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うんちが緑色になる大人の原因と受診の目安|医学博士が解説

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医学博士監修

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# うんちが緑色になる大人の原因と受診の目安|医学博士が解説

「トイレで気づいたら便が緑色だった」という経験は、大人でも珍しくありません。突然の色の変化に驚き、「何か深刻な病気では?」と不安になる方もいらっしゃると思います。しかし、便の色は食事内容や腸の動きの速さ、胆汁色素の変化などさまざまな要因で変わるものであり、緑色の便がすぐに重篤な疾患を示すとは限りません。

一方で、症状の組み合わせによっては医療機関での評価が必要なこともあります。本記事では、[うんちが緑色](/stool-2/)になる主な理由と、落ち着いて対応するための受診の目安を、消化器外科専門医の視点から解説します。

## 緑色のうんちが出る主な原因

便の色に最も大きく影響するのは**胆汁色素(ビリルビン)**です。肝臓でつくられた胆汁は腸内を進む間に分解・変化し、通常は黄褐色の便を生み出します。緑色になる場合、大きく分けて「食べ物・飲み物の影響」「薬やサプリメントの影響」「腸管通過の速さ」の三つが関与することが多いとされています。

### 食べ物・飲み物による影響

ほうれん草・小松菜・ブロッコリーなどの緑葉野菜を大量に食べた場合や、青汁・緑色の野菜ジュースを継続して飲んでいる場合、葉緑素(クロロフィル)が便色に影響することがあります。また、緑・青系の食用着色料を含む菓子類やゼリー飲料、スポーツドリンクなども便を緑色に近づけることがあります。

こうした食事由来の変化は一時的なものであることが多く、該当する食品の摂取をやめると便色が通常に戻ることが一般的です。

### 薬やサプリメントの影響

**抗生物質**は腸内細菌のバランスを変化させるため、胆汁の分解に影響して便が緑色になることがあります。**鉄剤**(貧血治療薬や鉄分サプリ)は便を暗緑色〜黒色に変化させることが知られています。また、クロロフィルを含む整腸剤・サプリメント、一部のハーブサプリも便色に影響する場合があります。

服用中の薬やサプリメントと便色の変化が重なっている場合は、自己判断で中止せず、まずは処方医や薬剤師に確認することをお勧めします。

### 下痢や腸の動きが速いとき

胆汁は腸の中を移動しながら細菌によって分解され、最終的に茶色の色素(ステルコビリン)へと変わります。しかし、**下痢や食あたり、強いストレス**などで腸管の動きが速くなると(腸管蠕動亢進)、胆汁が十分に分解される前に排出されてしまい、緑色が残った便として出てくることがあります。

感染性腸炎(いわゆる「お腹の風邪」)、過敏性腸症候群(IBS)の下痢型、食べすぎによる急性の腸の乱れなどが、このパターンに当てはまることがあります。

## 便が緑色でも心配しすぎなくてよいケース

以下のような状況が揃っている場合は、ひとまず経過をみることも選択肢の一つになります。

– 直近に緑色の野菜・青汁・着色料入り食品を多く摂取した
– 軽い下痢が1〜2日あり、その後落ち着いてきている
– 腹痛・発熱・嘔吐・血便を伴っていない
– 全身状態は良好で、食事や水分が問題なく摂れている

ただし、「心配しすぎなくてよい」は「受診しなくてよい」と同義ではありません。症状が変化した場合や不安が続く場合は、医師への相談を検討してください。

## 受診を考えたほうがよいサイン

### 早めの受診が望ましい症状

次のような状態が続く場合は、消化器内科・外科や内科への外来受診をご検討ください。

– 緑色の便・下痢が**3日以上**改善しない
– 発熱(38℃前後以上)が続いている
– 腹痛や腹部の不快感が強い、または繰り返す
– 食欲がなく、食事がほとんど摂れない
– 強い倦怠感(だるさ)がある
– 便に**血液や粘液が混じっている**
– 体重が急に減ってきた気がする

これらは感染性腸炎、炎症性腸疾患(クローン病・潰瘍性大腸炎)、その他の消化器疾患が関わっている可能性を念頭に置くべきサインです。

### 救急受診を考える症状

以下の症状がある場合は、夜間・休日であっても**救急受診**をご検討ください。

– 我慢できないほどの激しい腹痛
– タール便(真っ黒でべたべたした便)や大量の血便
– 吐血(血を吐く)
– 意識がぼんやりしている、または強いめまい・立ちくらみ
– 水分を全く摂れず、ぐったりしている(脱水の疑い)

## 緑色の便のときに自分で確認したいこと

受診の際に医師へ伝えると診察がスムーズになります。受診前に以下をメモしておくと役立ちます。

1. **直近2〜3日の食事内容**(緑の野菜、青汁、着色料入り食品など)
2. **服用中の薬・サプリメント**(抗生物質、鉄剤など)
3. **便の性状・頻度**(緑色になったのはいつから、1日何回か)
4. **下痢の有無**(水様便か、軟便か)
5. **その他の症状**(発熱・腹痛・嘔吐・血便・倦怠感など)
6. **生活状況**(海外渡航歴、外食の有無、周囲に同様の症状の人がいるか)

## 受診したら何を調べるのか

医師による問診と腹部診察のほか、必要に応じて以下の検査が行われることがあります。

– **便検査**:細菌や寄生虫、潜血(便に血液が混じっているか)の確認
– **血液検査**:炎症の程度(CRP・白血球数)、肝機能、電解質バランスなど
– **腹部超音波検査・CT検査**:腸の状態や周囲臓器の評価
– **内視鏡検査**:症状が繰り返す場合や炎症性腸疾患が疑われる場合

検査の組み合わせは症状や診察所見によって異なります。自己判断で病気の見当をつけるよりも、専門医による評価を受けることが適切な対応への近道です。

## 便の色でわかることと、緑以外で注意したい色

便の色は消化管の状態を映す鏡とも言われています。緑色以外にも、以下の色の変化には注意が必要です。

| 便の色 | 考えられる主な要因(例) |
|——–|————————–|
| 黄色〜黄白色(灰白色) | 胆汁分泌の低下(胆石・胆道閉塞など)の可能性 |
| 黒色(タール便) | 胃や食道など上部消化管からの出血の可能性 |
| 赤色(鮮血便) | 下部消化管(大腸・直腸・肛門)からの出血の可能性 |
| 緑色 | 食事・薬・下痢・腸管通過速度の変化など |

いずれの色の変化も、1回だけで他に症状がなければ経過観察の余地がありますが、繰り返す・他の症状を伴う場合は医療機関へのご相談をお勧めします。詳しくは[うんこ(便)の状態から健康を読み解く解説記事](/stool/)もご参照ください。

## よくある質問

### 緑のうんちが1回だけ出たら様子見でよい?

食事の影響や軽い下痢が原因であれば、1回だけの変化で他に症状がない場合は経過観察が選択肢になることがあります。ただし、腹痛・発熱・血便などを伴う場合や、気になる症状が続く場合は早めに受診してください。

### 青汁や葉物野菜で緑色になるのは普通?

食事由来のクロロフィルが便色に影響することは報告されています。青汁を飲み始めてから緑色が出た、大量の緑葉野菜を食べた翌日に変化した、という場合は食事の影響が考えやすいです。ただし、食事に心当たりがないのに緑色が続く場合や他の症状がある場合は別の原因も考えられます。

### 何日続いたら病院に行くべき?

「何日」という期間だけで判断するのは難しく、腹痛・発熱・下痢・血便・全身状態との組み合わせで考えることが重要です。目安として、**3日以上の持続**や強い症状があれば受診を検討してください。

### 市販薬を飲んでいても大丈夫?

整腸剤や下痢止めなどの市販薬を使用することがありますが、症状が改善しない・悪化する・発熱や血便を伴うなどの場合は自己判断での継続を避け、医師や薬剤師にご相談ください。特に抗生物質は市販されていないため、感染症が疑われる場合は医療機関の受診が必要です。

## まとめ:大人の緑色のうんちは原因を見極めて落ち着いて対応する

[大人の緑色のうんち](/stool-7/)は、食事内容・薬・腸管通過速度の変化など、比較的日常的な要因で起こることがあります。直近の食事や飲み物に思い当たる節があり、他に症状がない場合は落ち着いて経過を観察することも選択肢の一つです。

一方で、発熱・強い腹痛・血便・体重減少・症状の長期持続などを伴う場合は、消化器疾患が関係している可能性を念頭に置き、医療機関での評価が必要です。便の色の異常は体からのサインである場合がありますが、**診断・治療はあくまで医師の診察が前提**となります。自己判断のみで判断を完結させず、不安を感じたら専門医にご相談ください。

## 関連記事

– [うんこ(便)の状態から健康を読み解く基礎知識](/stool/)
– [うんちが緑色になる原因と対処の考え方](/stool-2/)
– [緑色のうんちが続く大人の受診ガイド](/stool-7/)

## 本記事の監修医師

**佐藤 靖郎(さとう やすお)**
医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 理事長
**専門**:消化器外科

福島県立医科大学大学院 外科学修了。NTT東日本関東病院や国立病院機構横浜医療センター等で外科医長・救命救急センター副部長を歴任。厚生労働省の地域連携クリティカルパスモデル開発の班研究員、神奈川県がん診療連携協議会相談役などを務める。

## AIプラスクリニックたまプラーザ 診療のご案内

「便の色が気になる」「お腹の調子が続けて悪い」など、気になる症状やご不安があれば、消化器外科専門医にお気軽にご相談ください。受診のご案内・診療内容については[診療案内・受診のご案内](/reservation/)をご覧ください。

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