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糖分とりすぎとは?原因・症状・対処を内科医が解説

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糖分とりすぎとは?原因・症状・対処を内科医が解説


糖分とりすぎとは?原因・症状・対処を内科医が解説

「最近甘いものが止まらない」「食後に眠くなりやすい」――そうした状態が続いている場合、糖分のとりすぎが背景にある可能性があります。糖分は体のエネルギー源として欠かせない栄養素ですが、日常的に過剰に摂取することは、血糖値の変動や体重増加、さらには生活習慣病のリスクと関係するとされています。本記事では、糖分のとりすぎの原因・症状・対処法を、内科・消化器の観点からわかりやすく解説します。気になる症状がある場合は、必ず医師にご相談ください。


糖分とりすぎとは?まず知っておきたい基礎知識

糖分と糖質・砂糖の違い

「糖分」「糖質」「砂糖」は混同されやすい言葉です。糖質は炭水化物のうち食物繊維を除いたもので、ご飯・パン・麺類・果物・甘味料など幅広い食品に含まれます。砂糖はその中の一種(ショ糖)です。一般的に「糖分のとりすぎ」という場合は、砂糖や果糖などの「遊離糖」を必要以上に摂取している状態を指すことが多いです。

1日にどれくらいが目安とされるのか

世界保健機関(WHO)は、遊離糖(砂糖・蜂蜜・果汁などに含まれる糖)の摂取量を1日の総エネルギーの10%未満(できれば5%未満)に抑えることを推奨しています。成人(2,000kcal/日の場合)に換算すると、5%未満は約25g(砂糖大さじ2杯強)が目安の一つです。日本の食事は甘い飲み物や加工食品が多く、意識しないうちに超えてしまうケースが少なくありません。


糖分をとりすぎる主な原因

甘い飲み物やお菓子の習慣

市販の清涼飲料水・缶コーヒー・フルーツジュースには、1本あたり30〜50g程度の糖分が含まれる製品もあります。「飲み物だから大丈夫」と感じやすいため、気づかないうちに摂取量が増えがちです。

「低脂質」「エネルギー補給」食品の思わぬ糖分

「低脂質」と表示された食品でも、味を補うために糖分が多く添加されている場合があります。またスポーツドリンクやエネルギーゼリーも、運動量に応じて選ばないと糖分過多になりやすいため、成分表示の確認が大切です。

間食や夜食、ながら食べの積み重ね

少量ずつでも、間食や夜食が日課になると1日の糖分摂取量は積み重なります。テレビやスマートフォンを見ながらの「ながら食べ」は、満腹感を感じにくくさせ、食べすぎにつながりやすいと指摘されています。


糖分とりすぎで起こりやすい症状・サイン

食後の眠気やだるさ

食後に血糖値が急激に上昇し、その後急降下することで眠気やだるさを感じやすくなる場合があります。いわゆる「血糖値スパイク」と呼ばれる状態が繰り返されると、日常の集中力や倦怠感に影響することがあります。

のどの渇き、口の渇き

血糖値が高い状態が続くと、体が余分な糖を尿として排出しようとするため、水分が失われやすくなります。その結果、のどの渇きを感じやすくなることがあります。

空腹感が強くなりやすい

糖分を多く摂ると血糖値が急上昇し、その後急降下することで空腹感が強く現れやすくなります。空腹→甘いものを食べる→また空腹感という悪循環が生じることもあります。

体重増加やお腹まわりの変化

摂取した糖分はエネルギーとして使われますが、過剰な分は脂肪として蓄積されやすくなります。特に内臓脂肪の増加は腹部の変化として現れやすく、生活習慣病リスクとも関係します。

肌荒れや虫歯が気になることも

糖分の過剰摂取は肌のコラーゲンを糖化させることで肌荒れや老化に関与するとも言われています。また口腔内の細菌が糖分を代謝する際に酸が生じ、虫歯のリスクが高まる可能性もあります。


糖分のとりすぎが体に与える影響

血糖値の急な上昇と変動

精製された糖分(砂糖・白米・白パンなど)は消化吸収が速く、血糖値を急激に上昇させやすいとされています。この急激な変動(血糖値スパイク)が繰り返されることで、膵臓への負担が蓄積されるとされています。

肥満や脂質異常症との関係

過剰な糖分は中性脂肪の合成を促進します。血中中性脂肪の上昇(高トリグリセリド血症)は脂質異常症の一因となり、肥満とも密接に関係します。

糖尿病のリスクとの関係

長期的な過剰摂取がインスリン分泌・感受性に影響を与え、2型糖尿病のリスクが高まる可能性があることは、複数のガイドラインで指摘されています。ただし糖分の摂取だけが原因ではなく、遺伝的要因・運動不足・ストレスなども複合的に関与します。

長期的にみた生活習慣病への影響

糖分のとりすぎは、心疾患・脂肪肝・高血圧などの生活習慣病との関連も報告されています。一度の食べすぎで直ちに病気になるわけではありませんが、習慣的な過剰摂取が長期的なリスクを高める可能性があります。


糖分をとりすぎているか確認するチェックポイント

普段の食事や間食を振り返る

  • 1日に甘い飲み物を2本以上飲んでいる
  • お菓子・菓子パンを毎日食べている
  • 間食が1日2回以上ある

飲み物に含まれる糖分を見直す

飲み物は液体のため胃での滞留時間が短く、食欲が抑えられにくいという特徴があります。成分表示(炭水化物量)を確認する習慣をつけましょう。

こんな食習慣が続いていないか

  • 白米・パン・麺類を1食に大量に食べる
  • 果物を毎食食べる(食べすぎると果糖の摂取量が増える)
  • 「ヘルシー」なイメージの食品を無制限に食べている

今日からできる糖分とりすぎ対策

飲み物を無糖に近づける工夫

甘い飲み物を水・お茶・無糖コーヒーに置き換えるだけで、1日の糖分摂取量を大幅に減らせる可能性があります。いきなりやめるのが難しい場合は、1日1本を半分にするなど段階的に減らすのも一つの方法です。

間食の量と回数を整える

間食を完全にやめるのではなく、「1日1回、200kcal以内」などルールを決めると続けやすくなります。ナッツ・チーズ・茹で卵など糖分が少ないものを選ぶことも参考になります。

主食・たんぱく質・食物繊維を意識する

食事の最初に野菜や食物繊維を食べることで血糖値の急上昇を抑えやすくなるとされています(ベジファースト)。たんぱく質・脂質と組み合わせることで満足感が得られ、甘いものへの欲求を和らげる助けになります。

コンビニ・外食で選びやすい工夫

コンビニでは成分表示を確認し、炭水化物量が少ない選択肢(サラダチキン・ゆで卵・ナッツ類など)を組み合わせるのがおすすめです。外食では丼物より定食(ご飯を少なめにする)など、バランスを意識するとよいでしょう。


すでに糖分をとりすぎたときの対処

1回の食べすぎで慌てないために

1回の糖分過多ですぐに健康上の問題が生じるわけではありません。過度に心配するより、「次の食事からどうするか」を考える視点が大切です。

その後の食事で整えるポイント

次の食事では糖質を少し控えめにし、野菜・たんぱく質を中心にするとバランスが取りやすくなります。食後の軽い散歩(10〜20分程度)は血糖値の上昇を穏やかにする効果があるとされています。

無理な極端な制限は避ける

「明日から糖質ゼロ」のような極端な制限は、反動による過食・栄養バランスの乱れを招くことがあります。緩やかな改善を積み重ねることを優先しましょう。


受診を考えたほうがよいケース

体重増加や強いだるさが続く

食事内容を変えていないのに体重が増え続ける、あるいは慢性的なだるさが続く場合は、医療機関で相談することをお勧めします。

のどの渇き・多尿・急な体重減少がある

のどの渇きが強い・尿の回数が多い・体重が急に減少しているといった症状は、血糖値の異常と関係する可能性があります。早めの受診をご検討ください。

健康診断で血糖値やHbA1cを指摘された

健康診断で「血糖値が高め」「HbA1cに注意」と指摘された場合は、放置せず内科での精密検査を受けることをお勧めします。

糖尿病の家族歴があり不安がある

家族に糖尿病の方がいる場合、遺伝的なリスクが高まる可能性があります。自覚症状がなくても定期的な血液検査を受けると安心です。

不安な症状がある場合は、まずご予約・お問い合わせからお気軽にご相談ください。


内科で行う主な確認・検査

問診で確認すること

食事内容・間食の習慣・飲み物の種類・体重変化・自覚症状(のどの渇き・倦怠感など)・家族歴を詳しく確認します。

血糖値・HbA1cなどの検査

空腹時血糖・食後血糖・HbA1c(過去1〜2か月の血糖値の平均を反映する指標)を測定することで、血糖コントロールの状態を客観的に把握できます。

必要に応じた追加評価

脂質(中性脂肪・コレステロール)・肝機能・尿検査なども合わせて確認することで、生活習慣病全体のリスク評価が可能です。必要に応じてブドウ糖負荷試験(OGTT)が行われることもあります。


糖分のとりすぎを防ぐための食生活のコツ

毎日の食事で意識したいこと

  • 食事の最初に野菜や汁物を食べる
  • 白米・白パンより玄米・全粒粉パンを選ぶ
  • 甘い飲み物を水・お茶に置き換える
  • 食品表示の「炭水化物」量を確認する習慣をつける

子ども・忙しい人・在宅勤務の人の工夫

子どもの場合は成長に必要な糖質を必要以上に制限せず、お菓子の種類や量を工夫することが大切です。在宅勤務では目の前にお菓子があると手が伸びやすいため、「買い置きしない」「見えない場所に置く」などの環境づくりが効果的です。

続けやすい習慣化のポイント

完璧を目指すより「8割守れれば十分」という意識が長続きのコツです。食事記録アプリなどを活用して可視化すると、自分の食習慣の傾向を客観的に把握しやすくなります。


よくある質問(FAQ)

糖分と糖質は同じ意味ですか?

厳密には異なります。糖質は炭水化物から食物繊維を引いた総称で、デンプン・砂糖・果糖などを含む広い概念です。「糖分」は主に砂糖などの甘味成分を指す日常的な表現として使われることが多いです。

糖分をとりすぎるとすぐ症状が出ますか?

1回の過剰摂取で食後の眠気・だるさを感じる方はいらっしゃいますが、深刻な症状が即座に現れるわけではありません。長期的・習慣的な過剰摂取が積み重なることで、体への影響が生じやすくなると考えられています。

甘いものをやめれば健康になりますか?

甘いものを完全に禁止することが目的ではなく、「量と頻度を適切に整える」ことが大切です。極端な制限は反動による過食や栄養不足を招くこともあります。バランスのよい食生活を継続することが重要です。

果物やヨーグルトも食べすぎに注意が必要ですか?

果物には果糖が含まれており、大量に食べると糖分の摂取量が増える可能性があります。1日あたりの目安は200g程度(りんご半分〜1個程度)が参考にされます。加糖ヨーグルトも砂糖が多いものがあるため、成分表示を確認して選ぶとよいでしょう。

糖分をとりすぎた翌日は何を意識すればよいですか?

前日の食べすぎを帳消しにしようと断食や極端な制限をする必要はありません。翌日は野菜・たんぱく質を中心に糖質を穏やかに控え、水分をしっかりとり、食後に軽く体を動かす習慣を意識するとよいでしょう。


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本記事の監修医師

佐藤 靖郎(さとう やすお)
医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 監修医
専門:消化器・内科(消化器外科/内視鏡/一般内科)

略歴: 1988年 福島県立医科大学医学部卒業、医師免許取得。1997年 同大学大学院修了、博士号取得。国立国際医療研究センター、東京新宿メディカルセンター、NTT東日本関東病院、横浜市立大学関連病院、国立病院機構横浜医療センター外科医長・救命救急センター副部長、済生会若草病院(横浜市)外科部長・内視鏡センター・診療部長を歴任。丸亀医療センター・佐々木病院副理事長、日立おおみか病院理事を経て現在に至る。

公的役割: 厚生労働省「地域連携クリティカルパスモデルの開発」班研究員、全国保健所長会 地域連携パス推進班アドバイザー、神奈川県がん診療連携協議会 地域連携クリティカルパス部会 相談役。


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