「AGAは発症したら終わり」と聞いて、一度AGAを発症すると治らないのではと不安に感じている男性も多いですが、適切な治療を行えば改善が期待できます。
日本皮膚科学会のガイドラインによると、フィナステリド(プロペシア)を内服する治療において、薄毛が改善した症例は58%に及んだと報告されています。
AGAに悩む20代や30代の男性のうち、症状が初期段階であればミノキシジル外用薬との併用により、1cm²あたり26本の発毛が期待できたという報告もあります。
治療薬の一つであるデュタステリドも効果が報告されており、症状や体質に合わせて適切な治療薬を選ぶことが可能です。
まずクリニックで診察を受け、自分に合った治療法を選ぶことで、リスクを最小限に抑えながら薄毛治療に取り組めます。
この記事では、「AGAは発症したら終わり」といわれる理由やAGAを放置した場合のリスク、AGAへの治療法について解説してます。
AGAは発症したら終わり?薄毛治療で改善可能
AGAになったら終わりと思っている方もいますが、正しい治療をすれば薄毛は十分に改善していきます。
日本人男性801人を対象に、5年間の追跡をした海外の研究では、フィナステリド1mg/日を服用し続けた効果は99.4%で有効と判定されました。
治療は早ければ早いほど、毛根のダメージを最小限に抑えやすいため、もとの髪の状態に近づけることも期待できます。
AGAは一度発症すると進行性ですが、現代医療では治療法が確立されているため、決して諦める必要はありません。
AGAは早期治療が大切
AGA(男性型脱毛症)は、発症したら終わりではありません。
早期に治療を始めることで、薄毛の進行を食い止めるだけでなく、発毛効果も期待できる場合があります。
日本皮膚科学会の男性型脱毛症診療ガイドライン(2017年改訂)には、40歳未満の症例や、薄毛(脱毛症)の重症度が軽い症例ほど、治療効果が高いことが分かっています。
男性に対する標準的な治療用量であるフィナステリド1mgやデュタステリド0.5mgによる長期治療において、「発毛の密度が増した」「脱毛(AGA)の進行を抑制した」という結果が得られています。
毛根は、髪の毛が生え変わるたびに成長を繰り返しており、薬物治療を始める時期が早ければ早いほど、毛根の機能を維持しやすいことがわかっています。
また、治療効果があらわれるまでの期間も短くなります。
毛根の機能を維持するためにも、薄毛の兆候(AGAの初期症状)に気づいた段階でできるだけ早く専門医に相談することが大切です。
なぜAGA発症したら終わりといわれるのか理由を解説
AGAになったらもう手遅れという誤解が広まってしまっている理由はいくつか存在します。
最大の理由は、AGAが進行性の病気で、治療をせず放置すればどんどん薄毛が進行していくということです。
また、効果が実感できるまで最低でも6ヶ月は必要で、治療を止めると3〜6ヶ月で効果が失われてしまうことも患者の心理的負担になっています。
継続して治療を行うための費用や、場合によっては一生涯にわたり治療が必要になることに、不安やストレスを感じる方も少なくないでしょう。
しかし実際には、治療を継続することで薄毛の進行を十分にコントロールできることがわかっています。
AGAは治療しないと自然に治ることはないから
AGAになったら終わりと言われてしまう1番の理由は、治療をしなければ自然に治ることが期待できない進行性の病気だからです。
旭ろうさい病院の専門医によれば、AGAは治療をせず放置すればどんどん髪の毛の数が減っていき、徐々に薄毛が進行していきます。
男性ホルモンの影響で毛根が弱っていくメカニズムは、体質的なものなので自然に改善していくことはありません。
生活習慣の改善だけでは根本的な解決にはならず、必ず医学的な治療介入が必要となります。
治療をせず放置しておけば、薄毛は確実に進行していきます。
発毛実感まで少なくとも半年以上かかり短期間での改善が難しいから
AGA治療の効果を実感するまでには最低でも6ヶ月程度の継続が必要となります。
日本皮膚科学会のガイドラインでは、少なくとも6ヶ月は内服を継続して効果を確認すべきとされています。
髪の毛の成長サイクルは2〜6年と長く、治療薬が毛根に作用して新しい髪が生えるまでには時間がかかります。
1〜2ヶ月で効果が出ないからといって諦めてしまう患者も多く、これが治療失敗の原因となっています。
根気強く治療を継続することが、AGA改善の鍵となるでしょう。
治療をやめると再び薄毛が悪化し一生治療が必要だから
AGA治療薬の内服を中止すると、3〜6ヶ月で治療効果が消失し、再び薄毛が進行します。
男性ホルモンDHT(ジヒドロテストステロン)の産生を抑制する薬の効果は、服用している間だけ持続するためです。
体質的な要因であるAGAは、根本的に治癒させることが現在の医学では困難となっています。
継続的な治療費用の負担や長期服用への心理的抵抗感から、AGAは発症したら終わりという印象を持つ人が多いのでしょう。
しかし適切な治療を続ければ、髪の毛を維持することは十分可能です。
AGAはどの段階まで治療できる?治療法を紹介
AGAの治療効果は、薄毛の進行度に大きく左右されます。
もし初期段階であれば、フィナステリド(プロペシア)やミノキシジルといった標準治療によって、58%以上の患者さんで軽度改善以上の効果があったと報告されています。
中期であっても、5年間の継続治療を行った場合99.4%の症例で効果が認められ、現状維持や部分的な改善も期待できます。
ただし末期になると薬物治療での改善はほぼ望めなくなりますが、自毛植毛という選択肢が残されています。
ポイントは、自分の薄毛がどの段階なのかを専門医に見極めてもらい、それに合った治療を選ぶことです。
早ければ早いほど治療効果も期待できます。
抜け毛の増加や生え際の後退を感じる初期段階なら高確率で発毛改善可能
AGAの初期段階であればフィナステリドやミノキシジルを用いた治療で高い改善率が期待できます。
日本人男性414名を対象とした国内臨床試験では、フィナステリド1mg/日を48週間投与したところ、58%が「改善(軽度以上)」の効果を示しています。
AGAの初期段階では毛根に髪の毛を生やす機能が残っているため、DHT(ジヒドロテストステロン)の産生を抑えることで健康な髪の成長サイクルを取り戻すことが期待できます。
抜け毛が増えた、生え際が少し後退したという段階であれば、治療によって以前の髪の状態に近い状態を取り戻すことも可能かもしれません。
早めに治療を開始することが、将来の薄毛予防にもつながります。
M字や頭頂部の薄さが目立つ中期段階なら現状維持と部分回復が可能
中期段階のAGAでも、薬や治療を行えば、現状維持や部分的な改善が期待できます。
日本人男性801名の長期観察データでは、5年間フィナステリド(1mg/日)を服用した結果、99.4%の症例で効果が認められました。
5%ミノキシジル外用液との併用では、1cm²あたり26.4本増えたとの報告もあります。
M字や頭頂部が薄くなってきた時点でも治療をすれば進行を止められ、ある程度の回復も期待できるかもしれません。
まずは諦めずに専門医に相談しましょう。
地肌が見える末期段階は毛根の再生は難しいが自毛植毛など選択肢あり
AGAが進行し地肌が広範囲に見えてしまう末期の段階になると、薬による治療で毛根を蘇らせることは難しくなってきます。
長い間DHTの影響を受けた毛根はダメージが蓄積しており、毛根の機能が著しく低下しているため、薬による治療の効果もかなり落ちてしまうのです。
この段階では治療の目的は現状維持がメインとなりますが、自毛植毛という選択肢もあります。
後頭部や側頭部の毛根がしっかりしている部分から薄毛の部分に毛を移植するため、見た目の改善が期待できるでしょう。
植毛と薬による治療を組み合わせると、より自然な仕上がりを期待できます。
AGAの原因とメカニズムを解説
AGAの原因は男性ホルモンによる薄毛です。
テストステロンが5α-リダクターゼによってDHT(ジヒドロテストステロン)に変換され、このDHTが毛根のアンドロゲンレセプターと結合することで、髪の成長サイクルが短くなっていくことがわかっています。
なお、DHTに対する感受性やアンドロゲンレセプターの量は遺伝的に個人差があります。
また、年を取るにつれて5α-リダクターゼの活性化が進み、中年以降で薄毛が進行しやすい原因になると考えられます。
加えて、ストレスや不規則な生活習慣も、これらのリスクファクターを増幅させることが研究結果から明らかになっています。
男性ホルモンDHTが毛根を弱らせる
AGAの原因として最も多いのは、男性ホルモンのテストステロンが5α-リダクターゼという還元酵素によりDHT(ジヒドロテストステロン)に変えられることによるものです。
研究では、AGAの進行した頭皮からは多くのDHTが検出され、またアンドロゲン受容体の発現量も高いことが分かっています。
DHTが毛根のアンドロゲン受容体に結合すると、髪の成長期は短くなり、毛根は徐々に細くなっていきます。
通常、髪の成長サイクルは3〜4年(2〜6年とも言われる)ですが、DHTに影響された髪ではその期間は数ヶ月〜1年程度にまで短くなることもあります。
フィナステリドやデュタステリドは、5α-リダクターゼを阻害してDHTの生成を抑えることで薄毛の進行を抑える薬です。
遺伝や加齢によってヘアサイクルが短縮する
AGAとは遺伝と年齢が関係している症状です。
日本人男性の場合、20歳代後半から30歳代にかけて症状が目立ち始め、40歳代以降に進行が完成されることが多いと言われています。
遺伝的にAGAの方は、ヘアサイクルの短縮が通常よりも早く進んでいます。
年齢とともに5αリダクターゼの活性が上がる事も薄毛が進行する原因となっています。
家族に薄毛の方がいる場合は、早く予防対策を考えた方が良いでしょう。
ストレスや生活習慣の乱れも悪化要因になる
ストレスや不規則な生活習慣はAGAの進行を早めてしまう原因となってしまいます。
慢性的なストレスは血液の流れを悪くし、毛根に十分な栄養が届かなくなってしまいます。
また、睡眠不足は成長ホルモンの分泌量を低下させます。結果として、髪の成長に悪影響を及ぼします。
偏った食事による栄養不足や喫煙による血管の収縮、過度な飲酒なども薄毛を進行させる要因となってしまいます。
AGAの治療と並行して、まずは生活習慣を見直すことが改善への近道となるはずです。
AGA治療しなかったらどうなる?放置すると手遅れになる
AGA治療を行わず放置した場合、薄毛は確実に進行し、最終的には広範囲の脱毛症に至ってしまいます。
なぜならDHTの影響を受け続けて毛根は24時間・365日ダメージを受け続けることになるからです。
典型的な進行の流れでいえば、まず生え際がM字型に後退し、その後半年〜1年で頭頂部が薄くなり、そこから徐々に薄毛範囲を拡大していきます。
時間が経つにつれて毛根へのダメージは蓄積されているため、治療をしっかり行ったとしても、なかなか改善が見込めなくなってしまうかもしれません。
逆に早い段階であれば改善率が高いと言われているので、薄毛の兆候に気付いたらすぐにクリニックで診てもらうのが賢明です。
なお、生活習慣の見直しとともに行うのが最も効果的な薄毛対策です。
AGAは放置すると確実に進行!理由はDHTの影響
AGAを治療せずに放置していると、DHTの継続的な悪影響で薄毛は間違いなく進行し続けます。
毛根にDHTが作用するのは24時間365日ですから、何も手を打たなければ髪の毛は確実に減っていくでしょう。
初期のうちは気がつかなほどの変化も、数年単位で気が付けば薄毛が進行していることがあります。
進行するスピードは人それぞれですが、放置期間が長ければ長いほど毛根へのダメージも蓄積されていきます。
すでに改善可能な段階であっても、放置しているがために手遅れになっているケースが多いのも現実です。
放置して半年〜1年で生え際から頭頂部へ薄毛が広がる
AGAを放置してしまうと、だいたい生え際が後退しはじめて半年〜1年ほどで頭頂部が薄くなってきて、ついには全体的に薄毛になってしまいます。
まず両サイドのM字が進行し、またその頃には頭頂部の髪も細くなり地肌が透けてきていると思います。
この進行の仕方は、前髪と頭頂部の髪がDHTの影響を受けやすいことが理由です。
1年も放置すると、前髪と頭頂部の薄毛が繋がって広範囲の薄毛になってしまうかもしれません。
進行してからの治療は効きも悪くなるので早めの対応が重要になります。
手遅れになる前にできる初期対応!今すぐできるのは?
AGAの進行を食い止めるには早めの対策が何よりも大事になってきます。
薄毛の兆しを感じたら、まずはAGA専門のクリニックでの受診によって正しい診断を受けることが最優先になります。
初期対応として欠かせない2つの治療法についてまとめました。
- クリニックでの専門的診断と治療開始
- 生活習慣の見直し
- ストレスを溜め込まないように十分な睡眠をとる
これらを同時に進めることでAGAの進行を十分に抑えることができるでしょう。
クリニックで受診
AGAの兆候を感じたら、まずは専門クリニックで受診するのが一番です。
医師の診断を仰ぐことで、AGAかどうかの判断はもちろん、その他の脱毛症の可能性もあります。
また、採血検査や、マイクロスコープを用いた頭皮の診察などから、今の薄毛の原因や進行度がわかり、
それに応じた治療計画を医師が立ててくれるはずです。
早く受診すれば、フィナステリドやミノキシジルなどの有効な治療を早く始められます。
自己判断でお金と時間を浪費するより、まず医師に相談するのが賢明な選択です。
生活習慣の見直し
内服薬や外用薬による治療と並行して、生活習慣の見直しも薄毛改善に効果的です。
睡眠中に分泌される成長ホルモンは髪や頭皮のターンオーバーを促すため、1日7〜8時間の十分な睡眠をとりましょう。
また、肉・魚・卵などの高タンパク食品に加え、亜鉛やビタミンB群を意識的に摂取することも大切です。
さらに、1日30分以上の有酸素運動で血行を促進し、毛根に十分な栄養を届けることが抜け毛予防につながります。
禁煙や節酒も含め、健康的な生活習慣が薄毛改善に役立ちます。
AGA治療をしないほうがいい人の特徴は?デメリットを解説
AGA治療は一般的に効果的ですが、すべての薄毛の方に適しているわけではありません。
AGA以外の脱毛症の場合、AGA治療を行っても効果は期待できません。
重篤な持病を抱えている方や妊活中の男性は、副作用のリスクについて慎重に検討する必要があるでしょう。
とくに肝機能障害や心疾患の既往歴のある方は、治療薬によって健康リスクが高まる可能性があります。
長期使用による健康リスクについても、医師にしっかりと相談して判断していくべきでしょう。
健康状態や生活状況を考慮しながら、自分にとって最適な選択をすることが求められます。
AGA以外が原因の薄毛では治療効果が期待できない
円形脱毛症や甲状腺疾患、栄養不足による脱毛など、AGA以外が原因の薄毛にはAGA治療薬の効果が期待できません。
これらの疾患に対してフィナステリドやミノキシジルを使用しても、根本原因が異なるため改善は見込めないでしょう。
AGA以外の脱毛症の特徴を以下にまとめました。
- 円形脱毛症:自己免疫疾患が原因で、ステロイド治療が有効
- 甲状腺疾患による脱毛:ホルモンバランスの乱れが原因
- 栄養不足による脱毛:鉄分や亜鉛不足が主な要因
誤った治療により本来必要な治療が遅れる可能性もあるため、専門医による正確な診断を受けてから治療を開始することが重要です。
重篤な持病がある人は治療リスクが高い
肝機能障害や腎機能障害といった重篤な持病をお持ちの方は、AGA治療薬の使用に慎重になるべきです。
フィナステリドは肝臓で代謝されるため、ごくまれに肝機能障害を誘発することがあります。
長期使用に伴うリスクとして、非アルコール性脂肪肝疾患、インスリン抵抗性、2型糖尿病、ドライアイ、潜在的な腎疾患との関連も指摘されています。
もし持病があるならば、担当医とよく相談の上で治療を受けるかどうかを決めるべきでしょう。
健康状態によっては、AGA治療よりも持病の管理が先になる場合もあります。
性機能への副作用が心配な妊活中の男性
妊活をしている男性は、AGA治療薬に性生活の副作用があることを理解した上で治療を開始する必要があります。
フィナステリドやデュタステリドなどの内服薬は男性ホルモンの作用を抑制するため、男性の性機能に影響を及ぼす可能性があります。
臨床試験のデータでは副作用の頻度は低いとされていますが、実際の患者の口コミや体験談では、性機能への影響を心配する声が多く見られます。
女性のパートナーが妊娠を希望している場合、服用中の男性の薬剤が精液に混入する可能性も考慮すべきです。
万が一、妊婦や妊娠の可能性のある女性に投与された場合は禁忌となっているため、薬剤の取り扱いにも注意が必要です。
肝機能障害や心疾患の既往がある人
過去に肝機能障害を経験した方は、AGA治療薬による肝臓への影響が気になるでしょう。
フィナステリドは肝臓で代謝されるため、もし肝機能に問題がある場合は薬の蓄積が起こりやすくなります。
心疾患の既往がある方は、特にミノキシジル内服薬の使用にご注意ください。
不整脈や動悸、胸痛、狭心症、呼吸困難などの循環器系の副作用が報告されています。
これらの既往症がある方は、かかりつけの医師に相談の上、定期的な検査を受けながら慎重に治療を進めるか、または他の治療法を検討することが望ましいでしょう。
AGA治療の副作用は?
AGA治療薬にはさまざまな副作用が報告されており、治療を始める前に十分な理解が必要です。
代表的なものとして、フィナステリドやデュタステリドでは性欲減退や勃起不全などの症状、ミノキシジルでは動悸・むくみ・低血圧といった循環器系の副作用が挙げられます。
また、外用薬では頭皮のかゆみや赤み、フケの増加などの局所的な反応が起こることもあります。
多くは一時的なものですが、症状が続く場合は医師に相談し、目的と副作用を理解したうえで自分に合った治療法を選ぶことが大切です。
性欲減退や勃起機能の低下
AGA治療薬の代表的な副作用として性欲減退や勃起不全があります。
フィナステリドやデュタステリドは男性ホルモンの働きを抑える薬なので、これらの副作用が起こることがあります。
臨床試験では副作用はほとんど起こらないことが確認されていますが、実際に薬を使用している人の中には副作用に悩まされている人もいます。
主なAGA治療薬の副作用についてまとめると、フィナステリドは副作用が起こる頻度は少ないが、性機能障害が起こることもあります。
デュタステリドはフィナステリドよりも強力な薬なので、副作用のリスクも少し高くなる傾向があります。
ミノキシジル外用薬は性機能障害の報告は今のところありません。
副作用の多くは一時的なもので、副作用が出た場合には薬の使用を中止すれば、多くは症状がなくなります。
しかし、症状が長期間続く場合は担当医に相談することをお勧めします。
動悸やむくみ、血圧低下
ミノキシジルの副作用として特に内服薬の場合には循環器系の副作用が出ることがあります。
主な副作用としては多毛症が最も多く報告されており、次いでめまいや下肢のむくみが報告されていますが、これらは比較的まれな症状です。
重篤な副作用としては、不整脈、動悸、胸痛のほか、狭心症や呼吸困難などの循環器疾患が起こる可能性があります。
血管拡張作用によって血圧が低下することもありますので、低血圧の方は特に注意が必要でしょう。
ミノキシジルの使用中に胸の違和感や息切れを感じた場合はすぐに医師に相談することが大切です。
頭皮のかゆみや赤み、フケの増加
ミノキシジル配合の外用薬は、局所的な副作用がみられることがあります。
男女ともに、かゆみ、紅斑、フケ状の皮膚、毛包炎、接触皮膚炎などが報告されています。
これらの症状は、薬剤に含まれる刺激性のある成分であるアルコールやプロピレングリコールによって、頭皮が刺激されることが主な原因となっています。
また、顔に毛が生えるという副作用も報告されています。
軽い症状であれば使用を継続できますが、強いかゆみや炎症が長く続く場合は、使用を中止し、医師に相談することが推奨されます。