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胃の病気とは?原因・症状・対処を内科医が解説【たまプラーザ】

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胃の病気とは?原因・症状・対処を内科医が解説【たまプラーザ】

胃の病気は、胃炎・胃潰瘍・胃がんをはじめ多岐にわたります。「みぞおちが痛い」「胃がもたれる」「食欲がない」といった症状は日常的に起こりやすい一方で、放置すると重篤な状態につながることもあります。本記事では、胃の病気の種類・原因・症状・検査・治療・日常生活での注意点を、消化器専門医の監修のもとわかりやすく解説します。症状が気になる方は、自己判断に頼らず、早めに医療機関へのご相談をお勧めします。

関連ページ(親ページ):みぞおち痛いとは?原因・症状・治し方まで内科医が解説【たまプラーザ】

胃の病気とは?まずは全体像を整理

胃の役割と、胃の病気が起こるしくみ

胃は食道と十二指腸の間に位置する袋状の消化器官で、食べ物を一時的に貯留しながら胃酸(塩酸)とペプシンなどの消化酵素で分解し、十二指腸へと送り出す役割を担います。胃の内壁(粘膜)は通常、粘液によって胃酸から守られています。この「攻撃因子(胃酸・ペプシン)」と「防御因子(粘液・粘膜血流)」のバランスが崩れたとき、炎症・潰瘍・がんといった病気が発症しやすくなります。

胃の病気でみられやすい代表的な症状

胃の病気に共通してみられやすい症状として、みぞおちの痛み・胃もたれ・吐き気・食欲不振・膨満感などが挙げられます。症状が軽くても、数週間以上続く場合や、黒い便・体重減少を伴う場合は消化器内科の受診が勧められます。

胃の病気の主な種類

急性胃炎

飲酒・暴飲暴食・薬剤・感染などが引き金となり、胃粘膜に急激な炎症が生じた状態です。みぞおちの痛みや吐き気が突然現れることが特徴です。

慢性胃炎

ピロリ菌(Helicobacter pylori)感染が主な原因とされ、長期間にわたって胃粘膜の炎症と萎縮(萎縮性胃炎)が進行する状態です。自覚症状が乏しいケースも少なくありません。

胃潰瘍・十二指腸潰瘍

胃酸の攻撃因子が防御因子を上回り、粘膜が傷ついてえぐれた状態を潰瘍といいます。空腹時の痛みや食後の痛みが典型的な症状で、出血すると黒い便(タール便)の原因にもなります。

胃ポリープ

胃粘膜の一部が隆起した病変です。多くは良性ですが、種類によっては定期的な観察が必要です。胃カメラで偶然発見されることが多く、病理検査で性質を確認します。

胃がん

日本における主要ながんの一つで、ピロリ菌感染・萎縮性胃炎との関連が指摘されています(国立がん研究センター参照)。早期に発見されれば内視鏡的治療が可能なケースもあり、定期的な胃カメラ検診が重要です。

胃アニサキス症

アニサキスという寄生虫の幼虫が胃粘膜に刺入することで、食後数時間以内に激しいみぞおちの痛みや吐き気が生じます。生魚を食べた後に症状が現れた場合は速やかに受診してください。

機能性ディスペプシア

胃カメラなどの検査で明らかな器質的異常がないにもかかわらず、食後の膨満感・早期満腹感・みぞおちの痛みや灼熱感が続く状態です。胃の運動機能や知覚過敏が関与すると考えられており、ローマ基準IVに基づいて診断されます。

胃の病気の主な原因

ピロリ菌感染

慢性胃炎・胃潰瘍・胃がんの主要な原因菌として広く認知されています。除菌治療によって再発リスクを下げられることが示されています。

薬の影響

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)やアスピリン、副腎皮質ステロイドなどは胃粘膜の防御因子を低下させ、潰瘍や出血を招くことがあります。服用中の方は医師への相談が勧められます。詳しくは胃の薬|内科医がわかりやすく解説【たまプラーザ】もご参照ください。

ストレスや生活習慣の乱れ

精神的・身体的ストレスは自律神経を介して胃酸分泌や胃の運動機能に影響を与えます。睡眠不足や不規則な食事リズムも胃の不調につながりやすい要因です。

食事内容や飲酒・喫煙の影響

刺激の強い食品・高脂肪食の過剰摂取、アルコールの多飲、喫煙は胃粘膜を直接刺激したり、防御因子を低下させたりします。

感染症や寄生虫によるもの

アニサキス症のほか、ウイルス性胃腸炎(ノロウイルスなど)も急性の胃症状を引き起こすことがあります。

胃の病気で起こる症状

胃痛・みぞおちの痛み

みぞおちに限局した鈍痛・灼熱感・差し込むような痛みが代表的です。空腹時か食後かによって原因が異なります。みぞおちの症状についてはみぞおちとは?原因・症状・対処を内科医が解説【たまプラーザ】も合わせてご覧ください。

胃もたれ・吐き気・嘔吐

食後の胃の重さや不快感、吐き気は多くの胃疾患で共通してみられます。

食欲不振・早期満腹感

少量食べただけで満腹になる「早期満腹感」は機能性ディスペプシアや胃がんでも現れる症状です。

胸やけ・げっぷ

胃酸の逆流による胸やけは逆流性食道炎の症状と重なりますが、胃炎でもみられます。

黒い便、吐血など注意が必要な症状

タール状の黒い便(タール便)や吐血(赤または黒い吐物)は、消化管からの出血を示す可能性があります。これらの症状があれば早急に医療機関を受診してください。

胃の病気を疑うときのチェックポイント

チェック項目 注意が必要なポイント
症状の持続期間 2週間以上続く場合は受診を検討
食事・服薬との関連 食後に悪化、または服用中の薬がある
体重減少・貧血 意図しない体重減少(1か月で体重の5%以上)や倦怠感
発熱・強い腹痛 急激に悪化する腹痛や高熱を伴う場合

受診の目安と、何科を受診すべきか

早めに受診したほうがよい症状

みぞおちの痛みが2週間以上続く、食欲不振が改善しない、体重が減ってきた、などの症状がある場合は内科または消化器内科の受診が勧められます。

救急受診を検討すべき症状

激しい腹痛が突然起きた・吐血した・黒い便が出た・意識が朦朧とする、といった場合は速やかに救急受診を検討してください。

内科・消化器内科で行う診察の流れ

問診(症状の経過・食歴・服薬歴)→身体診察→必要に応じて血液検査・ピロリ菌検査・胃カメラ、という流れが一般的です。

胃の病気の検査と診断

問診と身体診察

いつから・どんな症状が・何をすると変化するか、を丁寧に確認します。腹部の触診や打診も行います。

血液検査・便検査

炎症の程度(CRP・白血球数)、貧血の有無(血算)、便潜血検査(出血の有無)などを確認します。

ピロリ菌検査

尿素呼気試験・便中抗原検査・血中抗体検査など複数の方法があります。内視鏡検査と組み合わせることで診断精度が上がります。

胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)

胃の粘膜を直接観察できる最も重要な検査です。炎症・潰瘍・ポリープ・がんの診断に不可欠で、疑わしい部位があれば同時に組織を採取(生検)して病理検査を行います。

必要に応じて行う画像検査

腹部超音波検査やCTは、胃以外の臓器の病変を評価する際に活用されます。

胃の病気の一般的な治療

薬物療法

プロトンポンプ阻害薬(PPI)やカリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P-CAB)による胃酸分泌抑制が中心です。胃粘膜保護薬・消化管運動調節薬・抗不安薬なども症状に応じて使用されます。

ピロリ菌除菌治療

抗菌薬2種類と胃酸分泌抑制薬を1週間服用する一次除菌が標準的な治療です。除菌成功により胃潰瘍の再発率が低下することが示されています。

生活習慣の見直し

食事の規則化・適量摂取・禁煙・節酒・ストレス管理は薬物療法と並んで重要です。

原因に応じた追加治療

胃がんや出血を伴う潰瘍では内視鏡的治療や外科治療が検討されることがあります。

日常生活で気をつけたいこと

胃に負担をかけにくい食べ方

  • 1日3食、規則的に食べる
  • よく噛んでゆっくり食べる
  • 脂肪分・香辛料の多い食事を控えめにする
  • 就寝2〜3時間前の食事を避ける

アルコール・喫煙・刺激物との付き合い方

アルコールは胃粘膜への直接刺激と胃酸分泌促進の両面から粘膜を傷つけます。喫煙は胃粘膜の血流を低下させるため、禁煙が勧められます。

市販薬を使う際の注意点

市販の制酸薬・H2ブロッカーは一時的な症状緩和には有用ですが、2週間以上使用しても改善しない場合や症状が強い場合は自己判断での継続は避け、受診してください。

再発予防のために意識したいこと

ピロリ菌除菌後も定期的な胃カメラで経過を確認することが重要です。特に萎縮性胃炎がある場合は、年1〜2回程度の検査が勧められることがあります。

胃の病気を予防するには

胃にやさしい生活習慣

規則正しい食生活・十分な睡眠・適度な運動・ストレスの管理が、胃の健康維持の基本です。

ピロリ菌対策

未感染の確認・陽性の場合の除菌が胃がん予防の観点から重要です。胃がん検診の一環としてピロリ菌検査を受けることが推奨されています(日本ヘリコバクター学会ガイドライン参照)。

定期的な健診や胃カメラの活用

40歳以上の方や、胃がんの家族歴がある方、ピロリ菌感染歴がある方は、定期的な胃カメラ検査が勧められます。

医師に相談するとよいケース

何度も胃の不調を繰り返す場合

「疲れると胃が痛む」「食欲がない時期が周期的にくる」など、繰り返す症状がある場合は背景に慢性疾患が隠れている可能性があります。

市販薬で改善しない場合

市販の胃薬で2週間以上改善しない場合や、症状が強くなっている場合は消化器内科への受診が勧められます。

胃がんなどの除外が必要な場合

体重減少・貧血・黒い便・長期にわたる食欲不振を伴う場合は、胃がんなど重篤な疾患を除外するために胃カメラを含む精密検査が必要になることがあります。

よくある質問(FAQ)

胃の病気はストレスだけで起こりますか?

ストレスは自律神経を介して胃の機能に影響を与えますが、ストレスだけが原因となることは稀で、ピロリ菌感染・薬剤・生活習慣など複数の要因が重なることが多いです。機能性ディスペプシアのように、器質的な異常がなくてもストレスや胃の知覚過敏が症状の主因となる病気もあります。いずれにせよ、症状が続く場合は検査で原因を確認することが大切です。

胃痛があるときは、どのタイミングで受診すべきですか?

症状が2週間以上続く、食事をとっても改善しない、体重が減ってきた、黒い便が出たといった場合は早めに受診してください。激しい腹痛・吐血・意識の変容を伴う場合は救急受診を検討してください。

胃もたれと胃の病気はどう見分けますか?

胃もたれは過食・飲酒・脂っこい食事の翌日などに一時的に起こることがありますが、原因となる出来事がないのに繰り返す場合や、2週間以上続く場合は胃炎・機能性ディスペプシア・胃潰瘍などの可能性があります。自己判断は難しいため、継続する場合は受診が勧められます。

胃カメラは必ず必要ですか?

すべての胃症状に胃カメラが必要なわけではありませんが、症状が続く場合・体重減少などの警戒症状がある場合・ピロリ菌感染が疑われる場合・40歳以上でリスク因子がある場合などは、胃カメラによる正確な診断が重要です。検査の必要性は医師が症状を総合的に評価して判断します。

胃の調子が悪いときに避けたほうがよい食べ物はありますか?

辛いもの・酸っぱいもの・脂肪分の多い揚げ物・アルコール・カフェイン(コーヒー・強いお茶)・炭酸飲料は胃への刺激が強く、症状を悪化させることがあります。温かく柔らかいもの(おかゆ・煮野菜など)を少量ずつ摂ることが一般的に勧められます。個人差もあるため、症状が強い場合は医師に食事指導を求めることをお勧めします。

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本記事の監修医師

佐藤 靖郎(さとう やすお)
医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 監修医
専門: 消化器・内科(消化器外科/内視鏡/一般内科)

略歴:
1988年 福島県立医科大学医学部卒業、医師免許取得。1997年 同大学大学院修了、博士号取得。国立国際医療研究センター、東京新宿メディカルセンター、NTT東日本関東病院、横浜市立大学関連病院、国立病院機構横浜医療センター外科医長・救命救急センター副部長、済生会若草病院(横浜市)外科部長・内視鏡センター・診療部長を歴任。丸亀医療センター・佐々木病院副理事長、日立おおみか病院理事を経て現在に至る。

公的役割:
厚生労働省「地域連携クリティカルパスモデルの開発」班研究員、全国保健所長会 地域連携パス推進班アドバイザー、神奈川県がん診療連携協議会 地域連携クリティカルパス部会 相談役。

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