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タンパク質の種類を知ろう|動物性・植物性の違いから食品選びまで丁寧に解説

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タンパク質の種類を知ろう|動物性・植物性の違いから食品選びまで丁寧に解説

導入:タンパク質の「種類」を知る前に押さえたい基礎

健康的な食生活を考えるとき、「タンパク質」という言葉は頻繁に登場します。しかし、「動物性と植物性はどう違うの?」「どの食品を選べばよいの?」といった疑問を持つ方は少なくありません。

タンパク質は、炭水化物・脂質と並ぶ三大栄養素のひとつです。体の構造を維持し、日々の代謝を支える重要な栄養素ですが、体内でほとんど貯蔵できないため、毎日の食事から継続的に摂取する必要があります。本記事では、タンパク質の種類・特徴・食品ごとの違いを、医学的な根拠をもとにわかりやすく整理します。

タンパク質とは何か

タンパク質は、アミノ酸が鎖状につながってできた高分子化合物です。食事から摂取されたタンパク質は、消化・吸収の過程でアミノ酸に分解され、体内で再構成されます。

体内でのおもな役割は以下のとおりです。

  • 筋肉・臓器・皮膚・骨などの構造材料
  • 酵素・ホルモン・抗体などの機能性タンパク質の原料
  • 神経伝達物質の前駆体
  • エネルギー源(1gあたり約4kcal)としての利用

アミノ酸は全部で20種類あり、そのうち9種類(バリン・ロイシン・イソロイシン・リシン・メチオニン・フェニルアラニン・トレオニン・トリプトファン・ヒスチジン)は体内で合成できないため「必須アミノ酸」と呼ばれ、食事から摂取する必要があります。

タンパク質の種類を一覧で整理

食品中のタンパク質は、大きく動物性たんぱく質と植物性たんぱく質に分けられます。詳細な食品別のタンパク質 種類 一覧もあわせてご参照ください。

動物性たんぱく質

肉類・魚介類・卵・乳製品などに含まれます。一般的に、必須アミノ酸をバランスよく含んでいることが特徴です。アミノ酸スコア(後述)が高い食品が多く、体内での利用効率が比較的高い傾向にあるとされています。

  • 食品群:肉類 代表例:鶏むね肉・豚もも肉・牛ひれ肉
  • 食品群:魚介類 代表例:まぐろ・さけ・さば・いわし・えび
  • 食品群:卵 代表例:鶏卵
  • 食品群:乳製品 代表例:牛乳・ヨーグルト・チーズ

植物性たんぱく質

大豆製品・豆類・穀類・ナッツ類・種実類などに含まれます。タンパク質だけでなく、食物繊維やミネラルなど他の栄養素も一緒に摂取できる点が利点のひとつです。一方で、種類によっては一部の必須アミノ酸が少ない場合があるため、複数の食品を組み合わせることが勧められています。

  • 食品群:大豆製品 代表例:豆腐・納豆・豆乳・おから・高野豆腐
  • 食品群:豆類 代表例:レンズ豆・ひよこ豆・いんげん豆
  • 食品群:穀類 代表例:玄米・全粒粉パン・オートミール
  • 食品群:ナッツ・種実類 代表例:アーモンド・くるみ・ごま

タンパク質の「質」を決めるポイント

タンパク質の「質」を評価する指標として、アミノ酸スコアがよく用いられます。これは、食品中の必須アミノ酸の含有量が、基準値(FAO/WHO/UNUが設定したパターン)をどれだけ満たしているかを示した数値で、100に近いほど質が高いとされます。

鶏卵・牛乳・魚・肉類などはアミノ酸スコアが100に近く、必須アミノ酸のバランスが優れているとされています。大豆もアミノ酸スコアが高く、植物性食品のなかでは質の高いタンパク質源として位置づけられています。

消化吸収のしやすさも「質」のひとつの要素です。動物性タンパク質は一般的に消化吸収率が高い一方、植物性のものは食物繊維などの影響で吸収率がやや低くなる場合があります。ただし、これは食品全体の栄養バランスと切り離して論じるべきではなく、「吸収率だけで優劣を決める」考え方は適切ではありません。

たんぱく質を多く含む食品

肉類

鶏むね肉・豚もも肉・牛ひれ肉などはタンパク質含有量が多く、部位によって脂質量が大きく異なります。皮付きの鶏もも肉は脂質が増えるため、脂質を抑えたい場合は皮を外すなどの工夫が一般的です。加工肉(ハム・ソーセージなど)は食塩や添加物の含有量にも留意が必要です。

魚介類

まぐろ・さけ・さばなどはタンパク質が豊富で、さらにDHA・EPAといった不飽和脂肪酸を含む魚種もあります。一方で、脂の乗った魚はエネルギー量も高くなるため、食べる量や調理法にも配慮するとよいでしょう。なお、ブロッコリー タンパク質のように、野菜でもタンパク質を補える食品があります。

卵はアミノ酸スコアが高く、調理のしやすさから日常的に取り入れやすい食品です。ゆで卵・炒め物・スープなど多様な料理に活用できます。コレステロール含有量が気になる方は、かかりつけ医や管理栄養士に相談のうえ適切な量を確認することをお勧めします。

乳製品

牛乳・ヨーグルト・チーズはタンパク質とカルシウムを同時に摂れる食品です。乳糖不耐症の方は腸内でガスや下痢が起こりやすい場合があるため、ヨーグルトや低乳糖製品などを試してみると取り入れやすくなることがあります。

大豆製品

豆腐・納豆・豆乳・おから・高野豆腐などは植物性たんぱく質の代表格です。納豆は発酵食品としての特性も持ち、食物繊維・ビタミンK2も含まれています。豆乳は調理に使いやすく、植物性タンパク質を手軽に補う方法のひとつです。

動物性と植物性、どちらを選べばよいか

どちらが「優れている」と一概には言えません。それぞれの特徴を整理すると、以下のとおりです。

  • 動物性 必須アミノ酸バランス:一般的に高い 消化吸収率:比較的高い 食物繊維・フィトケミカル:ほぼ含まない 飽和脂肪酸・コレステロール:多い食品がある
  • 植物性 必須アミノ酸バランス:食品によってばらつきあり 消化吸収率:やや低い場合がある 食物繊維・フィトケミカル:豊富なものが多い 飽和脂肪酸・コレステロール:一般的に少ない

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」でも、多様な食品からバランスよくタンパク質を摂ることの重要性が示されています。どちらか一方に偏らず、両方をうまく組み合わせることが、栄養バランスを保つうえで重要とされています。

年齢や体調に応じたタンパク質のとり方

  • 成長期(小児・青年):筋肉・骨の発達を支えるために、体重あたりのタンパク質必要量が相対的に高くなる時期です。
  • 高齢者:筋肉量の低下(サルコペニア)が課題となる年代で、意識的にタンパク質を確保することが重要とされています。咀嚼・嚥下機能の低下がある場合は、食品の形態を工夫することも考慮されます。
  • 運動習慣がある方:筋タンパク質の合成・修復のために、活動量に見合った摂取が重要とされています。ただし過剰摂取が直ちに筋肉増加につながるわけではありません。
  • 食欲が落ちやすい方・疾患療養中の方:少量でもタンパク質を確保できる食品の選び方が重要です。医師や管理栄養士との連携をお勧めします。

たんぱく質をとるときの注意点

タンパク質を多く摂ることが、すぐに健康増進や体組成の改善につながるわけではありません。過剰摂取が続くと、腎臓への負担が増す可能性があるとされており、特に腎機能に問題がある方は自己判断でタンパク質量を増やすことは避けてください。

また、高タンパク食により他の栄養素(炭水化物・脂質・ビタミン・ミネラルなど)が不足すると、全体的な栄養バランスが崩れる恐れがあります。持病をお持ちの方や食事制限が必要な方は、必ず医師や管理栄養士にご相談ください。

食事での上手な組み合わせ方

厚生労働省・農林水産省が示す「食事バランスガイド」では、主食・主菜・副菜を組み合わせた食事が基本とされています。

  • 主菜(肉・魚・卵・大豆製品)でタンパク質を確保する
  • 副菜(野菜・きのこ・海藻など)でビタミン・ミネラル・食物繊維を補う
  • 主食(ご飯・パン・麺類)でエネルギーを安定させる

一度に大量にとるより、1日3食の食事のなかで均等に分散させることが、タンパク質合成の観点からも理にかなっているとする研究が報告されています。特定の食品だけに頼らず、動物性・植物性を組み合わせて多様に取り入れることを意識してみてください。

よくある質問

タンパク質は1日どれくらい必要ですか

「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、推奨量の目安として成人男性で1日60g前後、成人女性で50g前後が示されています(年齢・体格・活動量によって異なります)。具体的な目標量は一律ではなく、個人の状況によって変わるため、気になる場合は医師や管理栄養士にご相談ください。

プロテインは食事の代わりになりますか

プロテイン製品はタンパク質を補う補助的な食品です。食事から得られるビタミン・ミネラル・食物繊維・フィトケミカルなどは、プロテイン単体では補えません。基本はバランスのとれた食事からの摂取が望ましく、プロテインはあくまで補助として位置づけるのが適切です。

植物性たんぱく質だけでも大丈夫ですか

大豆製品を中心に複数の植物性食品を組み合わせることで、必須アミノ酸をある程度網羅することは可能です。ただし、ビタミンB12は植物性食品にはほぼ含まれないため、食事全体の栄養バランスに十分注意することが重要です。特定の食事スタイルを長期間続ける場合は、専門家への相談をお勧めします。

たんぱく質は夜にとってもよいですか

タンパク質は夜に食べてはいけない、というわけではありません。1日全体の食事量・内容、生活リズムに合わせてバランスよく摂ることが基本です。夜遅い時間帯の過剰な食事は、タンパク質に限らずエネルギーの過剰につながりやすいため、食事のタイミングや量は日常の活動状況も踏まえて考えることが大切です。

受診の目安

以下のような状況が続く場合は、自己判断を避け、医師や管理栄養士への相談をお勧めします。

  • 食事が十分にとれない状態が続いている
  • 体重が意図せず減少している
  • 足のむくみや筋力の低下が気になる
  • 腎疾患・肝疾患・糖尿病などの持病があり、食事制限の指示を受けている

特に消化器系の不調を背景に食欲低下やタンパク質不足が続いている場合は、内科・消化器外科への受診が有益な場合があります。

まとめ

タンパク質は動物性・植物性を問わず、多様な食品から摂取することが大切です。どちらが優れているかを一概に論じるよりも、それぞれの特徴を理解したうえで、食事全体のバランスを意識して無理なく続けることが重要です。

年齢・体格・活動量・健康状態によって必要量は異なります。気になることがあれば、早めに専門家へご相談ください。

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本記事の監修医師

佐藤 靖郎(さとう やすお)

医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 理事長

専門:消化器外科

福島県立医科大学大学院 外科学修了。NTT東日本関東病院や国立病院機構横浜医療センター等で外科医長・救命救急センター副部長を歴任。厚生労働省の地域連携クリティカルパスモデル開発の班研究員、神奈川県がん診療連携協議会相談役などを務める。

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