグルト、キムチなど)の摂取
- 適切な脂質摂取(腸の蠕動を促進)
- バランスの良い食事と規則正しい食習慣
運動療法
- 定期的な有酸素運動(ウォーキング、水泳など)
- 腹筋・骨盤底筋のトレーニング
- ヨガなど腸の働きを活性化させる運動
排便習慣の改善
- 毎朝同じ時間にトイレに行く習慣づけ
- 排便を我慢しない
- 正しい排便姿勢の習得
6. 当院のサポート
当院では、便秘でお悩みの患者様に対して総合的なサポートを提供しています。
専門医による診療
消化器内科専門医が便秘の原因を詳しく診断し、適切な治療方針を提案します。一人ひとりの症状や生活スタイルに合わせたオーダーメイドの治療を心がけています。
最新の治療法
従来の治療法だけでなく、新しい作用機序を持つ便秘治療薬の処方や、生活習慣の改善を含めた総合的なアプローチを提供します。
栄養指導
必要に応じて、便秘改善に効果的な食事内容や食習慣についてのアドバイスを行います。
便秘でお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
7. よくあるご質問
Q. 便秘外来の受診は予約が必要ですか?
A. はい、スムーズな診療のため、事前のご予約をお願いしています。お電話またはWeb予約システムからご予約いただけます。
Q. 便秘の検査は痛みを伴いますか?
A. 基本的な検査(問診、触診、血液検査など)に痛みはほとんどありません。大腸内視鏡検査が必要な場合は、当院では鎮静剤を使用した「楽な内視鏡検査」を提供していますので、痛みや不快感を最小限に抑えることができます。
Q. 便秘薬の依存性が心配です。長期使用は問題ありませんか?
A. 刺激性下剤の長期使用は腸の機能低下を招く可能性がありますが、最新の便秘治療薬には依存性が少ないものもあります。当院では患者様の状態に合わせて適切な薬剤を選択し、定期的な評価を行いながら処方します。
Q. どのような食品が便秘に効果的ですか?
A. 食物繊維が豊富な野菜、果物、全粒穀物のほか、発酵食品(ヨーグルト、キムチなど)、オリーブオイルなどの良質な油脂、適量の水分が便秘改善に効果的です。個人によって効果は異なりますので、診察時に詳しくご相談ください。
まとめ
便秘は生活の質を大きく低下させる症状ですが、適切な診断と治療により改善が期待できます。自己対処で改善しない場合は、ぜひ当院にご相談ください。一人ひとりに合わせた治療法を提案し、快適な毎日をサポートいたします。
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監修:佐藤 靖郎 医師(医学博士)
最終更新日:2025年11月8日