生活習慣病検診ガイド|数値の見方と検査選び
生活習慣病は、不適切な食事、運動不足、ストレス、喫煙などの生活習慣が長く続くことで発症・進行する疾患の総称です。代表的なものに糖尿病、高血圧症、脂質異常症、肥満症などがあります。これらの疾患は自覚症状がないまま進行することが多いため、定期的な検診が重要です。
当院では最新の検査機器とAI技術を活用し、生活習慣病の早期発見・早期介入を支援しています。このページでは、主な検査項目や数値の見方、検査の選び方について詳しくご紹介します。
1. 主要な生活習慣病と検査指標
糖尿病
血糖値が慢性的に高くなる疾患で、血管障害や神経障害などの合併症を引き起こします。
- 空腹時血糖:朝食前の血糖値(正常値:99mg/dL以下)
- HbA1c:過去1-2ヶ月の平均血糖値を反映(正常値:5.5%以下、5.6-5.9%は予備群)
- 経口ブドウ糖負荷試験(OGTT):糖尿病の診断に有用
高血圧症
血圧が慢性的に高い状態で、心筋梗塞や脳卒中などのリスクが高まります。
- 血圧測定:安静時の血圧(正常値:収縮期120mmHg未満、拡張期80mmHg未満)
- 心電図検査:高血圧による心臓への影響を評価
脂質異常症
血液中の脂質(コレステロール・中性脂肪)のバランスが崩れた状態です。
- LDLコレステロール(悪玉):多いと動脈硬化のリスク(正常値:120mg/dL未満)
- HDLコレステロール(善玉):少ないと動脈硬化のリスク(正常値:40mg/dL以上)
- 中性脂肪:多いと動脈硬化や膵炎のリスク(正常値:150mg/dL未満)
肥満症
体脂肪が過剰に蓄積した状態で、様々な生活習慣病のリスク因子です。
- BMI:体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)(正常値:18.5-24.9)
- 腹囲:内臓脂肪の蓄積の指標(基準値:男性85cm未満、女性90cm未満)
2. 主な数値の見方と基準値
HbA1cの見方
HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)は過去1-2ヶ月の平均血糖値を反映する重要な指標です。
- 5.5%以下:正常
- 5.6-5.9%:予備群(境界型)
- 6.0-6.4%:糖尿病予備群(要経過観察)
- 6.5%以上:糖尿病疑い(追加検査必要)
HbA1cは食事の影響を受けにくいため、糖尿病の診断や治療効果の判定に広く用いられています。
脂質プロファイルの見方
脂質異常症の評価には、複数の指標を総合的に判断することが重要です。
- LDLコレステロール:120mg/dL未満が望ましい(リスクに応じて基準値は変動)
- HDLコレステロール:40mg/dL以上が望ましい(高いほど良い)
- non-HDLコレステロール:総コレステロール−HDLコレステロール(150mg/dL未満が理想)
- 中性脂肪:150mg/dL未満が望ましい(食後は一時的に上昇)
脂質異常症は、動脈硬化性疾患(心筋梗塞や脳卒中)のリスク評価に重要です。年齢、性別、喫煙、高血圧、糖尿病などのリスク因子に応じて、目標値が個別に設定されます。
肝機能検査の見方
肝機能の指標として、以下の項目が重要です。
- AST(GOT):正常値 10-40 IU/L
- ALT(GPT):正常値 5-45 IU/L
- γ-GTP:正常値 男性80 IU/L以下、女性30 IU/L以下
これらの値が上昇している場合、脂肪肝、アルコール性肝障害、肝炎などの可能性があります。特にγ-GTPはアルコール摂取量と関連性が高い指標です。
3. 画像検査の役割
腹部エコー検査
腹部エコー検査は、肝臓、胆嚢、膵臓、腎臓などの臓器の状態を確認する非侵襲的な検査です。特に以下の評価に有用です:
- 脂肪肝の評価:生活習慣病と強い関連がある
- 胆石の有無
- 腎臓の形態異常
放射線被ばくがなく、比較的短時間で行える検査です。
AI搭載CT検査
AI搭載CT検査は、より詳細な臓器の状態確認が可能です:
- 内臓脂肪の定量評価
- 動脈硬化の評価
- 脂肪肝の定量評価
- 微小な異常の検出(AI支援)
当院では低線量CTを採用し、被ばく量を抑えながら精度の高い検査を実現しています。
心電図・心エコー検査
高血圧や脂質異常症による心臓への影響を評価します:
- 心電図:不整脈や虚血性変化の検出
- 心エコー:心臓の構造や機能の評価
特に心筋梗塞や狭心症のリスクが高い方には重要な検査です。
4. 検診費用と頻度
基本的な検診費用
当院での生活習慣病検診の費用目安は以下の通りです:
- 基本健診(血液検査・尿検査・身体測定・血圧測定・診察):8,000円〜
- 腹部エコー検査:追加5,000円〜
- 心電図検査:追加3,000円〜
- AI搭載CT検査:追加15,000円〜
詳細な料金はこちらをご覧ください。特定健康診査など各種保険適用の健診もございます。
推奨される検診頻度
一般的な推奨頻度は以下の通りです:
- 20-30代:1-2年に1回の基本健診
- 40-50代:年1回の基本健診+必要に応じた追加検査
- 60代以上:年1回の包括的健診
- リスク因子がある方:医師の指示による(通常半年〜1年に1回)
年齢別の推奨健診内容については30代、40代、50代、60代以上のページもご参照ください。
5. 予約から結果説明まで
予約方法
当院の生活習慣病検診は予約制となっています:
- 電話予約:045-909-0117(平日9:00-17:00)
- Web予約:予約システムからご予約いただけます
予約時に希望の検査内容をお伝えいただくと、必要な準備などをご案内いたします。
検診当日の流れ
基本的な検診の流れは以下の通りです:
- 受付・問診票記入(10分程度)
- 身体測定・血圧測定(5分程度)
- 採血・採尿(10分程度)
- 各種検査(内容により30-60分程度)
- 医師による診察・結果説明(15-20分程度)
検査内容によっては、検査前の食事制限や準備が必要な場合があります。検査の準備についてご確認ください。
結果説明と事後フォロー
検査結果は以下の方法でご説明いたします:
- 当日に結果が出る検査:医師が当日に説明
- 後日判明する検査:1-2週間後の結果説明日にご来院、または郵送(ご希望に応じて)
結果に基づいて、生活習慣の改善アドバイスや必要に応じた治療・フォローアップをご提案いたします。詳細な検査結果の見方についてもご案内しています。
6. よくある質問
Q. 生活習慣病検診は何歳から始めるべきですか?
A. 基本的には30歳頃から定期的な健診をお勧めしています。特に家族歴がある方や、肥満、喫煙などのリスク因子がある方は、20代からの定期的な検診が望ましいです。
Q. 検査前日に気をつけることはありますか?
A. 基本的な血液検査は、前日の夜9時以降は水以外の飲食を控えていただくのが理想的です。また、アルコールや激しい運動も控えることをお勧めします。特殊な検査の場合は、予約時に詳細な注意事項をお伝えします。
Q. 数値が少し基準値を超えていましたが、すぐに治療が必要ですか?
A. 一度の検査で数値が少し基準値を超えている場合、すぐに治療が必要とは限りません。まずは生活習慣の改善を試み、数ヶ月後に再検査することが多いです。ただし、複数の項目で異常がある場合や、数値の逸脱が大きい場合は、医師の判断に基づいて治療が勧められることがあります。個別の状況については検査後の診察でご相談ください。
Q. 特定健康診査と人間ドックの違いは何ですか?
A. 特定健康診査(特定健診)は、40-74歳の方を対象とした