大腸カメラ前の準備|食事表・下剤スケジュール
大腸カメラ(大腸内視鏡検査)は腸内をきれいに洗浄しておくことが検査の質を高めるために非常に重要です。たまプラーザのAIプラスクリニックでは、患者様の負担を最小限にしながら、高精度な検査を実現するための準備方法をご案内します。この記事では、検査前の食事制限や下剤の飲み方、当日の注意点などを詳しく解説します。
検査前日の食事制限
大腸カメラ検査の前日は、食物繊維の少ない「低残渣食」を摂取していただきます。腸内に残りやすい食材を避けることで、検査時の視認性を高め、より正確な診断が可能になります。
前日の朝食(検査2日前)
通常の食事を摂っていただいて問題ありません。
前日の昼食(検査の約30時間前)
以下の食品を中心にお召し上がりください:
| 摂取可能な食品 | 避けるべき食品 |
|---|---|
|
・白米・うどん・パン(クロワッサン以外) ・豆腐・卵・魚・肉(脂身の少ないもの) ・キャラメル・チョコレート(ナッツなし) ・煮込みうどん・スープ(具なし) |
・野菜・海藻・きのこ類 ・果物・ナッツ類 ・玄米・雑穀・全粒粉パン ・種のある食品(ごま、キウイなど) ・赤色・紫色の食品・飲料 |
前日の夕食(検査の約18時間前)
昼食より更に消化の良いものを選びましょう:
- うどん・そうめん・パスタ(具材は控えめに)
- 白身魚のスープ煮・茶碗蒸し
- 豆腐料理(肉や野菜を含まないもの)
- 卵料理(野菜を含まないもの)
夕食は午後8時までに済ませてください。それ以降は固形物の摂取はできません。
前日夜(午後8時以降)〜検査当日
固形物は摂取できませんが、以下の透明な飲み物は検査当日の朝(指定時間まで)飲むことができます:
- 水・お茶(緑茶、麦茶など)
- 透明なスポーツドリンク(ポカリスエットなど)
- 透明なアップルジュース
- コンソメスープ(具なし、透明なもの)
注意:牛乳、オレンジジュース、赤色・紫色の飲料は避けてください。
食事制限について不安や質問がある方はお気軽にご相談ください
下剤の飲み方(時間割)
大腸をきれいに洗浄するため、指定された時間に下剤を正しく服用することが重要です。当院では検査予約時間に合わせた下剤服用スケジュールをご案内しています。以下は一般的なスケジュールの例です。
検査前日(1日目)
- 午後8時:センノシド錠2錠を水またはぬるま湯で服用
検査当日(2日目)
検査時間別の下剤服用スケジュール例:
| 検査時間 | モビプレップ1回目 | モビプレップ2回目 | 水分摂取終了 |
|---|---|---|---|
| 午前9:00 | 午前6:00 | 午前7:00 | 午前8:00 |
| 午前10:00 | 午前7:00 | 午前8:00 | 午前9:00 |
| 午後1:00 | 午前9:00 | 午前10:00 | 午前11:00 |
| 午後2:00 | 午前10:00 | 午前11:00 | 正午12:00 |
モビプレップの服用方法
- モビプレップ1袋(A剤・B剤)を1リットルの水に溶かします
- 1回目:作った溶液を15〜20分かけて飲みます(約1時間で便が出始めます)
- 1回目の服用後:水分を500ml以上摂取してください
- 2回目:同様に2袋目を15〜20分かけて飲みます
- 2回目の服用後:水分を500ml以上摂取してください
効果的な飲み方のポイント:
- 冷やすと飲みやすくなります
- ストローを使うと奥に流れるので飲みやすくなります
- 一気に飲まず、15〜20分かけてゆっくり飲みましょう
- 服用中に吐き気を感じたら、一時中断して5分ほど休んでから再開しましょう
トイレ回数の目安
下剤服用後、通常は10回前後の排便があります。最終的に排泄物が透明な黄色い液体になれば準備完了です。もし排泄物に固形物や濁りが残る場合は、検査室にお伝えください。
下剤の飲み方で不安がある方、準備がうまくいかない方はご連絡ください
服薬について
普段服用している薬がある方は、以下の注意点をご確認ください。
服用を継続する薬
- 血圧の薬(降圧剤)
- 心臓の薬
- てんかんの薬
- 甲状腺の薬
これらの薬は当日朝も少量の水で服用してください。検査の6時間前までに服用してください。
医師の指示が必要な薬
- 糖尿病の薬(インスリン・内服薬)
- 抗血栓薬(ワーファリン、バイアスピリン、プラビックスなど)
- 新規経口抗凝固薬(イグザレルト、プラザキサ、エリキュース、リクシアナなど)
これらの薬は検査前の服用について必ず事前に医師にご相談ください。特に抗血栓薬は出血リスクに関わるため、担当医の指示に従ってください。
検査当日の持ち物
検査をスムーズに行うため、以下の持ち物をご準備ください。
- 健康保険証
- 診察券
- お薬手帳(または服用中のお薬の情報)
- 当院からお渡しした検査説明・同意書(記入済みのもの)
- 鎮静剤を使用する場合は付き添いの方
服装について
上下に分かれた楽な服装でお越しください。スカート・ワンピースは避け、ズボンタイプの服装が適しています。腹部を圧迫する服(ガードルなど)も避けてください。
当日の注意事項
- 検査前の水分摂取終了時間(検査の1時間前)を厳守してください
- メイク・マニキュア・ネイルは外してください(パルスオキシメーター測定のため)
- 貴重品は最小限にしてください
- 鎮静剤を使用する場合は、当日の車の運転はできません
- 検査終了後、当日中にお通じが4〜5回ある場合があります
よくある質問(FAQ)
- 下剤が飲みにくい場合はどうすれば良いですか?
- 冷やす、ストローを使う、レモン果汁を少し加えるなどで飲みやすくなります。それでも困難な場合は事前にご相談ください。
- 下剤を飲んでも便が出ない場合はどうすれば良いですか?
- 服用開始から1時間以上経っても排便がない場合は、軽く腹部マッサージをしたり、動いたりしてみてください。それでも改善しない場合はクリニックにご連絡ください。
- 検査当日に水分はいつまで飲めますか?
- 検査の1時間前までは透明な飲み物を飲むことができます。それ以降は原則として水分摂取も控えてください。
その他のご質問があれば、お気軽にクリニックまでお問い合わせください。
準備チェックリスト
- 前日の食事制限を守る(低残渣食を摂取)
- 前日夜8時以降は固形物を摂取しない
- 指示された時間に下剤を正しく服用する
- 服用中の薬について医師の指示を確認する
- 必要な持ち物を準備する
- 検査当日は楽な服装で来院する
- 鎮静剤使用の場合は付き添いの方と来院する