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認知症にならない4つの食べ物は?予防に役立つ食習慣と生活習慣を医師が解説

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認知症にならない4つの食べ物は?予防に役立つ食習慣と生活習慣を医師が解説

「認知症にならない食べ物を知りたい」と検索された方は多いかと思います。食事が生活習慣に大きく関わることは事実ですが、特定の食べ物を食べるだけで認知症を確実に防げるわけではありません。認知症の予防には、食事・運動・睡眠・持病の管理・社会参加など、複数の生活習慣が総合的に影響することが、現在の医学的な考え方の基本となっています。

本記事では、認知症と食事の関係を整理したうえで、日常的に意識したい「4つの食べ物」と、それを中心とした食習慣の組み合わせ方について、医学的根拠に基づいてわかりやすく解説します。

本記事は医学的な情報提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。症状にお心当たりのある方は、必ず医療機関を受診してください。
認知症と食事の関係をまず整理する

認知症には、アルツハイマー型認知症・血管性認知症・レビー小体型認知症など複数の種類があります。なかでもアルツハイマー型は最も多く、脳内の異常たんぱく質の蓄積が関与すると考えられています。血管性認知症は脳血管障害を背景に起こることが多く、高血圧・糖尿病・脂質異常症といった生活習慣病との関連が指摘されています。

厚生労働省の認知症施策推進大綱(2019年)では、認知症の発症や進行を遅らせる可能性のある「予防」の取り組みとして、食事・運動・社会参加などの生活習慣改善が位置づけられています。

食べ物だけで予防はできないが、生活習慣の一部としては重要

認知症の予防は、食事だけで完結するものではありません。日本神経学会の認知症疾患診療ガイドラインでも、食事・身体活動・睡眠・禁煙・社会参加など、多面的な生活習慣の改善が重要とされています。

食事はその中でも日々実践しやすい取り組みであり、無理なく続けることが大切です。

期待しすぎないために知っておきたいこと

「この食べ物を食べれば認知症にならない」「この食品成分で認知症が治る」という断定的な表現は、科学的に根拠が確立されたものではありません。食品単独での予防効果を保証することはできず、あくまでも総合的な生活習慣の一部として食事を位置づけることが重要です。

認知症予防で意識したい「4つの食べ物」とは

国立長寿医療研究センターなどの研究では、特定の食品群を偏りなく摂取している人ほど認知機能の維持に関連しているとのデータが示されています。以下の4群は、栄養素のバランスと食事全体の観点から、日常的に意識したい食べ物として挙げられることが多い食品群です。

1. 魚類(青魚など)

サバ・イワシ・サンマ・アジなどの青魚には、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)といった多価不飽和脂肪酸が含まれています。DHAは脳の神経細胞の構成成分としても知られており、日本人の食事摂取基準(厚生労働省)でも、脂質の質に関わる栄養素として取り上げられています。

週に数回、焼き魚・煮魚・缶詰(さば缶・いわし缶など)などで手軽に摂ることができます。

2. 野菜・緑黄色野菜

ほうれん草・にんじん・ブロッコリー・かぼちゃなどの緑黄色野菜には、β-カロテン・ビタミンC・ビタミンEといった抗酸化成分のほか、食物繊維も豊富に含まれています。食物繊維は腸内環境を整える働きがあり、腸と脳の連関(腸脳相関)という観点でも近年注目されています。

1日の副菜として野菜料理を2〜3品意識的に加える習慣が、食事全体のバランス向上につながります。

3. 大豆製品

豆腐・納豆・みそ・豆乳などの大豆製品は、植物性たんぱく質やイソフラボンを含む食品として知られています。日本の伝統的な和食に馴染み深く、毎日の食卓に取り入れやすい食品群です。

納豆や豆腐を1日1品加えるだけで、たんぱく質の補給にもつながります。

4. 乳製品・発酵食品

牛乳・ヨーグルト・チーズなどの乳製品はカルシウムやたんぱく質を含み、骨や筋肉の維持にも関係します。また、ヨーグルトや漬物・キムチ・みそなどの発酵食品は、腸内環境の観点から食習慣の多様性を補う食品としても位置づけられます。

過剰摂取にならない範囲で、食事の中に自然に組み込む形が望ましいとされています。

認知症予防のための食べ物について、さらに詳しくは認知症に ならない 4 つの 食べ物認知症予防 食べ物もご参照ください。

4つの食べ物をどう組み合わせるとよいか

食品群を個別に意識するだけでなく、1日・1週間単位でバランスよく組み合わせることが大切です。

和食中心で取り入れる基本パターン
  • 朝食:ご飯・みそ汁(豆腐・わかめ)・納豆・ヨーグルト
  • 昼食:焼き魚定食(さば・ほうれん草のおひたし・ご飯)
  • 夕食:豆腐と野菜の炒め物・ぬか漬け・牛乳

このような和食中心の組み合わせは、1日のうちに魚・大豆製品・野菜・乳製品・発酵食品を自然に摂ることができます。

外食・中食でも選びやすい工夫
  • 定食・ランチ:焼き魚・煮魚のある和定食を選ぶ
  • コンビニ:豆腐の惣菜・さば缶・サラダ・ヨーグルトを組み合わせる
  • 惣菜コーナー:野菜の副菜を1品追加する習慣をつける

完璧を目指すより、「選択の積み重ね」を意識することが継続のポイントです。

認知症予防のために一緒に見直したい食習慣

4つの食べ物を意識するとともに、食事全体の質を見直すことも重要です。

塩分と高血圧への配慮

血管性認知症は、脳血管障害を背景に発症することが多く、高血圧の管理が重要とされています。日本人は塩分摂取量が多い傾向にあり、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、成人1日あたりのナトリウム(食塩相当量)の目標量として、男性7.5g未満・女性6.5g未満が示されています。みそ汁を薄めにする、だしを効かせて塩分を抑えるなど、日常的な工夫が大切です。

血糖コントロールと体重管理

糖尿病や肥満があると、認知症リスクに影響するとの研究データがあります。甘い飲み物の飲みすぎや、白米・白パンに偏った食事は血糖値の急激な変動を招きやすいため、野菜や大豆製品・魚などを先に食べる「食べる順番」の工夫も一つの方法です。

水分摂取と低栄養を避ける

高齢者では、のどの渇きを感じにくくなる場合があり、意識しないと水分摂取量が低下しやすい傾向があります。脱水は認知機能に悪影響を与えることも知られており、1日1.5〜2L程度を目安に、こまめな水分補給を心がけることが推奨されます。また、食欲低下による低栄養も認知機能の低下に関連するため、食事量が減ってきた場合は早めに相談することが大切です。

食べ物以外で大切な認知症予防のポイント
運動習慣

ウォーキング・水泳・軽い筋力トレーニングなどの身体活動は、全身の血流を促し、生活の質の維持に関与するとされています。厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人に対して1日60分以上の身体活動(歩行など)が推奨されています。

睡眠とストレスケア

睡眠不足や慢性的なストレスは、生活習慣全般に悪影響を与えます。脳内の老廃物除去には睡眠中の休息が重要とされており、毎晩7〜8時間程度の質のよい睡眠を意識することが望ましいとされています。

歯科受診・口腔ケア

噛む力(咀嚼機能)を保つことは、食事量・食事の質の維持に直結します。歯周病や入れ歯の不具合があると食べられる食品が限られ、結果として栄養が偏る原因にもなります。定期的な歯科受診と日々のブラッシングを習慣化することが重要です。また、消化にいい食べ物を取り入れて消化器への負担を和らげることも、高齢者の食生活を支える一つの視点です。

こんな症状があるときは医療機関へ
早めの相談が望ましいサイン

次のような変化が続く場合は、一度医療機関への相談をご検討ください。

  • 同じことを繰り返し聞く、または同じ話を繰り返す
  • 日程や約束の管理が以前より難しくなってきた
  • 金銭の管理でミスが増えた
  • 道に迷うことが増えた
  • 以前できていた家事や仕事の手順がわからなくなってきた

これらは認知症の初期に見られやすい変化として知られていますが、うつ病・甲状腺疾患・薬の副作用など、他の原因が背景にある場合もあります。自己判断せず、かかりつけ医や専門医に相談することが大切です。

急いで受診したほうがよいケース

以下のような症状は、脳卒中や感染症などの緊急疾患が疑われるため、速やかな受診が必要です。

  • 急な意識の混濁・ぼんやりした状態
  • 言葉がうまく出ない、ろれつが回らない
  • 手足の麻痺や脱力が突然起きた
  • 高熱とともに急に認知機能が低下した
よくある質問
「これを食べれば認知症になりませんか?」

特定の食品だけで認知症を防ぐことができると断言することは、現時点の医学では難しい状況です。食事は認知症予防に関わる生活習慣の一つですが、運動・睡眠・持病の管理・社会参加なども含めた総合的な取り組みが重要とされています。

「サプリメントで代用できますか?」

DHA・イソフラボンなどの成分を含むサプリメントが市販されていますが、食事全体で摂取する栄養素の多様性をサプリメントだけで再現することは難しいとされています。サプリメントの利用を検討する場合は、かかりつけ医や薬剤師にご相談の上、必要性を確認することをお勧めします。

「何歳から始めるとよいですか?」

認知症の予防に「早すぎる」ということはありません。中年期(40〜65歳ごろ)からの生活習慣の積み重ねが重要とする研究もあります。一方で、高齢になってから始めても遅いということもなく、気づいた時点から無理のない範囲で継続することが大切です。

「家族に認知症の人がいる場合、食事でできることは?」

家族歴があることは一定のリスク要因として知られていますが、家族歴だけで認知症になると決まるものではありません。食事を含む生活習慣の見直しは、家族歴の有無にかかわらず大切な取り組みです。過度に不安になる必要はなく、日々の食事・運動・定期受診などを継続することをお勧めします。

まとめ

「認知症にならない4つの食べ物」として取り上げられることが多い食品群は、魚類(青魚)・野菜(緑黄色野菜)・大豆製品・乳製品/発酵食品です。これらを特別なものとして捉えるよりも、和食を中心とした日常食の中に自然に組み合わせ、偏りなく続けることが重要です。

同時に、塩分・血糖コントロール・水分摂取・低栄養予防など、食習慣全体の見直しと、運動・睡眠・口腔ケアなどの生活習慣との組み合わせが、認知症予防において総合的に大切とされています。

特定の食べ物に頼りすぎず、食事全体のバランスを整えるという視点が、長く継続できる健康習慣の基本です。

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本記事の監修医師

佐藤 靖郎(さとう やすお)
医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 理事長
専門:消化器外科

福島県立医科大学大学院 外科学修了。NTT東日本関東病院や国立病院機構横浜医療センター等で外科医長・救命救急センター副部長を歴任。厚生労働省の地域連携クリティカルパスモデル開発の班研究員、神奈川県がん診療連携協議会相談役などを務める。

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