息切れ・呼吸困難の症状と対処法|原因から受診のタイミングまで
息切れや呼吸困難は、肺や心臓の不調を知らせる重要なサインです。運動時の軽い息切れは誰にでも起こりますが、安静時の息苦しさや日常生活に支障をきたす症状は注意が必要です。当院では呼吸器専門医がAI搭載CTなどを駆使し、原因を早期に特定・治療します。
1. 息切れの主な原因
呼吸器疾患、循環器疾患、その他の要因に大別されます。
呼吸器系の疾患
- 気管支喘息:気道の炎症で空気の通り道が狭くなります。夜間や早朝に悪化しやすいのが特徴です。
- COPD(慢性閉塞性肺疾患):長年の喫煙が主な原因で、肺胞が破壊され息が吐き出しにくくなります。
- 間質性肺炎:肺が硬くなり、酸素の取り込みが悪くなる病気です。
- 肺炎・気管支炎:感染による炎症で呼吸機能が一時的に低下します。
循環器系の疾患
心不全や狭心症など、心臓のポンプ機能低下により肺に血液がうっ滞し、息切れが生じることがあります。横になると苦しく、座ると楽になる(起座呼吸)のが特徴的です。
2. 受診すべき危険なサイン
以下の症状がある場合は、早急に医療機関を受診してください。
- 安静にしていても息が苦しい
- 突然の激しい息切れや胸痛がある
- 唇や指先が青紫色になる(チアノーゼ)
- ゼーゼー、ヒューヒューという呼吸音がする
- 足のむくみを伴う(心不全の疑い)
3. 診断と検査方法
当院では以下の検査を行い、総合的に診断します。
- 呼吸機能検査(スパイロメトリー)
- 肺活量や息を吐く勢いを測定し、「肺年齢」を評価します。COPDや喘息の診断に必須です。
- 胸部X線・AI搭載CT
- 肺の構造的な異常や炎症の有無を画像で確認します。AI診断支援により微細な病変も見逃しません。
- 血液検査(酸素飽和度測定)
- 体内の酸素不足の状態や、感染症・貧血の有無を調べます。
4. 対処法と治療
原因疾患に応じた治療が基本となります。
- 薬物療法:気管支拡張薬や吸入ステロイド(喘息・COPD)、利尿薬(心不全)などを使用します。
- 禁煙:呼吸機能低下を防ぐ最も重要な対策です。
- 呼吸リハビリ:口すぼめ呼吸などの呼吸法を習得し、呼吸筋を鍛えます。
- 在宅酸素療法:重症の場合は、自宅で酸素吸入を行うこともあります。
5. よくある質問
Q. 年のせいか、階段で息切れします。受診すべきですか?
A. 加齢による体力低下もありますが、COPDや心不全が隠れている可能性があります。特に喫煙歴がある方は、一度呼吸機能検査を受けることをお勧めします。
Q. 息苦しいですが、パルスオキシメーターの数値は正常です。
A. 酸素飽和度が正常でも、換気(二酸化炭素の排出)が不十分な場合や、心因性の過換気症候群などで息苦しさを感じることがあります。数値だけで判断せず、自覚症状があればご相談ください。
監修:佐藤 靖郎 医学博士
最終更新日:2026年1月15日