ピロリ菌検査と除菌治療|胃がん予防
胃痛や胃もたれなどの症状でお悩みの方、胃炎や胃潰瘍と診断された方、胃がんのリスクを減らしたい方には、ピロリ菌検査をおすすめします。たまプラーザ駅から徒歩3分のAIプラスクリニックでは、様々な方法でのピロリ菌検査と効果的な除菌治療を提供しています。この記事では、ピロリ菌検査の種類や除菌治療の流れについて詳しく解説します。
ピロリ菌とは
ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)、通称「ピロリ菌」は、胃の粘膜に住み着く細菌です。この菌は主に幼少期に経口感染し、一度感染すると自然に排除されることはほとんどなく、胃の中で長期間生存します。
ピロリ菌の感染は以下のような胃の病気のリスク要因として知られています:
- 慢性胃炎
- 胃潰瘍・十二指腸潰瘍
- 胃MALTリンパ腫
- 胃がん
特に、日本人の胃がんとピロリ菌感染には強い関連があることが医学的に証明されており、除菌治療により胃がん発症リスクを低減できることが分かっています。たまプラーザ周辺にお住まいの方で、胃の不調や胃がんのリスク低減を希望される方は、ぜひ当院でピロリ菌検査をご検討ください。
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ピロリ菌検査の種類と特徴
たまプラーザのAIプラスクリニックでは、以下の4種類のピロリ菌検査を実施しています。それぞれの検査方法には特徴がありますので、患者様のご状況に合わせて最適な検査方法をご提案いたします。
| 検査方法 | 特徴 | 所要時間 | 保険適用 |
|---|---|---|---|
| 尿素呼気試験 (呼気検査) |
簡便で精度が高い。検査薬を飲んで呼気を分析する。 | 約20分 | 条件付き |
| 便中抗原検査 (便検査) |
非侵襲的で簡便。便にピロリ菌由来の抗原があるかを調べる。 | 提出翌日 | 条件付き |
| 血清抗体検査 (血液検査) |
採血のみで検査可能。ピロリ菌に対する抗体を検出する。 | 約1週間 | 条件付き |
| 内視鏡検査 (胃カメラ+生検) |
最も直接的な方法。胃の組織を採取して検査する。胃の状態も同時に観察可能。 | 約1週間 | ○ |
尿素呼気試験(呼気検査)
尿素呼気試験は、特殊な検査薬(13C尿素)を飲んでいただき、その後の呼気を分析する検査です。ピロリ菌が存在すると、尿素が分解され特殊な物質が呼気中に検出されます。たまプラーザの当院では約20分で検査結果がわかるため、同日に結果説明と治療方針の相談が可能です。
便中抗原検査(便検査)
便の中のピロリ菌由来の抗原を検出する検査です。採取キットをお持ち帰りいただき、ご自宅で便を採取して提出していただきます。非侵襲的で手軽に検査できるのが特徴です。たまプラーザ周辺にお住まいの方でも、職場や学校の健診で便潜血検査が陽性だった方にもおすすめの検査方法です。
血清抗体検査(血液検査)
血液中のピロリ菌に対する抗体を調べる検査です。採血のみで済むため、簡便に実施できますが、過去の感染でも陽性になることがあります。たまプラーザの当院では、他の検査と併用して診断の精度を高めることがあります。
内視鏡検査(胃カメラ)
胃カメラを用いて直接胃の粘膜を観察し、組織の一部を採取(生検)して検査します。最も信頼性の高い検査方法であり、同時に胃炎や潰瘍などの状態も確認できます。たまプラーザの当院では、鎮静剤を使用した苦痛の少ない胃カメラ検査を提供しています。
内視鏡検査の詳細は 胃カメラ検査ページ をご覧ください。
除菌治療の流れと保険適用
ピロリ菌検査で陽性と診断された場合、除菌治療を行います。たまプラーザのAIプラスクリニックでは、以下の流れで除菌治療を実施しています。
1次除菌(7日間)
1次除菌では、以下の3種類の薬を7日間服用していただきます:
- プロトンポンプ阻害剤(PPI):胃酸の分泌を抑え、抗菌薬の効果を高めます。
- アモキシシリン:ペニシリン系抗生物質です。
- クラリスロマイシン:マクロライド系抗生物質です。
1次除菌の成功率は約70-80%です。服用期間中は禁酒が必要で、乳製品の摂取も控えていただくことがあります。また、服用中に下痢や軟便、味覚異常などの副作用が現れることがありますが、多くの場合は服用終了後に自然と改善します。
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除菌判定検査(1次除菌から1-2か月後)
1次除菌から約1-2か月後に、除菌が成功したかどうかを確認するための検査を行います。主に尿素呼気試験か便中抗原検査を用います。除菌成功の場合は、その後の経過観察に移ります。たまプラーザの当院では、患者様のご都合に合わせて検査日を調整いたします。
2次除菌(7日間)
1次除菌が不成功だった場合、別の抗生物質の組み合わせで2次除菌を行います。2次除菌では以下の薬剤を使用します:
- プロトンポンプ阻害剤(PPI)
- アモキシシリン
- メトロニダゾール(1次除菌ではクラリスロマイシンを使用)
2次除菌の成功率は約90%以上と高く、多くの患者様でピロリ菌を除菌することができます。たまプラーザの当院では、2次除菌後も同様に除菌判定検査を行い、治療の成功を確認します。
保険適用について
以下の条件を満たす場合、ピロリ菌検査と除菌治療は健康保険が適用されます:
- 胃潰瘍・十二指腸潰瘍(既往含む)
- 胃MALTリンパ腫
- 特発性血小板減少性紫斑病
- 早期胃がんに対する内視鏡的治療後
- 慢性胃炎(内視鏡検査で確認された場合)
特に重要なのは、2013年から内視鏡検査でヘリコバクター・ピロリ感染胃炎と診断された場合も保険適用となったことです。たまプラーザ周辺にお住まいの多くの方がこの条件に該当します。当院では胃カメラ検査で慢性胃炎を確認し、保険適用での除菌治療を提供しています。
再検査と定期検診
除菌後の定期検査
ピロリ菌の除菌に成功した場合でも、以下の理由から定期的な胃の検査をお勧めしています:
- 除菌後も胃がんのリスクが完全にゼロになるわけではない
- 長期間のピロリ菌感染による胃粘膜の変化(萎縮性胃炎など)が残存することがある
- 胃ポリープや他の病変の早期発見が可能
たまプラーザの当院では、除菌後1年目には内視鏡検査による経過観察を推奨しています。その後は患者様の胃の状態に応じて、1-2年ごとの定期検査をご案内しています。
再感染について
ピロリ菌の再感染率は年間0.5-1%程度と言われており、除菌後に再感染することは比較的稀です。しかし、家族内に感染者がいる場合などは再感染のリスクがあります。たまプラーザ周辺にお住まいの方で、除菌後に胃の症状が再び現れた場合は、当院にご相談ください。
注意点と生活アドバイス
ピロリ菌の検査・除菌を受ける際の注意点をまとめました:
- 検査の2週間前から抗生物質の服用は控えてください
- 検査の2週間前からプロトンポンプ阻害剤(PPI)などの胃酸分泌抑制薬の服用は控えてください
- 除菌治療中は禁酒が必要です
- 除菌治療中に下痢・軟便・味覚異常などが現れることがありますが、多くは一過性です
- アレルギーのある薬がある場合は必ず医師にお伝えください
よくある質問(FAQ)
- ピロリ菌の検査にはどのくらい時間がかかりますか?
- 検査方法によって異なります。呼気検査は約20分で結果が出ますが、便検査や血液検査は検体を検査機関に送るため数日かかります。内視鏡検査(生検)は結果が出るまで約1週間かかります。たまプラーザの当院では、患者様のご都合に合わせて最適な検査方法をご提案します。
- 除菌治療中に気をつけることはありますか?
- 除菌治療中はアルコール摂取を控え、乳製品の摂取も制限が必要な場合があります。抗生物質により、一時的に下痢や軟便、味覚異常などの副作用が現れることがありますが、多くの場合は治療終了とともに改善します。症状が強い場合は当院にご相談ください。
- ピロリ菌の検査や除菌治療は保険が適用されますか?
- 内視鏡検査でヘリコバクター・ピロリ感染胃炎と診断された場合など、特定の条件を満たせば健康保険が適用されます。胃潰瘍や十二指腸潰瘍、慢性胃炎などの診断がある場合は保険適用となります。詳細は当院の医師にお尋ねください。
- 除菌後も胃カメラ検査は必要ですか?
- はい、除菌成功後も1年後には胃カメラ検査による経過観察をお勧めしています。長期間のピロリ菌感染により胃粘膜に変化が残ることがあるため、定期的な検査が大切です。除菌後も胃がんのリスクが若干残るため、当院では1-2年ごとの経過観察を推奨しています。
- 家族にピロリ菌陽性者がいる場合、家族全員が検査を受けたほうがよいですか?
- ピロリ菌は主に幼少期の家族内感染が多いとされています。同じ環境で育った家族は感染リスクが高いため、ご家族全員の検査をお勧めします。