- しゃっくりがよく出るのはなぜ?まず知っておきたいこと
- しゃっくりがよく出る主な原因
- 生活習慣が関係するケース
- 病気が原因でしゃっくりが出ることもある
- 受診を考えたほうがよい症状
- しゃっくりが出たときの対処法
- やってはいけない対処・注意点
- 医療機関では何を確認する?
- しゃっくりを予防するためにできること
- こんなときは早めに医師へ相談を
- よくある質問(FAQ)
- 関連記事
- 本記事の監修医師
- AIプラスクリニックたまプラーザのご案内
しゃっくりがよく出るのはなぜ?まず知っておきたいこと
しゃっくりが起こる仕組み
しゃっくりは、横隔膜(肺の下にある呼吸筋)が不随意に痙攣し、その直後に声帯が閉じることで生じる「ヒック」という音が特徴の反射現象です。横隔膜を支配する横隔神経や迷走神経が何らかの刺激を受けると、この反射が起こります。通常は数分で自然に止まりますが、刺激が続く場合や神経・臓器に異常がある場合は長引くことがあります。
「よく出る」と「止まらない」の違い
しゃっくりは持続時間で分類されます。48時間未満で止まるものは「一過性(急性)しゃっくり」、48時間以上続くものは「持続性しゃっくり」、1か月以上続くものは「難治性しゃっくり」と呼ばれます。「よく出る」場合は、短時間で止まるエピソードが繰り返される状態を指すことが多く、原因や対策が一過性のものと異なる場合があります。
しゃっくりがよく出る主な原因
食べすぎ・早食い・炭酸飲料
食べすぎや早食いにより胃が急速に膨らむと、胃の上部が横隔膜を圧迫し、横隔神経を刺激してしゃっくりが起こりやすくなります。炭酸飲料は胃内にガスを発生させるため、同様の刺激につながります。
胃の膨張や胃もたれ
胃の消化機能が低下して内容物が停滞すると、慢性的な胃の膨満感を招き、しゃっくりが繰り返されやすくなります。
冷たい飲食物や温度変化
冷たい飲み物を一気に飲んだり、熱いものと交互にとったりすることで、食道や胃周辺の神経が刺激され、反射的にしゃっくりが起こることがあります。
緊張・ストレス・睡眠不足
精神的なストレスや睡眠不足は自律神経のバランスを乱し、迷走神経を介して横隔膜の痙攣を引き起こすことがあります。緊張する場面でしゃっくりが出やすいと感じる方は、このパターンに当てはまることがあります。
飲酒や喫煙
アルコールは食道・胃粘膜を刺激するとともに、中枢神経にも作用するため、しゃっくりを起こしやすくします。喫煙は胃酸分泌を促し、胃食道逆流を悪化させることで間接的に関与する場合があります。
薬の影響で起こることもある
コルチコステロイド(ステロイド薬)、ベンゾジアゼピン系薬、化学療法薬などの一部の薬が、しゃっくりの副作用として報告されています。服用中の薬がある場合は処方医・薬剤師にご相談ください。
生活習慣が関係するケース
食事のとり方で起こりやすくなる場合
食事の量・速さ・温度が引き金になるケースは非常に多く見られます。一口量を小さくし、よく噛んでゆっくり食べることが基本的な予防策になります。
日常的に繰り返すときに見直したい習慣
毎日のように繰り返す場合は、食後の姿勢(前かがみや横になる習慣)、喫煙・飲酒量、カフェインの過剰摂取なども見直すポイントです。胃酸が食道へ逆流しやすい姿勢は横隔膜周辺の神経刺激を招きやすいため注意が必要です。なお、喉の違和感もしゃっくりと同様に胃食道逆流症と関連することがあるため、喉の症状も伴う場合は合わせてご確認ください。
病気が原因でしゃっくりが出ることもある
胃食道逆流症など消化器の病気
胃酸が食道へ逆流する胃食道逆流症(GERD)や、胃と食道の境界部分が横隔膜を越えて胸腔に飛び出す食道裂孔ヘルニアは、横隔膜周辺の神経を慢性的に刺激し、しゃっくりが繰り返しやすい状態をつくります。胃炎・胃潰瘍・胃がんなども原因になり得ます。
肺や胸の病気
肺炎・胸膜炎・肺腫瘍など、胸部の炎症や腫瘤が横隔膜や迷走神経を刺激することでしゃっくりが起こることがあります。
脳・神経の病気
脳梗塞・脳腫瘍・多発性硬化症など、中枢神経系の疾患がしゃっくりの中枢(延髄など)に影響し、難治性のしゃっくりを引き起こすことがあります。突然長く続くしゃっくりは、脳血管疾患のサインとなる場合もあるため注意が必要です。
その他、注意したい全身の病気
尿毒症(慢性腎不全の末期)・電解質異常・敗血症・帯状疱疹(横隔膜付近)なども原因となることがあります。
受診を考えたほうがよい症状
48時間以上続く
一般的なしゃっくりは数分〜数時間で止まります。2日(48時間)以上継続する場合は何らかの基礎疾患が関与している可能性があるため、内科・消化器内科への受診をお勧めします。
何度も繰り返して生活に支障がある
短時間で止まるエピソードでも、毎日のように繰り返し睡眠や食事に支障をきたす場合は診察を受けることが望ましいです。
胸痛・息苦しさ・強い腹痛を伴う
これらの症状を伴う場合は、心臓・肺・腹部の重篤な疾患の可能性があるため、速やかに受診してください。
体重減少、吐き気、発熱などを伴う
説明のつかない体重減少や発熱、持続する吐き気を伴うしゃっくりは、悪性腫瘍や感染症などを念頭に検査が必要です。
いつもと違うしゃっくり方をする
突然激しく始まり、止まらない・普段と明らかに異なると感じるときは、神経・脳疾患の鑑別が重要です。
しゃっくりが出たときの対処法
呼吸を整える
深くゆっくり息を吸い込み、数秒止めてからゆっくり吐く「腹式呼吸」は、横隔膜の緊張をほぐすのに役立つと言われています。腹式呼吸のやり方を参考にしてみてください。
ゆっくり水を飲む
少量の水を数回に分けてゆっくり飲む方法は、食道・喉への刺激を和らげ、反射的なしゃっくりを止める助けになる場合があります。
食べる・飲むペースを落とす
食事中にしゃっくりが始まったら、いったん食事を止めてゆっくり呼吸を整え、その後ゆっくりと食事を再開することが有効です。
胃への刺激を減らす工夫
食後すぐに横にならない、食後の過度な運動を避ける、ベルトを緩めるなど、胃への物理的な圧迫を減らすことも助けになります。
やってはいけない対処・注意点
無理な方法で苦しくならないようにする
「驚かせる」「紙袋で呼吸する」などの民間療法には医学的根拠が乏しいものも多く、過度に実践することで気分不良を招くこともあります。無理なく行えるものにとどめましょう。
強い症状があるときは自己判断しない
胸痛・息苦しさ・神経症状などを伴う場合は、自己対処をせず医療機関を受診することが大切です。
医療機関では何を確認する?
問診で確認するポイント
しゃっくりの頻度・持続時間・発症のきっかけ(食事・飲酒・ストレスなど)・伴う症状(胸やけ・腹痛・体重変化)・服用中の薬・既往歴などを整理しておくとスムーズです。
必要に応じて行う検査
原因の検索には、胃・食道の内視鏡検査、胸部X線・CT、血液検査(腎機能・電解質・炎症反応など)、必要に応じて頭部MRIなどが検討されます。
受診先の目安:内科・消化器内科など
まずは内科または消化器内科の受診が適切です。症状によっては呼吸器科・神経内科へ紹介される場合もあります。受診の際はご予約・お問い合わせよりお気軽にご相談ください。
しゃっくりを予防するためにできること
食事・飲酒の工夫
一度の食事量を適量にし、よく噛んでゆっくり食べることを心がけましょう。炭酸飲料・アルコール・香辛料は控えめにすることが助けになります。
体調管理とストレス対策
睡眠を十分にとり、ストレスを溜めない生活リズムを整えることが自律神経の安定につながります。
再発を防ぐための生活習慣
食後は上体を起こしたまま過ごし、禁煙・節酒を継続することで、胃食道逆流や横隔膜刺激を慢性的に起こしにくい体づくりができます。
こんなときは早めに医師へ相談を
しゃっくりが頻繁に続く場合
毎日のようにしゃっくりが繰り返される、または1回あたりの持続時間が長くなっている場合は、早めの受診をご検討ください。
基礎疾患がある場合
胃食道逆流症・慢性腎臓病・糖尿病・脳血管疾患などをお持ちの方は、しゃっくりが基礎疾患の悪化サインである場合もあるため、担当医にご相談ください。
市販の対策で改善しない場合
市販薬や民間療法を試しても繰り返す場合は、原因疾患の検索が必要です。ご予約・お問い合わせよりご相談ください。
よくある質問(FAQ)
多くの場合は生活習慣(食べすぎ・早食い・飲酒など)が原因で、病気ではないことがほとんどです。ただし、48時間以上続く・他の症状を伴う・繰り返して生活に支障があるといった場合は、消化器・神経・呼吸器の病気が隠れている可能性もあるため、受診することをお勧めします。
深呼吸(腹式呼吸)やゆっくり水を飲む方法が比較的安全です。ただし、すべての方に確実に効く方法は医学的に確立されていないため、強引な方法は避けましょう。
目安として48時間(2日間)を超えて続く場合は受診を検討してください。それ以内でも、胸痛・息苦しさ・強い腹痛など気になる症状を伴う場合は早めにご相談ください。
子どもでは授乳後のげっぷ不足や早食い、胃の未発達が主な原因であることが多く、多くは自然に治まります。大人では生活習慣病や薬、神経・消化器疾患が関与することが増えます。乳幼児では反復する場合や体重増加不良を伴う場合はかかりつけ医へご相談ください。
毎日繰り返すしゃっくりは、胃食道逆流症や食道裂孔ヘルニアなど消化器の疾患が背景にある場合があります。生活への支障が生じているようであれば、消化器内科への受診をお勧めします。
まずは内科または消化器内科が適切な窓口です。症状によっては呼吸器内科・神経内科での精査が必要になることもあります。
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本記事の監修医師
1988年 福島県立医科大学医学部卒業、医師免許取得。1997年 同大学大学院修了、博士号取得。国立国際医療研究センター、東京新宿メディカルセンター、NTT東日本関東病院、横浜市立大学関連病院、国立病院機構横浜医療センター外科医長・救命救急センター副部長、済生会若草病院(横浜市)外科部長・内視鏡センター・診療部長を歴任。丸亀医療センター・佐々木病院副理事長、日立おおみか病院理事を経て現在に至る。
厚生労働省『地域連携クリティカルパスモデルの開発』班研究員、全国保健所長会 地域連携パス推進班アドバイザー、神奈川県がん診療連携協議会 地域連携クリティカルパス部会 相談役。
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