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赤血球多い女性の原因|内科医がわかりやすく解説

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赤血球多い女性の原因|内科医がわかりやすく解説

健康診断の血液検査で「赤血球が多い」と指摘された女性は少なくありません。原因は脱水などの一時的なものから、血液や内臓の病気まで幅広く、放置が適切でないケースもあります。この記事では、赤血球が増える仕組みと女性に多い原因を医学的根拠に基づいてわかりやすく解説します。

赤血球が多いとは?まず知っておきたいこと

赤血球・ヘモグロビン・ヘマトクリットの違い

血液検査では、赤血球(RBC)・ヘモグロビン(Hb)・ヘマトクリット(Ht)の3つが主要な指標として測定されます。

項目 意味
赤血球(RBC) 血液中の赤血球の個数
ヘモグロビン(Hb) 赤血球内にある酸素運搬タンパク質の量
ヘマトクリット(Ht) 血液全体に占める赤血球の容積の割合

これらは相互に関連しており、いずれかが高値を示す場合は「赤血球が多い(多血症)」と判断されることがあります。

検査で「多い」と言われる基準の目安

日本人間ドック学会の基準では、女性の赤血球数の基準値はおおむね 370万〜490万/μL とされています。ヘモグロビンは 11.6〜14.8 g/dL、ヘマトクリットは 35.1〜44.4% が目安です(施設によって多少異なります)。これらを超えた場合に「高値」と判定されます。

女性で赤血球が多くなる主な原因

脱水による一時的な上昇

水分が不足すると血液が濃縮され、赤血球の相対的な割合が増加します。検査前日の飲酒や発汗過多でも数値が上昇することがあります。

喫煙による影響

タバコに含まれる一酸化炭素は酸素の運搬を妨げます。身体が酸素不足を補おうとして赤血球を増産するため、喫煙者では高値になりやすい傾向があります。

高地での生活や運動習慣

標高の高い場所では空気が薄く酸素分圧が低下するため、適応反応として赤血球が増えます。激しい持久系スポーツを行うアスリートでも同様の反応が起こることがあります。

睡眠時無呼吸症候群などによる酸素不足

睡眠中に繰り返し呼吸が止まる睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、慢性的な低酸素状態を引き起こし、赤血球産生を促すことがあります。女性でも更年期以降に増えるため注意が必要です。

肺・心臓の病気に伴う増加

慢性閉塞性肺疾患(COPD)や肺線維症、先天性心疾患など、酸素の取り込みや循環に問題がある疾患では、代償性に赤血球が増加することがあります。

腎臓の病気やホルモン異常

腎臓はエリスロポエチン(EPO)というホルモンを産生し、赤血球の産生を調節しています。腎嚢胞や腎腫瘍、一部の内分泌疾患ではEPOが過剰分泌されることがあります。

真性多血症など血液の病気

真性多血症は、骨髄の造血細胞が異常増殖し、赤血球が過剰に産生される血液疾患です。JAK2遺伝子変異が関与することが多く、血栓症のリスクが高まるため専門的な診察が必要です。

女性に多い「見かけ上の増加」と「本当に増えている場合」

体内の水分量が減って濃く見えるケース

脱水や下痢・嘔吐などで体液量が減少すると、血液が凝縮されて相対的多血症と呼ばれる状態になります。水分補給で改善することが多く、病的なものではないケースもあります。

赤血球そのものが増えるケース

骨髄で赤血球が過剰に産生される状態を絶対的多血症といいます。低酸素環境への適応(二次性)か、骨髄疾患(真性多血症など)が原因となります。こちらは医学的な精査が必要です。

こんな症状があるときは注意

頭痛・めまい・顔の赤み

血液が粘稠になることで脳への血流が変化し、頭痛やめまい、顔面紅潮が生じることがあります。

だるさ・息切れ・動悸

慢性的な低酸素状態や循環の変化によって、倦怠感・息切れ・動悸を感じることがあります。

かゆみ・しびれ・視界のかすみ

真性多血症では入浴後に全身のかゆみ(水性掻痒症)が現れることがあります。しびれや視野変化も血栓の疑いがある際には見逃せない症状です。

血栓症につながるおそれがある症状

赤血球が増えると血液が固まりやすくなり、深部静脈血栓症や脳梗塞・心筋梗塞のリスクが上昇します。手足の腫れや激しい胸痛・頭痛が急に現れた場合は速やかに医療機関を受診してください。

受診の目安

健診で赤血球が高いと言われたとき

1回の軽度な高値であれば、まず生活習慣(水分補給・喫煙など)を見直し、再検査を検討してください。

何度も高値が続くとき

複数回の検査で継続して高値が確認される場合は、原因を調べるための精密検査が勧められます。

症状を伴うとき

頭痛・めまい・全身倦怠感・かゆみなどの症状がある場合は、早めに内科へ相談することをお勧めします。

早めに内科へ相談したほうがよいケース

  • 赤血球・ヘモグロビン・ヘマトクリットがいずれも高値
  • 喫煙をしていないのに高値が続く
  • 血栓症を疑う症状がある

ご予約・お問い合わせ からお気軽にご相談ください。

医療機関で行う主な確認・検査

問診で確認すること

喫煙歴・居住地の高度・運動習慣・睡眠状態・服薬歴・症状の有無などを確認します。

血液検査でみる項目

CBC(全血球計算)に加え、エリスロポエチン(EPO)値、JAK2遺伝子変異検査、酸素飽和度などを測定することがあります。

必要に応じて行う追加検査

胸部X線・肺機能検査・腹部超音波・骨髄検査などが検討される場合があります。睡眠時無呼吸が疑われる場合は睡眠検査(PSG)も行われます。

治療・対応は原因によって異なる

脱水が原因の場合

水分補給の改善で数値が正常化することが多く、生活指導が中心となります。

生活習慣が関係する場合

禁煙や睡眠時無呼吸症候群の治療(CPAP療法など)によって赤血球数が改善するケースがあります。

病気が原因の場合

真性多血症では、瀉血(しゃけつ)や薬物療法(ヒドロキシウレアなど)が行われます。腎疾患・内分泌疾患が原因の場合は、原疾患の治療が優先されます。

自己判断で様子見しないほうがよい理由

血栓症などの重篤な合併症は突然起こることがあります。「症状がないから大丈夫」と自己判断せず、医師の評価を受けることが大切です。

日常生活で気をつけたいこと

水分補給の基本

1日の水分摂取量の目安は体重1kgあたり約30〜40mLとされています。特に夏季や運動後は意識的に補給しましょう。

禁煙の重要性

禁煙は赤血球増加の抑制だけでなく、心血管疾患・がんのリスク低減にも有効です。禁煙外来の活用もご検討ください。

睡眠や生活習慣の見直し

規則正しい睡眠と適度な有酸素運動は、体全体の酸素利用効率を高めます。過度な運動は逆効果になる場合もあるため、かかりつけ医に相談しながら進めましょう。

健診結果の記録を残すこと

毎年の健診結果を手元に保管し、数値の経年変化を把握することが早期発見につながります。

赤血球が多いときに考えられる代表的な病気

真性多血症

JAK2遺伝子変異を伴う骨髄増殖性腫瘍のひとつで、血栓症・出血のリスクが高まります。血液内科での専門的な治療が必要です。

慢性的な低酸素状態を起こす病気

COPD・肺線維症・睡眠時無呼吸症候群・先天性心疾患などが代表例です。原疾患の管理が赤血球増加の改善に直結します。

腎臓疾患・内分泌疾患

腎嚢胞・腎細胞がん・副腎腫瘍などでEPOが過剰産生されることがあります。腹部超音波や内分泌検査で評価します。

たまプラーザで内科を受診する目安

健診後の再検査・精密検査が必要な場合

健診で「赤血球高値」と指摘された場合、まずは内科を受診し、問診と追加血液検査から始めることができます。AIプラスクリニックたまプラーザでは、消化器内科を含む一般内科として診療を行っています。

どの診療科を受診すべきか迷うとき

「何科に行けばよいかわからない」という場合も、まずは内科・一般内科へご相談ください。必要に応じて血液内科や専門科へのご紹介も対応しています。

なお、消化器症状(胃もたれ・逆流など)が気になる方は、食道裂孔ヘルニアとは?原因・症状・治し方まで内科医が解説【たまプラーザ】もあわせてご参照ください。また、のどの違和感が続く方は喉の違和感とは?原因・症状・対処を内科医が解説【たまプラーザ】の情報も参考になります。

よくある質問(FAQ)

赤血球が多いと言われたら、すぐに治療が必要ですか?

必ずしもすぐに治療が必要なわけではありません。脱水や一時的な原因であれば、生活改善で正常に戻ることがあります。ただし、継続して高値が続く場合や症状を伴う場合は、医師による精査が勧められます。

生理中や脱水でも数値は変わりますか?

はい、変わることがあります。生理中は出血により一時的に数値が低下する傾向がありますが、脱水状態では血液が濃縮されて見かけ上の高値になる場合があります。検査前の体調や水分状態を医師に伝えることが重要です。

赤血球が多いと貧血とは逆の状態ですか?

そのとおりです。貧血は赤血球やヘモグロビンが少ない状態で、多血症はそれらが多い状態です。どちらも適切な評価と対応が必要です。

1回だけ高かった場合も心配ですか?

1回のみの軽度高値であれば、まずは脱水や生活習慣が影響していないか確認することが先決です。数週間後に再検査して正常化するか確認することをお勧めします。

何科を受診すればよいですか?

まずは内科・一般内科を受診してください。原因が特定された場合、血液内科・呼吸器内科・腎臓内科などへの紹介が行われることもあります。

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本記事の監修医師

佐藤 靖郎(さとう やすお)
医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 監修医
専門:消化器・内科(消化器外科/内視鏡/一般内科)

略歴:
1988年 福島県立医科大学医学部卒業、医師免許取得。1997年 同大学大学院修了、博士号取得。国立国際医療研究センター、東京新宿メディカルセンター、NTT東日本関東病院、横浜市立大学関連病院、国立病院機構横浜医療センター外科医長・救命救急センター副部長、済生会若草病院(横浜市)外科部長・内視鏡センター・診療部長を歴任。丸亀医療センター・佐々木病院副理事長、日立おおみか病院理事を経て現在に至る。

公的役割:
厚生労働省「地域連携クリティカルパスモデルの開発」班研究員、全国保健所長会 地域連携パス推進班アドバイザー、神奈川県がん診療連携協議会 地域連携クリティカルパス部会 相談役。

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