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内臓脂肪を減らすために知っておきたいこと|食事・運動・生活習慣の基本

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内臓脂肪を減らすために知っておきたいこと|食事・運動・生活習慣の基本

「健診でお腹まわりを指摘された」「体重は変わっていないのにウエストが増えた気がする」——そのような悩みをお持ちの方は少なくありません。内臓脂肪は健康リスクと関連が深い一方で、生活習慣を整えることで変化しやすい特徴もあります。本記事では、内臓脂肪の基本的な知識から、食事・運動・生活習慣における取り組みのポイントまでを、医学的根拠に基づいてわかりやすく解説します。なお、実際の診断や治療方針については、医師の診察を前提にご確認ください。

内臓脂肪とは何か

内臓脂肪と皮下脂肪の違い

皮下脂肪は皮膚の下につく脂肪で、つまんで確認できるタイプです。一方、内臓脂肪は腹腔内の腸間膜などに蓄積するもので、外見上つかみにくい位置にあります。内臓脂肪は皮下脂肪に比べてつきやすく、また比較的落ちやすい性質があるとされています(日本肥満学会ガイドライン参照)。ただし、「落ちやすい=簡単」という意味ではなく、継続的な生活習慣の見直しが前提になります。

内臓脂肪が過剰に蓄積すると、アディポカインと呼ばれる生理活性物質の分泌バランスが乱れ、糖尿病・高血圧・脂質異常症・動脈硬化などの生活習慣病と関連することが知られています。厚生労働省も、メタボリックシンドロームの診断基準において腹囲(男性85cm以上、女性90cm以上)を重要な指標としています。

内臓脂肪が増えやすい生活習慣

過食、糖質・脂質のとり過ぎ、習慣的な飲酒、運動不足、睡眠不足、慢性的なストレスなどが内臓脂肪の蓄積に関わるとされています。これらは単独ではなく複合的に重なることも多く、まずは「どの習慣が自分に当てはまるか」を客観的に把握することが第一歩です。

内臓脂肪を減らす基本原則

内臓脂肪を減らす基本は、「摂取エネルギーを消費エネルギーが上回る状態をつくること」です。ただし、急激な制限や無理な運動は継続困難になりやすく、かえって逆効果になることもあります。無理のない範囲で習慣化できる取り組みを積み重ねることが重要です。

食事と運動の両方が大切な理由

食事制限のみでは筋肉量の低下が懸念され、運動のみでは消費エネルギーの増加に限界があります。食事と運動を組み合わせることで、互いの効果を補いながら取り組みやすくなります。どちらか一方から始めることも悪くありませんが、最終的には両方を整えることを目指しましょう。

すぐに結果を断定しない考え方

体重や腹囲の変化には個人差があります。「2週間で何cm減らす」といった短期の数値目標を設定することで焦りが生じ、習慣が崩れやすくなることもあります。体重の増減だけでなく、体調・食欲・睡眠の質なども合わせて総合的に評価する視点が大切です。

より詳しい取り組み方については、内臓脂肪を減らすにはもあわせてご参照ください。

食事で内臓脂肪を減らすポイント

食べ過ぎを防ぐコツ

よく噛んでゆっくり食べることで満腹感を得やすくなります。また、間食を見直す、食事時間を規則正しく整える、夜遅い時間の食事を控えるといった工夫も、摂取カロリーの自然な調整につながります。

主食・主菜・副菜を意識する

極端な糖質制限や単品ダイエットは、特定の栄養素が不足したり継続が難しくなったりするリスクがあります。厚生労働省が推奨する「食事バランスガイド」を参考に、主食・主菜・副菜をそろえた食事を意識することで、栄養バランスを整えながら満足感も得やすくなります。

糖質・脂質・アルコールのとり方を見直す

甘い飲料(清涼飲料水・果物ジュース)、揚げ物・脂質の多い加工食品、菓子類の摂取頻度と量を見直すことが有効です。アルコールはそのものにカロリーがあるほか、食欲増進や脂質の代謝低下にも関わるとされており、量・頻度・つまみの内容を合わせて見直すことが重要です。

食物繊維を意識する

野菜・海藻・きのこ・豆類・全粒穀物に多く含まれる食物繊維は、血糖値の急上昇を緩やかにしたり、腸内環境を整えたりする作用が期待されています。意識的にこれらの食品を取り入れることで、食後の満腹感にもつながります。

外食・コンビニでの選び方

外食では定食形式(主食・主菜・副菜・汁物がそろうもの)を選ぶと栄養バランスが取りやすくなります。コンビニでは、おにぎり+サラダ+たんぱく質源(豆腐、ゆで卵、蒸し鶏など)の組み合わせを意識する、揚げ物を毎食選ばないようにするといった工夫が実践しやすい方法です。

運動で内臓脂肪を減らすポイント

有酸素運動の基本

ウォーキング・速歩・サイクリング・水泳などの有酸素運動は、体内の脂肪をエネルギーとして利用しやすい運動とされています。厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人に対して1日60分程度の身体活動(歩行相当の中等度の活動)が目安として示されています。毎日の通勤・外出での歩行なども積み重ねに含まれます。

筋力トレーニングを組み合わせる意義

スクワット・腕立て伏せ・腹筋などの筋力トレーニングは、筋肉量の維持・増加に役立ちます。筋肉量が適切に保たれることで基礎代謝を維持しやすくなり、日常の活動量全体の底上げにもつながります。有酸素運動と組み合わせることで、より効果的に取り組みやすくなります。

まずは「座りっぱなし」を減らす

1時間に1回立ち上がる、エレベーターではなく階段を使う、通勤時に1駅分歩くといった「ながら活動」の積み重ねも、日々の消費エネルギーの増加に貢献します。まとまった運動時間が取れない方は、こうした小さな工夫から始めるのも一つの方法です。

無理なく続ける運動計画の立て方

最初から高い頻度・強度を設定すると、疲労や怪我によって継続が難しくなることがあります。週2〜3回・1回20〜30分程度から始め、慣れてきたら頻度や時間を少しずつ増やすなど、段階的に計画を立てることが現実的です。

生活習慣の見直し

睡眠不足と内臓脂肪の関係

睡眠が不足すると、食欲を調節するホルモン(グレリン・レプチン)のバランスが乱れ、食べ過ぎにつながりやすいことが報告されています。また、睡眠不足による日中の疲労感は運動意欲の低下にも影響します。毎日同じ時間に就寝・起床するなど、睡眠リズムを整えることも内臓脂肪対策の一環です。

ストレス対策

慢性的なストレスはコルチゾールというホルモンの分泌を増やし、内臓脂肪の蓄積に関与するとされています。また、ストレス解消として食べ過ぎや飲酒に頼る習慣が根付くと、生活習慣全体が乱れやすくなります。軽い運動、入浴、趣味の時間など、自分に合った気分転換の方法を持っておくことが大切です。

飲酒習慣の見直し

アルコールそのもののカロリーに加え、飲酒時のつまみ(揚げ物・塩分の多い食品)のとり過ぎも内臓脂肪に影響します。「休肝日を設ける」「1回の飲酒量を意識する」「つまみを野菜中心にする」など、段階的な見直しが現実的な方法です。

内臓脂肪を減らすときの注意点

極端な食事制限は避ける

急激なカロリー制限や極端な糖質制限は、筋肉量の低下、栄養不足、疲労感の増大などにつながる可能性があります。継続できないほど厳しい制限は長期的な効果を得にくく、リバウンドにつながることもあります。

サプリメントや健康食品の位置づけ

機能性表示食品や健康食品の中には、特定の成分について一定の研究が行われているものもあります。ただし、それらはあくまで補助的な位置づけにとどまるものであり、サプリメントのみで内臓脂肪を減らすことを期待するのは適切ではありません。生活習慣の見直しが基本です。

持病がある人は自己判断しない

糖尿病、高血圧、脂質異常症、肝疾患などがある場合、食事内容や運動強度について医師の指示が必要になることがあります。自己判断で急激な食事制限や激しい運動を始めることは、病状を悪化させるリスクがあります。必ず医師にご相談ください。

どのくらいで変化が期待できるか

体重だけで判断しない

体重が変わっていなくても、腹囲が変化したり、血糖値・中性脂肪・血圧などの健診指標が改善したりすることがあります。複数の指標を継続的に確認することで、取り組みの効果をより正確に把握できます。

継続の目安

変化の出方には個人差が大きく、「〇週間で〇cm減る」と一概には言えません。数値の目標を厳密に設定するよりも、食事・運動・睡眠といった習慣自体を継続することに価値があります。まずは3か月を一つの区切りとして、生活習慣の定着を優先することをお勧めします。

具体的な方法論については、内臓脂肪を減らす方法内臓脂肪を減らすも参考にしてください。

よくある質問

内臓脂肪を減らすには、食事と運動どちらが先ですか

取り組みやすい方から始めることで構いません。食事の見直しは即日取り組めるため、習慣の入口として選ばれやすい方法です。ただし、長期的には食事と運動の両方を整えることが目標になります。

どの運動が一番よいですか

「最も優れた運動」という画一的な答えはなく、続けやすさが重要です。天候に左右されないもの、費用がかからないもの、楽しいと感じられるものなど、自分の生活スタイルに合った運動を選ぶことが習慣化につながります。

お腹だけを部分的に減らせますか

特定の部位だけを集中的に細くする「部分痩せ」は、医学的には根拠が乏しいとされています。内臓脂肪の減少には、食事・運動・生活習慣全体を見直すことが基本です。

内臓脂肪は自分で確認できますか

腹囲の測定(へその高さで測定)が簡便な目安になります。男性85cm以上、女性90cm以上はメタボリックシンドロームの診断基準に含まれる数値です。より正確な評価は、健康診断の血液検査や医療機関での腹部CT・超音波検査などによって行われます。

また、食事のリズムを変えたいとお考えの方には、16時間ダイエットの仕組みについての解説もご参照ください。

サプリだけで減らせますか

現時点では、サプリメントのみで内臓脂肪の減少を期待することは適切ではありません。補助的な役割にとどめ、食事・運動・睡眠を中心とした生活習慣の見直しを基本としてください。

受診の目安

健診で異常を指摘された場合

腹囲の増加に加え、血糖・血圧・脂質(中性脂肪・HDLコレステロール)の異常が重なる場合、メタボリックシンドロームとして医師の評価・生活指導が必要になることがあります。健診結果を受けてどう動けばよいかわからない場合も、医療機関への相談をお勧めします。

体重増加以外の症状がある場合

急な体重増加、むくみ、だるさ、息切れなどの症状が伴う場合は、内臓脂肪とは別の疾患が関係している可能性もあります。自己判断せず、早めに医療機関を受診してください。

まず相談する診療科

かかりつけ内科、生活習慣病外来(糖尿病・高血圧・脂質異常症外来など)が相談先として適しています。健診を受けた施設や会社の産業医に相談し、受診先を案内してもらうことも一つの方法です。

まとめ

内臓脂肪対策の基本は、食事・運動・睡眠・飲酒習慣を無理なく見直し、継続していくことにあります。特定の食品や運動に頼るのではなく、生活習慣全体をバランスよく整えることが重要です。健診での異常や気になる症状がある場合は、自己判断に頼らず、専門医にご相談ください。

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本記事の監修医師

佐藤 靖郎(さとう やすお)
医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 理事長
専門:消化器外科

福島県立医科大学大学院 外科学修了。NTT東日本関東病院や国立病院機構横浜医療センター等で外科医長・救命救急センター副部長を歴任。厚生労働省の地域連携クリティカルパスモデル開発の班研究員、神奈川県がん診療連携協議会相談役などを務める。

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