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腹痛と下痢を医学博士が徹底解説|原因・危険なサイン・効果的な対処法

腹痛と下痢を医学博士が徹底解説|原因・危険なサイン・効果的な対処法

👨‍⚕️ この記事の著者

医学博士  佐藤靖郎
福島県立医科大学大学院医学博士取得。国立国際医療研究センター病院、済生会若草病院外科部長、横浜医療センター外科医長を歴任。30年以上の臨床経験を持ち、消化器疾患の診断・治療のエキスパートとして、科学的根拠に基づいた医療情報を提供しています。

はじめに:腹痛と下痢は体からの重要なサイン

腹痛と下痢は、誰もが経験する一般的な症状です。しかし、その原因は多岐にわたり、軽度の一過性のものから緊急を要する重篤な疾患まで様々です。消化器外科専門医として30年以上の臨床経験を持つ私のもとには、腹痛と下痢で苦しむ多くの患者さんが来院されます。

適切な判断と対処を行うためには、症状の原因を正しく理解し、危険なサインを見逃さないことが重要です。本記事では、医学的観点から腹痛と下痢の原因、見極め方、効果的な対処法、予防策まで、包括的に解説します。

📊 腹痛・下痢の実態データ

  • 日本人の約40%が年に1回以上の下痢を経験(厚生労働省調査)
  • 感染性胃腸炎の年間患者数は約200万人(2019年統計)
  • 過敏性腸症候群(IBS)の有病率は10〜20%
  • 食中毒の年間発生件数は約1,000件、患者数約2万人
  • 腹痛・下痢による救急外来受診は年間約50万件
🚨 直ちに救急受診が必要な症状以下の症状がある場合は、重大な疾患の可能性があるため、直ちに救急外来を受診してください:

  • 激しい持続的な腹痛(動けないほどの痛み)
  • 血便(鮮血または黒色便)
  • 高熱(38.5℃以上)を伴う腹痛・下痢
  • 持続する嘔吐で水分が摂れない
  • 脱水症状(極度の口渇、尿が出ない、めまい、意識混濁)
  • 腹部の著しい膨満と硬直
  • ショック症状(冷や汗、顔面蒼白、血圧低下)

腹痛と下痢の主な原因

1. 感染性腸炎(急性胃腸炎)

最も一般的な原因で、ウイルス、細菌、寄生虫などの病原体による腸管感染症です。

ウイルス性腸炎

  • ノロウイルス
    • 潜伏期間:24〜48時間
    • 症状:突然の嘔吐、水様性下痢、腹痛、発熱(37〜38℃)
    • 好発時期:冬季(11月〜3月)
    • 感染経路:経口感染(汚染された食品、人から人へ)
    • 特徴:強い感染力、集団発生しやすい
  • ロタウイルス
    • 主に乳幼児に多い
    • 症状:激しい水様性下痢、嘔吐、発熱
    • 脱水のリスクが高い
  • アデノウイルス
    • 症状:下痢、発熱、咽頭痛
    • 持続期間:1〜2週間

細菌性腸炎

細菌 潜伏期間 主な症状 感染源
カンピロバクター 2〜5日 水様性下痢→血便、激しい腹痛、発熱 生肉(鶏肉)、生水
サルモネラ 6〜72時間 下痢、腹痛、発熱(38〜40℃) 卵、鶏肉、爬虫類
腸管出血性大腸菌(O157等) 3〜8日 激しい腹痛、水様性下痢→血便、溶血性尿毒症症候群(HUS)のリスク 生肉、生野菜
ウェルシュ菌 6〜18時間 下痢、腹痛(嘔吐・発熱は稀) カレー、シチュー等の作り置き
黄色ブドウ球菌 1〜6時間 激しい嘔吐、下痢、腹痛 おにぎり、サンドイッチ

2. 過敏性腸症候群(IBS: Irritable Bowel Syndrome)

器質的異常がないにもかかわらず、慢性的な腹痛と便通異常を繰り返す機能性消化管疾患です。

  • 有病率:成人の10〜20%
  • 主な症状
    • 腹痛・腹部不快感(排便により軽減)
    • 下痢、便秘、またはその両方を繰り返す
    • 腹部膨満感(お腹が張る原因の詳細
    • 粘液便
  • IBSの分類
    • IBS-D(下痢型):水様便が主体
    • IBS-C(便秘型):硬便が主体
    • IBS-M(混合型):下痢と便秘を繰り返す
  • 原因:腸管の運動異常、内臓知覚過敏、脳腸相関の異常、ストレス(ストレス性胃痛について

3. 炎症性腸疾患(IBD: Inflammatory Bowel Disease)

慢性的な腸管炎症を特徴とする難病指定の疾患群です。

  • 潰瘍性大腸炎(UC)
    • 大腸粘膜に潰瘍形成
    • 症状:血便、粘血便、頻回の下痢、腹痛
    • 再燃と寛解を繰り返す
  • クローン病(CD)
    • 口腔から肛門まで全消化管に発症可能
    • 症状:下痢、腹痛、体重減少、肛門病変
    • 腸管狭窄や瘻孔形成のリスク

4. その他の主要原因

  • 虫垂炎:右下腹部痛、発熱、嘔吐(緊急手術が必要な場合も)
  • 憩室炎:左下腹部痛、発熱、便通異常
  • 腸閉塞:激しい腹痛、嘔吐、排ガス・排便停止
  • 虚血性腸炎:突然の腹痛、血便(高齢者に多い)
  • 膵炎:上腹部〜背部の激痛、嘔吐
  • 薬剤性下痢:抗生物質、抗がん剤などの副作用
  • 食物アレルギー・不耐症:乳糖不耐症、小麦アレルギーなど
  • 寄生虫感染:ジアルジア、クリプトスポリジウムなど(海外渡航後)

症状の見極め方:危険度の判断基準

腹痛と下痢が起きた際、自宅で様子を見てよいのか、医療機関を受診すべきか、判断に迷うことがあります。以下の基準を参考にしてください。

危険度 症状の特徴 対応
緊急(赤) • 激しい持続的腹痛
• 血便(鮮血・黒色便)
• 高熱(38.5℃以上)
• 脱水症状(尿が出ない、意識混濁)
• ショック症状
直ちに救急外来受診
救急車を呼ぶことも検討
警戒(黄) • 3日以上続く下痢
• 中等度の発熱(37.5〜38.4℃)
• 強い腹痛
• 頻回の嘔吐
• 体重減少
• 海外渡航後
24時間以内に医療機関受診
症状悪化なら早めに受診
軽度(緑) • 軽度の腹痛・下痢
• 発熱なし
• 水分摂取可能
• 尿量正常
• 1〜2日以内に改善傾向
自宅で経過観察
水分補給、安静、食事制限
改善なければ受診

特に注意が必要なケース

  • 乳幼児・高齢者:脱水が急速に進行しやすい
  • 妊婦:感染症や脱水が胎児に影響
  • 基礎疾患のある方(糖尿病、心疾患、免疫抑制状態):重症化リスクが高い
  • 免疫抑制薬服用中:感染症が重症化しやすい

自宅でできる効果的な対処法

1. 最重要:脱水予防と水分補給

下痢による脱水は最も危険な合併症です。適切な水分・電解質補給が最優先です。

推奨される飲料

  • 経口補水液(ORS)(最推奨)
    • 商品例:OS-1、アクアライトORS
    • Na、K、糖分が最適バランスで配合
    • 水よりも吸収率が25倍高い
    • 摂取量目安:体重1kgあたり50〜100ml/日(体重60kgなら3〜6L)
  • スポーツドリンク
    • 糖分が多いため2倍に薄めて飲む
    • 軽度の下痢には有効
  • 白湯・常温の水
    • 少量ずつ頻回に飲む
    • 冷水は腸を刺激するため避ける
  • りんごジュース(薄めたもの)
    • ペクチンが下痢を軽減

避けるべき飲料

  • カフェイン飲料(コーヒー、緑茶):利尿作用で脱水悪化
  • アルコール:脱水を促進、腸粘膜を刺激
  • 炭酸飲料:腹部膨満を悪化
  • 果汁100%ジュース:高浸透圧で下痢悪化の可能性

2. 食事療法(BRAT食)

下痢時は消化に優しい食品を選び、腸への負担を最小限にします。

推奨される食品(BRAT食+)

  • Bananas(バナナ):ペクチン、カリウムが豊富
  • Rice(白米・おかゆ):消化しやすい炭水化物
  • Applesauce(りんごのすりおろし):ペクチンが下痢を改善
  • Toast(トースト):脂肪分が少なく消化に良い
  • 追加推奨
    • よく煮た野菜(にんじん、じゃがいも)
    • 白身魚の蒸し物
    • 鶏ささみ(脂肪分の少ない部位)
    • 梅干し(塩分・ミネラル補給)

詳しくは胃に優しい食べ物の記事もご参照ください。

避けるべき食品

  • 高脂肪食(揚げ物、肉類の脂身)
  • 乳製品(乳糖が下痢を悪化させる可能性)
  • 香辛料の強い食品
  • 生野菜、生果物(食物繊維が腸を刺激)
  • 加工食品、ファストフード
  • 豆類、キノコ類(不溶性食物繊維が多い)

3. 安静と休息

  • 十分な睡眠(7〜8時間以上)
  • 横になって体を休める
  • 激しい運動は避ける
  • 仕事・学校は無理をせず休む

4. 市販薬の使用(注意点あり)

止瀉薬(下痢止め)

⚠️ 止瀉薬使用の注意以下の場合は止瀉薬を使用しないでください

  • 血便がある
  • 高熱(38.5℃以上)を伴う
  • 細菌性腸炎が疑われる(O157、サルモネラなど)

これらの場合、止瀉薬は毒素や細菌を腸内に留め、症状を悪化させる危険があります。

  • ロペラミド(ロペミンなど):腸の蠕動運動を抑制
  • タンニン酸アルブミン:腸粘膜を保護
  • 整腸剤(ビオフェルミンなど):腸内環境を改善(整腸剤の詳細

鎮痛剤

  • アセトアミノフェン(カロナールなど):胃腸への負担が少ない
  • 避けるべき:NSAIDs(ロキソニン、イブプロフェンなど)→胃腸障害のリスク

予防策:腹痛と下痢を防ぐために

1. 食品衛生の徹底

  • 手洗いの徹底:調理前、食事前、トイレ後に石鹸で30秒以上
  • 食材の適切な保存:冷蔵庫10℃以下、冷凍庫−15℃以下
  • 十分な加熱:中心温度75℃で1分以上(ノロウイルス対策は85〜90℃で90秒以上)
  • 生食の回避:生肉、生卵、生魚は新鮮なものを選び、高リスク者は避ける
  • 調理器具の清潔:まな板、包丁は肉用・野菜用で分ける
  • 作り置きの注意:カレー、シチューは急速冷却し、再加熱は十分に

2. ストレス管理

過敏性腸症候群の最大の原因はストレスです。

  • 十分な睡眠(7〜8時間)
  • 適度な運動(週3〜5回、30分以上)
  • リラクゼーション(瞑想、ヨガ、深呼吸)
  • 趣味・娯楽の時間確保
  • 必要に応じて専門家(カウンセラー)への相談

3. 食生活の改善

  • 規則正しい食事時間
  • よく噛んで食べる(一口30回以上)
  • 腹八分目を守る
  • 食物繊維をバランスよく摂取(食物繊維の効果
  • 発酵食品で腸内環境を整える(善玉菌を増やす方法
  • 刺激物(カフェイン、アルコール、香辛料)の過剰摂取を避ける

4. 個人衛生の徹底

  • 定期的な手洗い・手指消毒
  • 共用のタオルを避ける
  • トイレの清潔維持
  • 感染者との接触を避ける(特にノロウイルス流行期)

5. 海外渡航時の注意

  • 生水を飲まない(ペットボトルの水を使用)
  • 氷入り飲料を避ける
  • 生野菜・果物は避けるか、皮をむく
  • 屋台などの衛生状態が不明な場所での食事を避ける
  • 渡航前に予防接種を検討(A型肝炎、腸チフスなど)

よくある質問(FAQ)

Q1: 下痢の時、止瀉薬はすぐ飲んでいいですか?

A: いいえ、注意が必要です。下痢は体が有害物質(細菌、毒素など)を排出しようとする防御反応です。以下の場合は止瀉薬を使用しないでください

  • 血便がある
  • 高熱(38.5℃以上)を伴う
  • 激しい腹痛がある
  • 食中毒が疑われる

これらの場合、止瀉薬は病原体や毒素を腸内に留めてしまい、症状を悪化させる危険があります。軽度の下痢で発熱がない場合のみ、使用を検討してください。不安な場合は医師・薬剤師に相談しましょう。

Q2: 下痢の時、何を食べればいいですか?

A: 消化しやすく、腸への刺激が少ない食品を選びましょう。BRAT食が基本です:

  • バナナ
  • 白米・おかゆ
  • りんご(すりおろし)
  • トースト

加えて、よく煮た野菜、白身魚の蒸し物、鶏ささみなども良いです。避けるべき食品:脂肪分の多い食品、乳製品、香辛料、生野菜・果物、豆類。詳しくは胃に優しい食べ物の記事をご覧ください。

Q3: 水様性下痢と粘血便の違いは何ですか?

A:

  • 水様性下痢
    • ほとんど水のような便
    • 原因:ウイルス性腸炎(ノロ、ロタなど)、食中毒、過敏性腸症候群
    • 脱水のリスクが高い
  • 粘血便
    • 血液や粘液が混じった便
    • 原因:細菌性腸炎(カンピロバクター、O157など)、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)、虚血性腸炎
    • 緊急受診が必要な場合が多い

粘血便が出た場合は、直ちに医療機関を受診してください。

Q4: 過敏性腸症候群(IBS)と診断されました。治りますか?

A: IBSは慢性疾患ですが、適切な管理により症状のコントロールが可能です。完治は難しい場合もありますが、以下の方法で大幅な改善が期待できます:

  • 食事療法:FODMAPの制限、刺激物回避
  • ストレス管理:認知行動療法、瞑想、リラクゼーション
  • 規則正しい生活:十分な睡眠、適度な運動
  • 薬物療法:整腸剤、鎮痙薬、抗不安薬など(医師の処方)
  • プロバイオティクス:腸内環境の改善(善玉菌を増やす方法

医師と相談しながら、自分に合った治療法を見つけることが重要です。

Q5: ノロウイルスの予防法を教えてください

A: ノロウイルスは非常に感染力が強く、以下の予防策が有効です:

  1. 手洗いの徹底:石鹸で30秒以上、特にトイレ後・食事前
  2. 食品の十分な加熱:中心温度85〜90℃で90秒以上(特に二枚貝)
  3. 調理器具の消毒:次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)で消毒
  4. 患者との接触回避:感染者の嘔吐物・便の適切な処理
  5. 共用タオルの禁止:個人専用タオルを使用

アルコール消毒はノロウイルスには効果が低いため、手洗いと次亜塩素酸ナトリウムによる消毒が重要です。

Q6: 血便が出ました。どうすればいいですか?

A: 血便は重大な疾患のサインの可能性があるため、直ちに医療機関を受診してください。

  • 鮮血便(赤い血):大腸・直腸・肛門からの出血(痔、大腸ポリープ、大腸がん、炎症性腸疾患など)
  • 黒色便(タール便):上部消化管(胃・十二指腸)からの出血(胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がんなど)

血便を伴う腹痛・下痢は、腸管出血性大腸菌(O157)、虚血性腸炎、炎症性腸疾患などの可能性があります。自己判断せず、速やかに受診してください。

Q7: 子供が下痢をしています。学校・保育園に行かせても大丈夫ですか?

A: 原則として、下痢が治まるまで登校・登園は控えてください。特に感染性胃腸炎の場合、他の子供への感染リスクがあります。

  • ノロウイルス・ロタウイルス:症状消失後も2〜3週間はウイルスを排出するため、症状が治まってから2〜3日は自宅療養が推奨
  • 細菌性腸炎(O157など):医師の許可が出るまで登校・登園禁止
  • 学校保健安全法:感染性胃腸炎は「第三種学校感染症」に分類され、医師が感染の恐れがないと認めるまで出席停止

登校・登園の判断は、医師の診断書または保護者の判断に基づきます。不明な場合は医師に相談してください。

Q8: 抗生物質を飲んでから下痢が始まりました。なぜですか?

A: 抗生物質による下痢は非常に一般的で、約5〜35%の患者さんに起こります。原因は以下の通りです:

  1. 腸内細菌叢の乱れ:抗生物質が善玉菌も殺してしまい、腸内バランスが崩れる
  2. クロストリジウム・ディフィシル感染症(CDI):抗生物質使用後に発症する偽膜性大腸炎(重症化する場合あり)

対処法

  • 軽度の下痢:整腸剤(プロバイオティクス)の併用
  • 重度の下痢・血便・高熱:直ちに医師に連絡(CDIの可能性)
  • 自己判断で抗生物質を中止しない(医師に相談)

Q9: 慢性的な下痢が続いています。何が原因ですか?

A: 4週間以上続く下痢は「慢性下痢」と呼ばれ、以下の原因が考えられます:

  • 過敏性腸症候群(IBS)
  • 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)
  • セリアック病(小麦グルテン不耐症)
  • 乳糖不耐症
  • 慢性膵炎(消化酵素分泌低下)
  • 甲状腺機能亢進症
  • 大腸がん

慢性下痢は必ず医療機関で検査を受けてください。便検査、血液検査、大腸内視鏡検査などで原因を特定し、適切な治療を行うことが重要です。

Q10: 旅行中に下痢になりやすいのですが、なぜですか?

A: 「旅行者下痢症」は非常に一般的で、以下の原因があります:

  • 細菌・ウイルス感染:現地の水や食品からの感染(特に発展途上国)
  • 食生活の変化:普段食べない食材、香辛料など
  • ストレス:環境変化による自律神経の乱れ
  • 時差ボケ:生活リズムの乱れ

予防策

  • 生水を飲まない(ペットボトルの水を使用)
  • 氷入り飲料を避ける
  • 生野菜・果物は避けるか、皮をむく
  • 十分に加熱された食品を選ぶ
  • 手指消毒を徹底
  • 整腸剤を持参

まとめ:適切な判断と対処で早期回復を

腹痛と下痢は、軽度の一過性のものから緊急を要する重篤な疾患まで、多岐にわたる原因があります。消化器外科専門医として30年以上の経験から、適切な初期対応が予後を大きく左右することを実感しています。

🎯 腹痛・下痢の対処 5つのポイント

  1. 危険なサインを見逃さない
    • 血便、高熱、激しい腹痛、脱水症状は直ちに受診
    • 乳幼児・高齢者・基礎疾患のある方は特に注意
  2. 脱水予防が最優先
    • 経口補水液(OS-1など)を少量ずつ頻回に
    • 尿量、意識状態を確認
  3. 消化に優しい食事
    • BRAT食(バナナ、白米、りんご、トースト)
    • 脂肪分、刺激物を避ける
  4. 止瀉薬の慎重な使用
    • 血便・高熱がある場合は使用しない
    • 不安な場合は医師・薬剤師に相談
  5. 予防の徹底
    • 手洗い、食品衛生、ストレス管理
    • 腸内環境の改善(発酵食品、食物繊維)

軽度の腹痛・下痢であれば、適切な自宅療養で数日以内に改善することがほとんどです。しかし、症状が3日以上続く、悪化する、危険なサインがある場合は、必ず医療機関を受診してください。

⚠️ こんな時は必ず受診

  • 激しい持続的な腹痛
  • 血便(鮮血・黒色便)
  • 高熱(38.5℃以上)
  • 持続する嘔吐で水分が摂れない
  • 脱水症状(尿が出ない、めまい、意識混濁)
  • 3日以上続く下痢
  • 体重減少
  • 乳幼児・高齢者の下痢

早期発見・早期治療が、重大な合併症を防ぎます。気になる症状があれば、遠慮なく医師に相談してください。

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最終更新日:2026年1月
著者:医学博士・消化器外科専門医 佐藤靖郎

 

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