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胃が痛い時の食事|内科医がわかりやすく解説【たまプラーザ】

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胃が痛い時の食事|内科医がわかりやすく解説【たまプラーザ】

胃が痛い時は、「何を食べればよいのか」「何を避けるべきか」迷う方が多くいらっしゃいます。基本的な考え方は胃への刺激を減らし、消化の負担を小さくする食事を選ぶことです。本記事では、胃痛時に適した食べ物・避けるべき食べ物・食べ方のポイントを、消化器内科の観点からわかりやすく解説します。なお、痛みが強い・長引くといった場合は、食事の工夫だけでなく医療機関への受診をご検討ください。

胃が痛い時の食事で大切な考え方

胃痛があるときは「胃に負担をかけない」ことが基本

胃は食べ物を消化するために胃酸や消化酵素を分泌し、物理的に蠕動(ぜんどう)運動を行う器官です。胃が痛いときは、胃の粘膜が何らかのダメージを受けていたり、胃酸の分泌が過剰になっていたりする状態であることが多く、消化に時間がかかる食べ物や、胃酸の分泌を強く促す食べ物はできるだけ避けることが望まれます。

食事をとるべきか、少し様子を見るべきかの目安

痛みが非常に強い・吐き気が続く・吐血がある場合はむりに食べず、早めに医療機関を受診してください。軽度の不快感や鈍痛の場合は、消化のよいものを少量から始めることが一般的です。

胃が痛い時におすすめの食べ物

おかゆ・雑炊・うどんなど消化にやさしい主食

水分を多く含んだおかゆや雑炊は胃への物理的な負担が少なく、胃痛時の主食として広く推奨されています。うどんも柔らかく煮れば消化しやすい食品です。固いご飯やパスタ、そばは消化に時間がかかるため、急性期はおかゆなど柔らかい状態に調理して食べると胃への負担を抑えやすくなります。

豆腐・卵・白身魚・鶏ささみなどのたんぱく質

たんぱく質は体の修復に必要な栄養素ですが、脂質の少ないものを選ぶことが重要です。絹ごし豆腐、半熟卵、白身魚(たら・かれいなど)、鶏ささみは脂質が少なく消化しやすいため、胃痛時でも取り入れやすい食材です。

バナナ・りんご・すりおろし野菜などの食べやすい食材

バナナは柔らかく消化しやすい果物の一つです。りんごはすりおろすことで胃への刺激を和らげやすくなります。野菜は生のまま食べると消化に負担がかかるため、よく煮込んだり、すりおろしたりして食べることをお勧めします。

胃が痛い時に避けたい食べ物・飲み物

脂っこいもの、揚げ物、こってりした料理

脂質は消化に時間がかかり、胃に長くとどまるため胃酸分泌を促します。揚げ物・天ぷら・ラーメン(こってり系)・バター料理などは胃への負担が大きく、症状が落ち着くまで控えることが望まれます。

香辛料の強い食べ物、酸味の強い食べ物

唐辛子・わさび・からしなどの辛い調味料は胃粘膜を直接刺激します。また、柑橘類・酢・トマトなど酸味の強い食品は胃酸と相まって粘膜への刺激を強める可能性があります。

アルコール、カフェイン、炭酸飲料

アルコールは胃粘膜を直接傷つけるとともに、胃酸の過剰分泌を促します。コーヒー・緑茶・エナジードリンクに含まれるカフェインも胃酸分泌を高める作用があります。炭酸飲料は胃を膨らませ、胃内圧を高めることで不快感を助長することがあります。症状がある間はこれらを避けることが基本です。

冷たすぎるもの・熱すぎるもの

極端に冷たいもの(アイスクリームや冷たい飲み物)や熱すぎる食べ物は、胃の粘膜を刺激します。人肌程度(35〜40℃前後)のものを選ぶとよいでしょう。

胃にやさしい食べ方のポイント

一度にたくさん食べず、少量ずつ分けて食べる

一度に大量に食べると胃が過剰に伸展し、胃酸分泌も増えます。1日3食をベースに、1回あたりの量を少なくして、回数を増やす「少量頻回食」が胃への負担を軽減しやすい方法です。

よく噛んでゆっくり食べる

よく噛むことで食べ物が細かくなり、胃での消化の手間が減ります。早食いは胃に大きな負担をかけるため、一口ずつゆっくり食べる習慣を心がけましょう。

体調に合わせて食事の温度や硬さを調整する

前述のように温度は人肌程度が目安です。硬さも、固形物が辛い場合はおかゆやポタージュ状のものから始め、症状の回復とともに少しずつ通常の食事に戻していくと無理がありません。

空腹を長く続けすぎないようにする

胃酸は空腹時にも分泌され続けます。長時間何も食べないでいると、胃酸が胃粘膜を刺激して痛みを悪化させることがあります。少量でも食べられるものを適切なタイミングで口にすることが大切です。

胃が痛い時の食事で気をつけたい場面

胃もたれや吐き気を伴うとき

吐き気が強い場合は、無理に食べようとせず、経口補水液や薄いお茶などで水分補給を優先し、症状が和らいでからおかゆなど消化のよいものから始めましょう。

下痢や発熱もあるとき

下痢・発熱を伴う場合は、食中毒やウイルス性胃腸炎の可能性もあります。水分・電解質の補給を優先し、症状が続く場合は医療機関への受診を検討してください。

みぞおちの痛みが強いとき

みぞおちに強い痛みがある場合は、胃潰瘍・十二指腸潰瘍・膵炎など、食事の工夫だけでは対処できない疾患の可能性もあります。詳しくは関連記事「みぞおちとは?原因・症状・対処を内科医が解説【たまプラーザ】」も参考にしてください。また、みぞおち痛いとは?原因・症状・治し方まで内科医が解説【たまプラーザ】もあわせてご覧ください。

胃が痛い時に考えられる主な原因

胃炎や胃酸の影響

急性胃炎・慢性胃炎は胃痛の代表的な原因です。胃酸が過剰に分泌されたり、粘膜を保護する粘液が不足したりすることで炎症が起こります。

胃潰瘍・十二指腸潰瘍

ヘリコバクター・ピロリ菌感染、NSAIDs(解熱鎮痛薬)の使用、ストレスなどが主な原因です。みぞおちの痛みや空腹時の痛みが特徴的です。

ストレスや生活習慣の乱れ

自律神経の乱れは胃酸分泌や胃の運動に影響を与えます。過労・睡眠不足・食習慣の乱れが積み重なると、機能性ディスペプシアなどの原因にもなります。

まれに早めの受診が必要な病気

膵炎・胆嚢疾患・心疾患(心筋梗塞では上腹部に症状が出ることがある)・胃がんなど、早期対応が必要な疾患が胃痛として現れることもあります。痛みが強い・長引く場合は自己判断せず、医療機関を受診することをお勧めします。

自宅でできる食事以外のセルフケア

胃を休めるための生活上の工夫

食後すぐに横になると逆流性食道炎を起こしやすくなります。食後30分〜1時間程度は座位を保ちましょう。また、ベルトやコルセットで腹部を締めつけることも胃への圧迫につながります。

睡眠・ストレス・飲酒習慣の見直し

十分な睡眠と適度なストレス管理は胃の健康維持に重要です。飲酒習慣のある方は、症状がある間は禁酒し、回復後も量を抑えることが望まれます。

市販薬を使う前に確認したいこと

市販の胃薬(制酸薬・H2ブロッカー等)は症状の軽減に役立つことがありますが、使用前に添付文書を確認し、症状が改善しない場合や長期使用が必要な場合は医師に相談することをお勧めします。詳しくは「胃の薬|内科医がわかりやすく解説【たまプラーザ】」もご参照ください。

受診を検討したほうがよい症状

痛みが続く、何度も繰り返す

数日以上胃痛が続く場合や、週に何度も繰り返す場合は、胃炎・潰瘍・ピロリ菌感染などが背景にある可能性があります。

吐血、黒い便、強い腹痛がある

吐血(コーヒー残渣様の嘔吐を含む)や黒色便(タール便)は消化管出血のサインです。強い腹痛と合わせて現れた場合は、速やかに医療機関を受診してください。

食事がとれない、体重減少がある

数日以上食事が十分にとれない状態や、意図せず体重が減っている場合は、器質的な疾患の可能性があります。

高熱や激しい痛みを伴う

発熱・激しい痛みを伴う場合は腹膜炎・膵炎・急性虫垂炎など緊急性のある疾患も考えられます。夜間でも救急受診を検討してください。

医療機関ではどのような診察・検査をするか

問診で確認する内容

いつから・どのような痛みか・食事との関係・内服薬の有無・他の症状(発熱・下痢・血便など)を詳しく確認します。

必要に応じて行う検査

血液検査・尿検査のほか、胃内視鏡検査(胃カメラ)・腹部超音波検査・ピロリ菌検査などを行うことがあります。胃カメラは胃粘膜の状態を直接観察できる有用な検査です。

内科・消化器内科を受診する目安

軽度の胃痛でも市販薬で改善しない場合、繰り返す場合は消化器内科への受診が適切です。何科を受診すべか迷う場合は、まずかかりつけの内科に相談することをお勧めします。

胃痛を繰り返さないための食生活の工夫

規則正しい食事時間を意識する

朝・昼・夕の食事時間をできるだけ一定に保つことで、胃酸分泌のリズムが安定しやすくなります。

刺激物や飲酒のとり方を見直す

辛い食べ物やアルコールは胃粘膜への負担になります。摂取量と頻度を意識して管理することが、胃痛の予防につながります。

自分に合わない食べ物を把握する

食後に胃が不快になる食べ物を記録し、自身の胃が苦手な食品を把握しておくことも有用です。食事日記をつけることで、症状のパターンに気づきやすくなります。

よくある質問(FAQ)

胃が痛いときは何も食べないほうがよいですか?

痛みが非常に強い・吐き気が続く場合は一時的に絶食することもありますが、長時間の絶食は空腹による胃酸刺激で逆に症状が悪化することがあります。症状が軽い場合はおかゆや豆腐など消化のよいものを少量から食べることが一般的に推奨されています。

胃痛のときにパンや牛乳は食べてもよいですか?

食パン(柔らかく食べやすいもの)は比較的消化しやすい食品です。牛乳は一時的に胃酸を中和する作用がありますが、その後胃酸分泌が増えることも報告されており、摂取する場合は少量に留めるとよいでしょう。乳糖不耐症の方は腹部症状が悪化する場合があります。

胃が痛いときにお茶やスポーツドリンクは飲んでよいですか?

ほうじ茶・麦茶はカフェインが少なく、水分補給として比較的取り入れやすいです。緑茶・紅茶・コーヒーはカフェインを含むため症状がある間は控えることをお勧めします。スポーツドリンクは電解質を補える一方、糖分や酸味が多いものもあるため、薄めるか少量から試してみてください。

胃痛があるとき、市販薬を使っても大丈夫ですか?

制酸薬やH2ブロッカーなどの市販の胃薬は、胃酸による痛みの緩和に役立つことがあります。ただし、使用上の注意を必ず確認し、2〜3日使用しても改善しない場合や症状が悪化する場合は医師に相談することをお勧めします。

どのくらい続いたら病院を受診すべきですか?

目安として、2〜3日以上症状が続く、または繰り返す場合は医療機関への受診を検討してください。吐血・黒い便・激しい痛み・発熱を伴う場合はより早めに受診することが重要です。

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本記事の監修医師

佐藤 靖郎(さとう やすお)
医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 監修医
専門:消化器・内科(消化器外科/内視鏡/一般内科)


略歴: 1988年 福島県立医科大学医学部卒業、医師免許取得。1997年 同大学大学院修了、博士号取得。国立国際医療研究センター、東京新宿メディカルセンター、NTT東日本関東病院、横浜市立大学関連病院、国立病院機構横浜医療センター 外科医長・救命救急センター副部長、済生会若草病院(横浜市)外科部長・内視鏡センター・診療部長を歴任。丸亀医療センター・佐々木病院副理事長、日立おおみか病院理事を経て現在に至る。

公的役割: 厚生労働省「地域連携クリティカルパスモデルの開発」班研究員、全国保健所長会 地域連携パス推進班アドバイザー、神奈川県がん診療連携協議会 地域連携クリティカルパス部会 相談役。

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