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慢性肝炎(B型・C型肝炎)の管理

B型・C型慢性肝炎は適切な治療と管理によって、肝硬変や肝がんなどの重篤な合併症を予防できる疾患です。本記事では、B型・C型慢性肝炎の病態、診断方法、最新の治療法、そして合併症予防のためのポイントを解説します。

当院では最新の診断技術と治療法を用いて、慢性肝炎の患者様の長期的な健康管理をサポートしています。

1. 慢性肝炎の病態

B型肝炎とは

B型肝炎はB型肝炎ウイルス(HBV)の感染によって引き起こされる肝臓の炎症性疾患です。HBVは血液や体液を介して感染し、急性肝炎を発症した後、一部の患者では慢性化します。特に乳幼児期に感染した場合は慢性化しやすく、成人期に感染した場合の慢性化率は比較的低いとされています。

C型肝炎とは

C型肝炎はC型肝炎ウイルス(HCV)の感染によって引き起こされる肝炎です。HCVも血液を介して感染し、急性感染後の慢性化率は50-80%と高いのが特徴です。慢性C型肝炎は長期間にわたって肝臓に炎症をもたらし、徐々に肝線維化を進行させます。

肝臓への影響

慢性肝炎では、ウイルスの持続感染によって肝細胞が持続的に障害を受け、炎症と線維化が進行します。長期間の経過で肝硬変へと進展し、さらに肝細胞がんを発症するリスクが高まります。しかし、適切な治療と管理によって、これらの進行を抑えることが可能です。

2. 診断

血液検査

慢性肝炎の診断には、以下の血液検査が重要です:

  • B型肝炎:HBs抗原、HBs抗体、HBc抗体、HBe抗原、HBe抗体、HBV-DNA量
  • C型肝炎:HCV抗体、HCV-RNA量、HCVジェノタイプ
  • 肝機能検査:AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、ALP、総ビリルビンなど
  • 肝線維化マーカー:血小板数、FIB-4インデックス、M2BPGi、ヒアルロン酸など

画像検査

肝臓の状態を評価するために、以下の画像検査を行います:

  • 腹部超音波検査:肝臓の形態、脂肪化、線維化の程度、腫瘤性病変の有無を評価
  • フィブロスキャン®:肝臓の硬さを測定し、線維化の程度を非侵襲的に評価
  • CT/MRI:肝硬変の所見や肝がんの検出に有用

肝生検

血液検査や画像検査だけでは評価が難しい場合、肝生検を行うことがあります。肝臓の一部を採取して顕微鏡で観察することで、肝炎の活動性や線維化の程度を正確に評価できます。ただし、侵襲的な検査であるため、近年では非侵襲的な評価法が優先される傾向にあります。

3. 治療(抗ウイルス薬)

B型肝炎の治療

B型肝炎の治療目標は、ウイルス増殖の抑制と肝炎の沈静化です。現在の主な治療薬は:

  • 核酸アナログ製剤:エンテカビル、テノホビルなどが主に使用されます。ウイルスの増殖を強力に抑制しますが、多くの場合、長期間の服用が必要になります。
  • ペグインターフェロン:一定期間の注射治療で、免疫系を活性化させてウイルスを排除することを目指します。適応となる患者は限られますが、投与終了後も効果が持続する場合があります。

C型肝炎の治療

C型肝炎の治療は近年飛躍的に進歩し、直接作用型抗ウイルス薬(DAA)の登場により、ほとんどの患者でウイルスの完全排除(SVR:持続的ウイルス学的著効)が可能になりました。

  • DAA治療:グレカプレビル/ピブレンタスビル、ソホスブビル/ベルパタスビルなどの経口薬を8〜12週間服用します。副作用が少なく、95%以上の高い治療成功率を誇ります。
  • 治療対象:基本的には、HCV-RNAが陽性であれば、年齢や線維化の程度にかかわらず治療の対象となります。

治療の効果判定

治療効果は定期的な血液検査でモニタリングします:

  • B型肝炎:HBV-DNA量の減少、HBe抗原の陰性化、ALT値の正常化などで効果を判定します。
  • C型肝炎:治療終了12週後にHCV-RNAが検出されなければ、SVR(治癒)と判定します。

4. 合併症予防

肝硬変への進行予防

慢性肝炎から肝硬変への進行を防ぐためには、以下が重要です:

  • 抗ウイルス療法による適切なウイルスコントロール
  • アルコール摂取の制限または禁酒
  • 肥満の改善と適切な血糖コントロール
  • 肝毒性のある薬物の回避

肝がん発症予防

肝がんの発症リスクを低減するためには:

  • B型肝炎:核酸アナログ製剤による長期的なウイルス抑制が肝がんリスクを低減
  • C型肝炎:DAA治療によるウイルス排除がリスクを低減(ただし、進行した線維化がある場合は、治療後もリスクが残存)
  • 定期的な画像検査による早期発見
  • 健康的な生活習慣の維持

他の合併症予防

慢性肝炎では、肝外合併症にも注意が必要です:

  • B型肝炎:腎障害、血管炎などの免疫複合体関連疾患
  • C型肝炎:糖尿病、脂質異常症、皮膚疾患(紫斑病など)、クリオグロブリン血症

5. 定期検査

検査スケジュール

慢性肝炎の患者様は、定期的な検査が重要です:

  • 血液検査:2〜3ヶ月ごとに肝機能検査、6ヶ月ごとにウイルスマーカー
  • 腹部超音波検査6ヶ月ごとに肝臓の状態と肝がんのスクリーニング
  • 腫瘍マーカー:AFP、PIVKA-IIなどを6ヶ月ごとに測定
  • CT/MRI:超音波で異常を認めた場合や、高リスク患者では定期的に実施

フォローアップの重要性

C型肝炎でSVRが達成された場合でも、特に以下の場合は定期的なフォローアップが必要です:

  • 高度な線維化(F3)または肝硬変(F4)がある場合
  • 糖尿病、肥満、アルコール多飲などの危険因子がある場合
  • 高齢者

B型肝炎の場合は、核酸アナログ製剤を服用している間は定期的な通院が必須であり、薬剤の中断は肝炎の重篤な再燃につながる可能性があります。

6. 生活指導

食事療法

肝臓に優しい食生活を心がけましょう:

  • バランスの取れた食事(たんぱく質、野菜、果物を適度に)
  • 過剰な脂質の摂取を控える
  • 適度な塩分制限(特に肝硬変で浮腫がある場合)
  • 十分な水分摂取

運動療法

適度な運動は肝臓の健康維持に役立ちます:

  • ウォーキング、水泳などの有酸素運動を週3〜4回、30分程度
  • 過度な疲労を避ける
  • 肝硬変が進行している場合は、医師と相談の上で運動量を調整

生活習慣の注意点

  • アルコール:B型・C型肝炎ともに禁酒または厳格な制限が推奨されます
  • 喫煙:禁煙が望ましい
  • 体重管理:肥満は脂肪肝や肝線維化を悪化させる可能性があります
  • 薬剤使用:サプリメントを含め、新しい薬を使用する際は医師に相談
  • 感染予防:家族内感染を防ぐため、歯ブラシやカミソリの共有は避ける

7. よくある質問

Q. B型肝炎とC型肝炎の違いは何ですか?

A. B型肝炎とC型肝炎は異なるウイルス(HBVとHCV)によって引き起こされます。B型肝炎は主に母子感染や性行為による感染が多く、C型肝炎は主に血液を介した感染が多いです。また、治療法も異なり、B型肝炎は多くの場合ウイルスを完全に排除せず長期的な抑制を目指すのに対し、C型肝炎は現在の治療でウイルスの完全排除(治癒)が可能になっています。

Q. C型肝炎が治癒した後も定期検査は必要ですか?

A. C型肝炎がDAA治療によってSVR(治癒)に達した場合でも、治療前に進行した肝線維化(F3-F4)があった患者さんは、肝がん発症リスクが残存するため、定期的な検査(6ヶ月ごとの超音波検査など)が推奨されます。また、肥満、糖尿病、アルコール摂取などの危険因子がある場合も、定期的なフォローアップが重要です。

Q. B型肝炎の核酸アナログ製剤はいつまで飲み続ける必要がありますか?

A. B型肝炎の核酸アナログ製剤(エンテカビル、テノホビルなど)は、原則として長期間の継続が必要です。一部の症例では、一定の条件を満たした場合に薬剤の中止が検討されることもありますが、医師の厳密な管理のもとで行う必要があります。自己判断での中断は、重篤な肝炎の再燃を引き起こす危険があ

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