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ケルセチンとは?原因・症状・対処を内科医が解説

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ケルセチンとは?原因・症状・対処を内科医が解説

ケルセチンは、野菜や果物に広く含まれるポリフェノールの一種で、抗酸化作用をはじめとするさまざまな働きが研究されている食品成分です。特にたまねぎに豊富に含まれることで知られており、近年は生活習慣病予防との関連で注目を集めています。本記事では、ケルセチンの基本的な特徴から、食事での摂り方、サプリメント利用時の注意点、体調不良があるときの受診目安まで、医学的な根拠をもとにわかりやすく解説します。


ケルセチンとは?

植物に含まれるポリフェノールの一種

ケルセチン(quercetin)は、フラボノイドと呼ばれるポリフェノールの一群に属する植物由来の色素成分です。植物が紫外線や酸化ストレスから身を守るために生成すると考えられており、多くの野菜・果物・飲料に幅広く含まれています。体内では抗酸化物質として機能することが研究されており、食品成分として世界中で研究が進んでいます。

どんな食品に多く含まれる?たまねぎとの関係

ケルセチンが最も多く含まれる食品として代表的なのがたまねぎです。特に外皮に近い部分に高濃度で含まれており、農畜産業振興機構の資料でも、たまねぎのケルセチンと認知機能への影響に関する研究が紹介されています。そのほか、りんご、ブロッコリー、ケール、緑茶・紅茶などにも含まれています。


ケルセチンが注目される理由

抗酸化作用とは何か

抗酸化作用とは、体内で発生する活性酸素(フリーラジカル)を除去・抑制する働きのことです。活性酸素は細胞や遺伝子を傷つけ、老化や生活習慣病の一因となると考えられています。ケルセチンはその強い抗酸化活性から、細胞へのダメージを和らげる可能性があるとして注目されています。

生活習慣病との関連で研究されている背景

農研機構(国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構)の資料では、ケルセチンが高血圧・肥満・糖尿病などの生活習慣病予防機能に関して研究されていることが示されています。ただし、これらはあくまで研究段階の知見であり、ケルセチンの摂取によって疾患が治癒・予防されることを保証するものではありません。


ケルセチンで期待される働き

食品成分として研究されている主な作用

現在、基礎研究・臨床研究を通じて検討されている主な作用として、以下が挙げられます。

  • 抗炎症作用:炎症に関わる物質の産生を抑制する可能性
  • 血圧への影響:血管の弛緩を助ける可能性
  • 血糖・脂質への影響:糖・脂質代謝に関与する可能性
  • 抗アレルギー作用:ヒスタミンの放出を抑える可能性

研究段階でわかっていることと、まだわかっていないこと

上記の作用の多くは、細胞実験や動物実験、一部の小規模臨床試験に基づいています。ヒトへの有効性・安全性については、まだエビデンスが蓄積中であり、食品やサプリメントとして摂取した場合の効果は個人差があります。「ケルセチンを摂れば病気が治る」といった断定は、現時点では医学的に支持されません。


ケルセチンが多い食品

たまねぎ・りんご・お茶などの代表例

食品 特徴
たまねぎ 最も含有量が多い代表食品。外側の層に豊富
りんご 皮の部分に多く含まれる
ブロッコリー ビタミンCとともに摂れる緑黄色野菜
緑茶・紅茶 日本人が日常的に摂りやすい飲料
ケール スムージーなどで利用されることも

食品から摂るときのポイント

ケルセチンは「ケルセチン配糖体」として食品中に存在することが多く、腸内環境や食べ合わせによって吸収率が変わることが研究で示されています。たまねぎは加熱してもある程度含有量が保たれますが、煮汁に溶け出しやすいため、スープやみそ汁として汁ごと摂る工夫が有効です。特定の食品だけに頼るのではなく、バランスのよい食事の中で摂ることが基本的な考え方です。


ケルセチンの摂取方法

食事で摂る場合の考え方

特定の栄養素を過剰に摂ろうとするよりも、野菜・果物・お茶を日常的にバランスよく食べることが、無理なくケルセチンを摂る方法です。厚生労働省の「食事バランスガイド」でも、野菜を1日350g以上摂ることが推奨されており、ケルセチンの摂取も自然とこの中に含まれます。

サプリメントを利用する場合の注意点

ケルセチンはサプリメントとして市販されていますが、日本では食品(栄養補助食品)として販売されており、医薬品ではありません。サプリメントの利用を検討する場合は、用量・用法の表示をよく確認し、持病がある方や薬を服用中の方は必ず医師・薬剤師に相談してください。


ケルセチンに副作用や注意点はある?

過剰摂取で気をつけたいこと

食品からの通常の摂取では過剰摂取のリスクは低いと考えられていますが、サプリメントによる高用量摂取では頭痛・吐き気・腎臓への影響が報告されているケースがあります。欧州食品安全機関(EFSA)もサプリメント由来の高用量摂取に関する安全性評価を行っており、一定の注意が必要です。

薬を服用中の方が注意したいケース

ケルセチンは薬物代謝酵素(CYP3A4など)に影響する可能性が研究で示されており、抗凝固薬(ワルファリンなど)、降圧薬、抗がん剤などと相互作用を起こすリスクがあると報告されています。これらの薬を服用中の方がサプリメントを利用する際は、必ず担当医に確認してください。

PPI(プロトンポンプ阻害薬)に関する詳細はこちら:PPIとは?原因・症状・対処を内科医が解説【たまプラーザ】


こんな症状があるときは受診を

食事やサプリの話ではなく、まず医師に相談すべき症状

ケルセチンの情報を調べているうちに、ご自身の体調が気になっている方もいらっしゃるかもしれません。以下のような症状がある場合は、サプリメントや食事の工夫よりも前に、医師への受診をお勧めします。

  • 胃の不快感・胸焼けが続く
  • 体重の急激な変動がある
  • 疲労感・倦怠感が長引く
  • 血圧や血糖の管理で気になることがある

症状が続く・悪化する場合の受診目安

症状が2週間以上続く場合や、日常生活に支障が出ている場合は、早めに内科を受診することをお勧めします。喉の違和感が気になる方はこちらもご参照ください:喉の違和感とは?原因・症状・対処を内科医が解説【たまプラーザ】


内科で行う確認と考え方

問診で確認すること

受診の際は、現在の食生活・服用中の薬・サプリメントの使用状況・症状の経緯などを問診で確認します。普段の食事内容やサプリメントの種類・量を把握することで、体調不良の原因や改善のヒントが見つかることがあります。

必要に応じて行う検査

問診の内容に応じて、血液検査(血糖・脂質・肝機能・腎機能など)や、消化器症状がある場合は内視鏡検査などを検討します。検査が必要かどうかは診察の結果に基づき、医師が判断します。


ケルセチンに関する情報を見るときの注意点

「効果」をうたう情報との付き合い方

インターネット上には「ケルセチンで〇〇が治った」「飲むだけで痩せる」といった情報が散見されますが、こうした表現は医薬品医療機器等法(薬機法)や医療広告ガイドラインに抵触する可能性があります。食品・サプリメントの広告において、疾患の治療・予防を標榜することは法律で原則禁止されています。

公的情報・研究情報を確認するポイント

信頼性の高い情報を探すときは、農研機構・国立健康・栄養研究所・厚生労働省などの公的機関のウェブサイト、または査読付き学術論文を参照することをお勧めします。研究段階の成果と、実際に医療現場で使用される治療とは別物であることを念頭に置いてください。


たまプラーザ周辺で内科を受診する目安

体調不良が長引くときに相談したいケース

「なんとなく体がだるい」「消化器の調子が悪い」「健診の数値が気になる」といった場合は、放置せず内科へ相談することが大切です。食生活の改善やサプリメントの活用を考える前に、現在の体の状態を医師に把握してもらうことが安全な第一歩です。

また、食道裂孔ヘルニアや逆流性食道炎と生活習慣の関係についてもお気軽にご相談ください。食道裂孔ヘルニアとは?原因・症状・治し方まで内科医が解説【たまプラーザ】

生活習慣の見直しと医療機関受診の使い分け

ケルセチンを含む食事の工夫は、健康的な生活習慣の一部として位置づけられます。一方で、すでに症状がある場合や持病がある場合は、生活習慣の改善と医療機関での診察・治療を並行して行うことが重要です。ご予約・お問い合わせからお気軽にご相談ください。


よくある質問(FAQ)

ケルセチンは毎日摂ってもよいですか?

たまねぎやりんごなどの食品を通じた日常的な摂取であれば、通常の食事範囲内では問題ないと考えられています。サプリメントを毎日継続使用する場合は、用量の確認と、持病や服用薬がある方は医師・薬剤師への相談をお勧めします。

ケルセチンにダイエット効果はありますか?

一部の動物実験で脂質代謝への影響が示されていますが、ヒトを対象とした研究では現時点で明確なダイエット効果は確認されていません。食品成分としての研究が続いている段階であり、「ケルセチンを摂れば痩せる」とは言えません。

ケルセチンは薬と一緒に摂っても大丈夫ですか?

一部の薬(抗凝固薬・免疫抑制剤・降圧薬など)との相互作用が報告されています。サプリメントで摂取している方は、服用中の薬と合わせて担当医または薬剤師に必ず確認してください。

サプリメントと食品では何が違いますか?

食品から摂る場合は、他の栄養素や食物繊維とともに摂取するため、吸収・代謝のバランスが保たれやすい面があります。サプリメントは特定成分を高濃度で摂取できる反面、過剰摂取や薬との相互作用のリスクが高まる場合があります。

どのくらい摂ればよいですか?

食品からの摂取については、特定の推奨量は定められていません。サプリメントの場合は製品の表示に従い、自己判断での高用量摂取は避けてください。具体的な摂取量の相談は医師・管理栄養士にご相談ください。


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本記事の監修医師

佐藤 靖郎(さとう やすお)
医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 監修医
専門:消化器・内科(消化器外科/内視鏡/一般内科)

略歴: 1988年 福島県立医科大学医学部卒業、医師免許取得。1997年 同大学大学院修了、博士号取得。国立国際医療研究センター、東京新宿メディカルセンター、NTT東日本関東病院、横浜市立大学関連病院、国立病院機構横浜医療センター外科医長・救命救急センター副部長、済生会若草病院(横浜市)外科部長・内視鏡センター・診療部長を歴任。丸亀医療センター・佐々木病院副理事長、日立おおみか病院理事を経て現在に至る。

公的役割: 厚生労働省「地域連携クリティカルパスモデルの開発」班研究員、全国保健所長会 地域連携パス推進班アドバイザー、神奈川県がん診療連携協議会 地域連携クリティカルパス部会 相談役。


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