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人間血液量とは?原因・症状・対処を内科医が解説

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人間血液量とは?原因・症状・対処を内科医が解説

人間の血液量は、一般的に体重のおよそ7〜8%が目安とされています。体重60kgの成人であれば約4〜5リットル程度です。血液量は体のバランスを保つうえで非常に重要であり、何らかの原因で大きく変動すると、立ちくらみ・動悸・血圧低下などの症状が現れることがあります。本記事では、血液量の基礎知識から変動の原因・症状・対処法まで、内科医の監修のもとわかりやすく解説します。

人間の血液量はどれくらい?まずは基礎を知ろう

血液量の目安は体重のおよそ何%か

成人の循環血液量は、一般的に体重(kg)×約70〜80mLで概算されます。日本赤十字社の献血に関する情報でも、成人の血液量はおおむね体重の約8分の1(約8%前後)と紹介されています。体重50kgなら約3.5〜4リットル、70kgなら約4.9〜5.6リットルが目安です。

成人・男性・女性で違いはあるのか

男性は筋肉量が多く、体内の水分割合が高い傾向があるため、同じ体重でも女性より血液量がやや多いとされています。一般的に、男性は体重の約7〜8%、女性は約6〜7%程度が目安です。ただしこれはあくまで参考値であり、個人差があります。

子どもや高齢者ではどう考えるか

新生児や乳幼児は体重あたりの血液量が多く、体重の約8〜10%とされています。一方、高齢者では体内の水分量が低下しやすく、血液量も相対的に減少しやすい傾向があります。高齢者では少量の脱水でも症状が出やすいため、日頃の水分管理が重要です。

血液量はどうやって決まる?体重や体格との関係

体格が大きいほど血液量も多くなる理由

血液は全身の組織・臓器に酸素や栄養を届ける役割を担っています。体格が大きいほど組織量が多くなるため、それを維持するために必要な血液量も増加します。このため、体重との比率がほぼ一定になるよう生理的に調節されています。

体内の水分量との関係

血液の約55%は血漿(けっしょう)と呼ばれる液体成分で構成されており、その大部分が水です。体内の水分量が減少すると血漿量も低下し、循環血液量の減少につながります。

肥満ややせ型で見え方は変わるか

脂肪組織は筋肉組織に比べて血管が少なく、血液量が少ない組織です。そのため、肥満の方は体重のわりに血液量の割合がやや低くなる傾向があります。逆にやせ型の方で筋肉量が少ない場合も、血液量が少なくなりやすいとされています。

血液量が多い・少ないときに起こりうること

血液量が少ない場合にみられる症状

循環血液量が低下すると、全身の臓器への血流が不足します。主な症状としては、立ちくらみ・めまい・動悸・息切れ・口渇・尿量減少・倦怠感・顔色不良などが挙げられます。重症の場合は血圧が低下し、ショック状態になる可能性もあります。

血液量が多い場合に考えられる状態

血液量が過剰になると、心臓への負担が増加し、むくみ(浮腫)・息切れ・血圧上昇などが生じることがあります。心不全や腎機能低下によって体液が貯留するケースがその代表例です。

血液量の変化と血圧・脈拍の関係

血液量が低下すると、心拍数が増加して不足分を補おうとします(頻脈)。同時に血圧も低下しやすくなります。逆に体液過剰では血圧が上昇しやすく、心臓に余分な仕事をさせる状態が続くことになります。

血液量が変動する主な原因

脱水による血液量低下

発汗・水分摂取不足などによる脱水は、血漿量の低下を招き、循環血液量の減少につながります。夏場の熱中症や高齢者の慢性的な水分不足が典型例です。

出血による血液量低下

外傷や消化管出血など、急激な出血は循環血液量を直接的に低下させます。消化管出血の症状については、関連する消化器疾患への理解も深めておくことが大切です。

発熱・下痢・嘔吐などの体液喪失

発熱時の発汗増加、下痢・嘔吐による消化液の喪失も、体液量の低下を引き起こします。特に乳幼児や高齢者では急速に脱水が進む可能性があります。

心不全・腎臓病などで問題になる場合

心不全では心拍出量の低下により組織への血流が滞り、腎臓病では体液貯留によって体内の水分バランスが乱れます。これらの疾患では、血液量の管理が治療の中心課題となることがあります。

妊娠や月経、服薬の影響

妊娠中は循環血液量が増加します(妊娠後期には非妊娠時の約1.5倍程度になるとされています)。月経による出血は定期的な鉄・血液成分の喪失につながります。また、利尿薬などの服薬が水分バランスに影響することもあります。

血液量が不足しているときのサイン

立ちくらみ・めまい

急に立ち上がったときに目の前が暗くなる「起立性低血圧」は、血液量不足の典型的なサインです。脳への血流が一時的に低下することで起こります。

動悸・息切れ

血液量が不足すると、心臓が拍数を増やして補おうとするため動悸を感じやすくなります。また、酸素運搬量の低下により息切れも生じやすくなります。

口渇・尿量減少

脱水が進むと口渇感が強まり、腎臓が水分を保持しようとするため尿量が減少します。尿の色が濃くなることも脱水のサインです。

顔色不良・倦怠感

顔色が青白くなる、全身の力が抜けるような倦怠感が続く場合も、血液量不足や貧血との関連を考慮する必要があります。

自分でできる対処と注意点

水分補給の基本

脱水が疑われる場合は、水・お茶・経口補水液などで水分を補うことが基本です。経口補水液は水と電解質を同時に補給できるため、下痢や嘔吐による脱水に適しています。

食事や塩分のとり方で気をつけたいこと

過度な塩分制限は血圧や体液量のバランスに影響することがあります。一方で塩分の過剰摂取も血圧上昇を招くため、日本高血圧学会のガイドラインが推奨する食塩摂取量(1日6g未満)を参考に、バランスよく摂取することが望まれます。

安静にすべき場面

立ちくらみがひどい場合や、動悸・息切れが著しいときはまず横になり、安静を保ちましょう。急激な体位変換(急に立ち上がるなど)を避けることも大切です。

自己判断で放置しないほうがよい症状

症状が続く・悪化する・意識がもうろうとするなどの場合は、自己判断で対処せず医療機関を受診してください。

受診の目安

早めに内科を受診したい症状

  • 立ちくらみ・めまいが繰り返す
  • 動悸・息切れが続く
  • 尿量が著しく減少している
  • 慢性的な倦怠感・顔色不良がある

すぐに救急受診を考える症状

  • 意識の低下・意識消失
  • 急激な血圧低下・ショック症状
  • 大量出血(吐血・下血など)
  • 高度の呼吸困難

これらの症状が現れた場合は、ためらわずに救急車を呼ぶか、救急外来を受診してください。

受診時に伝えるとよい情報

症状の始まった時期・きっかけ・持続時間、服用中の薬、既往歴(心臓病・腎臓病など)、体重の急激な変化の有無などを伝えると、診断がスムーズになります。

医療機関ではどのように確認するのか

問診で確認する内容

いつから・どのような症状が・どのくらいの頻度で起きているか、水分摂取量や食欲の変化、排尿・排便の状態などを詳しく確認します。

血圧・脈拍・採血などの検査

バイタルサイン(血圧・脈拍・体温・酸素飽和度)の確認に加え、血液検査で赤血球数・ヘモグロビン・ヘマトクリット・電解質・腎機能などを調べます。これにより脱水・貧血・腎機能障害などの状態を評価します。

必要に応じて行う追加検査

胸部X線・心電図・超音波検査(心臓・腹部)など、原因に応じた追加検査が行われることがあります。

血液量に関するよくある誤解

「血液がサラサラなら血液量も多い」は正しいか

血液の粘度(サラサラ・ドロドロ)と血液量は別の概念です。血液がサラサラであっても、総量が不足している場合はあります。

水を飲めばすぐに血液量が増えるのか

飲水した水分は腸管で吸収されてから血管内に移行しますが、そのスピードには時間がかかります。また、過剰に飲んでも腎臓から排泄されるため、急激な増加は通常起こりません。

貧血と血液量不足は同じなのか

貧血は血液中の赤血球やヘモグロビンが不足した状態であり、血液の総量(循環血液量)とは異なります。血液量が正常でも貧血になることはあり、逆に血液量が不足していても貧血と診断されないケースもあります。詳しくは喉の違和感とは?原因・症状・対処を内科医が解説【たまプラーザ】などの関連記事とあわせて、気になる症状は医師に相談することをお勧めします。

予防のために日常生活で意識したいこと

脱水を防ぐ生活習慣

こまめな水分補給を心がけ、1日あたりの目安(成人で約1.5〜2リットル程度、個人差あり)を参考に水分を摂取しましょう。ただし、心不全・腎臓病のある方は水分制限が必要な場合もあるため、主治医に相談してください。

夏場・運動時・発熱時の注意

気温が高い時期や運動時は発汗量が増加するため、水分・電解質の補給が特に重要です。発熱時も不感蒸泄(ふかんじょうせつ:皮膚や呼気からの水分喪失)が増加するため、意識的に水分を補いましょう。

持病がある人のセルフケア

心不全・腎臓病・糖尿病などの持病がある方は、水分・塩分管理について主治医の指示に従ったセルフケアが重要です。体重の急激な増減(浮腫の指標になりえます)を日々モニタリングする習慣も効果的です。また、消化器疾患との関連が気になる方は腹式呼吸とは?原因・症状・対処を内科医が解説【たまプラーザ】もあわせてご参照ください。

たまプラーザ周辺で内科受診を検討している方へ

こんな症状があるときは相談を

  • 立ちくらみや動悸が繰り返す
  • 尿量の減少や口渇が続く
  • 原因不明の倦怠感・顔色不良
  • 急な体重変化やむくみ

上記のような症状でお悩みの方は、ご予約・お問い合わせよりお気軽にご相談ください。

迷ったら早めの受診が安心な理由

血液量の異常は、放置すると循環不全や臓器障害につながる可能性があります。「大したことないかも」と感じても、繰り返す症状や日常生活への支障がある場合は、早めに医療機関へご相談いただくことをお勧めします。

よくある質問(FAQ)

人間の血液量は何リットルくらいですか?

成人では体重にもよりますが、おおよそ3〜6リットル程度が一般的な目安です。体重60kgの成人であれば約4〜5リットルとされています。

血液量は体重の何%ですか?

成人の場合、体重の約7〜8%が目安とされています。男性はやや高め(約8%前後)、女性はやや低め(約6〜7%前後)の傾向があります。

血液量が少ないときに水分補給だけで足りますか?

脱水が軽度であれば、水分補給が有効です。ただし、出血や重篤な疾患が原因の場合は、水分補給だけでは不十分です。症状が続く場合は自己判断せず、医療機関を受診してください。

血液量が多いか少ないかは自分でわかりますか?

完全に自己判断することは難しいですが、立ちくらみ・尿量減少・むくみ・動悸などの症状が参考になります。正確な評価には医療機関での検査が必要です。

健康診断で血液量はわかりますか?

一般的な健康診断では循環血液量を直接測定することは行いません。ただし、血液検査でヘモグロビン・ヘマトクリット・電解質・腎機能などを確認することで、血液の状態を間接的に評価することができます。

貧血だと血液量も少ないのですか?

必ずしもそうではありません。貧血は血液中の赤血球やヘモグロビンが不足した状態を指し、血液の総量(循環血液量)とは別の概念です。ただし、大量出血の場合は貧血と循環血液量の減少が同時に起こることがあります。

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本記事の監修医師

佐藤 靖郎(さとう やすお)
医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 監修医
専門:消化器・内科(消化器外科/内視鏡/一般内科)

略歴:
1988年 福島県立医科大学医学部卒業、医師免許取得。1997年 同大学大学院修了、博士号取得。国立国際医療研究センター、東京新宿メディカルセンター、NTT東日本関東病院、横浜市立大学関連病院、国立病院機構横浜医療センター外科医長・救命救急センター副部長、済生会若草病院(横浜市)外科部長・内視鏡センター・診療部長を歴任。丸亀医療センター・佐々木病院副理事長、日立おおみか病院理事を経て現在に至る。

公的役割:
厚生労働省『地域連携クリティカルパスモデルの開発』班研究員、全国保健所長会 地域連携パス推進班アドバイザー、神奈川県がん診療連携協議会 地域連携クリティカルパス部会 相談役。

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