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大腸がんの検査|内科医がわかりやすく解説

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大腸がんの検査|内科医がわかりやすく解説【たまプラーザ】

大腸がんは日本人に最も多いがんのひとつですが、早期に発見できれば治療の選択肢が広がる疾患です。本記事では、大腸がん検査の種類・流れ・注意点を、消化器専門医の監修のもとわかりやすく解説します。「症状はないけれど心配」「便潜血が陽性だった」という方も、ぜひ参考にしてください。

なお、本記事は一般的な医学情報の提供を目的としており、個々の診断・治療については必ず医師にご相談ください。

大腸がん検査とは?まず知っておきたい基本
大腸がん検査の目的

大腸がん検査は、大腸(結腸・直腸)における腫瘍やポリープなどの病変を発見することを目的とします。がんは早期であるほど内視鏡的な処置で対応できる可能性が高く、定期的な検査が重要と考えられています(参考:国立がん研究センターがん情報サービス)。

「検査」と「検診」の違い

検診は症状のない方が集団を対象に行うスクリーニングです。一方、検査は症状や検診結果を受けて医師の指示のもとで行うものを指します。便潜血検査は検診として広く実施されていますが、陽性の場合は精密検査(主に大腸内視鏡検査)へ進む必要があります。

大腸がん検査を受けるきっかけ
症状があるときに受けるべきケース

血便・便通の変化・腹痛などが続く場合は、症状に応じた検査が必要です。

検診で精密検査を勧められたとき

市区町村の大腸がん検診で便潜血陽性となった場合は、速やかに医療機関での精密検査を受けることが推奨されています。

家族歴や既往歴がある場合

近親者に大腸がんや大腸ポリープの方がいる場合、リスクが高まるとされています。既往歴(過去にポリープを切除した方など)がある方も、定期的な検査が重要です。

40歳以降や生活習慣が気になる場合

日本では40歳以上を対象に大腸がん検診が実施されています。食事・運動・飲酒などの生活習慣が気になる方も、検査の機会を活用しましょう。

大腸がんでみられる主な症状
血便・下血

便に血が混じる、またはトイレの水が赤くなるといった症状があります。痔でも同様の症状が出るため、自己判断せず医療機関で確認することが大切です。

便秘や下痢が続く

便通の乱れが数週間以上続く場合は、大腸に何らかの変化が起きているサインであることがあります。

便が細くなる

腸管が腫瘍によって狭くなると、便の形状が変化することがあります。

腹痛・腹部膨満感

腸の通過が障害されると、腹部の張りや痛みを感じることがあります。

貧血・体重減少

慢性的な出血による鉄欠乏性貧血や、原因不明の体重減少がみられることがあります。倦怠感・息切れが続く場合も受診の目安になります。

大腸がん検査の種類
便潜血検査

便の中に微量の血液が混じっていないかを調べる検査です。2日間連続して採便し、専用容器に入れて提出します。侵襲が少なく受けやすいため、まず一次スクリーニングとして広く用いられています。

大腸内視鏡検査

肛門から細長いカメラを挿入し、大腸の内壁を直接観察する検査です。病変を確認するだけでなく、ポリープを発見した際にその場で切除したり、組織を採取して病理検査に回したりすることもできます。詳しくは内視鏡検査とは?選び方・使い方を内科医が解説【たまプラーザ】をご覧ください。

CTコロノグラフィー

CTを用いて大腸の内部を3次元的に描写する検査です。内視鏡が難しい方や、術前評価として用いられることがあります。ただし、ポリープの切除や組織採取は行えません。

画像検査や血液検査が行われることもある

腹部超音波検査やMRI、腫瘍マーカー(CEA・CA19-9など)の血液検査が補助的に行われることがありますが、これらのみで大腸がんの確定診断をすることはできません。

便潜血検査でわかること・わからないこと
どんな検査か

大腸内の出血の有無を調べます。痛みや食事制限がほとんどなく、自宅で採便できる手軽さが特長です。

陽性だった場合に必要な対応

陽性は「大腸内に出血源がある可能性がある」ことを示しますが、がんとは限りません。ポリープ・痔・炎症などでも陽性になり得ます。精密検査(大腸内視鏡検査)によって原因を確認することが必要です。

陰性でも注意したいケース

便潜血検査は出血していない腫瘍を見逃す可能性があります。症状が続く場合や家族歴がある場合は、陰性であっても医師に相談することをお勧めします。

大腸内視鏡検査でわかること
ポリープやがんの確認

大腸内の粘膜を直接観察し、微細な変化も確認できます。

検査中に切除や組織採取を行う場合

小さなポリープは検査中にそのまま切除できることがあります。大腸ポリープについてはポリープとは?|内科医がわかりやすく解説【たまプラーザ】もあわせてご参照ください。また、疑わしい病変からは組織(生検)を採取して病理検査を行います。

大腸内視鏡検査が必要になりやすいケース

便潜血陽性・血便・ポリープの経過観察・家族歴がある方・40歳以降の定期確認などが主なケースです。

大腸がん検査の流れ
事前診察で確認すること

既往歴・服用中の薬・アレルギーなどを医師に伝えます。抗凝固薬(血液をさらさらにする薬)を飲んでいる方は特に重要です。

検査前日の準備

前日の夕食は消化のよい食事(白粥・うどん・豆腐など)が推奨されます。就寝前に下剤を服用する場合もあります。

検査当日の流れ

当日は腸管洗浄液(下剤)を数時間かけて飲み、腸内をきれいにします。その後、検査着に着替え内視鏡検査を行います。希望される方には鎮静剤が使用できる場合があります。検査時間は病変がない場合で15〜30分程度が目安です。

検査後の注意点

鎮静剤を使用した場合、当日の車・バイクの運転は控えてください。ポリープを切除した場合は食事制限や運動制限がある場合があります。医師の指示に従ってください。

大腸がん検査の前に知っておきたい注意点
食事制限と下剤について

検査前日・当日の食事制限は検査の精度に直結します。指示された内容を守ることが重要です。

服用中の薬がある場合

抗血栓薬・糖尿病治療薬・鉄剤などは検査前後で対応が異なります。必ず事前診察で医師に申告してください。

持病がある場合の確認事項

心疾患・腎疾患・緑内障などの持病がある方は、下剤の種類や鎮静剤の使用について個別の配慮が必要な場合があります。

大腸がん検査の結果で何がわかるのか
異常なしといわれた場合

病変が確認されなかった場合でも、定期的な検査の継続が大切です。

経過観察が必要な場合

小さなポリープや微細な変化が見つかった場合、次回の検査時期を医師が判断します。

精密検査や治療につながる場合

がんが疑われる場合や切除が必要な場合は、適切な専門機関での治療へと進みます。

大腸がんの原因と予防の考え方
リスクを高める要因

赤身肉・加工肉の過剰摂取、飲酒、喫煙、肥満、運動不足などがリスク因子として知られています(参考:国立がん研究センターがん情報サービス)。また、家族歴・炎症性腸疾患・大腸ポリープの既往も関連するとされています。

生活習慣で意識したいこと

野菜・食物繊維を積極的に摂る、適度な運動を続ける、飲酒・喫煙を控えるといった生活習慣の改善が予防の一助とされています。

検査を受けることが予防につながる理由

前がん病変であるポリープの段階で発見・切除することで、がんへの進行を防げる可能性があります。症状がなくても定期的な検診・検査を受けることが、実質的な予防につながると考えられています。

大腸がん検査はどこで受ける?
医療機関で受ける検査

消化器内科・内科クリニックや病院で受けられます。症状がある方や精密検査が必要な方は医療機関への受診が原則です。

検診機関で受ける検査

自治体の検診や人間ドックで便潜血検査を受けることができます。

受診先の選び方

内視鏡検査の実績・鎮静剤の対応・アクセスなどを考慮して選ぶとよいでしょう。受診に迷う場合は、まずかかりつけ医にご相談ください。

大腸がん検査に関するよくある不安
痛みはあるのか

便潜血検査は採便のみで痛みはありません。大腸内視鏡検査は腸管を空気で膨らませる際に不快感を伴うことがありますが、鎮静剤の使用により苦痛を軽減することができます。

検査時間はどのくらいか

大腸内視鏡検査自体は15〜30分程度が目安です。腸管洗浄・前後の観察を含めると、医療機関での滞在は2〜4時間程度になることがあります。

仕事や日常生活への影響

検査当日は安静が必要な場合があります。鎮静剤を使用した場合は当日の運転が禁止されます。ポリープ切除後は数日間の食事・運動制限が必要になることがあるため、余裕のあるスケジュールで受診されることをお勧めします。

受診の目安|このようなときは早めに医療機関へ
血便や黒い便が続く

2〜3日以上続く場合は、早めに医療機関を受診してください。

便通の変化が長引く

1ヶ月以上続く便秘・下痢・便が細くなるなどの変化は、消化器科への相談をお勧めします。

貧血や体重減少がある

原因不明の疲労感・息切れ・体重減少が続く場合は、血液検査と合わせた評価が必要です。

よくある質問(FAQ)

便潜血検査が陽性なら必ず大腸がんですか?

いいえ。便潜血陽性は「腸管内で出血している可能性がある」ことを示しますが、原因はポリープ・痔・炎症など多岐にわたります。がんと確定するには大腸内視鏡検査による精密検査が必要です。

大腸内視鏡検査は毎年受けるべきですか?

異常がなかった場合の次回検査時期は、医師が状況に応じて判断します。ポリープがなければ3〜5年後が目安となることが多いですが、個人のリスクや状態によって異なります。

症状がなくても大腸がん検査は必要ですか?

大腸がんは初期段階では症状がほとんど出ないことが多いです。症状がない段階での発見が早期治療に結びつきやすいため、40歳以上の方には定期的な検診が推奨されています。

検査前に食べてはいけないものはありますか?

前日は消化に悪い食べ物(食物繊維が多い野菜・海藻・きのこ・こんにゃくなど)や種のある果物は避けることが一般的です。医療機関から配布される説明書の指示に従ってください。

痔があると便潜血検査は陽性になりますか?

痔からの出血で便潜血陽性になることがあります。ただし、痔があるからといって大腸がんを除外できるわけではありません。陽性の場合は精密検査を受けることが大切です。

検査は保険適用になりますか?

症状がある場合や医師が必要と判断した場合の検査は保険適用となることがほとんどです。検診(スクリーニング)目的の場合は自費または自治体の補助制度が適用されます。詳細は受診先の医療機関にご確認ください。

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本記事の監修医師

佐藤 靖郎(さとう やすお)
医師(医学博士)/AIプラスクリニックたまプラーザ 監修医
専門:消化器・内科(消化器外科/内視鏡/一般内科)

略歴

1988年 福島県立医科大学医学部卒業、医師免許取得。1997年 同大学大学院修了、博士号取得。国立国際医療研究センター、東京新宿メディカルセンター、NTT東日本関東病院、横浜市立大学関連病院、国立病院機構横浜医療センター外科医長・救命救急センター副部長、済生会若草病院(横浜市)外科部長・内視鏡センター・診療部長を歴任。丸亀医療センター・佐々木病院副理事長、日立おおみか病院理事を経て現在に至る。

公的役割

厚生労働省「地域連携クリティカルパスモデルの開発」班研究員、全国保健所長会 地域連携パス推進班アドバイザー、神奈川県がん診療連携協議会 地域連携クリティカルパス部会 相談役。

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