胸やけ・逆流性食道炎(GERD)|原因と治療法(たまプラーザ)
のどの違和感や胸やけ、胃酸の逆流でお悩みではありませんか?たまプラーザ駅から徒歩3分のAIプラスクリニックでは、消化器内科専門医による逆流性食道炎(GERD)の診断・治療を行っています。生活習慣の改善から薬物療法、必要に応じた内視鏡検査まで、症状に合わせた適切な治療をご提案いたします。
逆流性食道炎(GERD)の原因と発症メカニズム
逆流性食道炎は、胃の内容物(胃酸や消化酵素)が食道に逆流することで起こる炎症性疾患です。たまプラーザ地域にお住まいの方にも見られる一般的な消化器疾患で、以下のような原因で発症します。
主な原因と発症メカニズム
- 下部食道括約筋(LES)の機能低下:食道と胃の境目にある筋肉が正常に機能しなくなると、胃酸が食道に逆流しやすくなります
- 食道裂孔ヘルニア:横隔膜の一部に胃の一部が入り込む状態で、逆流を起こしやすくします
- 腹圧の上昇:肥満、妊娠、きつい衣服の着用などにより腹圧が上がると逆流が起きやすくなります
- 食生活の乱れ:脂っこい食事、アルコール、カフェイン、チョコレート、柑橘類などは症状を悪化させる可能性があります
- 喫煙:喫煙は下部食道括約筋の圧力を低下させ、胃酸分泌を促進します
- 薬剤の影響:カルシウム拮抗薬、抗コリン薬、一部の喘息薬などが症状を悪化させることがあります
これらの要因により胃酸が食道に逆流し、食道の粘膜が炎症を起こすことで様々な症状が現れます。たまプラーザの当院では、個々の患者様の原因に合わせた適切な診断と治療を提供しています。
逆流性食道炎の症状の特徴
胸やけ(胸の灼熱感)や胸の痛み、喉の違和感は逆流性食道炎の代表的な症状です。たまプラーザ地域にお住まいの方も、以下のような症状が気になる場合は、逆流性食道炎の可能性があります。
典型的な症状
- 胸やけ・胸の灼熱感:特に食後や横になった時に悪化することが多い
- 酸っぱいものが喉まで上がってくる感覚(呑酸):口の中に酸味を感じる
- 胸骨後部(胸の真ん中)の痛み:ときに心臓の痛みと間違えられることも
- 嚥下困難:食べ物が胸につかえる感じ(つかえ感)
非典型的な症状(喉頭外症状)
- 喉の違和感・つまり感:のどに何かが詰まった感じ
- 慢性的な咳:特に夜間や横になったときに悪化
- 声のかすれ:特に朝起きたときに顕著
- 咽頭痛:喉の痛みや違和感
- 喘息様症状:特に夜間の呼吸困難
- 歯の侵食:胃酸により歯のエナメル質が徐々に溶けることがある
これらの症状が食後に悪化したり、横になると悪化したりする場合は、逆流性食道炎の特徴的なサインです。たまプラーザの当院では、症状の詳細な聞き取りと必要に応じた検査で適切な診断を行います。
胸やけや喉の違和感でお悩みの方は、お気軽にご相談ください
逆流性食道炎の診断方法
逆流性食道炎の診断は、症状の聞き取りと必要に応じた検査によって行われます。たまプラーザの当院では、以下のような診断アプローチを用いています。
問診と診察
まずは症状の詳細(発症時期、頻度、悪化・軽快する状況など)や生活習慣、服用中の薬剤などを丁寧にお聞きします。典型的な症状がある場合、問診だけで診断できることもあります。
内視鏡検査(胃カメラ)
食道粘膜の炎症や損傷の程度を直接確認するために、上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)を行うことがあります。逆流性食道炎は、その炎症の程度によってロサンゼルス分類(Grade A~D)で重症度を評価します。
たまプラーザの当院では、鼻から挿入する経鼻内視鏡や、鎮静剤を使用した「眠っている間に終わる」内視鏡検査を選択いただけます。
その他の検査
- 食道内pH測定検査:非典型的な症状の場合や、治療に反応しない場合に検討
- 食道造影検査:食道裂孔ヘルニアの評価に有用
- 食道内圧測定:食道の蠕動運動や括約筋の機能を評価
当院では、患者様の症状や状況に応じて適切な検査を提案しています。内視鏡検査については、胃カメラ検査の詳細はこちらをご覧ください。
逆流性食道炎の生活習慣指導
逆流性食道炎の症状改善には、適切な生活習慣の見直しが重要です。たまプラーザにお住まいの患者様にも実践しやすい、日常生活でのポイントをご紹介します。
食事に関する生活指導
逆流性食道炎 食事チェックリスト
- □ 腹八分目を心がける(食べ過ぎない)
- □ 就寝前3時間は食事を避ける
- □ 食事は急がずゆっくり食べる(よく噛む)
- □ 脂っこい食事、辛い食べ物、酸っぱい食品を控える
- □ カフェイン(コーヒー、紅茶)の摂取を減らす
- □ アルコール、炭酸飲料を控える
- □ チョコレート、ミント類を控える
- □ 柑橘系の果物や酸味の強い食品を制限する
- □ トマト、タマネギなど刺激物を控える
生活習慣に関する指導
- 就寝時の工夫: 枕を高くする、または上半身を15度ほど高くして寝る(床から頭部が15cmほど高くなるようにする)
- 体重管理: 適正体重を維持する(肥満は腹圧を上昇させ、逆流を誘発します)
- 腹部への圧迫を避ける: きつい下着や腹部を締め付ける衣服を避ける
- 食後の姿勢: 食後すぐの横臥や前かがみの姿勢を避け、食後2-3時間は体を起こした姿勢を保つ
- 禁煙: 喫煙は下部食道括約筋の圧力を低下させ、逆流を促進する
- 運動時の注意: 腹部に強い圧力がかかる運動(腹筋、重量挙げなど)を避ける
- ストレス管理: リラクゼーション法や適度な運動でストレスを軽減する
これらの生活習慣の改善を続けることで、多くの場合、逆流性食道炎の症状が軽減する可能性があります。たまプラーザの当院では、患者様の生活スタイルに合わせた具体的なアドバイスを提供しています。
逆流性食道炎の薬物療法
生活習慣の改善だけでは症状が改善しない場合や、症状が強い場合には薬物療法が選択されます。たまプラーザの当クリニックでは、患者様の症状や状態に応じた適切な薬を処方しています。
主な治療薬
- プロトンポンプ阻害薬(PPI): 胃酸の分泌を強力に抑える薬です。症状が中等度から重度の場合に使用されます。例:オメプラゾール、ランソプラゾール、エソメプラゾールなど
- H2受容体拮抗薬: 胃酸の分泌を抑える薬です。軽度から中等度の症状に使用されることが多いです。例:ファモチジン、ラニチジンなど
- 制酸剤: 胃酸を中和する薬です。一時的な症状の緩和に使用されます。例:水酸化アルミニウムゲル、水酸化マグネシウム含有薬など
- 消化管運動改善薬: 食道や胃の動きを改善し、胃内容物の排出を促進します。例:モサプリド、アコチアミドなど
- 粘膜保護剤: 食道粘膜を保護し、修復を促進します。例:スクラルファートなど
お薬は医師の診察のもと、適切なものが処方されます。自己判断での服用や中断はお控えください。たまプラーザの当院では、薬の効果や副作用について丁寧に説明し、患者様一人ひとりに合った治療計画を立てています。
逆流性食道炎の薬物療法についてのご相談もお気軽にどうぞ
内視鏡検査の適応
逆流性食道炎の診断や食道の状態確認のために、胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)が必要になるケースがあります。たまプラーザの当院では、以下のような場合に内視鏡検査をお勧めしています。
内視鏡検査が推奨される状況
- 50歳以上で初めて胸やけなどの症状が出た場合
- 薬物治療で症状が改善しない場合
- 飲み込みにくさ(嚥下困難)がある場合
- 貧血や体重減少を伴う場合
- 吐血や黒色便がある場合(緊急の検査が必要です)
- 食道がんのリスク因子がある場合(喫煙歴、飲酒歴、肥満など)
- 長期間(5年以上)の逆流性食道炎の既往がある場合(バレット食道の検査)
内視鏡検査では、食道粘膜の炎症の程度や、バレット食道(逆流性食道炎の合併症の一つ)の有無、その他の病変の有無を確認することができます。たまプラーザの当院では、経鼻内視鏡(鼻から挿入)と鎮静剤を用いた検査(眠っている間に検査)を選択いただけるので、苦痛の少ない検査を受けることが可能です。
逆流性食道炎とピロリ菌の関係
ピロリ菌感染と逆流性食道炎の関係については、少し複雑な関係があります。たまプラーザでの診療経験からもお伝えできることがあります。
ピロリ菌と逆流性食道炎
ピロリ菌感染が長期間続くと、胃の粘膜が萎縮し、胃酸の分泌が減少することがあります。胃酸の分泌が少ないと、逆流性食道炎の症状が軽くなる可能性があります。
一方で、ピロリ菌の除菌治療を行うと、胃粘膜が回復し、胃酸の分泌が増加することがあります。そのため、除菌後に逆流性食道炎の症状が現れたり、悪化したりする例が報告されています。
しかし、ピロリ菌感染は胃炎、胃潰瘍、胃がんなど様々な疾患のリスク因子となるため、感染が確認された場合は、逆流性食道